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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

中沢 公彦 議員

質問分類

一般質問

質問日:

03/02/2016

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 地方創生について
(1) 全国に先駆けた本県独自の取り組みの創出
(2) 合計特殊出生率の向上策
(3) 危険な老朽空き家対策
(4) NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」放送決定に伴う地方創生としての本県観光振興
2 子ども観光大使を活用した本県の魅力発信について
3 富士山の日について


○副議長(杉山盛雄君) これで野澤義雄君の質問は終わりました。(拍手)
 次に、三十八番 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇 拍手)
○三十八番(中沢公彦君) 私は自民改革会議所属議員として、分割質問方式により質問いたします。
 初めに、地方創生についてのうち、全国に先駆けた本県独自の取り組みの創出について伺います。
 我が国政府は、地方創生を政策の中心に捉えあらゆる観点から地方の奮起を促し、その独創性をもって地方の新たな局面をつくり次世代日本の礎を築くべく取り組んでおります。静岡県でも二〇一九年度までの政策目標施策である美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づく事業が平成二十八年度当初予算として盛り込まれて今議会に上程されております。本県の総合戦略策定に当たっては昨年来の議論の中で総合計画と同じような内容でこれまでの単なる施策の継続ではないかという意見もありました。今後静岡県においては大河ドラマ「おんな城主直虎」、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックなどのビッグイベントが待ち構えておりせっかくの地方創生のさまざまなチャンスが訪れようとしている今、もっとチャレンジシップを持って取り組む意欲が必要であります。
 地方創生では、国は地方に対して従来と全く違う取り組み姿勢を求めています。今までの国の施策は全国で格差が生じないよう一律にという考えで進められていたんでありますが地方創生では地域の個性を最大限に発揮していく、ある意味では自治体間の知恵比べの様相を呈していくこととなります。国は地方が知恵を絞って人口減少克服、地方創生を実現していくことを求めています。地方には今までのような受け身の姿勢ではなく地方独自の総意と工夫、地方創生に対する意欲が求められている。地方がいかにすぐれたアイデアを生み出していくか、またそれを実現していくかが勝負になってきます。
 日本を変えるのは地方であり、日本を支えるのも地方であります。経済はもちろん非常に重要な地方創生施策でございます。その両輪として人を守る、人を育てる、人を生かすといった人材にかかわる政策も地方創生の肝として手腕が問われてまいります。最近知事は箱物行政に御執心のようですが箱物行政に頼るだけでなく、もっと人材の育成や教育、福祉に独創性を持った施策を取り入れるべく調査研究していただきたいものであります。
 静岡県は、さまざまなものに恵まれた大変すばらしいところです。しかしそれがゆえにすばらしいものが当たり前すぎてそれぞれの特色がうまくアピールできていない面も否めないと思います。県民の皆さんもそのよさに気づいていない面もあるかもしれないのです。足元を見詰め自分たちが静岡をもっと好きになる、よさを再認識する。そんな啓発活動も必要かもしれません。英知を結集し本県独自の取り組みを創出し実行していくために今後どのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。
 次に、合計特殊出生率の向上策について伺います。
 我が国は、急速に進む少子高齢化を背景に本格的な人口減少時代に突入しました。こうした中、本県の長期人口ビジョンでは二〇二〇年に合計特殊出生率二・〇七という目標を掲げています。出生率が人口置換水準である二・〇七を下回る限り人口は減り続けるわけですから、だからといってこの目標数値は果たして現実に即しているのでしょうか。県内各市町の長期人口ビジョンにおいて目標数値を県と同じ二〇二〇年に二・〇七を掲げる市町は裾野市や吉田町などわずか四市町であり三十五市町全体の目標数値と県の掲げる目標数値では全く整合性がとれておりません。対象となる県民はいわば各市町民であるわけでありますからこうした実態からも県民から見ては戸惑うばかりの目標になっています。美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定に当たり我が会派は合計特殊出生率は各市町で差があるため一律の施策ではなく地域の状況に応じて分析、対策を行う必要があると提言いたしました。現在県内各市町の合計特殊出生率は一・二二から一・八二まで大きなばらつきがあります。東西に広い本県では西部地域は高く東部地域では高い地域と低い地域が混在し、観光業の盛んな伊豆半島地域では中央部で低い傾向が見られます。
