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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年9月静岡県議会定例会

佐地 茂人 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/29/2017番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 佐地議員にお答えいたします。
 和装にかかわる取り組みについてのうち、和食、茶、花と連携させた和装普及への取り組みについてであります。
 県の西部地域、古くは江戸時代から今日に至るまで遠州木綿また綿織物の全国的な産地でございましてその綿織物を使った浴衣づくりも盛んに行われており浴衣の主要な産地となっております。県では全国トップクラスの取扱量を誇る浴衣の需要拡大を図るため県繊維協会が毎年度開催している注染、ゆかた、和装展を支援しております。この催しはことし七月に浜松市で開催され、新作浴衣及び和装製品の展示や浜松注染ぞめの浴衣の無料着つけなどを行うことで千三百人を超える来場者に対して浴衣や和装のよさをアピールいたしました。一方最近民間におきましても、浴衣や着物のつくり手たちが伝統的な着物や染め物を手軽に楽しんでもらうため着物に合わせた帯結びの紹介や男性用浴衣の着つけ指導などを行うイベントを開催しております。
 きょうは、この御質問をされるので多分佐地議員は着物をお召しになって来られる、少なくとも遠州木綿を材料にしたこのサムライ・シャツで来られるのではないかと期待していたわけでございますが大変よくお似合いの洋装でございます。
 この遠州木綿を使ったサムライ・シャツは平成二十二年度から取り組んできたものであります。これはサムライ・シャツというふうに言っておりますように、いかにして夏のクールビズのときに浴衣の趣を持った公式の服装ができないものかということで取り組んできたものでありますが、なかなかに難しい。これを着物と見ることはほとんどできませんし、しかしながら和装という場合に洋装と対立的にとられますけれども、しかし日本の生活の中には和が洋の中に取り入れられたり洋が和の中に入り込んだりしております。ですからそれが私は日本の現代の和ではないかと。これは和洋ということで和室、洋室という違いもありますけれども、しかし家の中に入りますと洋室ですら我々は外の靴を脱ぎます。ですからこの昔ながらの日本の建築の中での立ち居振る舞いに従っているわけですね。
 一番典型的な例は京都でございますけれども、京都では市長さん以下、市長さんは決して洋装をお召しにならないと。そして着物を着ている人はタクシーに乗れば例外なく割引です。そしてまたそういう着物の貸し付けをして外国人にキモノと言えばもう日本ということで、その美しい色合い、またその日本的な文化に親しむために大変な人気であるということは御案内のとおりであります。
 一方迎賓館というのがありますが、京都の中に。あそこはもう完全に数寄屋づくりの日本的なものを感じさせるものでありますけれども、靴は脱ぎません。言いかえると洋を取り込んでいる和なんですね。ですから私は和というのは足し算、足すという意味もありますので異なるものを和してそしてそこに日本的な風合いを出していくというのがこれからの和ではないかと。大いなる和と書いて大和ですが訓読みすればやまとで日本のことですから、そういうふうにしていけばいいと。
 さて、きょう和風についていろいろ言われましたがほとんど浴衣についてですね。浴衣は基本的に夏のものでありますから、ですからこの我々の着ている洋服はもともと毛織物でございますのでヨーロッパから来ました。そしてこれは、ヨーロッパは寒いですから日本に比べて、したがって冬にはこれのほうが活動的ですしもう今は日本に完全に定着していますからこれでいいと。夏はこれは似合わないといいますか暑苦しいです。ですから皆さんネクタイ外して実にだらしないと思っております。むしろ上着を脱いでネクタイをしているほうが涼しいかと思いますがね。
 いずれにしましても定着していると思いません。そこに私は和装が入ってくる余地があると。それでせっかく静岡の県立といいますか県がお金を出している文化芸術大学がありますので、その学生の八割以上は女性です。若い女性です。デザインを研究しているので彼女たちにあるいは大学を挙げて浴衣を現代風に着こなすにはどうしたらいいかと。下がズボンであってもあるいは靴であってもいい。卒業式ではブーツを履いて羽織はかまで出られるのが当たり前にもなっております。ですからそうした新しい現代和装というのを考えていただきたい。今の学長である横山俊夫先生はイギリス経験が非常に長くて、日本にお帰りになって京大ででもみずからデザインをした洋服を和風につくっておられました。そういうことに御関心のある方なので何とか今回のこの御質問をきっかけに、このサムライ・シャツが十分に成功しているとはなかなか思えないので、思い切ってこれを和を感じさせるような現代和装をクールビズの夏に限って浴衣のアイデアを生かして着心地のいい遠州木綿を使ったものができないかということを思っております。
 県といたしましては、二〇一九年にラグビーワールドカップまた二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックがございますので、そのときまでにこうしたものを定着できればいいかと存じますけれども、本県を訪れる国内外の多くの方々に本県の美しい素材を使った織物、染め物を身につけていただきまして現代和風、現代和装に合う食、茶、花を一緒に楽しめるように、おっしゃいました食の都も決して和食の都じゃありません。和の食の都と言っているのをお気づきでしょうか。そこには中華料理も西洋料理もエスニック料理も全部入っているんです。そしてその人たちを食の都の仕事人として認定しているわけですね。お菓子屋さんも入っております。
 そうしたことでございますから、これが静岡県から発する和の服装の文化だという形で御一緒に楽しめるように関係団体と連携しながらその魅力を積極的に発信してまいりますので、応援方よろしくお願いを申し上げます。以上であります。

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静岡県議会事務局議事課

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