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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成15年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

多家 一彦 議員

質問分類

一般質問

質問日:

02/25/2003

会派名:

自由民主党


質疑・質問事項:



    ○議長 (森 竹治郎君)  ただいまから会議を開きます。
     議事日程により、 知事提出議案第一号から第六十号まで、 第八十号、 第八十一号及び第八十六号から第八十八号までを一括して議題とします。
     質疑及び一般質問を行います。
     通告によりまして、 五十四番 多家一彦さん。
            (五十四番 多家一彦君登壇 拍手)
    ○五十四番 (多家一彦君)  おはようございます。
     私は、 自由民主党所属議員として、 通告に基づいて、 私が感じる今後の県政の課題等について、 知事及び関係部長に質問したいと思います。  
     知事は、 県政の基本理念として富国有徳を掲げ、 総合計画に示す七つの基本戦略のもと諸施策の展開に努められております。 また、 教育の分野においても未来を開く意味ある人づくりを基本目標に据えられた人づくり二〇一〇プランが策定され、 将来の社会を担う人づくりに意欲的な取り組みを進められているところであります。
     我が国の経済は極めて厳しい環境に置かれ、 また、 社会システムが従来の常識を覆しながら大きく変化している時代の中にあって、 県民とともに知恵と工夫で豊かな快適空間と、 有徳の志が織りなす魅力あるしずおかの実現を目指す知事の姿勢は頼もしくもあり、 その手腕に今後とも大きな期待を寄せるものであります。 どんなに厳しい時代にあっても私たちは将来に向かって、 今なすべきことを着実に前に進める努力を怠ってはなりません。 そうした観点から、 私は提案も含め幾つかの県政の課題について、 今後の具体的な取り組みをお尋ねしてまいります。
     まず初めに、 沼津駅付近の鉄道高架事業についてであります。
     本年一月十日、 沼津駅付近の鉄道高架事業が、 都市高速鉄道として都市計画決定がされました。 また、 昨年末に内示された国の平成十五年度予算においても、 この事業が新規着工準備箇所に採択され、 静岡県東部広域都市圏の拠点を担う沼津駅周辺地区のまちづくりの中核をなす本事業が、 いよいよ本格的に動き出すときを迎えたのであります。
     沼津駅周辺総合整備事業の取り組みがスタートしたのは、 昭和六十年のことであります。 地元の市において、 昭和六十三年には市議会が鉄道高架化促進特別委員会を設けるとともに、 市は、 まちづくりに備える基金を創設、 さらに、 実に十六万人にも及ぶ市民などの署名も集められました。 県においても、 平成三年に県が事業主体となる方針を固め、 以来、 県と市がともに歩みを進めてきた事業が、 紆余曲折を経ながらも着実に前進のときを迎えたことに大きな感慨を持つものであります。 まさにこのとき、 私、 多家一彦は、 沼津市議会議員に当選した年であります。
     しかし、 正念場はまさにこれからであります。 申すまでもなく、 沼津駅周辺の総合整備事業は、 鉄道の高架と土地区画整理事業、 市街地再開発事業、 街路整備事業を複合的に進めていく事業でもあります。 これら事業を進める事業主体も県、 市、 地域振興整備公団がそれぞれ役割を担い合っていくものであり、 県は、 最も中心的な事業である鉄道高架事業の事業主体として、 事業全体を牽引する重大な役割を担っているのであります。 駅北地区で地域振興整備公団が進める特定再開発事業においては、 昨年、 北口の駅前広場が完成し、 市が建設したキラメッセぬまづとともに沼津駅北口周辺の景観は大きく様変わりをしております。 新年度以降も、 街路の整備を初め計画的な整備を進めることが予定されております。 鉄道高架についてもこうした土地区画整理等の事業と連携し、 調整を密にしながら着実に前進させていくことが重要であると考えます。
     こうした中で、 鉄道高架事業を行うために真っ先に取り組まなければいけないのは、 現在の車両基地と貨物駅を移転することであります。 このことについては、 現在、 市においても地元の皆さんとの合意形成を図るべく、 さまざまな検討と話し合いの努力を重ねておりますが、 現実にはなお多くの課題もあります。 新貨物駅、 新車両基地周辺の望ましいまちづくりを具体的にどのように実現していくのか、 また、 それらの計画区域の中には、 引き続き農業を営んでいかれる皆さんの農地や、 住宅、 工場、 さらには先祖代々の墓地等もあり、 これらの移転をどのように進めていくかなど現実に直面する問題は少なくありません。
     そこでお尋ねいたします。 まず、 沼津駅付近の鉄道高架事業を事業主体となって取り組む知事の決意を伺わせていただきたいと思います。 次に、 鉄道高架事業を推進する上で、 さきに述べた現実に直面する問題に対して、 県はどのように対応し解決されようとしているのか伺いたいと思います。
     二点目の質問は、 静岡百名山の選定ということを私は提案し、 知事の御所見を伺いたいと思います。
     富国有徳の象徴ともなっている富士山と周辺の山々を初め、 南アルプス、 伊豆・箱根、 安倍川流域、 大井川流域、 遠州の山々など、 本県には美しく名山と呼ぶにふさわしい山々が数多く存在します。 我が国には、 三千メートルを超える山は二十七山ありますが、 そのうち実に七つの山が本県にあり、 本県は山岳県としての一面も有しているのであります。
     私自身、 山歩きをこよなく愛し、 月に一度は山に出かけるものであります。 山の雄大な自然の中に身を置き、 空や雲海、 そして眼下の景色を眺めることで、 みずからの心身をリフレッシュすることが私の活力源ともなっております。 こうした山歩きをしている中で、 私は、 山梨県が百名山を選定し、 その山の頂上に標識を掲げていることに気づきました。 そして、 この山梨百名山の中には富士山はもとより、 毛無山、 長者ケ岳、 そして南アルプスの間ノ岳、 十枚山、 山伏、 高ドッキョウといった本県との境に位置する山々も含まれております。 この百名山の山頂には、 ボランティアの皆さんによって標柱が設置され、 その標柱とともに記念写真を撮影する登山者に私自身何度か遭遇しております。
     百名山といえば、 深田久弥氏が選定した日本百名山を思い浮かぶ人が多いと思いますが、 山そして登山を愛する人々にとっては、 百名山の踏破は一つの大きな目標になるものであります。 しかし、 実際には日本全国にまたがるそれらの山々を踏破することは、 なかなか達成できない目標でもあります。 その意味で山梨百名山はさらに身近な目標となるものであり、 その踏破を目標に山々に足を運ぶ方々も多いのであります。 この結果、 現実に周囲の民宿等の利用もふえていると聞いております。
     昨年七月に財団法人自由時間デザイン協会が発行したレジャー白書によれば、 登山は余暇活動の潜在需要の総合第六位となっており、 特に中高年の方々の支持は根強いものがあります。 私の住む沼津市にも、 沼津アルプスと呼ばれる山歩きのコースがあります。 市街地の香貫山から徳倉山、 鷲頭山、 大平山に至る行程は、 標高こそ高くないものの山岳雑誌に紹介されたことを契機に全国に名が知れ、 首都圏を初め遠来からも多くの人々が訪れております。 一日当たり百人が訪れているとも言われております。
     こうした方々がさらに静岡県に訪れる動機として、 静岡百名山の選定には大きな意義があるのではないのでしょうか。 交流県を目指す本県であるならば、 その一つの試みとしてすぐにでもできる、 いや、 実施すべきことではないでしょうか。 決して多くの事業費は要しません。 本県を訪れる動議づけの知恵と工夫でできることなのです。 ぜひとも静岡百名山を選定し、 全国にアピールすることを提案したいと思いますが、 このことについて知事のお考えを伺いたいと思います。
     次に、 二〇〇七年に本県で開催される国際技能競技大会についてであります。
     昨年の十一月、 熊本県で開催された技能五輪全国大会、 全国アビリンピックにおいて、 本県から出場した十七名の選手が大いに活躍されたことは大変明るいニュースでありました。 四年後に、 第三十九回技能五輪国際大会及び第七回国際アビリンピックが本県で開催されることとなっておりますが、 この両大会の成功に向けて県のこれからの取り組みに大いに注目しているところであります。 そして、 私の地元沼津市と、 静岡市を初め静岡県を国内外にアピールする絶好のチャンスであり、 この大会の開催が地元に大きな資産を残してくれるものと強く期待しているところであります。
     県では、 この大会の開催に向け基本的な取り組み方針を策定されるとともに、 大会の周知と機運を高めるため、 技能の振興や障害のある方々の社会参加等を目的としたWAZAフェスタを昨年の沼津市での開催に続き本年は静岡市での開催を予定するほか、 十五年度当初予算には、 選手育成のための予算を計上するなど着々と準備を進めていると伺っております。 昨年開催されたワールドカップサッカー、 また、 二〇〇四年開催される国際園芸博などの国際大会を開催することは、 本県を国際的にアピールし、 本県の活力を高めていく上で有力な手段であると考えております。
     特に、 この国際技能競技大会の開催は、 技能の大切さやすばらしさを県民や企業に訴えることができ、 本県のものづくり産業とそれを支える技能の振興、 さらには、 若者の職業観の形成に大いに役立つものと考えているところであります。 こうした国際大会を成功に導くためには、 開催地である県と地元の沼津市、 静岡市が密接に連携して、 計画的に準備を進めていく必要があると考えます。
     そこで大会の開催に向け、 国と県、 そして地元両市がそれぞれどのように役割を分担し、 連携を図って準備を進めていくのかを伺いたいと思います。
     また、 この大会に本県の青年や障害のある方々が、 日本代表選手として出場し活躍されることにより大会が大いに盛り上がるとともに、 優れたわざとの出会いが県民に感動を与え、 技能の習得が障害のあるなしにかかわらず、 人間の能力の発揮や夢の実現に役立つものと期待するものであります。 ついては、 当初予算にも計上されました本県選手の育成について、 どのように進めていくお考えなのか伺いたいと思います。
     次に、 東部地域における看護師養成機関の拡充についてお尋ねします。
     昨年九月、 長泉町地内に、 まさに国際的な医療水準の高さを誇る県立静岡がんセンターがオープンいたしました。 県においてはこれを大きな契機としてとらえ、 富士山麓先端健康産業集積構想いわゆるファルマバレー構想を提起するとともに、 国の構造改革特区の制度の活用も視野に入れながら、 その積極的な推進を図っているところであります。 私は、 このファルマバレー構想を推進する上においても、 人づくり、 とりわけ看護師等の医療従事者の養成は重要な課題であると考えるものであります。
     東部地域の看護職員の需給見通しと今後の看護師等の養成機関の拡充については、 昨年十二月の定例会において込山議員が質問し、 知事から、 「東部地域の看護職員の需給については、 養成施設が少ないことから、 なお不足が見込まれる」 という認識を示されるとともに、 「看護師不足の解消を図るため、 数年後には県立東部看護専門学校の拡充、 強化を実現するようにしたい」 との前向きな答弁があり、 今回、 定員増を含めた移転改築計画が示されました。 しかしながら、 東部看護専門学校の定員増だけでは、 東部地域の需要に対応できるものではありません。 さらなる拡充が必要であると考えますが、 この点についてのお考えを伺います。
     また、 沼津市においては、 県東部地域の厳しい看護師需給の状況から現在の准看養成機関である市立高校専攻科を廃止し、 新たに平成十七年度開校を目指して看護専門学校を開設する準備を進めております。 県としても、 こうした地域における努力を積極的に支援していくことも必要であると考えます。 沼津市が進める看護専門学校の開設について、 県としてどのように支援していくお考えなのか、 その点についてもあわせて伺いたいと思います。