 県は今回、少子化突破戦略の羅針盤を公表いたしましたが県がその目標の実現を本気で目指すのであれば県が強力なリーダーシップを発揮し市町の実情に応じた施策の推進に取り組まなければならないと考えます。分析してああよかったねと終わりでは全く意味がありません。合計特殊出生率の向上に向けた具体的な取り組みなどについて、県の所見を伺います。
 次に、危険な老朽空き家対策について伺います。
 国土交通省が五年ごとに行っている住宅土地統計調査では、賃貸用や売却用等を除いた住宅の空き家数は前回調査の六万三千戸から八万三千戸に増加しております。中でも老朽化した空き家が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており生命、身体、財産の保護、生活環境の保全に対する対策が急がれています。昨年五月二十六日には空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され、これまで対策上の支障とされていた立入調査権の付与や課税情報の利用が可能となり倒壊の可能性のある空き家などに除却などの指導、勧告、命令や行政代執行などの権限が市町村長に認められ危険な老朽空き家除却への動きが加速することが期待されています。
 しかしながら、法律が施行されて九カ月が経過したにもかかわらず県内ではいまだに危険な老朽空き家の対策は進んでいるとは言えません。ある市のケースでは地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしている危険な状態を市が認識していながら長期にわたり対応を行っていないなど五月の法律の全面施行が対策を進める転機とはなっていない現状があります。今後空き家の増加が予測される中、魅力あふれる地方を創生するための各種施策を推進する上で、またいつ起きてもおかしくないと言われている地震が想定される静岡県において危険な老朽空き家が散在する現状を早急に解消する必要があることから、自主的な除去を促すための助成制度の創設や市町が行う行政代執行等に取り組みやすくするなど市町に対し空家対策特措法による迅速な対応を促すことが重要であると考えますが、県はどのように市町支援に取り組んでいくのか伺います。
 次に、NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」放送決定に伴う地方創生としての本県観光振興について伺います。
 私の住む県西部地域は、日本の東西の中心にありグルメの宝庫である浜名湖、四季折々の景色が楽しめる天竜の山里、戦国時代の武将の足跡を訪ねることのできる史跡等が点在し自動車、オートバイ、楽器といった産業観光も楽しめるなど年間では約三千五百万人の観光客が訪れる多彩な魅力にあふれた地域であります。先月十三日には浜松いなさジャンクションと愛知県豊田市の豊田東ジャンクションをつなぐ新東名高速道路が開通し愛知県を初めとする中京圏からの一層の誘客が期待されているところであります。ところがこの恵まれた環境が思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあるかもしれません。打つ手を一歩でも間違えれば単なる通過地域となり他地域に観光客を奪われてしまうことにつながってしまうことも危惧されるわけであります。県西部地域における観光振興については今の魅力にすがることなく潜在的な観光の魅力を顕在化していくことが重要となってまいります。
 そのような中、平成二十九年のNHK大河ドラマが本県西部地域を舞台とした「おんな城主直虎」に決定いたしました。過去に本県を舞台にした大河ドラマとしては平成十二年の静岡、東京、京都、日光等を舞台にした「葵〜徳川三代〜」、平成十八年の滋賀、高知、掛川を舞台にした「功名が辻」等があります。いずれも複数県にまたがっている中で今回の「おんな城主直虎」はその舞台は本県中心であることが想定されており大河ドラマの放映を通じて観光客が増加すればその経済波及効果は大変大きいものがあると言えます。既に県西部地域では浜松市を中心に直虎プロジェクトを推進すべく動こうとしておりますが、大河ドラマの誘客対策を最大化していくためには県西部地域を核としながらも井伊家ゆかりの地である静岡市、掛川市、御前崎市などとの連携や井伊直虎の史実に関する認知度を高めていく必要があると考えます。歴史に興味があり詳しい方は別として大河ドラマの視聴者にはほとんど認知されていないのではないかと思います。認知度が低ければ地元への誘客効果にも大きな影響が出てくると考えます。いずれにせよ大河ドラマの決定は本県の新たな観光魅力を創出し観光客の増加に寄与することは間違いないわけであり西部地域の観光振興の起爆剤になるものと確信しています。
 そこで、県として大河ドラマの決定を受けての観光振興を図るためにどのように取り組んでいくのか伺います。以上について答弁を求めます。
○副議長(杉山盛雄君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 中沢公彦議員にお答えいたします。
 地方創生についてのうち、全国に先駆けた本県独自の取り組みの創出についてであります。
