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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和元年12月静岡県議会定例会

天野 一 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:12/12/2019番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 天野議員にはお風邪を召されているのでしょうか。鼻をおかみになりながら最初はピアニシモで始まって少し心配いたしましたが、最後は力強くクレッシェンドで終わられましてトリを飾るにふさわしい御質問、謹んで拝聴した次第でございます。
 七つばかり御質問があったと存じますけれども、そのうち二つについて御答弁申し上げます。
 まず、浜岡原発についてのうち、私の現状認識についてであります。
 浜岡原子力発電所につきましては、先ほど議員の御指摘のとおり現在中部電力が津波対策工事等を実施中であります。また三、四号機につきましては原子力規制委員会におきまして想定する地震動や津波の審査等を初めとする新規制基準への適合性審査が継続中であります。海水が流入した五号機につきましては健全性を評価中であり、新規制基準への適合性審査の申請は行われておりません。御案内のように、まだ使用済み燃料の処理方法が確立しておりません。
 先ほど議員は三号機、四号機の耐用年数について御指摘でございましたけれども、浜岡原子力発電所の使用済み燃料プールの貯蔵容量は最大九千九百五十体であります。そのうち使用中のものも含めて八千九百四十二体の燃料が保管されております。差し引き一千八体、一千体余りということでございまして、仮に三、四号機、一回定期点検と称される燃料の置きかえがあるわけですが大体三百体ということでございますから、これを入れれば今度は使ったやつを出さねばなりません。そうしますと仮に再稼働したとしてもですね、新たに発生する使用済み燃料によりわずか一、二年で燃料プールは埋まってしまいます。ですからその点から考えても、実は稼働は現実的でないということであります。このような状況から浜岡原子力発電所につきましては現在再稼働できる状況にはないという現状認識に変わりはありません。
 県といたしましては、浜岡原子力発電所につきましては国に対して厳正な審査を求めるとともに、中部電力に対しては安全確保の徹底を求めてまいります。
 一方、御指摘のとおり全ての原子炉にはほぼ四十年という寿命がありどの原子炉も廃炉は免れないところであります。私は一番懸念しておりますのは、そこに千人以上の方が働かれているわけですけれども、意欲をなくすとメンテナンスに支障が生じ大きな事故につながりかねません。ですから御家族の方もそれによって影響を受けますのでいかに元気よく働いていただくかが大切な、考慮するべきことだと常々考えております。
 中部電力は、浜岡原子力発電所一号機、二号機の廃炉作業を順調に進めながら廃炉に関する技術を磨かれているはずです。つまりそれが売れるかどうかということです。また発電所内に設置した原子力安全技術研究所におきまして廃炉の安全な実施等について研究を進めてもらっております。そしてまた全国の大学等から研究を公募しその研究成果を毎年公表していただいております。そういう形で役に立っているということでもございます。さまざまな研究活動がこの浜岡原子力発電所を、いわばテキストとして取り組まれているわけであります。これらの取り組みが原子力発電所の安全技術、安全文化の浜岡モデルと称されるまでに育つことを私は期待しております。
 県としましては、浜岡原子力発電所の徹底した安全確保を引き続き求めてまいることに変わりはありません。
 次に、ラグビーワールドカップ二〇一九開催成果の次世代への継承についてであります。
 先ほどラグビーはスポーツの中の王様というすばらしい言葉が飛び出しました。キング・オブ・スポーツということで、まさに私も個人的に全く同感であります。ラグビーを最も愛している一人であります。
 今回のラグビーワールドカップ二〇一九は、日本代表の初のベストエイト入りなど数々のドラマを生みました。「ONE TEAM」がことしの流行語大賞に決定するなど、社会現象を巻き起こすほどの空前の盛り上がりを見せた大会となりました。
 さらに、もう一つの成果として、ラグビーを通じて国内外の多くの人が心を通じ合い感動を分かち合ったというスポーツのすばらしさが際立った大会であった点が挙げられます。
 特に、エコパスタジアムで行われた日本代表とアイルランド代表とのマッチにおきまして、試合に負けたアイルランドの選手たちがピッチ上で花道をつくり日本代表選手たちを拍手で見送った姿は国内外で称賛を浴びました。品位、あるいは戦う相手への尊敬などのラグビー精神が最も象徴的にあらわれた、また世界中が感動した美しい光景でありました。こうしたラグビーが有する人々の心を一つにする力などのスポーツとしての価値や人としての生き方を教えてくれる力などの教育的効果を大会終了後も長年にわたって継承してゆくことが大切であります。
 ラグビー憲章というのがあります。これが先ほどイギリスのエリート教育の基礎をなすものでもありまして五つございます。これは大会会場に日本語で品位、情熱、結束、規律、尊重ということで書かれていましたけれども、ちょっと日本語としては必ずしも少年少女、あるいは青年の心を打つかなというところがあります。
 しかし、この英語のニュアンスというものがありまして、この品位はもともとインテグリティーというものでありまして、少々のことで動揺をしない、人格がしっかりと保たれるというそういうニュアンスがインテグリティーにあります。いわば独立不羈、明治大学か知りませんけれども、青山でしたか失礼しました。慶応だと独立自尊というかもしれませんが、そうした意味合いがあります。
 それから、パッションというのは確かに情熱ですけれども、むしろ堅忍不抜の意思と、どんなことがあっても熱を失わないというこうした意味合いがあります。
 それから、ソリダリティーはもちろん結束なんですけれども、きずなとかいうほうが日本的な感じがあるかもしれません。
 そして、ディシプリン、規律はディシプリンなんですけれどもこれもいわば翻訳でありまして日本的に言えば道を踏み外さないと、道義をしっかりとわきまえるというような意味があります。いかなるときにも道を踏み外さない、ディシプリンですね。
 それから、最後のリスペクトというのは確かに尊重あるいは尊敬ということではありますけれども、日本で言えば思いやりとかあるいは礼節を重んじる、節義を重んじると、こういういわば武士道の精神と通底するところがありまして、日本もブレイブブロッサムズを勇敢なる戦士というふうに誰もが、これは直訳としてはおかしいですけれども訳されておりました。戦士というのもちょっとおかしいと思いますけれども言ってみれば侍であります。そうしたものと通底するところがあって日本でも百年以上の歴史を刻んできたのではないかというふうに思います。そうした意味でこのスポーツの重要さに日本人の多くが気づいたということは極めて大きな成果ではなかったかと思います。
 その継承に当たりましては、競技スポーツとしてのラグビーの普及、発展と人間教育としてのラグビーの活用を両輪として進めていくことが極めて重要であると考えております。
 具体的には、ラグビーの導入モデルであり安全性も重視するタグラグビー教室の継続実施を初めラグビートップリーグ等への観戦の促進、ラグビーワールドカップ二〇一九のレガシーとして設立されたアザレア・スポーツクラブとの協働による女性や子供へのラグビーの普及などを通じて競技人口やファン層の拡大に向けた取り組みを進めてまいります。また今年度実施しました小学校、中学校でのラグビー授業などラグビー精神を学校教育に適切に活用し子供たちの人格形成に生かすための取り組みも継続して実施してまいります。
 県といたしましては、今回のラグビーワールドカップ二〇一九の盛り上がりを絶好の機会と捉えラグビーにとどまらずスポーツ全般を軸とした県づくりを進めるという思いを強くしておりまして、大会の開催により培われたレガシー――ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンもその精神の一つでありますが――そのレガシーを次世代に継承していくための取り組みを進めてまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長、教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp