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ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 質問文書

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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成27年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

桜井 勝郎 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/08/2015

会派名:

無所属


質疑・質問事項:

1 大井川流域地域の振興について                  
 (1) 川根地域の林業振興                      
 (2) 県立川根高等学校の活性化
2 知事の政治姿勢について                     
 (1) 知事の政治手法 
 (2) 県都構想における議会制度  
 (3) 知事及び副知事の退職手当 


○議長(吉川雄二君) これで相坂摂治君の質問は終わりました。
 次に、四番 桜井勝郎君。
       (四番 桜井勝郎君登壇 拍手)
○四番(桜井勝郎君) 皆さんこんにちは。拍手をいただいてありがとうございます。一人会派なものですからきのうみたいに拍手がない方がいたものですから、私もひょっとしたら拍手が出ないじゃないかと思って心配しておりました。私は皆さん御存じのとおり十二年間ほど市長をやっておりましてですね、答弁なれはしてるですけれども質問なれをちょっとしてないものですから、議長、ひとつよろしく御容赦を。
 それでは早速質問に入りたいと思います。知事、きついことも言うかもしれませんがひとつよろしく。笑って話をしましょう。お願いします。
 最初に、分割質問方式でございまして、大井川流域の地域の振興についてのうち、川根地域の林業、この振興についてお伺いいたします。
 豊富な森林資源に恵まれました中山間地域は、お茶やシイタケ、木材生産を主体とした複合的な農林業が営まれてきましたが、人口の流出や高齢化が大変進んでおります。また都市部に比べますと働きに行くにしてもあるいは文化、芸能、スポーツの観賞など、どこへ行くにしても時間とコストがかかります。また図書館や病院、こういった公的機関が極端に少なく行政サービス面で大きなハンディキャップもあります。
 御存じのとおり、森林は木材生産のほか県土の保全、森林の機能の維持向上あるいは水源の涵養など多様な機能を有しております。森林資源の循環利用を担う役割が求められております。中山間地域の人々は森林を守り育てるという大変重要な役割を担っており、そのおかげで都市部に住む我々は森林がもたらすさまざまな恩恵を享受しております。中山間地域の人々がこれからも持続的に森林とかかわり暮らしていくためには森林で生産される木、丸太を加工し都市部で活用していく必要があります。
 森林資源をさらに活用する有望な方法の一つとして、新たに建築部材として注目されておりますCLT――直交集成板があります。高知県の試算では年間五万立方メートルを生産する直交集成板――CLTパネル工場を中心とした一つの林業・木材産業ユニットをつくれば伐採から加工販売までを含めて新規の雇用は合計七百七十人、経済効果は約百七十億円となっております。また結婚して子供をつくると人口は二千二百六十人ふえ、中山間地域の姿が一九六〇年代――林業が盛んな時代に戻ると試算されております。そのとおりになるかどうかわかりませんけれども、そういう分析がございます。
 林野庁、国土交通省が示したCLTの普及に向けたロードマップ。これでは平成三十六年度までに五十万立方メートル程度の生産体制を構築するとあります。川根地域を新たにCLT工場誘致によるイノベーション、木材利用の技術革新の地と位置づけ、地域産業の再生モデルを構築していくことが将来にわたり有効と考えます。CLTはこれからの林業の再生、中山間地域の救世主になるかもしれません。
 大井川上流の川根地域において、行政が主導してCLT工場を誘致し林業・木材産業の集積に取り組み、ここを拠点地区とすれば、林業の振興とあわせて観光や零細な商工業者の活性化にもつながります。働く場を求めて地域の外に出て行く必要がなくなり、地元で子供を産み育て生計を立てていくことができるはずであります。そこで川根地域の林業の振興にどのように取り組んでいくのか、県の所見を伺います。
 次に、県立川根高等学校の活性化についてお伺いします。
 大井川流域地域も少子高齢化が進み、人口減少の課題を抱えておることは御存じのとおりでございますけれども、こうした中山間地域にとってはそこで育った一人でも多くの若者が将来も生まれ故郷で働き家庭を持ってくれることが切なる願いであり、彼らが定住し地域における次世代の担い手になってくれることが地域創生の鍵であります。彼らが深い郷土愛を抱き地域の活力の源となってくれるためには、先ほどのCLT工場の誘致にも関連してまいりますが産業振興による雇用の確保と、それにあわせて教育の充実が大変重要な要素となってまいります。義務教育段階ではほとんどの子供たちが居住している地域の学校で学んでおります。しかし進路選択が可能となる高校生が地元で教育を受けてくれるためには、地元経済の活性化とともに地元の高等学校に活気があることが不可欠であります。
 川根地域には、唯一の高校であります県立川根高校があります。今年度の入学者は二クラス八十人の募集のところ、わずか四十八人の入学者となっており大幅に定員割れをしている状況でありますが、地域を挙げて生徒の受け入れを懸命にアピールした結果、今年度は川根地域の外から十人が入学し、平成二十六年度よりも六人入学者が増加しております。来年度以降も川根地域の中学生の数は減少していく傾向にあるという厳しい状況を承知しております。しかし人口減少と少子高齢化が一段と進行しているこの地域にあっては、この高校の活性化ひいては存続こそが頼みの綱であり、地域としても高校を盛り上げるためのあらゆる努力を続けております。
 そこで、県教育委員会として県立川根高校の活性化についてどのように考えているのか、教育長の所見をお伺いいたします。以上について答弁を求めます。
 ほかの件につきましては、降壇して対面質問をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
○議長(吉川雄二君) 篠原経済産業部長。
       (経済産業部長 篠原清志君登壇)
○経済産業部長(篠原清志君) 桜井議員にお答えいたします。
 大井川流域地域の振興についてのうち、川根地域の林業振興についてであります。
 川根地域は古くから良質な木材を生産してきた林業地であり、大井川流域の木材の集積地である木都島田とともに発展してまいりました。川根地域においても戦後植栽された杉、ヒノキが今まさに利用の時期を迎えており、低コストで安定的な木材生産を図っていくことが必要なことから、県といたしましては林業事業体による森林経営計画の策定や高性能林業機械の導入、さらには製材工場が連携した販路拡大の取り組みを支援しているところであります。
 この結果、森林組合おおいがわの木材生産量が平成二十三年の四千立方メートルから昨年は一万三千立方メートルとなり、三倍を超えております。また製材加工では島田市などの製材加工工場五社がCOC大井川グループを立ち上げて共同受注窓口を開設し、大井川材製品のブランド化に取り組んでおります。
 一方、県全体での需要は既に五十万立方メートルの受け入れ体制が整っており、現在丸太供給の安定化に努めているところであります。議員御提案のCLTはこの五十万立方メートルの需要のさらなる拡大につながることから、現在日本CLT協会や関係団体、企業との情報交換を進めております。
 県といたしましては、今後県内におけるCLTの生産のあり方を検討するとともに、島田市、川根本町や地域の林業事業体と連携して川根地域の林業振興に努めてまいります。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 木苗教育長。
       (教育長 木苗直秀君登壇)
○教育長(木苗直秀君) 大井川流域地域の振興についてのうち、県立川根高等学校の活性化についてお答えいたします。
 県立川根高校は、大井川流域地域の住民にとって将来の地域の担い手を育て地域の活力を維持するために欠かせない地域の支えとなる高校であり、住民の皆様の学校への期待も大きいと感じております。現在川根高校は川根地域の三中学校と連携型の中高一貫教育を実施し、日常の学習や文化的活動の交流に加えて中学生と高校生が合同で地元の活性化や産業振興などをテーマに探究的な学習に取り組むなど、地域と一体となった特色ある教育を推進しております。
 川根高校の現状は、定員割れの厳しい状況が続いておりますが、まずはこうした取り組みを通して地元の中学生が進学先として川根高校を選択してくれることが重要であると考えております。また昨年度十名が入学した川根地域外からの生徒の受け入れについても、川根本町の御支援をいただきながら引き続き取り組んでまいります。
 県教育委員会といたしましては、今後とも地元自治体と連携して川根高校の入学者の確保に取り組むとともに、地元の名産のお茶やシイタケあるいは郷土芸能を生かした教育、伝統あるカヌー部などの部活動による特色化を図るなど、川根高校の活性化に努めてまいります。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 桜井勝郎君。
       (四番 桜井勝郎君登壇)
○四番(桜井勝郎君) 再質問させていただきます。
 まず、CLT工場の誘致についてはやはり東部には野田合板といって、これは合板会社だからベニヤ板をつくっているのが主だと思いますけれども、中部と西部にはそういうCLTをやろうとするような企業は今のところないけれども、需要と供給のバランスで木材が間に合わないじゃないかという心配もしてるですけれども、実質川根本町あるいは島田市の森林面積というのは六万七千五百一ヘクタールございまして、そのうち民有林が二万七千七百十三。大体ですね、年間五万立米となりますとこれを六百二十五ヘクタールあれば大体志太榛原だと七万立米ぐらい確保できる。二万七千を六百二十五で割ると大体四十九年。だから大体木材というのは五十年に一回ぐらい伐採するとちょうどうまいぐあいに循環するんです、理屈上は。
 だから、そういう面でやはり全国に先駆けて、県がやはりこの自然というもの、森林資源というものを知事も重要視していますからぜひ、先んずれば人を制すで、この大井川流域と同時にこの大井川流域の周辺には春野町とか天竜あるいは井川山林。そういうものがいっぱいございますものですから大変可能性はあると思います。
 ただ、問題はこのCLT材が結構値段が高い。だからコンクリートの建設よりも大分高くなっているということですけれども、国の方針によりますとコンクリート打ちのビルを建てるのと同じぐらいの単価で補助制度を運用してやろうという話も聞いておりますから、ぜひですね、その点を御検討していただければありがたいと思います。これは要望ですね。
 それから、これも要望になります。教育長。
 大体、学校の受験の募集というのは県内に限る。私、伊久美小学校はもう子供たちが全然減っちゃって、じゃあどうしようと。教育長と相談してとにかく学区制でございますのでほかの学区外からの子供たちを入れられない。だけどもその学区制を排除しようと、伊久美だけ。特認校にしようというようなことで、それでもうどこからでも入れましょうという形ですね。そして何とか減るのを維持して、いまだもって伊久美小学校は皆さんいろんな方たちがやはり伊久美で自然を覚えさせたい、いろんな環境のいい所で勉強させたいという親御さんがいて、本来ならほかの小学校へ行かなきゃいけないような子供たちも伊久美へ来ていると。
 ですから、県の場合はやはり県内だけでなくてこれは県外の生徒も集めるような方策を、住所が県外だから受験は受けさせないというじゃなくて、受験だけは受けさせて受かったら住所を変更してもらえばいい話でございますのでね。そういう転換を考えないと私はだめだと思いますよ。ですからぜひそういうことも、これは川根高校だけじゃない。これはもう天竜の高校にしてもどこでもそうですけれどもね。そういう発想を変えないと。だから住所が県外だからだめじゃなくて県外でもいいんだと、受験は。受かったらこっちへ移ってくれりゃいいんですね。住民票を移してくれりゃいいんですからね。そこの鶏か卵のちょっと微妙な関係ですからね、教育長。そこはひとつよろしくお願いします。
 以上、この件について終わって、次ですね。知事の政治姿勢についてお伺いしますけれども、知事、悪いけど議論が興奮するとあなたと言っちゃう場合がありますけれども、君とは絶対言わないで大丈夫。
