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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年2月静岡県議会定例会

佐地 茂人 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/04/2016番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 佐地議員にお答えいたします。
 子育てに優しい静岡県づくりと結婚支援についてでございます。
 社会に希望と活力を与える子供は地域の宝であり、この大切な宝を育てる子育ては最もとうとい仕事であり子供を地域全体で育てるということが重要であります。佐地議員におかれましてはイザナミとイザナギが国産みをいたしましたときに淡路島から始めまして八つの島を産みました。恐らくそれに倣ってか、すばらしい奥様と八人目のお子様の名前がたしか叡人。比叡山の「叡」という字に茂人議員の「人」と、すばらしい命名でございまして健やかに育っていられるものと思っておりますけれども、それだけにこの子育てにかかわる御質問は極めて重要なものというふうに受け取っております。
 ただに日本だけでなく、欧米の世界におきましても神様が天地創造をした後、自分の姿に似せて人をつくって産めよふやせよ地に満てよと言ってそして休息に入られたわけです。ですから今は子育ては母親と父親だけがするのではなくて実際はもう地域全体、町全体、市全体、県全体、国全体ですることだということで子育てはみんな地域一体でやろうと。こういう機運が高まってきております。この機運を子育てにどのように具体化させていくかということが課題であると存じます。私どもは子育てほどとうとい仕事はないと。仕事と子育てとを分離するんではなくて一番大切なのは人材の育成でその一番の根本はお子様を授かりそれを健康に、立派な子供に、大人に育てていくことだというふうに思います。しかしその前によき出会いがなくてはなりません。出会い、結婚、子育てまでの切れ目のないさまざまな支援を行うとともに、社会全体で子供と子育て家庭を応援しているところであります。
 しずおか子育て優待カードは、子育て家庭を応援する機運の醸成を目的にしたもので全国に先行して十年前にスタートいたしました。来月からは全国展開されまして他県でも利用できるようになり子育てを応援する輪がさらに広がったところでございます。また身近な方々が子供や子育て家庭を支援するふじさんっこ応援隊は現在約一千二百の企業や関係団体等が参加してくださっており、応援隊の活動を広く周知するふじさんっこ応援フェスタには毎年約一万人以上の方が参加されているなど社会全体で子育てを支える意識の共有と機運が高まっております。
 結婚支援につきましては、今年度結婚に関する相談や出会いと結婚を応援する世話人の養成などを行うふじのくにマリッジサポートセンターを東部地域で開設いたしました。現在約九十の企業や団体等が参加するなど従業員の地域での出会いや結婚を応援しようとする取り組みが大変好評でございまして、来年度からは全県に拡大し地域における結婚支援の体制を強化充実してまいります。
 また、市町別に出生率に影響を与える要因分析を行いましたふじのくに少子化突破戦略の羅針盤という冊子でございますけれどもこの冊子では出生率の地域差があることが明瞭になっておりまして若い方々の出会いや就職、結婚にかかわる要因が大きく影響していることが明らかとなり、この分析結果が政策にもつながるということで石破地方創生担当大臣から記者会見の席でわざわざ全国に向けてお褒めの言葉をいただきこれをモデルにするように言われたことでございました。こうしたこの羅針盤を今後も積極的に活用しまして地域特性を踏まえた効果的な結婚支援策などに取り組み、若い世代が結婚や家庭を持つことへの夢を抱きその夢をかなえることができる環境づくりを進めてまいります。
 今後も、市町や企業、関係団体などと連携しオール静岡で子育てをしている方や家庭を応援する施策にしっかり取り組むことで誰もが佐地議員のように安心して子供を産み育てることができる子育てに優しい静岡県づくりを推進し、「出会ってよし 結ばれてよし」、「生んでよし 育ててよし」というふじのくにを実現してまいる所存でございます。
 次に、ふじのくに地球環境史ミュージアムの開館についてのうち、ミュージアムの魅力についてであります。
 ふじのくに静岡県には富士山、南アルプス、駿河湾など自然美にあふれる県土に多様な動植物や希少な生物種が生息・生育しております。この豊かな自然環境を後世に引き継ぐためには地域の人々にその価値を知っていただくことが大変重要です。自然史と環境史を研究領域とするふじのくに地球環境史ミュージアムはその拠点としての使命を期待されているものであります。