 人口減少を克服し、地方創生を実現するためには地域の個性や魅力を最大限に発揮し新しい発想や独自の創意工夫による取り組みを推進していくことが重要であります。それが総合戦略でございます。石破大臣のほうから地方創生について戦略体系を人、仕事、地域等に区切って成長指標がしっかりわかるように示されました。手とり足とり指導されているということでございますけれども私どもはこれにかかわるものをもう既にそれ以前からしておりますので総合計画と同じ内容になるのは当たり前であります。これはチャレンジ精神を持ってやっているということなのであります。このために本県におきましては世界に誇る富士山を初めとする数々の世界水準の魅力にあふれた県土づくりをしているわけでございまして日本一多彩な農林水産物があるという発見もございました。それを生かした食の都、茶の都、花の都づくり。また大都会にまねることのできない自然と調和した豊かな暮らし空間の創出などこれは内陸のフロンティアを拓く取り組みの柱の一つです。そうしたふじのくにの魅力を最大限に磨き高め本県ならではの地方創生を図る取り組みを積極的に推進しているところでございます。
 この静岡県の持つすばらしい魅力を発信する富士山世界遺産センター――仮称――あるいはふじのくに茶の都ミュージアム――仮称――などの拠点を生かして、国内外からのさらなる交流人口の拡大を図るとともに、県民の皆様がふじのくにの魅力を再認識し郷土静岡に対する誇りと愛着を深めて活躍していただけるように取り組んでまいります。
 私は、この地方創生というのは実は地方も試されておりますが政府の本気度を試すということが今の問題の一つであるとも思っております。地方交付金、あれで十分でありましょうか。あるいは県議会の皆様からもこの間委員会の答申がございましたけれどもいわゆる国の機関を地方に移すというのは結果として羊頭狗肉になっていないでしょうか。ですから本気でなさってるのかどうかというかけ声もあるぐらいです。私どもはそうした批判をするものではなくてふじのくにづくりを粛々とチャレンジ精神を持って進めているということでございます。
 何よりも、議員御指摘のとおり人を守る。これは危機管理です。我々にとって最優先でございます。また人を育て人を生かすというのは一〇〇%同感です。ちなみにこれに関連いたしまして先ほど――別の部長がお答えいたしますけれども――人口問題に触れられました。人口問題は地方創生の柱の一つであります。
 実は去る二月二十六日、きょうは三月二日ですので四、五日前のことですがその閣議後の記者会見におきまして地方創生担当の石破大臣が自治体の先駆的な取り組み事例を発表なさいました。「全国の自治体において静岡県のように非常に先駆的な取り組みをしているところもあります。ふじのくに少子化突破戦略の羅針盤では静岡県下をブロック別に分けた状況や全市町の状況が具体的に示されています。例えば御殿場市ならどうなっているでしょうかというと、物すごくいろいろなデータを分析して大部のものではなくどこも見開き一ページでわかりやすく表現しています」と冊子をお持ちになって記者たちにお見せになり、「静岡県ではそこがどうなっているかということを示してそれを皆さんで考えてくださいね、県も支援しますよというような体制になっているわけです。私はこれをすごく感心して見せていただきました」と。こういうわけでですね、我々は一歩先んじてやっているということです。石破大臣がこうした形で静岡県を励ましていただいているのは杉山盛雄副議長との個人的な関係などもひょっとしたら幸いしているのかもしれません。しかしながらオリンピックの誘致につきましても多家議員と森元総理閣下との関係が生きてきました。このようにいろいろな人を生かして本県の力これを発揮していくということが大事なのであります。
 地域における最高の宝は、言うまでもなく人であります。地方創生の実現のためには人を育て人を大切にする施策が何よりも重要であると。「富士」の字それ自体が示しております。富を支えるのは士でなくちゃいけない。つまり立派な人間でないといけない、有徳の人でなくちゃならないというそういう考えで人材こそ宝であるという観点でやっております。
 箱物を大事にしているわけではありません。ただ、ふじのくに地球環境史ミュージアムというのはこれは人を育てるための研究教育機関です。あるいはもちろん富士山世界遺産センターも同じです。ですからこうしたものはいわゆる箱物のための箱物ではありませんで人を生かすためのインフラというふうにおとりいただければありがたく存じます。世界に羽ばたく国際感覚豊かな若者の育成に向けた高校生の海外留学等を推進しようということでございます。これは教育委員会と一緒にやっております。また子供たちがスポーツに取り組む機会の確保に向けた地域スポーツクラブ、これも設置いたしまして清宮監督のもとで磐田でまず始めようということをしております。静岡県独自の徳のある人、有徳の人づくりを初め子育てはとうとい仕事であると。つまり子育ては仕事の邪魔をするものではない。これほどに大切な仕事はない。子育ては命をつなぐ、幸せの愛を育むとうとい仕事というこの歌からとったものでございますけれどもそういう理念の普及やふじのくに型人生区分の提示。これも県外にも好感を持って迎えられております。中国語訳も英語訳もつくっております。こうしたものによりまして世界一の健康長寿県の実現に向けた取り組みなどを社会総がかりで強力に推進してまいります。
 今後本県では、大河ドラマ「おんな城主直虎」を初め二〇一九年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピックというふじのくに静岡県の知名度を高める大きなチャンスを迎えております。この機を逃してはなりません。富国有徳の美しいふじのくにの魅力を国内外に発信して静岡県への新しい人の流れをつくり上げることにより本県独自の地方創生の実現を着実に推進してまいります。以上であります。