     東部地域の看護師養成機関の現況については、 現在、 七つの養成機関で入学定員三百五十人となっております。 これに比較し、 中部地域には十機関があり、 入学定員は四百六十五人、 東部より百十五人多いんです。 西部地域は八機関で五百五十五人、 二百人も多いんです。 その施設数、 養成人員ともに東部地域の現状は低い水準にあるわけであります。
     さらに細かく見てみますと、 養成機関の内容も、 中部地域には大学一カ所、 短大一カ所、 西部地域には大学二カ所、 短大一カ所があるのに対し、 東部地域には短大も大学もありません。 しかも、 東部にある七カ所の養成機関のうち三カ所は准看養成機関であるなど、 その内容は大きく異なっているのであります。 国際水準のがんセンターを擁し、 しかも先端健康産業の集積を目指す地域におけるこの現状は、 非常に心もとないと言わざるを得ないのであります。
     そこで私は、 知事が既に答弁されたように、 看護師不足の解消に取り組み養成機関の拡充を図ることにあわせ、 ファルマバレー構想推進の一翼を担う医療技術者を養成する高等教育機関の設置を検討すべきであると思うのであります。
     折しも、 平成十九年には沼津市の大岡三明寺地域におきまして、 先ほど申し上げました技能五輪国際大会が開催され、 会場の整備が進められようとしております。 東名及び第二東名のインターチェンジからも至近で、 がんセンターとも近いこの場所は、 まさにファルマバレー推進の拠点にふさわしい条件を兼ね備えた土地として、 将来の活用が期待されるところであります。 県においては、 現在までに会場跡地の一角に県立沼津技術専門校の移転整備を検討していると伺っておりますが、 これと同時に、 この場所に看護師を初めとする医療技術者を養成する高等教育機関を設置することを考えるべきだと思うのであります。 この点について知事のお考えを伺いたいと思います。
     最後に、 東部地域における重症心身障害児・者施策についてお尋ねをいたします。
     障害を持つ人も持たない人も、 ともに地域社会の中で暮らし、 活動するノーマライゼーションの理念が浸透する中で、 そうした地域社会を実現する環境の整備は行政が担う重要な役割であります。 こうした中で本県においては、 障害者プランに基づきさまざまな施策が重ねられ、 ユニバーサルデザインの推進とも相まって、 だれもが快適に安心して暮らせる地域づくりは着実に進展しているものと考えております。 しかしながら、 最も障害の重い重症心身障害児・者の皆さん、 そして在宅の重症心身障害児・者を介護される家族の方々にとっては、 なお厳しい現実の状況に置かれていると聞いております。
     平成十二年十一月に行われた在宅重症心身障害児・者実態調査に基づく推計によれば、 本県には、 千人前後の重症心身障害児・者が、 家族等の介護を受けながら自宅での生活を送っていると見込まれております。 重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複する皆さんの日常の暮らしは、 私たちの想像を超えて困難なものであり、 本人はもちろん、 介護されている御家族はさまざまな不安を抱き大変な御苦労があると思います。
     しかし残念なことに、 こうした人々を支える施設については、 県内では細江町にあるおおぞら療育センターが唯一の専門施設であり、 そのほかには富士宮市の国立療養所富士病院、 静岡市の国立静岡神経医療センター、 浜北市の国立療養所天竜病院に重症児病棟が設置されているのみであります。 こうした状況では、 在宅生活を支える通園やショートステイ、 デイサービスなどのサービスもなかなか受けられないのが実情であります。 重症心身障害児・者の皆さんは、 その症状の重さゆえに日常的な移動も大変な労力を必要とします。 この意味からも、 できるだけ近い場所に施設が必要であり、 かねてから特に中、 東部地域への基幹的な施設整備が求められてまいりました。