 これまでの博物館におきましては、固定的で豪華な展示が主流であり時の経過とともに陳腐化してしまう傾向が見られております。静岡県のこの地球環境史ミュージアムにおきましては高等学校の校舎を活用した機能的で簡潔明瞭な展示を基本としつつ、従来型の見る展示から考える展示へと進化を目指しております。
 例えば、常設展示では教室空間をそのまま生かし十ある展示室ごとに海、大地などのテーマを設定し多彩な標本や地形の模型などを駆使した展示により豊かな自然に育まれたふじのくに静岡の多様な生態系を感じていただくほか、研究員等の御解説で人と自然との関係の歴史を振り返り未来のあり方を考えていただく構成となっております。
 私、先般行ってまいりました。館長並びに研究者、いずれも博士をもらっている方とお目にかかり内覧をさせていただきましたが、なるほど議員が御心配のような心配すなわち高校の跡地を利用したものでございますために博物館としての利用にかなりの制約があるのではないかという懸念を持っていたわけです。しかも私は旧南高も見学をしておりましたので果たしてこれが博物館にうまく変わり得るかという懸念を持っておりました。玄関が旧来の正面玄関から右側につけかえられておりまして旧来の正面玄関はデッキが張られましてそこから向こう側の美しい景色を遠望できるようになっております。そしてまた入ったところは実に感動的な展示がなされております。地球がわかるように展示されております。そして各部屋にそれぞれの研究者が地質だとか昆虫だとかあるいは海洋だとかそれぞれの専門家が工夫を凝らして高校で使われていた黒板とかボードであるとかあるいは椅子とか机を見事に活用せられておりましてそれはそれは感心いたしました。一種の美術館に近いと。しかもダイナミックに編成されておりましてそして展示室は十でございますけれどもこういう博物館というのは物すごいたくさんの物を持たねばなりません。それを置けるだけの空間があって何と広さはあのアメリカのスミソニアンに匹敵するんです。しかも驚きました、周りはもうきれいですから。向こうは都会ですからね。ということだけではありませんで建設費用が十数億だと思いました。現在ですね、滋賀県とかあちらこちら二十一世紀になりましてからつくられている博物館は百億を皆超えております。中には二百数十億のものもあります。したがって十分の一、二十分の一の額であれほどのところにすばらしい博物館を持てたと。しかも先生がすばらしい。そして既に行動されています。いわゆる移動ミュージアムです。その移動ミュージアムの参加者が、当初は彼らも懸念を持っていたみたいですけれども十万、二十万という数字だそうですよ。数十万の単位でこの半年の間に。ですからいかに解説がうまいかということとですね、自然あるいは博物あるいは生物ですね、こういうものにかかわる関心が子供たちを中心に高いかということでございましてこれには高い期待を持てると。安田館長のもとで一致団結して皆様方すごい張り切っておられました。
 来年度の企画展示では、国内外や本県に生息する蝶――バタフライですね――の標本を活用し蝶と自然環境に関する展示を行うほか、対話や交流を重視したガイドツアーなどにより日ごろは来館者が目にする機会のない博物館の舞台裏で働く研究員にも接していただきましてミュージアム活動の理解促進を図ってまいります。
 この地球環境史ミュージアムは、大きく化ける可能性があります。お隣に静岡大学の農学部があります。もちろん理学部も人文科学部もあと教育学部もございます。ですから大学と隣接しているわけですね。もともと高校のところですからそうアクセスが悪いわけではありません。何よりも眺めがいいです。ですからデートコースになるかなとすら思うぐらいです。
 それからですね、地球四十六億年の歴史がわかるようになっているんですね。我々はこの地球というのはもう生まれたときからあるように思っておりますが実際はダイナミックに変動してきたと。自然にも歴史がある、環境にも歴史があると。そして今その歴史を我々が一緒につくっているということで人間と自然というものの、何ていいますか、連関が、またそのダイナミックな関係がわかるように、また人間以前の関係もわかるようになされております。私はさすが安田さんと。スウェーデン王立アカデミーのメンバーですからね。ストックホルムにありますあのいわゆるノーベル賞のアカデミーであります。
 このような新しい展示構成のもとで、研究員と来館された皆様との対話や標本作成講座などの体験型のイベントを通じて常に最新の情報を提供し、広く県民の皆様に親しまれる活動を展開する新しいタイプの博物館として全国に誇れる、いや世界に誇れる知の拠点づくりを進めてまいる所存でございます。以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp