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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年12月静岡県議会定例会

桜井 勝郎 議員(無所属)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:12/07/2020番目)
答 弁 者くらし・環境部長


○副議長 (良知淳行君)  市川くらし・環境部長。
○くらし・環境部長 (市川敏之君)  リニア中央新幹線トンネル工事における諸問題についてのうち、 大井川の水がれ問題についてお答えいたします。
 大井川の水や南アルプスの自然環境への影響につきまして、 これまでJR東海は精度と適用範囲に問題のある水収支解析モデルを用いているにもかかわらず影響がないという説明をしてきました。 しかしながらこの説明では流域の皆様が抱えている不安を払拭できないため、 県では流域住民や利水者を代表してどのようなリスクが想定されそれをどう回避、 低減するのかというリスクコミュニケーションを行ってまいりました。
 百キロ近くも離れた下流域に水がれ等の大きな影響が及ぶのかという御質問につきましては、 十月二十七日に開催された国の第六回有識者会議で、 中下流域の河川流量が維持されればトンネル掘削による大井川中下流域の地下水量への影響は極めて小さいと考えられることが科学的、 工学的な見地から確認されたという座長コメントが出されました。 しかしながら大井川水系の水は水循環としては連続しておりまして、 座長コメントでは中下流域の河川流量が維持できなければ中下流域の地下水に影響がある可能性を示しております。
 このため、 県といたしましては湧水量の推定と全量戻しの方法につきまして今後もしっかりと議論を注視してまいります。
 次に、 トンネル工事によって出てくる湧水が全て大井川水系の水だとする根拠はどこにあるのかという御質問につきましては、 トンネル内の湧水はトンネル周辺に存在している地下水が直接の流入源であり、 その多くは分水嶺を県境とする県内での降雨を源とする大井川水系の水であるとすることが自然ではないかと考えております。
 また、 県独自の地質調査を行うことにつきましては事業により影響を与える側のJR東海が実施すべきであり、 影響を受ける側の県が自らの負担で行う必要はないと考えております。 このためこれまでに追加のボーリング調査の実施をJR東海に対し再三要請してきたところであります。
 大井川水系の水は流域六十二万人の生活用水であり、 水田と茶園を主体とした農地を潤す農業用水であります。 さらに地下水利用を含め地域の産業を支える工業用水でもあります。
 この命の水を守るべく、 県民の皆様の懸念が払拭されるよう取り組んでまいります。
 次に、 大井川上流部を管理する県の重金属に対する考えについてであります。
 山梨県や岐阜県で行われているリニア中央新幹線のトンネル工事では重金属であるヒ素を含む掘削土が発生しており、 岐阜県におきましては掘削土の恒久処分場の設置場所がいまだ決定されていない状況も報道されております。
 静岡県内でのトンネル工事におきましても、 自然由来の重金属等の有害物質を含む掘削土が発生する可能性があります。 この有害物質が降雨等により溶出し河川や地下水に流出した場合には水質等に悪影響を及ぼすことが懸念されており、 大井川流域住民や利水者の皆様は大きな不安を感じております。
 このため、 県では環境影響評価の手続の中でJR東海に対し発生土置場周辺の河川水や地下水の調査の実施や有害物質が検出された場合の対応方針の策定を求めてまいりました。 またJR東海は有害物質を含む掘削土につきまして南アルプスの地域内で遮水シート等を用いた封じ込めにより適切に処理すると説明しておりますが、 発生土置場の周辺の地質は脆弱であるため土砂崩れなどにより有害物質を含む掘削土が流出するおそれがあります。
 このことから、 昨年九月にJR東海に送付した引き続き対話を要する事項では四十七項目の一つとして有害物質を含む掘削土を南アルプスの地域外で処理しない根拠を求めているところであります。
 県といたしましては、 有害物質が将来にわたって河川や地下水に決して流出しないように確実に処理する必要があると考えております。 このため今後も国の有識者会議での議論を踏まえ県の専門部会においてJR東海との対話を続け、 大井川流域住民や利水者の皆様の不安が払拭されるよう取り組んでまいります。 以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp