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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

土屋 源由 議員

質問分類

一般質問

質問日:

03/03/2016

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 オリンピック開催に関連する事業推進について
(1) オリンピック会場アクセス道路の整備
(2) 自転車の聖地に向けた取り組み
2 災害時における伊豆半島の受援体制について
3 狩野川中流域の河川整備について
4 沼津特別支援学校について
5 大仁警察署の整備について


○議長(吉川雄二君) ただいまから会議を開きます。
 議事日程により、知事提出議案第一号から第八十九号までを一括して議題とします。
 質疑及び一般質問を行います。
 通告により、十二番 土屋源由君。
       (十二番 土屋源由君登壇 拍手)
○十二番(土屋源由君) 皆様おはようございます。私は自民改革会議所属議員として当面する県の諸課題に対し、知事及び副知事、関係部局長、教育長並びに警察本部長に一括質問方式で伺います。
 初めに、オリンピック開催に関連する事業推進についてのうち、オリンピック会場アクセス道路の整備について伺います。
 韮山反射炉の世界文化遺産登録に続いて、東京オリンピックの自転車競技が伊豆市にある日本サイクルスポーツセンターで開催されることが決まったことで地元の喜びはひとしおであります。
 さて、自民改革会議小野県議からの代表質問にもありました交通アクセスの整備はあと四年という限られた準備期間の中でしっかりと進めていかなければなりません。二〇二〇年七月三〇日が自転車競技の開催日と聞いていますから万全の準備でオリンピックを成功させる体制を整えてほしいものです。
 オリンピック開催に当たり、東名、新東名から会場までは東駿河湾環状道路、伊豆中央道を経由し県道伊東大仁線を通るルートがメーンアクセスとなり自動車やバスでの選手や大会関係者、応援団や観戦客の移動の最も重要なルートと考えられます。このルートを渋滞せずに想定した時間で安全に大会関係者などを会場まで送り届けることがオリンピック開催地に選ばれた静岡県の役割でもあります。
 しかし、一番心配されるのが伊豆の国市江間地区にある国道百三十六号バイパス伊豆中央道の料金所と信号機のある平面交差点であります。今のままでは円滑な移動の確保に大きな支障となることが危惧されます。一昨年伊豆中央道と修善寺道路に合併採算制が導入され、平成三十三年度にこの江間交差点の立体交差化が完了し平成三十五年度に両道路の無料化がされることは認識をしております。
 今議会に上程された予算案に、東京五輪会場アクセス道路整備事業費が計上されております。オリンピックを成功させ大会開催中伊豆を訪れる全ての方々を安全、快適にお迎えするためには、江間交差点の立体化とそれに付随する江間インターチェンジのフルインター化を予定より前倒しし確実に完成させることが必要不可欠であると考えます。どのように取り組むのか、県の整備方針を伺います。
 また、地元では江間交差点の立体交差化が完了すれば料金所が撤去され無料化されることが当然と考えています。週末や大型連休、夏休みなどは伊豆中央道の渋滞の原因となっている信号機と料金所であります。合併採算制に賛成したのは一日も早い工事の完成と無料化が実現することを願ってであることからこれを機会に全線無料化を実現し伊豆を訪れる人々が使いやすい道路にしてほしいと思いますが、県の見解を伺います。
 次に、自転車の聖地に向けた取り組みについて伺います。
 私は、昨年の六月議会で自転車は裾野が広いスポーツで県民が参加しながら進めていくスポーツ交流の一つとして期待が大きく、さまざまな地域でサイクリング大会が開催され県外からの参加者も多いことから本県がサイクリングの聖地を目指したらどうかとの提案を行ったところであります。その後知事は九月議会の野田県議、十二月議会の竹内県議の質疑、質問に対し今後本県のスポーツ交流はサイクリングに積極的に取り組み国内外の人々がまた訪れたいと憧れるようなサイクリングの聖地を目指すと答弁をしておられます。
 このような状況の中、昨年十二月九日国際オリンピック委員会理事会において自転車競技のうちトラックレースとマウンテンバイクの伊豆市での開催が承認されました。ロードレースとBMXは東京開催となりましたが二つの競技種目が伊豆で開催されること自体大変光栄であり大会成功に向けた責任を実感しているところであります。