     こうした中で、 県立こども病院の敷地内にショートステイなどの在宅支援機能をあわせ持つ拠点施設を整備されることとなり、 関係者にとっては大きな前進と期待が持たれているところであります。 さらに、 在宅の重症心身障害児が身近なところでショートステイや通園などのサービスが受けられるよう、 各圏域ごとに計画的に必要なサービス提供体制の整備を進めると聞いているところであります。
     そこでお尋ねします。 東部地域における重症心身障害児・者施策に、 県として今後どのように取り組んでいくお考えなのか伺いたいと思います。
     以上でとりあえず私の質問を終わります。 (拍手)
    ○議長 (森 竹治郎君)  石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事 (石川嘉延君)  多家議員にお答えをいたします。
     初めに、 沼津駅付近の鉄道高架事業についてであります。
     沼津駅付近鉄道高架事業は、 日常生活や経済活動の大きな障害となっておる交通渋滞を解消し、 土地区画整理事業や市街地再開発事業などから成る沼津駅周辺総合整備事業の中核として、 県東部の拠点を形成する上で極めて重要な事業であります。 県東部の長年の悲願であります本事業につきましては、 都市計画決定と事業採択が相次いでなされ、 展望が大きく開かれました。 今後は、 国、 地域振興整備公団、 沼津市、 鉄道事業者――JR東海などの関係機関と密接な連携を図り、 早期の高架化を目指して、 事業を強力に推進してまいる考えであります。
     また、 事業の第一段階である新貨物駅、 新車両基地につきましては、 今後、 計画を具体化していく中で、 今月末からの説明会などによって、 地元の方々の御意見をいただいて、 理解と協力が一日も早く得られるように沼津市とともに努めてまいる考えであります。
     多家議員のお話にもありましたように、 この事業は、 発議といいますか、 この事業をやるべきだという沼津市の方での機運の盛り上がりから考えてみましても、 もう既に十八、 九年たっておるわけであります。 やっと着工ということでありますので、 余りにもこれまでの道のりが長過ぎたなということを痛感する次第であります。 加えて、 この先も完成までに十五年以上かかるということでありますので、 今後、 地域の皆様の御理解をいただいて、 それがまず大前提になりますが、 その上で一刻も早く完成するように、 関係者と一緒になって努力をしなければいけないと強く感ずる次第でございます。
     次に、 静岡百名山の選定であります。
     大変いいアイデアだと思います。 既に、 民間の研究者とか愛好家の間で静岡百名山が選定をされておったり、 あるいは静岡県の山50選などという本も刊行されたりしておりますが、 ある程度公的にこれを認定していくということも、 大変大きな意味もあると思います。 今後、 山岳関係者やさまざまな方々の御意見を伺って、 総合的に調査検討した上で実現できるように努力をしたいと思います。
     山梨県が既にそういうものを選定しているというお話もございました。 最近の登山ブームを考えますと、 確かにこのような百名山を選定するということは、 目標が明確に定まるという意味でも大変意味があると思いますので、 そういう点で作業を始めたいと存じます。
     その他の御質問につきましては関係部長から御答弁を申し上げます。
    ○議長 (森 竹治郎君)  谷商工労働部長。
            (商工労働部長 谷 和実君登壇)
    ○商工労働部長 (谷 和実君)  国際技能競技大会についてお答えいたします。
     両大会を成功に導くためには、 国と地元の明確な役割分担のもと、 連携を密にしながら計画的に準備を進めていくことが必要不可欠でありますので、 昨年十二月、 厚生労働省、 中央職業能力開発協会、 日本障害者雇用促進協会の責任者が一堂に会した会議に知事みずからが出席して、 県と地元の沼津市、 静岡市が大会会場、 宿泊施設など受け入れ態勢の整備を受け持つ一方、 大会自体の運営には国及び両中央団体が責任を持って当たることを改めて確認したところであります。