○副議長(杉山盛雄君) 山口健康福祉部長。
       (健康福祉部長 山口重則君登壇)
○健康福祉部長(山口重則君) 地方創生についてのうち、合計特殊出生率の向上策についてお答えいたします。
 二人から三人の子供を持ちたいという若い世代の願いをかなえるためには、県と市町が連携して市町の状況や特性を十分に踏まえ実効ある少子化対策を進めることは極めて重要であります。このため県では合計特殊出生率に影響を与える女性労働力率など三十の要因を市町別に分析しその結果を図や表を用いて見える化いたしましたふじのくに少子化突破戦略の羅針盤を作成し、内閣府を初め国立社会保障・人口問題研究所や各市町の皆様方に参加していただいたシンポジウムにおいて公表いたしました。またこのふじのくに少子化突破戦略の羅針盤は先ほどもお話がありましたが石破地方創生担当大臣がみずから自治体の先駆的で実効性のある事例として紹介されるなど全国でも注目されたところでございます。県ではこの冊子の分析結果により明らかになった市町が抱える課題の解決に向け地域少子化対策重点推進交付金や安心こども基金などを活用し市町が効果的に施策に取り組めるよう支援しております。また来年度からは県と市町とが連携して若い世代の自由で豊かな発想力を地域課題の解決策に生かす事業を行い市町の実情に応じた少子化対策を進めることとしております。
 今後も、安心して出産や子育てができる夢と希望にあふれた魅力あるふじのくにづくりを目指し、市町に対する指導や助言をしっかり行い全県が一丸となって合計特殊出生率の向上に向けた取り組みを推進してまいります。以上であります。
○副議長(杉山盛雄君) 池谷くらし・環境部長。
       (くらし・環境部長 池谷 廣君登壇)
○くらし・環境部長(池谷 廣君) 地方創生についてのうち、危険な老朽空き家対策についてお答えいたします。
 県内市町の空き家対策については、焼津市など法施行以前から独自に条例を制定するなど取り組みが進んでいる市町がある一方で実態調査の実施を予定していないあるいは調査をしても特定空き家と判断することをためらう市町があるなど取り組みに温度差があること、また特定空き家と判断する基準がなく仮に判断しても所有者の特定さらに代執行を行う上での知識や経験が不足しているなど円滑な空き家対策を進める上でさまざまな課題があります。
 こうしたことから、県では市町と一体となり国の特定空き家の判断基準をもとに本県の特性を踏まえたより地域の実態に合った判断基準の作成に着手しているところであります。また市町職員を対象に特定空き家の処理を進める上で必要な知識を習得する研修会なども開催してまいります。さらに伊豆市など特定空き家を認定する協議会の設置を予定している市町に対しては県の技術職員を参画させ助言等を行ってまいります。こうした人的、技術的な側面に加え財政的な支援につきましても現時点では交付金など国の支援制度が充実しておりますが、今後の取り組みの進展によって一層の支援が必要な場合には市町の要望などを踏まえ適切に対応するなど市町と連携し空き家対策に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(杉山盛雄君) 西田文化・観光部長。
       (文化・観光部長 西田郁夫君登壇)
○文化・観光部長(西田郁夫君) 地方創生についてのうち、NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」放送決定に伴う地方創生としての本県観光振興についてお答えいたします。
 NHK大河ドラマの放送が舞台となる地域にもたらす経済効果は、日銀等によると平成二十五年の「八重の桜」が百十三億円、平成二十六年の「軍師官兵衛」が百六十九億円と試算されており一年間にわたり放送されるドラマの経済効果をいかに地域に取り込むかが重要となります。このため県は浜松市や地域の関係団体で組織する「おんな城主直虎」推進協議会に参画するとともに、ゆかりの地である静岡、御前崎、掛川の各市さらには交通事業者や旅行会社等と連携しこれまであまり知られていなかった井伊家に関する事物を新たな観光の魅力として掘り起こし積極的に発信することで全国からの誘客を促進してまいります。具体的には井伊家ゆかりの名所や史実を集めたガイドブックを制作し観光商談会や旅行会社、メディアによる県内視察、しずおかツーリズムコーディネーターによる商品企画支援等で活用することにより新たな旅行商品の造成を促すほか、NEXCO中日本に対し西部地域を核に県内の一定エリア内が定額乗り放題となるドライブプランの企画実施を働きかけることとしております。さらにJR東海と連携して県内のJR、私鉄、バスが乗り放題となる周遊きっぷと新幹線や宿泊等を組み合わせた旅行商品を企画し旅行会社から販売してもらうことで県外からの誘客と県内周遊の促進を図るなど、県西部を初め県内全域の観光振興につながるよう取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(杉山盛雄君) 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇)
○三十八番(中沢公彦君) 要望を二点、再質問を一点します。
 まず、一点目の要望でございますが全国に先駆けた本県独自の取り組みの創出の件でございます。