 また、一月末にはオリンピック会場予定地の伊豆ベロドロームでアジア自転車競技選手権大会のトラックレースが開催され近隣の県議とともに視察に行ってきました。トップクラスのアスリートが疾走するその迫力に圧倒されました。大勢の観戦客からの声援は選手の大きな後押しになったことは間違いなく自転車競技のおもしろさを肌で感じることができました。
 ただ、近くにいたお年寄りからルールがわかりにくくどの選手が勝ったのかさっぱりわからないとの声もあり、タイムや勝ち負けを大型スクリーン等で表示するなど自転車競技を初めて見た人にも理解しやすい工夫が必要だと感じました。オリンピック本番に向け自転車競技の関心を高めていくためにもさらなる関係者の努力や取り組みに期待するところであります。
 また、この伊豆での自転車競技の開催を契機に自転車競技の認知度促進や盛り上げを図ることは当然のことながら、地域が連携することにより多くのサイクリング大会が企画されサイクリストが本県の景色などを楽しむサイクリング交流の進展もあわせて県として取り組むべき重要な課題であると考えます。
 そこで、今後どのように自転車競技の聖地を、またさらにはサイクルスポーツを含めた自転車の聖地を目指した取り組みを推進していくのか伺います。
 次に、災害時における伊豆半島の受援体制について伺います。
 この三月十一日で東日本大震災より五年を迎え、静岡県においても南海トラフ大地震に備えて地震・津波対策アクションプログラム二〇一三が策定されさまざまな災害対策が実施されています。地域によってその進捗状況はまだまだ満足のいく状況ではありませんが着実に事業展開されています。昨年の三月には超広域災害への対応として国の南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画が公表され救助活動、医療活動、物資の受け入れなどを総合的かつ広域的に行う大規模な広域防災拠点として富士山静岡空港が位置づけられました。静岡県にとっても大規模地震への万全の備えができつつあると感じられます。
 しかし、伊豆について考えてみますと本当に災害対策が進んでいるのでしょうか。東部地域の物資や広域医療搬送の防災拠点は愛鷹に設置されると聞いています。万が一、巨大地震が発生し想定される大津波で広域に被害が起きた場合伊豆半島が本当に大丈夫かと心配してしまいます。それは東部地域の災害拠点のある沼津市の被害も甚大になると予想されているからです。
 伊豆半島は、急峻な山麓が海岸線の近くまで張り出し道路もその山間を縫って他地域とつながっています。決して道路網は万全ではなく災害に強い地域ではありません。またそれぞれの地域では病院や医師不足が常態化しており救助の対応もドクターヘリを活用するしかない現状です。港湾は救援物資を運ぶにも対応できるところばかりではありません。道路に被害があれば孤立する地域ができることは容易に想定されます。となれば空からの救援物資や人員の空輸や救助が欠かせないと思います。
 伊豆の国市には、県の災害拠点病院の順天堂大学静岡病院がありドクターヘリも配備されています。本来であればこの近くの場所に伊豆半島の防災拠点を置くことが理想的ではないでしょうか。今、順天堂大学静岡病院からドクターヘリのヘリポート格納庫や給油施設等の設置の要望があり伊豆半島の市町も整備に対して積極的に協力するとの話を聞いています。県では来年度予算に東部ドクターヘリ格納庫等整備事業費助成を計上しており実現に向けた対応は非常にありがたいことです。しかしできることであればドクターヘリのヘリポートや格納庫だけの目的で整備するのではなく防災拠点としても活用できる多様な機能を兼ね備えた整備に拡大することはできないのでしょうか。それだけでも伊豆半島の災害時の受援体制にとって大きな安心感を与えることになります。また富士山の噴火を想定した場合伊豆半島の役割は大きく変わります。避難をするところから避難する先になるわけです。愛鷹広域公園も降灰により一部の機能に支障が生じる可能性がありさらなる東部の防災拠点を考える必要があると思います。
 このような防災拠点の設置はすぐには困難かもしれません。このため将来的な対応を考えながらも巨大地震が発生した場合伊豆半島で孤立地域の発生など深刻な課題にしっかりと対応できる受援体制を早急に構築する必要があると考えますが、新たな広域受援計画ではどのように対応していくのか伺います。
