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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成23年6月静岡県議会定例会

小長井 由雄 議員(民主党・ふじのくに県議団)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:06/30/2011番目)
答 弁 者知事


    ○副議長(鈴木洋佑君) 川勝知事。
           (知事 川勝平太君登壇)
    ○知事(川勝平太君) 小長井議員にお答えいたします。
     初めに、茶の放射能問題に関するお茶農家等への支援についてでございます。
     今回の放射能問題におきましては、生産者はもとより茶商、小売も含め本県茶業界全体が大きな被害を受けているところでございます。このため県といたしましては、六月六日に「出荷制限・損害賠償・風評被害対策に関する国への申し入れ」と題したものを原子力災害対策本部、厚生労働省、農林水産省、文部科学省に提出いたしました。そして、六月二十三日には直接国のほうに出向きまして私自身が厚生労働大臣と農林水産大臣に対して、この申し入れをいたしますと同時に議員の懸念されておられます賠償問題に関しましても、しっかりと申し上げた次第でございます。この損害賠償につきましては二点ございまして、第一に出荷自粛の要請の場合、生産者はもとより茶商、小売も賠償の対象とすること。もう一点は自主回収を要請した場合も対象とすること。議員の御指摘されました風評被害に関しましては、これも二点ございます。第一点は茶の安全性について消費者や流通業者等に正確な情報を提供すること、風評被害対策に万全を期すること。これとあわせまして第二点として風評被害対策も賠償とすることという、この申し入れを行った次第でございます。またこの申し入れにつきましては放射性物質の規制値の設定並びに出荷制限の指示につきましても申し入れをしております。それについても申し上げますと茶の規制値の設定については食品安全委員会での検討も踏まえ新たな規制値を設定することと申し入れましたが、今これを作業されているということを、厚生労働大臣、また原子力安全委員会のほうから承っております。また、来年の一番茶に向けて影響を最小限にするためには技術対策をしっかりすることが課題です。本県の茶業研究センターというのは日本の茶業技術研究の最先端を担うものでございますけれども、このセンターが中心になりまして放射性物質の吸収、移動のメカニズムの解明や低減技術の確立に取り組んでいます。その成果を速やかに現場にフィードバックいたしまして、茶農家の皆様の安全・安心なお茶づくりを支援してまいります。
     さらに、こうした喫緊の課題に適切に対処すると同時にお茶の魅力を発信するために、専門家によるセミナーや消費者による産地ツアーなどを開催いたします。この中で特に、県が実施した検査で確認されている飲用茶が安全であること。そして、そのすべての産地のお茶の検査結果とあわせて客観的にこうした基準に基づいて安全であるということをアピールしてまいります。それからまた先ほど申しました茶業研究センターの研究成果などに基づく技術対策の御紹介、そしてもう一つは昨今、特にことしになりましてからNHK等を通じて広く関心を引きましたお茶ががんの抑制や老化防止に役に立つという、そういう効用につきましても広く国内外の消費者や茶業関係者にアピールしてまいるつもりでございます。私もみずから東京などの大消費地に出向きまして、そうしたキャンペーンもいたしましたが、さらにこれを引き続き静岡茶の魅力を伝えるキャンペーンを開催し続けてまいります。これらを通じまして本県茶産地の信頼の回復に全力で取り組んでまいるつもりでございます。
     次に、東日本大震災を踏まえての静岡県の社会資本整備のあり方についてであります。
     東日本大震災の被災地におきまして、国、県や民間団体など官民一体での迅速な復旧や被災直後からの人や物資の輸送など、地域生活の基盤として道路などの社会資本が重要な役割を果たしたことは御案内のとおりでございます。
     本県ではこれまで着実に進めてまいりました第三次被害想定に基づく対策に加えまして、静岡県津波対策会議において、今回の大震災による津波被害の状況等を踏まえ、津波対策施設や緊急避難施設の整備などの緊急対策を実施いたします。また国の東海・東南海・南海の三連動地震の検討結果、これは来春に出る予定であると承知しておりますが、それを踏まえまして総合的な検討を行うこととしております。