 そういう形で、いろいろと私、市長をやっていてね、志太榛原・中東遠サミットでいろいろ話をすると、どうも静岡市のことをあんまりよく言わない。当時は少子化の問題でも静岡市が少子化が一番悪いだとか、最近の議論によると、議会によりますと三保の松の木が倒れたのは静岡市が管理が悪いだとかそういう話を言っていますけど、そうかといっていろんな質問をすると、いや静岡市とは協調してやっていますよというような形で、どうも考えますと今までのいろいろな知事の御発言を聞いていますと上から目線で見ているような感じもするし、指導監督的な、要するに介入をしようとする、そういう感じがするの。知事さんはそうは思ってないかもしれんけれども、我々一般庶民といいますかね、市長としてもちょっとまずいなという感じがするんです。
 これは、例を言いますとね、沼津の連続高架事業。たしかあの当時ね、斎藤さんは平成二十年にやめたですけどね、沼津の連続高架事業に斎藤さんはそれを訴えて当選した。県職と沼津市が一生懸命やって積み上げてきた、さあこれからスタートという時に知事がJR貨物なんていらないと言っちゃった。いらないと。これは知事が言った以上、これは市長もそうだけど一言トップが言ったらこれはとまっちゃうの、みんな遠慮して。そうしたら四、五年したらやっぱりJR貨物は防災上必要だというわけで、おかげさまで今は順調に進んでるみたいですけれども、五年間のブランクは聞くところによると二十年間の沼津の活性化がおくれたという話も聞いています。これについて知事さんはこの五年間のブランク、経済的損失をどうお考えになっているか。そういうことをですね、やっぱりお聞きしたいと思っておりますし、県都構想もね、これもやっぱり知事さんの政治姿勢がちょっとおかしいじゃないかと。なぜかといったら先ほどの話でね、もう静岡市はどうのこうのとどうも感情が前面に出て、そしてそれを無理やり県都構想に結びつけたじゃないかと私は思ってるんだ、私は。
 そういう形でね、特に聞きたいのはこの沼津の五年間のブランクによってどれだけの経済的損失があったかどうか。数字にあらわすのは大変難しいと思いますけれども十分把握しているのかどうか。それについてお聞きしたいと思います。以上、答弁をお願いいたします。
○議長(吉川雄二君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 私の政治姿勢についてのうち、政治手法についてお答えをいたします。
 私の政治手法というのは、一言でございます。現場主義ということでございます。一方で三十五の市長、町長さんがいらっしゃいまして、その信頼関係をつくり上げるというのは極めて重要であるというふうに思っております。六年前私が知事をあずかったとき唯一信頼していた人は、向こうが私を御存じで私も存じ上げている浜松市長だけでした。したがって残りの三十四の市町の方々は、当時の島田市長さんも含めて疑心暗鬼で私を見られていたのを今でも覚えているわけでございます。しかしながら何よりも大切なのはお互いを知り合うことだと。どういう人間であるかということがわからなければ話は進みません。そうした中で六年間は決して無駄ではなかったと思います。現在三十五の首長さんのうち、たった一人を除いて全ての首長先生方と信頼関係ができているという強い確信がございます。それはまことに残念なことでございますけれども。
 ただ、現場主義というのは決して言葉だけではありませんで、島田市にこの何ていいますか六年間余りの間に二十八回公務出張でお邪魔しております。平成二十一年七月七日に就任しまして二カ月前の十月三十一日まで、公務出張でそれぞれ市民の方々、町民の方々とお話しした回数は千八百八十九回に上っております。伊豆半島だけでも百回を優に超えているわけでございます。それ以外にいわゆる志太榛原・中東遠だとか西部だとか東部だとか伊豆半島のいわゆる地域の市長さんとの、政令指定都市との首長さんとの会合も含めましてそうした形での会合をすると。さらにいわゆる広聴会ですね。広聴会も平成二十一年から毎年大体少ないときでも五回、多いときには八回、九回ということで今までに四十三回の広聴会をしているわけです。
 これは、基本的にもちろん市長、町長は大事ですけれども市長、町長も県知事も含めてこれは県民、市民、町民の負託を受けて仕事をしてるわけでありますから、主人公は、主役は県民であり町民であり市民であるという考えを持っております。そして市長、市議会がこの広聴会に反対するというのは私は基本的にこれは間違っていると。大体反対するということを言ったときは驚きました。それこそ明治元年、まだ鎖国が明けた、まだしのときに明治天皇が五箇条の御誓文を出されたでしょう。それをよく拳々服膺するということが大事だと。「広く会議を興し、万機公論に決すべし」と。これが第一条であります。「上下心を一にして、盛に経綸を行ふべし」と。