 次に、狩野川中流域の河川整備について伺います。
 県が管理する狩野川支流では、平成十四年十月の台風二十一号により韮山古川や戸沢川、洞川などの流域で床上浸水百六十五戸、床下浸水十三戸の大きな被害がありました。平成十六年十月の台風二十二号では伊豆の国市の市庁舎の前を流れる戸沢川からの溢水や宗光寺川や深沢川でも内水被害が発生し床上浸水二百二十三戸、床下浸水二百八十八戸の甚大な被害が発生しました。このため平成十七年に狩野川水系中流田方平野ブロック河川整備計画が策定され、これに基づき災害の防止を図るため韮山古川や戸沢川等の河川整備が行われてきました。その後十年ほど狩野川流域の大きな水害は起きていません。狩野川流域では国による狩野川本川の改修が進められているとともに、県では河川整備計画に沿って国、県と市が連携して狩野川の支流である河川の整備が順次実施されています。それによる被害の低減がなされているとは思いますが近年の台風や集中豪雨は運よく狩野川流域に大きな被害がなかったことから整備効果の実証がされているとは言えません。昨年は茨城県で堤防が決壊する大きな被害があり県内でも浜松で床上浸水の被害が出るなど対策をとっていても被害に遭うのが今の水害です。
 そこで、現在の状況は十年前とどのように変わったのか、どのように対策がなされたのかを教えてほしいと思います。それが地域住民にとって一番知りたい情報ではないでしょうか。
 また、河川整備計画に位置づけを行っていない河川の流域では近年の豪雨によりこれまで浸水していない箇所の被害が新たに起こることが心配されています。そこで狩野川水系中流田方平野ブロック河川整備計画の策定後、完成目標年までの中間年にもなることから河川整備計画で位置づけた整備箇所の進捗状況と今後の予定並びに計画に位置づけていない河川の整備を県は今後どのように進めていくのか方針を伺います。
 次に、沼津特別支援学校について伺います。
 本県の特別支援学校に通学する子供の数は、二十年前の平成七年度の二千七百八十二人と比べて平成二十七年度には四千八百六十八人と二十年間で二千人以上増加しており毎年平均で百人程度増加しています。そのため県内の多くの学校が定員オーバーとなっています。この状況は県教育委員会も御存じのとおりで早急に対策が必要でありこの問題解決は県の責務であります。
 さて、老朽化が著しい状況にあった東部特別支援学校については開校を平成三〇年度に目標を定め現在地の南側に肢体不自由者を対象とした学校が計画され、順調に設計委託が進行し平成二十八年度中には校舎等の工事に入ると伺っています。ぜひとも遅滞なく予定どおりに開校できるようお願いいたします。
 先日、沼津特別支援学校を視察し学校の実情をお聞きしました。大きく二つの問題があるとのことで一つは定員超過の状況、もう一つは長時間通学による児童生徒の負担が大きいということでした。定員超過の状況とは学校をつくったときに想定した定員が二百二十名ほどのところに三百三十四人の児童生徒が通学しており教室不足が生じていてクールダウン用の教室も用意できない状況にあるとのことでした。小学部が百二十人、中学部が六十九人、高等部が百四十五人の学校では障害の程度による教育の配慮を必要としても全く余裕のない状況で子供たちが混在しており個々に合った指導が難しいことは明らかであると感じました。先生の数をふやして対応しようにも教室がないのであれば解決の方法はありません。校舎内を視察して気がついたことは小学部の教室の隣に高等部の実習の教室があったり和室にブルーシートを敷いて陶芸の作業をするなど用途として本来の目的とは違った使われ方をしている教室があったりと教室をフル回転している様子に驚きを隠せませんでした。職員室も先生の数に対応するため二教室を使っているなど学校機能とすれば限界の状態であると感じ取れました。この状況は誰が見てもこれでよいのかと思うに違いありません。
 次に、遠距離通学の子供の通学に要する時間の問題です。時間のかかる子供は一時間半から二時間もかかり、普通の子供でも国の基準では一時間以内と言っているのに障害のある子供たちに大きな負担をかけることがよいことでしょうか。通学状況を見ればスクールバスを利用しての通学は小学部九十八人、中学部五十三人、高等部十八人で百六十九人を四台のスクールバスで賄っており、最初に乗った子は多くの時間を過ごさなければならないことは明白です。少なくとも一時間以内で通学できるようすぐにでも解決方法を検討し実行するのが教育現場のあるべき姿です。