     被災時の輸送路につきましては、代替性や補完性にすぐれた複数のルートを確保しておくことが大事です。陸・海・空の交通インフラがネットワークとして相互に連携し、機能が継続されることが重要です。このために開通間近の――来年開通予定でございますが――新東名高速道路を初めとする高規格幹線道路、そして駿河湾港として一体的な活用を目指す清水港、田子の浦港、御前崎港、そして駐機場の拡張などの機能強化が進む富士山静岡空港、これらの県内の交通インフラの新しい連携に向けまして、本年秋にふじのくに交通ネットワークビジョンを策定する予定でございます。その中に大規模災害を想定した交通機能の確保についても盛り込む予定でございます。さらに、平成二十四年度に取り組む新しい静岡県社会資本整備重点計画の策定作業の中で、国の動向や新しい被害想定を十分に踏まえまして、効果的な社会資本整備に向けた具体的な方針を示し災害に強い県土づくりに努めてまいるわけでございます。
     交通ネットワークビジョン。これは今、東海道新時代という仮称で進めておりますけれども、この交通ネットワークビジョン有識者会議というのを設けました。その委員長には、家田仁東京大学大学院教授に快諾していただいております。この家田先生はさきの国交省の交通政策審議会中央新幹線小委員会の委員長をお務めになった方でございます。すなわち、リニア新幹線のルートをお決めになるその委員会の責任者だったわけでございます。そして、この方が最短ルートをお決めになると同時に既存の新幹線の活用方法の一つとして、新しい新幹線駅をつくっていいと。これは文字どおり空港の真下に新幹線駅をつくるということでございますが、それを盛り込んだ方でございます。私自身がこの委員会でその件を提言いたしました後、委員会の終わった後、追いかけて来られまして、「ようやくこれで東海道新幹線が、本来の東海地域のど真ん中である静岡県のための新幹線になりますね」というふうなことを言われておりまして、そういう方がこの有識者会議の委員長になっていただいて大変喜んでおります。本県におきましては来年一気に引佐から御殿場までの百六十二キロが開通いたします。これは日本史上初めてのことです。これだけの高速道路の一気開通というのはありません。恐らく将来にわたってもないでしょう。これは文字どおり既存の東名を補完すると同時に、代替機能を果たすことになります。これはもちろん物流においても、そして災害時においても重要であるということでございます。
     そうしますと、新幹線があり、一号があり、東名があり、新東名があるということになりますが、これからの課題は、それら東西軸に対して南北軸を通すことです。西部におきましては、これは三遠南信自動車道というものを結びつけることによって飯田まで通すと。飯田は恐らくその近くに、あるいは飯田市内にリニア新幹線の駅ができます。そうしますとリニア新幹線と既存の新幹線ないし高規格道路とが結ばれることになって縦の線が結びつくことになります。そして、志太榛原、中東遠におきましては御前崎から東名、一号、新東名を経た、その連絡道路が三十キロ、間もなくできます。そのことを通じて、港と新幹線、高速道路、そして空路というもののネットワークがその地域にできます。そしてまた、この駿河地域におきましては清水から山梨を経て長野に至るいわゆる中部横断自動車道というものの建設が進められておりますが、これにつきましても先般大畠国交大臣と親しくお話をいたしまして中日本高速道路が本県の中で北側からと南側から建設をしておりますが、そのちょうど中間のところが新直轄といいまして国がやることになっております。国がやることはどうしても遅くなりますので、中日本のトップとお目にかかりまして、やる気満々であるということを確認して、そのことを伝えてまいりまして、早くこの縦の線をすることが防災上重要であると同時に、また山梨県、長野県にとっても役に立つということを申しました。そして、そのことに御理解を得たわけでございます。そして東部、特に伊豆半島におきましては伊豆縦貫自動車道というものがこの命の道として極めて重要で、それがない限り、もしものことがあった場合にリアス式海岸として東日本と同じような地形を持っている伊豆半島において、東日本においてできた、いわゆるくしの歯作戦――四号と三陸縦貫自動車道をくしの歯のように結んでいる、その真ん中にある縦の線がないので、くしの歯作戦それ自体すらできないと。したがって、この建設を今まで以上に促進するべきであるというふうなことについての御理解も得たわけでございます。
     こうした策定作業、また推進作業の中で国の動向や新しい被害想定を十分に踏まえまして、効果的な社会資本整備に向けた具体的な方針をお示し申し上げ災害に強い県土づくりに努めてまいる決意をしております。
     その他の御質問につきましては、関係部局長、教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

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