上目線も下目線もありません。経綸を行ふべしと。すなわちいろいろと自分たちの将来、自分たちの福祉、生活について考えるべしと。「官武一途庶民に至る迄、各其志を遂げ、人心をして倦ざらしめん事を要す」というふうに言っているではありませんか。そして「旧来の陋習を破り、天地の公道に基くべし」と。まことに立派な志であります。万機公論に決すというそのことを失ったのではないかと。そして市議会が広聴会をやめろというふうに県議会のほうにお申し出があったと。そのときに県議会のほうは筋が違うと言ってそれを退けられたのはまことに立派な御見識であったというふうに思っております。広聴会を開かないとか、広聴会に対してそれを開くなというのは言語道断の所業であるというふうにも思っている次第であります。
 さて、沼津に関してでございますけれども、私が知事に就任しましたとき沼津の現場に行くのに車を乗りかえさせられました。黒塗りであると目立つと。そして窓を閉めさせられて、そしてそこをいわば一般車のように通れと。ですからもう大変な険悪な状況だったわけでございます。すなわち反対派も賛成派もお互いに話ができない、いわゆるデッドロックだったわけですね。そこを破るために白隠禅師の松蔭寺に皆様方、反対派と賛成派の方に初めて集まっていただきまして、お互い平等に公開でですね、議論を交わしていただいて初めて意思疎通ができて、相手のそれこそ心がわかったということです。そしてその両方のお立場の話をよく聞いた上で、そしてPIという新しい手法も導入いたしまして、そして反対派の方たちが貨物駅はいらぬとおっしゃる。じゃ、何ならいいかと。待避線ならいいということで私は単身JR貨物の社長、会長に一対一でお目にかかって、両氏から待避線としてこれをつくるという御了承を得て会長、社長もそのことを公開され、私もその旨を申し上げています。ですから反対派の根拠はなくなったわけです。それに日時がかかりました。
 急がば回れということがあります。何のために仕事をするんですか。人のためでしょう。高架自体が目的ではありません。高架を通して沼津市民の方たち、また近隣の方たちの福祉を上げることが目的ですから。その方たちを不幸にして何が行政かということであります。そのために時間がかかりました。しかし今、この沼津につきましても新しい用地取得につながるなど市民の皆様との間に相互理解、信頼関係が醸成されましてですね、今、事業推進に大きく前進しております。
 ですから、私は人の心が一回よろいをかぶるとそれを外していただくのに時間がかかります。私は決してこれは無駄ではなかったというふうに思います。デッドロックのままあそこで大なたを振れば、空港の問題で一人の方が自殺されたでしょう。そうした不幸な事態を招いて、これは深い傷跡を県史あるいは市史――市の歴史に残すのです。そういう意味で私は必要な時間であったかなというふうに思っている次第であります。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 桜井勝郎君。
       (四番 桜井勝郎君登壇)
○四番(桜井勝郎君) 知事のお話を聞くとね、それは言ってるのはわかるだけえが心に響くものがなくてね。我々は単純にね、後になってJR貨物はやっぱり防災上必要だというと、おいおい何だというふうになっちゃう。そういう形でね、もう少しやはりね、反対派の意見を聞くのもいいけえが反対派以上に賛成の方がいっぱいいたの。当時の斎藤市長はそれを訴えて市長に再選されたんです。だからそういうことも勘案してですね、今後の問題、いろいろお話ししますけれどもやっていったほうが。これは意見として言わせていただきます。
 次に、県都構想。
 これはね、なかなかまあ私が考えるとどうも感情が前面に出てね、それでさっきも言ったようにもう静岡市を目のかたきにするような感じがするだ、私は。感じが。何でこうなっちゃうかというとやっぱり県都構想を言うからにはね、それは二重行政、二重行政といってもですね、じゃ、私は議会制度のことを聞きますけれども、じゃあ県都構想、浜松市は特別自治市。聞くところによると浜松市は特別自治市というのは県都構想とは違ってもう一つの県だということになっちゃうらしい。そうするともう一つの県となると浜松市の県会議員はいらないということになっちゃう、必然的に。だからそういうことも県議の皆さんは御心配したほうがいい。私は心配していますけれども。