 そこで、学校が遠距離通学にならず定員超過の解消には新しく学校をつくることが手っ取り早い解決策と考えられます。今後の学校運営を考えてみても児童生徒が急激に減る見込みはありません。実際に小学部の児童生徒数がここ数年増加の傾向にあると聞きます。伊豆の国市から沼津特別支援学校に通学する保護者からも、近くに学校の統合で廃校になった校舎がありいまだに閉められたままです、耐震問題等もありますが校舎や体育館、グラウンドもそのままです、問題解決を考えるなら用地の確保も要らず改修を進めればすぐにでも学校が復活します、特別支援学校に通う子供たちのために何とか検討してみてくださいと地元への特別支援学校の設置について切実な要望を聞いています。
 現在、特別支援学校の対策検討を進めていると聞きましたが教育基本法には「障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない」と明記されています。一日も早い解決を望む者として定員超過の解消と長距離通学への対策についてどのように考えておられるのか。また平成二十八年度の対応もあわせて教育長の見解を伺います。
 次に、大仁警察署の整備について伺います。
 大仁警察署の整備については、平成二十六年二月議会において一般質問させていただきました。答弁ではその必要性は理解できても地震・津波対策を優先しなければならないとのことでした。県警では警察署や交番などの警察施設の整備に関しては津波被害想定や老朽化、狭隘化などを理由として他地域の県議からも早期充実を求める声が上がっています。ほかでもなく安心・安全のかなめは警察でありその活動拠点となるのは地域にある警察署や交番であるとの強い認識があるからです。
 現在、県警では警察署再編整備計画の総仕上げとして仮称浜松西警察署の平成三十一年度開署に向けた取り組みを進めているほか津波浸水被害のおそれの高い下田警察署松崎分庁舎を平成三十年春の移転に向け業務を推進していることは承知しています。一方私の住む伊豆の国市を管轄する大仁警察署は以前にも触れましたが警察署の管轄区域の拡大に伴う増員、加えて建物自体も建築後三十九年を経過するなど狭隘化、老朽化が著しい警察署でありますが建てかえ等の整備方針はいまだ策定されていません。
 大仁警察署の整備には大きな意義があります。予想される南海トラフの大地震が起きた際への対応です。第四次地震被害想定によれば東、西、南の三方が海に面している伊豆半島では津波等により甚大な被害が生じるとされています。警察署や交番等の倒壊等も危惧され治安拠点、防災拠点としての機能の喪失が心配されます。未曽有の東日本大震災では壊滅的な被害を受けた地域に近傍する警察署などを活動の拠点として救助、支援を進めたと聞きました。
 伊豆の国市、伊豆市を管轄する大仁警察署は伊豆半島各方面への拠点となる半島中央部に位置し、また二〇二〇年の東京オリンピック自転車競技の開催に向けた交通網の整備が期待され今以上に社会基盤の強化も見込まれます。そして伊豆の国市には災害拠点病院の順天堂大学静岡病院や田方消防署本部もあり災害時などにおける伊豆半島の治安、防災の拠点として機能が最大限に発揮でき、大きく期待されるのが大仁警察署であると考えます。
 警察施設は、地域の治安維持活動の拠点であるとともに、災害発生時における地域住民の避難、救助活動を行う災害拠点として極めて重要な役割を担うものであります。こうした現状を踏まえ老朽化、狭隘化にある大仁警察署の今後の整備方針について、警察本部長に所見を伺います。以上、答弁を求めます。
○議長(吉川雄二君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 土屋議員にお答えいたします。
 オリンピック開催に関連する事業推進についてのうち、自転車の聖地に向けた取り組みについてであります。
 オリンピックの自転車競技が、昨年の暮れに皆様方の御協力、御支援を賜りまして本県での開催が決定いたしました。その後県内の自転車をめぐる環境は非常に大きな盛り上がりを見せております。一月下旬に伊豆市で開催されたアジア自転車競技選手権大会には県議も観戦されたとのことでございますが連日ほぼ満員に近い観戦客が訪れたということでございます。まことにウオーミングアップとしてはすばらしかったと。アジア新記録も生まれましたし日本新記録も二つ生まれました。私は大会関係者のレセプションに出席いたしまして静岡県の魅力をできる限りPRしたところでございます。