 川勝知事のお話を聞くとですね、口がうまいものですからなるほどなと納得することが多いわけでありますが一つ要望させていただくとするならばこのチャレンジシップの姿勢の問題を私は若干懸念しております。というのが昨今の当局の職員の皆さん方の姿勢を見ているとですね、どうも川勝知事のほうにばっかり目線は行っていないだろうかと。川勝知事に怒られないように、川勝知事がこうやってやったら喜ぶかな、川勝知事はどう思っているかな、そういったことの比重が大きいのではないかと。やっぱり県当局の皆さんも我々県議会も基本は静岡県のためであり静岡県民のためであるというここの姿勢をもとに、チャレンジシップを発揮しやすい当局の皆さんの土壌づくりをぜひ知事にお願いしたいなと。要望ですから答弁は結構でございます。
 二点目の要望でございますが、「おんな城主直虎」についてであります。
 私、浜松市民だということは多分知っているかと思いますけれどもやはり先ほど経済効果の一例を部長が紹介してくださいました。私の手元にもさまざまな大河ドラマによるその地域の実際の経済効果等々の資料がございますがここでは発表いたしませんが、直虎って私も実は知りませんでした。ただ直虎というのが放送が決まったということから始まってですね、書物を読んだりまたそのことの講演を伺ったりしていく中で極端に言えばですよ、どんな人物であれどんな方であれその方をうまく市民、県民が共有できればこれは大変な財産が新たに生まれるなということを実感しております。要望としては部長のみならず県当局の皆さんそして私ども全員がですね、一日一回は直虎を口にするぐらいの勢いで直虎、直虎、直虎と言っていけばですね、この一年、二年では大変な経済効果が生まれるんじゃないかなと期待しております。これは要望させていただきます。
 再質問でございます。
 二〇二〇年、二・〇七。合計特殊出生率の目標でございますが羅針盤は私も拝見しました。石破大臣も大変な評価をいただいていることも存じ上げております。この羅針盤のできがいいか悪いかと目標が達成できるかどうかは別問題ですよね。二〇二〇年、何回も言いますが県の目標は二・〇七。市町の目標設定とは全然かみ合ってないわけであります。このかみ合ってないことに対して具体的な施策を整合性を持ってできますかということを改めて部長がどのようなお考えに基づいて今施策を担おうとしているのか伺います。以上です。
○副議長(杉山盛雄君) 山口健康福祉部長。
○健康福祉部長(山口重則君) 中沢議員の再質問にお答えいたします。
 確かに、二〇二〇年までに二・〇七を達成するというのは非常に高い目標だと感じております。今回各市町のこの合計特殊出生率の分析をしたところ今ありましたように二〇二〇年までに四つの市町におきましては二・〇七を達成する目標を掲げております。県ではこの二・〇七の目標を達成していない市町に対しましても今回結婚要因とかの分析等をさせていただきましたので、そこらで欠けている部分につきまして県としてはしっかり先ほど言いましたこども基金等を使いまして支援していくことによりましてこの目標数を近いものにしていきたいと考えております。以上であります。
○副議長(杉山盛雄君) 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇)
○三十八番(中沢公彦君) 要望を一点。だから具体的政策をちゃんとやりましょうと言っているんですがそのことは何回も聞いているので僕も知っているんですね。やっぱり具体的な一歩踏み込むような取り組みを提示しないと絵に描いた餅で終わることは目に見えていますね。だからこども基金を活用して何をするんだということを聞いているわけであってそれが答えられないというのはまだまだだなと思っていますからそれをぜひですね、次は答えられるような施策を新年度早々に立ち上げていただきたいと思います。これは要望しておきます。
 次に、質問に移ります。
 次に、子ども観光大使を活用した本県の魅力発信について伺います。
 子供たちが、自分たちの住んでいる地域の文化・歴史などを学び体験する中でそのすばらしさを知りその魅力を子ども観光大使として発信する取り組みが県の支援を得て小学校の先生方の自主グループにより企画運営されております。この子ども観光大使というのは全国的に見ても静岡県は大変先進的に取り組んでおることでございますのでこの事業についてさらに全国各地が追随する形で今事業が行われております。結果、全国では二千人以上の子供が子ども観光大使として認定されております。我が県においては百二十人が子ども観光大使として認定されています。昨年度この実施主体である先生方のグループTOSSが観光庁長官賞をこのことで受賞もしました。こうしたすばらしい事業の中ですね、私も先日浜松市で行われました浜松ジオラマファクトリーの協力によって行われた子ども観光大使、行ってまいりました。親子三十組を超える方が参加して子供たちの本当にきれいな目、そしてものすごく意欲的な目を見てすばらしい事業だなと実感した次第であります。これ以外にも楽器博物館での子ども観光大使さらには牧場や企業さんにお邪魔したりとか、また新幹線の秘密を探るだとかお茶の手もみだとかですね、静岡県のあらゆる魅力、あらゆるそういった財産を活用したイベントを子ども観光大使が年に十回程度今行われています。