 それと、今度は県都構想。静岡市をなくしちゃうんだって。静岡市をなくしちゃって特別区三つをつくるだと。これは直轄地なんだ。直轄地ということは静岡市はなくなっちゃうんだから静岡市から県会議員は十数名出てますけど、まあ浜松市も出てますけれどもこれ直轄地にした場合はね、知事さん。これはやはり県会議員はいるの、いらないの。区議なら区会議員でいいんだから区会議員がやればいいと。じゃ、区議会は三つに分けたら二十万ぐらいの人口で、大体富士市とか沼津市にいくとこれは三十人前後ですよ、市会議員は。それを三倍にしたら九十人です。ふえちゃう。静岡市の今、市会議員は四十六人ぐらいでしょう。倍近くなっちゃう。そうすると二重行政の解消にこれは果たしてなるのかなと。議員に限っては。そういうこともやはりお考えになりながらですね、県都構想を打ち上げたほうが私はよろしいかと思いますけれども、これについて県知事はどのようにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(吉川雄二君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 県都構想における議会制度についてお答えいたします。
 特別自治市というのは、今議員の御指摘のとおりそれは特別自治市という実質県でございますので、そこからは県議会議員が選ばれることはありません。一方県都というのは言ってみれば東京都二十三区と一緒です。二十三区それぞれに区議会があり、区長が公選で選ばれています。一方で都議会がございまして都議がいられるということですね。それぞれ皆、人口に応じて選ばれるということです。
 現在、静岡市におきましては葵区が二十五万強で市議会の方が十七人、清水区は二十四万強で市議会が十七人、駿河区が二十一万強で十四人、合計四十八人、おっしゃるとおりです。恐らくこの数字のままにそれぞれが区議会の議員になられるということです。
 一方、県議会議員、それぞれ葵区五人、清水区四人、駿河区四人ということでございますが、これも人口配分で、この方たちはいわば県都として広域行政にかかわる、またこの東京都の都議が東京都全体についてかかわるようにこれを議論するということでございます。
 そして、今のように市議会の方たちが、この県議会の議員の先生方が広域のことを行政についてやられるのと同じことを議論されるので、時にはこれは市議会の議論ではないかと思うようなことがございます。しかし区議会になりますれば杉並区の方たちが足立区のことについて論じません。同じように清水区の区議の方たちは清水区について、葵区の方たちは南アルプスやそうした自分たちの地域について論じるということで、特段に難しいことではありません。
 これもですね、こうした特別区が設置されるというのは法律がなければできませんでしたが、これが国の大都市問題、すなわち政令市問題において政令市における基礎自治体の力を上げるために特別区というものを導入されたわけです。一方基礎自治体の力をつける。これは人口増大の時代でございましたけれども、そうした中で基礎自治体は県と同じようになれる。政令市にさらに特別自治市にという志を持ってこられました。
 私は、もう既に二十年近く前にもなろうかと思いますけれども京都におきまして、京都府の未来を考える会におきまして京都府庁は京都市から出ていくという答申を当時の山田第一期京都府知事に出して、今それは公文書として残っております。ですから基礎自治体の力をつけるための方法というのは、当時においては――今日もその方式はありますけれども――特別自治市方式というのがあったのです。そしてそれは浜松もそういう方向を目指されて、またそれの方向性は、ほぼ政令市二十のうち十九の市長会で共通理解になっておりますし、しかしそこにもう一つ新しい選択肢が国の法律によって生まれたということでございますから、特段何かあなたが言われるような感情によってというふうなことはもう全くありません。
 ですから、全て制度と現実で、制度を論じて現実を論じてないと言いますけれども、制度と現実というのは不可分なんです。この間亡くなられた青木昌彦先生は比較制度論者のノーベル賞候補だったわけですね。つまり制度の中で現実が動いている。現実が合わなければ新しい制度が生まれると。これを何か別個のものとして論じるというのはですね、はっきり言って勉強不足です。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 桜井勝郎君。
       (四番 桜井勝郎君登壇)