 また先月の中旬、正確には二月十二日に沼津市でセミナーが開催されました。そこに橋本聖子先生、国会議員でございますけれどもあわせて日本自転車競技連盟会長をお招きいたしました。全体のテーマは「富士・箱根・伊豆は“自転車の聖地”となりえるか」というものでありますが聖地とするということでございます。そういう目的を持ってこのセミナーを開きまして橋本聖子会長さんは五輪の選手であると同時に伊豆における自転車とのかかわりを、お話を賜った次第でございます。多くの方々が耳を傾けられたと伺っております。本当にこの件に関しましては橋本聖子会長さん、そしてまたこの開催決定については森元総理そしてまた本県の多家議員などが本当に陰でさまざまな尽力をされましてでき上がったということで、我々はこれを受けて全力でこの期待に応えたいと思っているわけでございます。
 ことしの夏のリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが閉会いたしますと、一気に次は日本だということで世界の視線が日本に注がれます。したがってさまざまな取材が行われるということになります。それに向けましてこれを見越しまして私どもは今月の末、正確には三月二十五日に東京オリンピック自転車競技静岡県開催準備委員会を立ち上げまして各種の課題についてまず検討を始めていこうというわけでございます。そして新しく年度がかわる来年度になりますればサイクリング人口の裾野の拡大、自転車競技への理解の促進、走りやすい環境づくり、地域の受け入れ体制の整備等々に重点を置いた取り組みを進めてまいります。
 具体的に申しますれば、全県での受け入れ体制を確立するために国、市町、道路管理者、警察、競技団体、自転車愛好団体等々で構成する静岡県サイクルスポーツ競技会――目下のところ仮称でございますが――これをできれば五月までに設立したいと考えております。そしてリオデジャネイロにおける大会が終わりますれば先ほどの開催準備委員会を開催推進委員会というふうに格上げをいたしまして取り組んでいこうというわけでございます。
 これとあわせまして、県内各地のサイクリング資源の調査を行います。レースも視野に入れたサイクリスト目線でのコースの設定、案内表示の設置、サイクリストをサポートする仕組みづくりなどを内容とする指針の策定に着手いたします。さらに競技団体等と連携いたしまして小学生、子供たちを対象にした体験教室の開催、今後開催される各種大会でのわかりやすいルールとか見どころの解説の実施等々県民の方々に関心を高めていただく取り組みを行います。
 また、秋にはイタリア、これはもうジロ・デ・イタリアということでサイクルの世界的メッカの一つでございますけれどもそのコースの一つになっておりますゾンコラン、標高千七百五十メートルの大変な急坂なんでございますけどそこがございますフリウリ・ベネチア・ジュリア州から五十名に近いサイクリストが御来訪されるということが今見込まれております。富士山の山麓並びに伊豆半島でのサイクリングを楽しまれるということになっております。静岡県のサイクリストとの交流の場の設定や観光関係者、地元住民の皆様と協力したにぎわいの創出に努め、静岡県とフリウリ・ベネチア・ジュリア州という大変すばらしい、ベネチアという港の東側にあります、本県とほぼ面積が同じで山があり、トリエステでしたか、すばらしい港があります。清水港と似たような美しい港があるところでございましてそことの関係が深まりそうでそのきっかけがこのサイクリングだということでございます。
 県といたしましては、サイクリングが静岡県の新しい魅力として広く認知されサイクルスポーツを通して多くの方々に訪れていただけるいわば国内外のサイクリストの憧れを集める自転車の聖地、これを目指すということで一致協力してこの機運を盛り上げていこうではありませんか。県としても全力を挙げて取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。
○議長(吉川雄二君) 土屋副知事。
       (副知事 土屋優行君登壇)
○副知事(土屋優行君) 災害時における伊豆半島の受援体制についてお答えいたします。
