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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成11年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

杉山 盛雄 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/08/1999

会派名:

自由民主党


質疑・質問事項:



    ○副議長 (鈴木 尚君)  ただいまから会議を開きます。
     議事日程により、 知事提出議案第百五十四号から第百七十号までを一括して議題とします。
     質疑及び一般質問を行います。
     通告により、 十一番 杉山盛雄君。
            (十一番 杉山盛雄君登壇 拍手)
    ○十一番 (杉山盛雄君)  私は、 本年四月の統一地方選におきまして、 沼津市より初当選をさせていただきました、 自由民主党の杉山盛雄であります。 この半年間、 諸先輩、 同僚議員の皆さん方の御指導を賜りながら務めてまいりました。 今後、 なお一層御指導を賜りますように、 よろしくお願いいたします。
     それでは質問に入ります。
     私は、 県の財政厳しい中、 その財政に関して、 いかに有効かつ効率的に運用していくか、 幾つかの課題に対し、 知事及び関係部長に質問いたします。
     初めに、 県がんセンターの整備についてのうち、 小児がん患者の受け入れについてであります。
     がんは、 高齢化の進展とともに確実に増加すると予想され、 今や、 約三人に一人はがんで死亡するという状況になっております。 がんの克服は、 県民の悲願であり、 一刻も早く解決をしなければならない課題であります。 来る二十一世紀に向けて、 積極的かつ効率的な対策が必要であります。 このような状況の中、 二〇〇二年秋に開院予定の県がんセンターの担うべき役割は大変に重要であり、 県民の多くが期待をしているところであります。 特に、 当初の整備計画に加え、 小児がん患者を受け入れる方向で検討されているということは、 私も、 子を持つ親として、 大変に心強く感じているところであります。
     私事ではありますが、 三年半前に、 当時小学生の息子が、 半年ほど東京のがんセンターに入院をいたしました。 近くのホテルに部屋を借りたり、 新幹線を使って、 私と妻が交代で毎日面会に行ったわけですが、 小児病棟は十三時から十五時までが昼寝の時間であり、 病棟から出されてしまったり、 ちょっと疲れたからと横になるような場所もなく、 経済的にも精神的にも大変に苦労をいたしました。 しかし、 私などは、 東京まで新幹線で約一時間、 大した時間でもなく、 幸い、 子供も今では完治をし、 元気に中学校に通学をしています。 しかし、 小児がんとは、 白血病、 脳腫瘍、 神経芽細胞がんや目のがんなどですが、 子供の場合は発見がおくれ、 さらに進行が早いために、 症状が出たときには大変に厳しい結果になるわけであります。
     私は、 約半年間、 病棟の中でほかの子供と接し、 子供の親とも話をしてきました。 今でも忘れないのは、 入院初日の日に、 「あなたはどちらから来ましたか。 遠いなら、 一日二千円で泊まれるボランティアの施設を紹介しますよ」 と声をかけられたことであります。 二十数名の子供たちが入院をしていましたが、 どの子供の親も大変に明るく、 そして、 本当に心の優しい、 いい方ばかりでありました。 なぜ、 このようないい人たちの子供がと、 大変に胸の痛い思いをしたのを覚えております。
     今回、 県東部地域にがんセンターが開院し、 小児がんの治療もできるということで、 今まで遠方の専門病院へ入通院をされていた子供さんの御両親にとっては、 大変に喜ばしく、 ありがたいことだと思うわけであります。 しかし、 せっかく県が総力を挙げてつくるわけですから、 よりよいものをつくってほしいと思いますし、 また、 私が経験したような苦労はできるだけしなくて済むような施設にしていただきたいと願うものであります。
     そこで、 お尋ねをいたします。 面会時に、 家族と子供がゆっくり過ごせる面会室や、 入院、 手術に際して患者の家族が待機し、 宿泊するような部屋は整備されるのか。 また、 小児専用ベッドはどのような考えに基づき、 どの程度確保されるのか。 以上二点につき、 県の所見を伺います。
     次に、 緩和ケアと地域医療連携についてであります。
     平成十年、 静岡県の人口動態統計によれば、 県内におけるがんの年間死亡者数は七千九百七十一人で、 毎日二十一・八人の方ががんで亡くなっております。 こうした方々が、 どのような気持ちで死を迎えられているのか。 だれにも例外なく訪れる死を迎えるに当たって、 残された時間を、 現代の医療や社会資源を最大限に活用することによって、 これまでと同じように平穏で安らかに送ることはできないものかと、 常々感じているところであります。