 その中で、今後このことを観光誘客に生かしていく。例えば外国人観光客、今中国を中心に大変多くの方が訪れていただいております。この方々に例えばオプショナルツアーみたいな形で提供するだとか、そしてそのオプショナルツアーをつくっていくプロデューサーが子供たちというとこれは老壮青、男も女も含めてあらゆる立場の方々が静岡県に携わって静岡県の発信の一員になっていくということが見込まれていきます。こういうことを構築するのがとても大事だと思うんですね。そのことによってですね、例えばラグビーワールドカップのときもそうですが東京オリンピックにおきますオリンピック文化プログラムにも生かすことができるんだろうと思います。
 ここでお聞きしたいと思っておりますのは、この子ども観光大使についてさらに発信していく、さらに充実させていく。これをどうやって生かしていくかという部分について子ども観光大使の活用方法を伺いたいと思います。ちなみにラグビーワールドカップについてはラグビー子ども交流大使というものも行われていましてこのラグビーを子供たちを通じて裾野を広げていこう、子供たちに関心を持っていただいてタグラグビーを県内全員の子供たちに味わっていただこうというような取り組みも始まっております。そのことを踏まえてお聞きしたいと思います。以上について答弁を求めます。
○副議長(杉山盛雄君) 西田文化・観光部長。
○文化・観光部長(西田郁夫君) 子ども観光大使を活用した本県の魅力発信についてお答えいたします。
 子ども観光大使事業につきましては、本年度五年目になりますが募集開始後すぐに定員に達してしまう講座もあり年々人気も高まっていることから、来年度はより多くの子供たちに参加していただけるよう講座回数をふやして実施いたします。また郷土の歴史、文化、産業等に加えて伊豆半島ジオパークや韮山反射炉をテーマとした講座も開催し本県が有する世界水準の資源を子供たちにも肌で感じてもらうなど、事業の運営に携わるNPO法人子ども未来とともに講座の充実強化を図ってまいります。
 本年度末までに、延べ約百四十人に上る子ども観光大使が誕生いたします。今後は本人や保護者の同意のもと本県の観光情報を定期的に提供するとともに、市町や観光協会に対しそれぞれの地域に住む子ども観光大使を紹介しイベントのPR、案内業務等に参画してもらうなど地元での積極的な活用を働きかけてまいります。
 ワールドカップ二〇一九に向けましては、来年度からタグラグビー体験や試合観戦などを内容とする特別講座を開催し子供たちがラグビーのおもしろさや参加国の紹介、エコパスタジアムや大会情報の発信あるいは地域のさまざまな魅力の紹介や案内ができるようになるよう継続して育成支援に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(杉山盛雄君) 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇)
○三十八番(中沢公彦君) 再質問いたします。
 子ども観光大使はですね、部長も今おっしゃっていただいたとおり本当にこれからの可能性を大いに秘めた事業でございます。実はこの子ども観光大使は全国大会というものがございまして第一回は平成二十七年度に栃木県で行われました。第二回は平成二十八年度に岡山県で開催することが決まっております。二十九年度、三十年度と第三回、第四回と続いていくわけですが先進的な取り組みをしている我が県はですね、この子ども観光大使全国大会をですね、実現するべきだと思っておりますが、その件についての御所見を伺いたいと思います。以上です。
○副議長(杉山盛雄君) 西田文化・観光部長。
○文化・観光部長(西田郁夫君) 子ども観光大使事業につきましては、県といたしましても力を入れて推進している事業でございます。今議員が御指摘の全国大会が二十九年度、三十年度という際にもし本県で開くということになれば我々としても、開催は実際に担当している例えばNPO法人子ども未来の皆様が実施するということになろうかと思いますけれども、県としてはできる限り御協力、御支援申し上げて実施に向けてやっていきたいと思っております。以上でございます。
○副議長(杉山盛雄君) 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇)
○三十八番(中沢公彦君) ぜひ期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に移ります。
 最後に、富士山の日について伺います。
 平成二十一年十二月議会において、二月二十三日が富士山の日として定められました。富士山は静岡県民にとってはふるさとのとうとい象徴であり日本人にとっても日本の最大のシンボルであります。山梨県との富士山対決などという企画がテレビで放映されたりもしておりますが宣伝効果を狙ったしゃれとして受けとめるのも一興と存じます。
 私は、富士山の日の趣旨やさまざまな取り組みに異議を唱えるつもりはありませんが、この五年余り全く解せないことが一つだけございます。議場においても委員会においてもたび重なる問題提起をさせていただいていることがあるわけですが、それはなぜ富士山の日を学校休業にしなければならないのかということでございます。今の状況を申し上げますと平成二十三年から県立学校については富士山の日を休業日としておりますが市町立及び私立学校等については休業化が進んでおらず、むしろ休業日とする学校の数が減ってきております。このことは学校側にとっても各市町行政にとっても休日とすることに意義を見出せていないことの証左であります。しかも県はこの間、意義を説明するなり趣旨に賛同してもらい学校休業化を促したりするという市町への取り組みの形跡は全く見られません。私は今年度文教警察委員会に所属しておりこれまでも富士山の日の学校休業日をやめることについて質問、意見をしてまいりましたが教育委員会においては的を得た回答をいただくことができませんでしたので、私としては知事に聞かざるを得なくなってしまったというわけでございます。