 伊豆半島は、南海トラフの巨大地震が発生いたしますと津波による沿岸部の被害に加え山間地の主要道路の途絶など発災初期には多くの孤立地域が発生する可能性があります。このため昨年度、これは一昨年になりますけれども実施いたしました下田市及び賀茂郡の六市町を会場とした総合防災訓練の中では自衛隊を初めとする防災関係機関との連携のもと航空機と船舶を活用した救出救助、医療搬送など実践的な訓練を行い、伊豆半島では空や海からの支援が大変有効であることを改めて確認いたしましたところではございます。
 これを踏まえ、広域受援計画の策定に当たり応援部隊の中では最も多くの航空機を保有する自衛隊と調整を行いました。その中で地理的に近接する東部・伊豆地域については一体的に航空機を運用することが効率的であること、多数のヘリコプターが駐機可能でかつ高速道路に近く支援部隊の展開が容易であること等の理由から愛鷹広域公園をヘリコプターの運用拠点として位置づけることが望ましいとの御意見をいただいたところでございます。このため新たな受援計画の中では東部・伊豆地域については愛鷹広域公園をヘリコプターの運用拠点と位置づけ、下田市の敷根公園などおおむね市町単位で開設される拠点ヘリポート等とを結びつけることで要救助者の救出救助、重症患者の搬送、応援人員や物資等の搬送を実施することとしております。
 議員から御紹介いただきました東部ドクターヘリ格納庫等整備事業の予定地の周辺につきましては、伊豆の国市において拠点ヘリポートとして位置づけられております。順天堂大学静岡病院への重症患者の搬送などに活用されるとともに、愛鷹広域公園での利用に支障が生じた場合、その機能の一部を代替するヘリポートとして利用することも想定されます。またさらに津波の危険がなく自衛隊等応援部隊の指揮機能が集結する下田市敷根公園近接地に県の災害対策を担う防災棟の整備を進めており、賀茂地区の災害対応力の強化に資するものと考えております。
 県といたしましては、災害時における伊豆半島の受援体制の実効性を高めるため自衛隊などの関係機関や市町等の意見を踏まえ必要なマニュアル等の整備を進めるとともに、各種訓練等を通じて災害対応力の強化に努めてまいります。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 野知交通基盤部長。
       (交通基盤部長 野知泰裕君登壇)
○交通基盤部長(野知泰裕君) オリンピック開催に関連する事業推進についてのうち、オリンピック会場アクセス道路の整備についてお答えいたします。
 伊豆中央道の江間交差点の立体化と、それに伴う江間インターチェンジのフルインター化につきましては今年度から県が社会資本整備総合交付金事業により伊豆の国市の協力を得て用地買収に着手したところであります。加えて来年度からは今議会でお諮りしている東京五輪会場アクセス道路整備事業と静岡県道路公社による有料道路事業もあわせて活用し、オリンピック開催までの限られた時間の中で交差点の立体化とインターチェンジのフルインター化の工事を完成させてまいります。
 伊豆中央道と修善寺道路の全線無料化につきましては、金融機関等から調達した有料道路建設費百八十六億円のうちオリンピック開催時点で約五十億円の返済が残る見込みであることから無料化ができるのは有料道路の事業許可期限である平成三十五年十一月となる見通しであります。
 県といたしましては、世界最大のスポーツイベントを成功させるため関係市町や道路公社と連携し伊豆中央道を初めとするオリンピック会場へのアクセス道路整備を確実に推進してまいります。
 次に、狩野川中流域の河川整備についてであります。
 伊豆の国市など三市三町にまたがる狩野川中流域では、平成十六年の台風二十二号の洪水など浸水被害がたびたび発生したことから平成十七年に策定した狩野川水系中流田方平野ブロック河川整備計画に基づきおおむね十年に一度発生する洪水を安全に流下させる河川整備を進めております。河川整備計画に位置づけた七河川ではこれまでに戸沢川など三河川で河川の拡幅工事や橋梁のかけかえ等を行い整備を完了いたしました。
 この結果、戸沢川流域において平成二十六年の台風十八号では甚大な被害が発生した平成十六年台風二十二号の総雨量を上回る豪雨を記録したにもかかわらず家屋浸水や道路冠水の発生が回避されるなど着実に整備効果があらわれております。今後は残る韮山古川や洞川などの四河川を整備計画の目標である平成三十七年度までに確実に完成させるとともに、河川整備計画に位置づけのない河川につきましても近年の降雨の激化に伴う浸水被害の発生が懸念されることから河川の流下能力や洪水の際の水位上昇の状況等を調査し国、県及び市町で構成する狩野川中流域総合的雨水排水対策協議会において必要な対策を検討してまいります。