     その意味で、 県が二〇〇二年秋開院予定のがんセンターに、 国内最大規模の緩和ケア病床五十床を整備するということは、 こうした緩和医療に積極的に取り組む姿勢を表明したものであり、 大いに評価できるものですが、 私としましては、 さらに緩和ケア施設、 在宅を問わず、 患者やその家族の希望に応じ、 残された時間を人間らしく過ごせる場を提供することが、 何よりも大切であると思うのであります。 そのためには、 これまでの病院を中心にした緩和ケア施設だけでなく、 デイケアや在宅における一連のケアも視野に入れ、 地域に根差した専門施設、 あるいはネットワークがぜひとも必要であると考えるものであります。
     がんセンターには、 県内がん対策の中核となる高度専門医療機関として、 緩和ケアを要望する患者やその家族に対し、 痛みや不快な身体症状の緩和だけでなく、 精神的、 社会的な援助を行い、 死を迎えるまで有意義な生を全うできるよう、 地域の医療機関や在宅ケア推進機関との緊密な連携を図りながら、 その指導的役割、 機能を遺憾なく発揮してほしいものと願うものであります。
     このことにつきまして、 県はどのように考えているのか、 所見を伺います。
     次に、 救命救急センターの整備についてお尋ねいたします。
     近年、 高齢化の進展や疾病構造の変化、 交通事故の多発等を背景に、 心疾患、 脳血管疾患や外科系疾患等の救急患者への対処が、 大変重要になってきております。 県の健康福祉部の調査によりますと、 県内四カ所の救命救急センターで治療を受けた患者数は、 平成三年には二万三千四百人であったものが、 平成七年には三万二千六百人、 平成十年には三万四千五百人余りと大幅に増加をしております。
     私の住んでいる県東部地域は、 伊豆半島から北駿まで、 南北に百数十キロメートル余りを有し、 交通事情も便がよいとは言いがたく、 通院や入院にも時間的、 経済的負担を多く伴う地域であり、 特に夜間における救急については、 その負担は患者のみならず、 介護する家族にも大きな負担となっております。 また、 東部地区は、 県中部、 西部に比べ、 地域の中核となる公立の総合病院など高度医療機関が少なく、 さらに救命救急センターにおいては、 順天堂大学伊豆長岡病院の一カ所しかなく、 東海道沿線の人口集中地域から見ると、 その地理的偏在から救急搬送に時間を要しているのが現状であります。
     今後、 第二東名高速道路や都市計画道路網の整備など、 基幹幹線道路が集積する駿豆地区は、 交通事故など、 救命救急の必要性がますます増加するもの思われます。 また、 がんセンターの設置により地域の医療水準は向上するものの、 この地域の医療の専門化や機能分化が進むことが想定され、 オールマイティーの対応が必要な救命救急が希薄になるおそれがあります。
     こうしたことから、 沼津市を中心とする駿豆地区に、 高度専門医療スタッフ、 施設・設備を有する救命救急センターの整備が必要と考えますが、 県の考え方を伺います。
     次に、 小規模授産所の運営について伺います。
     私も、 生まれて半年で小児麻痺という病気を患い、 そのために右足が不自由であります。 ゆえに、 福祉政策に関しては、 ほかの方にはわからない、 自分なりの苦労や経験によって、 本当の意味の福祉とは何であるかを真剣に考え、 あらゆる政策に取り組んでいきたいと考えております。
     小規模授産所は、 昭和五十年代に、 障害者を抱える御父兄を中心に、 一般就労が難しい障害を持つ人たちが、 住みなれた地域で働いたり、 生活をしたいという希望を受けとめて、 日中に通える訓練の場所として各地域につくられ始めたわけであります。
     昭和五十二年に五カ所であった授産所が、 十年後の昭和六十二年には六十八カ所、 そして現在では百二十八カ所になっており、 小規模授産所に対するニーズの大きさが、 数字の上からもはっきりうかがえるわけであります。 また、 千八百人を超える障害者が通所をしていることからも、 その果たしている役割は大変に大きいものと思われます。 そして、 これら授産所は、 今や、 障害を持つ人たちの地域福祉を大きく支える、 社会的な重要な社会福祉資源となってきております。
     今さら申し上げるまでもなく、 小規模授産所は、 福祉的就労の場として位置づけられ、 授産指導や生活指導を受けながら、 障害者が自立を目指して通所をしています。 そして、 社会福祉事業法の適用を受けない法定外の施設として、 運営する方々の創意工夫によって、 法定施設にはない独自の取り組みをしており、 障害の程度や障害種別等を超えて、 さまざまな障害者を受け入れております。 利用する人たちに合わせた多様な活動、 自主製品の製造販売、 喫茶コーナーの運営など、 まさに地域の実情に合わせた取り組みが小規模授産所の特徴と言うことができるのであります。 私も、 何度となくバザー等のお手伝いをしたことがありますが、 利用者だけでなく、 父兄やその関係者の皆様方の努力には頭の下がる思いがいたします。
     ところで、 具体的に、 その運営費の助成金は、 二十人の授産所において、 県、 市半々で年間約八百二十万であります。 二十名の利用者に対し、 三名ないし四名の職員で運営をしているわけでありますから、 助成金だけでは到底運営できる金額ではないわけであります。 しかしながら、 今日、 景気の低迷、 企業の経営の悪化により、 これら小規模授産所の運営も年々厳しさを増しており、 法定施設との運営費の格差や職員の処遇問題など、 小規模授産所の抱える課題は多く、 しかも長引く不況の中で、 授産受注の減少など、 大変厳しい運営を余儀なくされております。