 そこで、富士山の日の学校休業化について休業化をやめることを提言いたしますが、御所見を伺います。以上です。
○副議長(杉山盛雄君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 富士山の日についてお答え申し上げます。
 富士山は、議員御指摘のおっしゃるとおり静岡県民にとってはふるさとのとうとい象徴であり日本人にとっても日本の最大のシンボルなのでございます。一方議員御指摘のとおり静岡県はさまざまなものに恵まれて大変すばらしいところであるがゆえにそれが当たり前すぎてそれがうまくアピールできていない。県民の皆さんもそのよさに気づいていない面もあるかもしれないとも言われております。私はその最大のものが富士山であったのではないかとすら思っております。私は京都に生まれて育ちました。しかし物心ついたときにはまだ富士山を見たことがないにもかかわらず富士山の美しい姿を知っていました。恐らく一億二千七百万人の日本国民、物心ついたころには誰もがその存在を知っていると思います。それが当たり前なのが静岡県の皆様方であったというふうにも思われるところがございます。
 さて、この質問につきましては本来これまで教育長が御答弁申し上げ教育長も同じ考えであられると存じますけれども、私に対する質問でございますので私がお答え申し上げたく存じます。
 まず、この休業化につきましては強制はしないと。そして現在休業されているところにつきましてはそれをそのまま継続されていくことに異を唱えないというのが私の態度でございます。なぜかということでございますが富士山の日というのは一年に一回しかありません。誰もが一年に一回誕生日を持っております。一億二千七百万人が三百六十五日を分かたっているので平均すると一日に三十五、六万人の人が誕生日をお祝いされる。学校にも創立記念日というのがあってそれなりのお祝いをされるということがあります。
 我々は、富士山が日本の最大のシンボルであると。また世界の宝になりました。それに対して思いをいたす日が一日はあっていいということでございます。そうした事柄から学校のいわゆる学習指導要領に従ったそういう教科内容ではなくて富士山について学ぶ、考える。そしてまた富士山をかつての先人がしてきたように、今多くの人がされているようにみずから表現すると。絵であったり詩であったり俳句であったりあるいは映像であったりあるいは演劇であったりシンポジウムであったりさまざまな表現。これは富士山の富士という字が尽くせないと。不尽と書かれた時代もございました。それほどに非常に奥の深い存在であるというふうに思っている次第でございます。そうした日を一日持つのが望ましいということでございまして家で寝転がって遊んでいればいいというそういうことでは全くないことをまず御承知おき願いたいと存じます。富士山を家庭や地域の方々と御一緒にことほぐきっかけとなり、富士山の自然や景観を守り、それらに培われた日本の歴史また文化を学ぶことを通して富士山ひいては自然と人とが共生することの大切さを理解していただくために大変有意義なものであると存じます。
 休業日とされている市町におきましては、今年度も富士山の歴史や郷土の文化を学ぶ富士山かるた大会、世界遺産富士山の構成資産をめぐるツアー、富士山を眺める観察会等々たくさんのイベントが開催されました。休業日としていない市町などにおきましても富士山を主体とする自作の短歌や俳句を掲載した富士山万葉集、富士山歳時記の公募への御協力、多彩な協賛事業の実施など富士山の日運動への参画を通じて富士山憲章の理念の普及に努めていただいているわけでございます。
 ことしの富士山の日は、御案内のようにこれを最初に定めたのは河口湖町でした。平成十三年のことです。そして平成二十一年本県の議会におきまして全会一致でお認めいただき二年後に山梨県も全会一致で富士山の日を定められたということです。今回はこれを一緒にやろうということで山梨県富士吉田市でそれしたのでありますが、来賓としてお越しになられました元文科大臣遠山敦子さんはこの富士山の日を日本中の人たちに広げていくようにするのが望ましいという御発言をなさったくらいでございます。私は先ほどの日本にとっても日本の最大のシンボルということであるならばこれは憲法にもうたうべきであるという考えを持っています。第一章が天皇、いきなり第二章は戦争の放棄に行きます。第二章は国民と国土があってこそ初めて日本でありますから国土についてこれを後世に継承していくということは極めて大切なことです。そのために天皇が国民の統合の象徴であるならば国土の統合の象徴が富士山でありますから、第一章第一条の文面に倣うならば富士山は日本の象徴であり、並びに日本国土統合の象徴であると。この地位は国民の総意に基づくと。そしてこの富士山を象徴とする国土を大切に後世に継承していくということをうたうべきであるとすら思っているほどでございます。ですからこうした日を特にいたいけな子供たちがしっかりと自分たちのふるさとの財産を学ぶということがあっていいということでございます。