 県といたしましては、引き続き国や関係市町と連携し狩野川中流域の河川整備や流域での雨水貯留施設整備など総合的な治水対策に取り組み、地域の皆様が安全で安心して暮らせる水害に強いまちづくりに努めてまいります。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 木苗教育長。
       (教育長 木苗直秀君登壇)
○教育長(木苗直秀君) 沼津特別支援学校についてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、沼津特別支援学校は他の学校と比較して校区が広く通学に時間のかかる児童生徒が多く在籍しております。また狭隘化の状況につきましても私自身二月八日に現地を訪問しましてそして確認してまいりましたが、早期に対策を行うことが必要であると強く認識しております。
 このため、抜本的な解決に至るまでの緊急対応として来年度はスクールバスを増車し通学負担の軽減を図ります。また狭隘化につきましては木工などの作業室を屋外に仮設設置することにより校舎内に学習室や職員室に使用できるスペースを確保するなどの対応をしてまいります。また三島・田方地区への新たな学校や高等部分校の設置については小中高等学校跡地や県有地、高校の余裕教室等を活用するなど実現可能な手法を現在検討しているところであります。
 その結果、平成二十八年度中に抜本的な見直しを予定している新たな計画に盛り込み沼津特別支援学校の通学負担や狭隘化が早期に解決できるよう全力で取り組んでまいります。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 西川警察本部長。
       (警察本部長 西川直哉君登壇)
○警察本部長(西川直哉君) 大仁警察署の整備についてお答え申し上げます。
 警察署は、地域の治安活動の拠点であるとともに、災害発生時には地域住民の避難誘導、救助活動等を行う防災拠点として大変重要な役割を担うものでございます。県警察といたしましてはこれまでも老朽化している警察署については順次建てかえを行っているところであります。
 中でも、大仁警察署は昭和五十一年に建築され既に築後三十九年が経過いたしました県内で最も古い警察署でございまして耐震補強工事を行うことにより一定の耐震性は確保されているものの老朽化が進んでいる状況でございます。加えて平成十八年の市町村合併による管轄区域の拡大に伴って署員数が増加していますことから施設の狭隘化が著しい状況にありまして署員はもちろんのこと来庁される市民の皆様にも少なからず御不便をおかけしている状況にございます。早急な建てかえが必要であるということは十分に認識しているところでございます。
 また、大仁警察署は伊豆半島全域における地震・津波被害を想定した場合の活動拠点になり得る位置にございますことも十分認識しております。他方津波の浸水被害を受けるおそれが高く速やかな対応が迫られている警察署もございますことからこれらの状況を総合的に勘案いたしまして大仁警察署の整備時期や整備方針について検討を進めている状況にございます。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 土屋源由君。
       (十二番 土屋源由君登壇)
○十二番(土屋源由君) 答弁ありがとうございました。
 再質問二点、要望一点させていただきます。
 要望についてですが、自転車の聖地に向けた取り組み。知事からさまざまな事業をこれから展開していくという話をお聞きしました。ぜひともお願いしたいと。
 といいますのは、伊豆にとりましてオリンピックまで反射炉もあったりとかジオパークの話もあったりとかいろいろとあるんですが、オリンピックが過ぎたら何もなくなっちゃうねというような声もあるんです。というのはやはりここの地域に観光としてサイクリングというものが根差していけば自転車の聖地ということでまたこれから先の希望といいますか、先が見えるかなというようなことがありますのでやはり何か一つ目玉というものが欲しいのかなというのが周りの人たちの意見でもありますし私もそう思っています。ぜひともそれを進めていただきたいということを要望させていただきます。