     県といたしましては、 大会会場の整備のほか、 ボランティアの募集、 併催事業の準備など詳細な役割分担を含めて、 地元両市と十分調整しながら受け入れ計画を策定し、 静岡県の実情を踏まえた大会運営がなされるよう、 国や関係の国際機関に来年度の早い段階で提言してまいります。 あわせて両大会を県民にとって意義あるものにするよう、 新たに国際技能競技大会準備室を設置し、 県内産業界等との緊密な連携のもと、 より多くの皆様の御理解や御提言を得ながら県の支援体制づくりを進めてまいります。
     また、 両大会に本県選手が多数出場し活躍していただけるよう、 過去に選手の育成経験がある民間企業の実務者の意見を伺いながら、 大会出場選手をふやす戦略、 選手育成にかかる企業の費用負担への効果的支援等を含め、 選手の育成計画を早期に策定したいと考えております。
    ○議長 (森 竹治郎君)  次は、 木本健康福祉部長。
            (健康福祉部長 木本陽三君登壇)
    ○健康福祉部長 (木本陽三君)  東部地域における看護師養成機関の拡充についてお答えいたします。
     東部地域につきましては、 民間法人から看護師養成施設の新規開設の申請や複数の設置計画の相談も寄せられておりますので、 これらの開設計画を積極的に支援していくこととあわせ、 県立東部看護専門学校の移転改築時に修学定員を増員することで、 看護師の需要に対応できる供給体制がとれるものと考えております。 また、 沼津市が進める看護専門学校開設への県の支援につきましては、 その整備費について国及び県による助成制度のほか、 市がこの整備のために地方債を借り入れた場合の借入金に対する利子補給をする県単独助成制度などを活用し、 積極的に支援を図ってまいりたいと考えております。
     また、 看護師を初めとする医療技術者の高等教育機関は、 多様なニーズにこたえることからも望ましいものと認識しておりますので、 同地域の看護師不足の解消を図る即戦力となる人材の養成を進めることとあわせ、 民間の動向なども視野に置いて幅広く検討してまいりたいと考えております。
     次に、 東部地域における重症心身障害児・者の施策についてであります。
     重症心身障害児・者施策につきましては、 県立こども病院の敷地内に拠点施設を設けるとともに、 在宅支援については、 県内どの地域においても身近な場所でサービスが利用できるよう、 その整備に取り組んでいるところであります。 東部地域につきましては、 現在、 重症心身障害児・者の日中活動の場となる施設が十一カ所ありますが、 さらに来年度は通園事業を一カ所、 知的障害者デイサービスセンターを二カ所設置するなど着実に整備を進めているところであります。 しかしながら、 一部地域ではショートステイや通園事業などの在宅サービスを身近な場所で利用することが困難なところもあることから、 入所機能を持つ肢体不自由児施設であり、 県が運営委託しております伊豆医療福祉センターの在宅支援における活用策等を含め、 東部地域の重症心身障害児・者施策の充実に向けて検討を進めてまいります。
    ○議長 (森 竹治郎君)  五十四番。
            (五十四番 多家一彦君登壇)
    ○五十四番 (多家一彦君)  若干時間を余らせてありますので、 一つだけ、 静岡県百名山についての再質問をさせていただきます。
     知事がよく二十一世紀は大交流、 大競争、 大共生の時代、 これがキーワード、 こういうふうにおっしゃるわけであります。 百名山構想というのは、 先ほど私が言いました、 私どもの住んでいる沼津市に沼津アルプスという山、 日建て百人、 年間三万六千人ぐらいが訪れます。 そしてまさしくビジネスホテルや、 帰りには干物を買っていく、 公共交通機関の、 そういう意味では経済的な効果、 かなりあると思いますし、 沼津もそのことで観光協会、 大変喜んでいるところであります。
     ところが、 平成八年に山梨県が山梨百名山を選んだ、 山梨百名山の中には富士山が入っている、 毛無山が入っている、 長者ケ岳が入っている、 富士宮の人はびっくりすると思います。 しかし、 百名山を選んだ経過はわずか平成八年の八月から七カ月であります。 そしてかけた事業費予算は九百二十万円弱であります。 その程度で百名山を選んで、 そしてそこに交流する人が来る、 と。