○四番(桜井勝郎君) まあ、知事さんは教授でもありますし経済学者でもありますし、まあそこから比べたら私らもう大した頭、頭脳をしてない。しかしね、政治の世界はいくら脳みそが立派でもね、心がないとだめなんですよ。IQがよくてもEQがなけりゃだめなんです。EQとは何ぞや。気遣いですよ、相手に対する思いやりです。察しです。義理人情です。いくら立派なことを言ってもね、相手側は感情的になるんですよ。どんな理屈を立てたってね、感情が入っちゃったらもうだめなんだ。これが政治なんです。
 なんで自民党が政権を握って過半数を占めているか。私は別に自民党を褒めたくて言うわけじゃないよ、自民党へ入ってないから。だけどね、自民党がなぜ人気があるかといったら義理人情があって弱者に対する思いやりがあって少数の意見を聞いて、そしてそれを政治に反映しているんだ。(発言する者あり)ありがとう。理屈じゃないんですよ、理屈じゃない。政治というのは理屈じゃないんですよ。理論、理屈を言ってこうだこうだと言ったってもう響いてこないの。だから静岡市長が怒るのも無理はないですよ。かわいそうです、静岡市長が、正直言って。だから静岡市長もね、これもね、相手にしなきゃいいだ。静岡市も黙ってりゃいいものを、まあむきになって特別自治市にするじゃないわ何だかんだと言うもんだから結局マスコミが喜ぶだけ。ニュースネタがたくさんあるもんで。きょう私が言ったのだって多分ニュースネタになると思うけど。
 そういうことでございましてね、知事さん。これはね、やっぱり理屈、理論だけじゃだめなんですよ、政治は。情で訴えていかないと。それはね、おもてなしはいい。県外に対するおもてなし。思いやりが必要なんです。これは意見でございますので答弁はいりません。
 それで次にね、この退職金の問題もね、これも大須賀さんとか土屋さんだとか難波さん、申しわけないんだけれどもね、まあ申しわけなくないな。ちょっと言いたいことがある。なぜかといったらね、最初は県知事さんは退職金は要らないと。その要らないという任期中に大須賀さんは副知事になったんだ。だから当然大須賀副知事はこれは知事が要らないと言うものを私ももらうというわけにはいかない、だから要らないと言わざるを得ない。
 それを今度は、二期目になったら特別職報酬審がこれはやはりもらうべきだと。一生懸命仕事やってるんだから、そして責任は重いので、天下りの県の退職した職員というのは民間へ行っちゃうんだから責任なんてあんまりない。だけど副知事というのは特別職の公務員です。マスコミの監視がすごい。何か不祥事があったら部長が謝る。部長が謝ったら副知事が謝る。いつもぴりぴりしてる。報酬だけじゃ済まないんですよ。ですから難波副知事が言うように私は仕事を一生懸命やってるからもらって当然だというようなことを議事録に書いてある。当たり前の話です。
 大須賀さんはね、どういうわけだか私はもらえないことにしましたと言うから、あれ、どうもひょっとしたら、想像ですよ、想像。ひょっとしたら一期目の副知事になるときに文書で、もう私は退職金を辞退しますというようなものを一冊入れただかなあと。想像ですよ、想像です。
 それで、今度は特別職報酬審で平成二十六年にやったときに知事はそれを受けてやっぱりもらうのが筋だと。それで難波さんも一生懸命やっているんだから責任は重いだからというようなことを言って、もらう。大須賀さんは相変わらずもらわないと。だけどこれね、プロパーの代表ですよ、大須賀さん。後ろに九千人の職員がいるんだ。その衆の励みになるためには退職金はもらったほうがいい。だからそれはね、県税を使うだから、税金を使うだからそれはもったいないかもしれないけれども、県知事がもらわないと言うならみんなもらわないほうがいい。一人だけもらって大須賀さんがもらわない、県知事はもらうと。これはね、常識的に考えてもおかしいですよ。
 ましてや土屋さんも副知事になった。だから知事の意向でおまえらもらえと言や、それで終わる話なんだ。自分だけもらって難波さんがもらってそれで天下りは、民間へ行った衆は退職金をもらわないようにさせてるといったって、天上がりって議事録に書いてあったけどね、責任が重いんですよ、副知事というのは。だからそのためには知事ね、ここは大きな気持ちで自分がもらうだったら、いくら大須賀さんが辞退していたっておまえももらえと一言言えばそれで済む話です。ここが心の大きさですよ、知事さん。よろしくお願いします。よろしく。まあ、そういう形で意見と要望で。
○議長(吉川雄二君) 質問をお願いします。通告に基づいての質問をお願いいたします。