 今後も引き続き、保護者、学校、教育委員会など関係者の御理解を得ながら学校休業化は強制しません。しかし今なさっておられるところは継続しつつ富士山の日の趣旨について御賛同いただく多くの皆様をさらにふやしまして富士山の日を有意義な日とし世界遺産、人類の共通の財産でありますからこれを我々がことほがないというのはぐあいが悪いとすら思います。富士山の価値を後世に継承していく大切な日としてこの取り組みを広く展開してまいりたいという考えでおります。以上でございます。
○副議長(杉山盛雄君) 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇)
○三十八番(中沢公彦君) 再質問いたします。
 富士山の日、二月二十三日を私は異議を唱えるつもりはないと先ほど申しました。富士山の日は大賛成。富士山世界遺産大いに喜ばしいことでございます。そして私たちのふるさと富士山は大変誇らしいものでございます。私、知事と珍しくそこは一致しておりまして全く同感でございます。だから何で学校が休業なのかはさっぱり意味がわかりませんでした。
 ちなみに、平成二十二年度富士山の日を学校休業とした市町の数は九市町でありました。平成二十七年度その数がたった四市町に下がりました。富士山の日の学校の休業化は果たしてことほぐこととなんでリンクしなきゃいけないのか。例えば学校があって学校の中で先生と子供たち、仲間同士で富士山についての授業があってもいいじゃないですか。屋上に上がってきょうは天気がいいから富士山の日でみんなで富士山を拝もうやというのもいいじゃないですか。学校を休みにすることをここに強制することはないと言いながら県立の場合はもう学校を休んでいるわけですからできればですね、というかもう本当にお願いなんですけど学校の休業化をやめていただきたい。
 ちなみに、二月二十三日に我が家の一日はどうだったかというと長女は大学生で学校へ行きました。長男は県立特別支援学校がお休みでございました。次男は市立の小学校に行きました。妻は不思議なことに県立特別支援学校に行きました。何しに行ったか。その日に先生は普通どおり出勤していますのでPTAと先生との要望だとか問題点を語る会という協議会が開かれたそうでございます。私は富士山をことほぐために仕事に行ってまいりました。そうすると県立特別支援学校に通っているうちの長男は学校を休んで何をしていたか。障害者の支援サービスをしている法人に頼んでヘルパーさんを出していただいて電車に乗ってバスに乗って一日どこかで遊んで夕方帰ってまいりました。強制しないと言いながら、そして富士山をことほごうと言いながらその環境はかえって学校休業化によって潰されているという傾向を側面的に見ていただきたいと思います。
 そして、論語にこういう言葉がございます。「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」。過ちを犯したことを知っていながらも改めようとしない、このことを本当の過ちというと。すばらしい言葉だなと。私もこれからこれを糧に謙虚に生きていかなきゃいけないなと思っておりますが改めてお伺いいたします。川勝知事、一回学校休業化やめてみませんか。いかがですか。以上です。
○副議長(杉山盛雄君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 再質問にお答えいたします。
 さまざまな学校の御事情があるというふうに存じます。したがってその学校のお決めになった御決定に従うというのが筋ではないかというふうに思います。一律にしないほうがいいかもしれません。議員の御令息のような状態の方々、特に特別支援学校というのはこれはやはり先生は休むわけにいかないということであるならばそこを一律に休業にしてしまうというのは少しく理不尽なところがあるかという印象を持ちました。これは私も総合教育会議の中で一度議題にさせていただいて、またこの点を洗い出しましてどういうふうになっているのか、今一部は御紹介賜りましたけれども、継続か休業化かというふうな二者択一ではありませんで実情に沿った形で子供たちにとってよいように。また子供たちにとってよいようにということは先生を大事にするということでもございますけれども、そうした学校の実情に即した形で富士山の日のあり方を総合教育会議のところで教育委員会の先生方とともに検討をするという機会を持ちたいと存じます。以上でございます。ありがとうございました。
○副議長(杉山盛雄君) 中沢公彦君。
       (三十八番 中沢公彦君登壇)
○三十八番(中沢公彦君) 五年余りがたって、ようやく川勝知事から柔軟な御発言をいただきました。やはり現場の声を大切にするとおっしゃっている川勝知事ですから、このことが過ちという部分が判断されたことがあるならば見直しをしていただくことを希望しまして、また要望いたしまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(杉山盛雄君) これで中沢公彦君の質問は終わりました。
 以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会の議事日程を申し上げます。
 三月三日十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
 本日はこれで散会します。

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