 再質問二点ですが、一点まず最初にオリンピック会場アクセス道路の整備についてなんですがこれは二十八年度の予定ということで夏場の交通量をそのオリンピックの開催時期に調査をさせてもらうというような話になっていると思います。その中でこの中央道だけが混んでいるという状況ではないと私は思っています。そこから逃げる、料金所を通りたくない人が横へよけたりとか、百三十六号自体についてもトータル的にやっぱり調査をしていただいて交通量を把握しておかないとオリンピックの時期に大変なことになってしまうのかなと。整備をする前にそのことを把握していただきたい。それについてどのような形でやっていくのか。その辺をお聞きしたいのが一点。
 それともう一点は、沼津特別支援学校。教育長から現場にも行っていただいたということで大変ありがたいなと思っています。ただ計画に盛り込むという形で答弁をいただいたんですが、やっぱり施設整備計画とかそういうきちっとした中で今後こういう形で取り組むというような形で入れていただくと、言葉だけですと盛り込むのはわかるんですが新しい学校をつくろうとしたときにはどうしても三年、四年という形の時間が場所の選定から考えればかかってしまうのかなと。その辺についてはどういう対応をされるのかという点をお聞きしたいと思います。以上、答弁を求めます。
○議長(吉川雄二君) 野知交通基盤部長。
○交通基盤部長(野知泰裕君) オリンピック会場アクセス道路の整備の再質問にお答えいたします。
 江間の交差点立体化、また江間のフルインター化の事業に当たりましては伊豆中央道の本線はもとより江間の交差点で交差いたします市道、また現道の百三十六号等の路線を含めまして複数のネットワークということで捉えて面的に交通状況を把握いたしまして将来交通推計をやりまして、それを踏まえた上で全体の交通が円滑にできるだけなるようにというような形で立体化の計画を策定して今事業を進めているところでございます。
 議員御指摘ありましたように、オリンピックの開催というのは夏の観光シーズンということでありまして多くの観光客が伊豆の地域に訪れる時期であります。このような時期の交通状況につきまして適切に対応していく必要が当然のことながらあります。このため今後策定いたしますオリンピック時の輸送計画につきましては夏場の交通量について同様に面的に調査をいたしまして実態をしっかりと把握した上で策定していくこととしております。
 オリンピック会場のアクセス道路につきましては、こうしたことを踏まえた輸送計画に対応できるようなことでしっかりと整備を進めてまいりたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。
○議長(吉川雄二君) 木苗教育長。
○教育長(木苗直秀君) 再質問ありがとうございます。
 平成二十二年度策定の施設整備計画につきまして、ここまで整備を進めてまいりましたけれども御殿場あるいは裾野地区あるいは沼駿、三田地区、それから富士地区、静岡地区、浜松地区など想定を上回る児童生徒数で推移しております。先ほども数はおっしゃられましたけれども。
 平成二十九年には西部の特別支援学校が建築終了になります。平成三十年は東部の支援学校がということでやっています。それ以外にもう廃校になったところも実はこの間、私東部のほうで見に行ってきました。そういう中でできるだけ生徒数が毎年百人ずつふえていますのでこれは何とかしなきゃならないということで老朽化、狭隘化ということも含めてですけれどもこれら多くの課題に対しては平成二十八年度中にですね、具体的な抜本的な施策をちゃんとつくりたいと。そしてそれに基づいてやっていきたいと、そういうふうに考えております。以上です。ありがとうございました。
○議長(吉川雄二君) 土屋源由君。
       (十二番 土屋源由君登壇)
○十二番(土屋源由君) 要望二点お願いいたします。
 オリンピック会場の、先ほど道路、中央道の話なんですけれど本当に混んでいるときはどうにもならない。この河津桜でにぎわったシーズン。もう土日になりますと道路は全く動いていません。そのぐらいの混雑になる道路です。夏休みになれば同じような同様の状況になるのがもう目に見えていますのでぜひとも全体を見通して整備をしていただきたい。できれば中央道をただにしていただきたい。
 次に、もう一点。教育長から前向きな話をお聞きしました。本当に親の方々の気持ちというのはわかりますのでこれを一日も早く実現できるように進めていただきたいというふうに要望いたしまして質問を終わります。以上です。(拍手)

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