○四番(桜井勝郎君) それじゃ、質問をお願いします。
○議長(吉川雄二君) 伊藤経営管理部長。
○経営管理部長(伊藤篤志君) 知事の政治姿勢についてのうち、知事及び副知事の退職手当についてお答えいたします。
 特別職の給料や退職手当につきましては、広く民意を反映させるため、県内の各分野の代表者などで構成される特別職報酬等審議会を設置して、あり方と金額の妥当性について御審議いただいております。
 平成二十五年度に開催された審議会におきましては、特別職の退職手当の性格は任期中の功労に対する報償であり、退職手当を受け取ることとした上で与えられた職務を十分に果たし、県民の期待する成果を出していくことが望ましいとの御意見がありました。これを受けまして桜井議員からも御指摘がありましたとおり、知事は平成二十六年十二月県議会本会議におきまして目下のところは審議会の御答申に従うのが筋であると考えていると答弁されております。
 また、副知事の退職手当につきましては、三人の副知事のうち大須賀副知事は本県の再就職の取り扱いを踏まえてみずからの意思で辞退されることを表明しております。土屋副知事につきましても大須賀副知事と同様の理由で退職手当を辞退なされると伺っております。難波副知事につきましては県の一般職から副知事に任用された二人の副知事とは状況が異なりますので、条例の規定に基づいて退職手当が支給されることになると考えております。以上であります。
○議長(吉川雄二君) 桜井勝郎君。
       (四番 桜井勝郎君登壇)
○四番(桜井勝郎君) これについてはね、特別職報酬審議会で、退職手当を受け取ることとした上で与えられた職務を十分に果たす。県民の期待する成果を出していくことが望ましい。退職手当を受け取らないことを美徳とする風潮があるが、退職手当を受け取ることとした上でしっかりと職務を果たしたほうがよい。退職手当を受け取らないと汚職の可能性があるからやったほうがよいとか書いてある。ですからね、知事は受け取るというんでしたらこれは大須賀さん、これはね、受け取ったほうがいいですよ。受け取って、それで要らないといったらどこか――知事の場合は公職選挙法に触れるから、どこかへ寄附した場合。副知事は選挙で選ばれたじゃないんだから、受け取った後、福祉関係に寄附すりゃいい話で。そのうちの一部をね。そういう形でやらないとね。私は聞きませんよ、皆さんに。知事次第です。知事がおまえ受け取れと、桜井がうるさいでやっぱり受け取れと言ってくれればこんないいことはないですけれども、そういうことをお話しして。
 次に、富士山の日。これはね、いろいろと私が市長をやっているときに県の教育委員会の幹部がね、この富士山の二月二十三日をとにかく休みにしてくれと、小中学校。私はそのとき怒ったんだ。何を言ってるんだと。何で学校を休みにしなきゃいかんだと。一日休みにしてね、最近ね、全国学力検査が全国平均よりも静岡県の小中学校の学力が落ちてけしからん。公表するというだ、小中学校の。公表をすると。そういうときにね、それは前後しちゃうから話が合わないかもしれないけれども、そういうお考えになってる方が二月二十三日を休みにする。まだいいよ土日だったから、たまたま二月二十三日が。だけど平日が多いだから。六分の一は平日。六分の一じゃない、ごめん。六日間は平日、五日間は。ああ、時間がない。
 それでね、語呂合わせ。何で語呂合わせといったらこれね、二月二十三って富士山の日で二二三なの。二二三でそれをやるといってもね、この日は皇太子殿下の誕生日だよ。いずれは天皇陛下の誕生日。これをどうして利用するのかなと。皇室に対して失礼じゃないかなと思っている。時間がないから最後に言いますけれども、二月二十三日のこの寒いときにするだったらね、どうせやるだったら四年に一回の二月二十九日にやりゃいいだよ。
○議長(吉川雄二君) 桜井勝郎君、まことに申しわけございませんが質問時間が超過しております。
○四番(桜井勝郎君) まあ、一応そういうことでね、物足りないけど次回にまた言わせていただきますけれども、この続きは次回の質問、一年後になろうかと思いますけれども言わせていただいて、私の質問、要望、意見等を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(吉川雄二君) これで桜井勝郎君の質問は終わりました。
 議事の都合により休憩します。

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