     静岡百名山、 もし仮に日建て百人来たら年間四百万人、 もしくはその半分であったとしても、 大変な交流人口が中京圏、 関東圏から集まってくる、 私はそんなふうに思います。 そして、 民宿や宿泊施設、 またはおみやげ、 飲食、 地域おこしのための温泉等に入る方々は、 私もよく使いますけれども大変なものでありまして、 そういう経済的な波及効果をお考えになったとき、 あえてどの事業とは言いませんけれども、 一過性のイベントにたくさんの金額をかけるよりも、 わずか一千万ぐらいでできる事業であるならば、 前向きに選定に努力したいという発言がありましたけれども、 すぐにでもやってほしい、 そういうふうに思います。
     私は山仲間とときどき飲みますけれども、 その中で年に一人か二人、 日本百名山を踏破したと、 そういう話を聞きます。 しかし、 百名山を踏破したその人に証拠があるかといえば、 ないわけですね。 自分の心にだけにしかない。
     私、 議運の承認をいただきましてここにこういうものを持ってまいりました。 これは北緯五度、 赤道直下ボルネオ島東マレーシアのキナバル山の登頂証明書です。 この山に入るのには必然的に公園管理事務所に行き、 入山料を払い、 そして地域の少数民族のための雇用対策としてガイド、 ポーターを雇い、 そして山に入るわけでありますが、 登った人にガイドがチェックをしていて、 登った人はこれだけですよと名前を書いて、 一番下にサバ州の州知事さんがサインをして、 日にちを入れて、 四千百一メートル、 キナバル山登頂記念、 こういうふうにくれるわけであります、 東南アジアの最高峰でこれキリマンジャロも、 玉山、 いわゆる台湾の新高山も同じでしてこういうものをくれます。 こういうものを持っている人が何人か私の仲間にもいます。
     もし静岡県百名山を選定するのであれば、 一番札所が富士山になるのか下田の寝姿山になるのかわかりませんけれども、 標柱に一番から百番まで書いて、 そしてメーター数を書いて、 山の名前を書いて、 そこで写真を一枚撮りなさい、 グループ写真でも結構です。 その写真を撮って百枚持ってきたら、 県知事さんが知事公室あたりで百名山踏破記念というものを差し上げる。 たいした金額じゃないです、 これ。 県の立派な書類と比べてみたら、 ほんのわずかな金額でできるんですが、 それが年間何百万人と動いたら大変な波及効果になると私は思います。 知事のお考えどういうふうにお思いかお聞かせ願いたいと思います。
     それからもう一つ、 山は単独で行く人もいる、 単独行。 単独行についてはしょうがない、 標柱に自分のヤッケとリュックと帽子を掛けて写真を撮って、 これも行ったという証明にしてやる、 そういうふうにしてやれば、 恐らくボルネオ島の私二回登っているんですがね、 十三万八千ですよ。 平成八年に十三万八千。 平成十二年に登ったときには十五万幾つです。 恐らく今二十万ぐらいになっている。 世界の岳人垂涎の的の山でありますけれども、 そういう意味で静岡県百名山は、 まさしく日本の岳人にとって垂涎の山々であることは事実だと思いますので、 ぜひそんなお考えを知事さんからお示しいただきたいと思いまして、 ちょうど時間となりました。 終わります。 (拍手)
    ○議長 (森 竹治郎君)  石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事 (石川嘉延君)  百名山の選定と認定証といいますか、 証明書の交付のアイデア、 大変興味深く拝聴いたしました。 以前に多家議員から、 富士山頂で大型の花火を揚げるというアイデアをいただいて、 検討して、 これは実現に至っておりませんけれども、 この百名山の選定と認定制度の方は、 私も何か実現しそうな感じがいたします。 努力したいと思います。
    ○議長 (森 竹治郎君)  これで多家一彦さんの質問は終わりました。

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