     そうした中で、 県では、 運営費など本県独自の助成制度を設け、 その充実を図っていることは承知をしておりますが、 まだまだ十分と言える状況にはなっておりません。 このような小規模授産所の運営に対し、 今後、 県はどのような支援をしていくのかをお伺いいたします。
     次に、 沼津港の整備について伺います。
     沼津港は古くから、 本県東部地区の物流の拠点として、 水産流通の基地として、 また、 西伊豆地域の観光の玄関口として重要な役割を果たしてきたことは、 県民だれもが認めるところであり、 これからも、 この沼津港の使命は変わるものではないと確信をしております。
     沼津港の取扱貨物量の推移を見ますと、 平成元年には三十四万トン余りであったものが、 平成十年には五十二万トンと、 実に一・五倍にもなっており、 これは砂、 石材等の鉱産品や合成樹脂等の化学工業品が順調に伸びているためであります。 港の勢いが増すことは大変に喜ばしく、 誇れることではありますが、 そのために岸壁の利用が飽和状態になっていると聞いております。 また、 魚市場東側のこれまでは裏通りであった路地が、 今では水産業を生かした食堂街に生まれ変わって、 目抜き通りになっており、 地元の人たちはもとより、 県内外からのお客さんで連日にぎわい、 大変に活気があります。 これはひとえに、 港に隣接した地域の特性を生かしてまちづくりを進めた地元の方々の熱意と実行力のたまものと敬意を表するところであります。
     沼津港周辺は、 予想される東海地震が起こった場合には、 津波による被害が想定をされておりますが、 平成九年度に始まった水門の建設によって、 被害から免れることができることは、 沼津市民の大きな安心であり、 一刻も早い完成を願うものであります。
     一方、 沼津市では潮の音プロムナードと称し、 港を中心として、 沼津を代表する景観や松林の中で培われた文学風土や、 四季折々変化するしゅんの味覚などを線で結んで、 文化的で活気のあるまちづくりに取り組んでおります。 この沼津の薫り高い文化遺産や、 産業の基盤である沼津港を俯瞰的に眺めることにより、 潮の音プロムナードに対する市民の理解は一層深まることと推察をするわけであります。
     現在、 沼津港で建設中の水門は、 高さ約三十五メートルと聞いておりますが、 この水門を利用して展望台をつくろうと、 沼津市では考えているようです。 この構想に対して、 県としてもぜひ協力をしていただき、 潮の音プロムナードのネットワークに含めることは、 地域の活性化を図るためには重要である以上に、 市民文化の向上にも大切な施策であると考えますが、 いかがでしょうか。 増大する貨物への対応や沼津港周辺の活性化など、 沼津港をめぐるさまざまな課題に対し、 県はどのような整備を行っていくのかを伺います。
     次に、 伊豆地域の道路整備についてであります。
     まず、 トンネル回廊でありますが、 この質問は、 私の夢の話であります。
     私は、 政治とは、 常に夢とロマンを持って、 その地域をいかに住みよく、 また、 ほかの地域の人々に、 行ってみたい、 住んでみたいと思われるようなまちづくりをしなければいけないと、 常々思っている次第であります。
     私は、 伊豆の玄関口で生まれ育ってきました。 そのために、 海・山・川に恵まれ、 経済的にも環境的にも日本一の地域と考えております。 しかしながら、 近年、 伊豆地方の経済的な落ち込みは大変に厳しいものがあります。 東部地区の活性化は、 伊豆の活性化をおいて考えにくく、 さらに、 そのためには道路網の整備が急務と考えます。 先日、 小田原に用事ができて、 車での帰り道、 前に大型トラックが並び、 料金所から三島までのたった二十キロが、 約一時間もかかってしまいました。 さらに、 その小田原に入る西湘バイパスでも、 数キロの渋滞が発生するということ。 これでは伊豆地方の渋滞は一向に緩和されるわけもありません。
     近年では、 東京湾横断道路の 「海ほたる」 も開通したように、 トンネル技術の向上は目覚ましいものがあります。 そこで提案ですが、 西湘バイパスや小田原厚木道路からそのままトンネルを建設し、 真ん中に休憩所を設置し、 そこから熱海、 伊東、 下田、 西伊豆、 三島へ向かうトンネル網を整備するといった構想はいかがでしょうか。 そして、 休憩所の名称を、 例えば 「伊豆もぐら」 として観光名所とするのも一案かと思います。 多分、 小田原と三島の間は十分程度、 他の市町村へも現状の半分の時間もかからずに到着できるようになるはずであります。  
     現時点では、 技術的、 経済的にも夢物語と思われる私のこの将来構想についても、 実現をすれば、 必ずや、 県東部、 伊豆地域の飛躍的な発展につながるものと考えておりますが、 いかがなものでしょう。
     また、 現実問題に立ち返りまして、 現在進められております伊豆地域の道路整備を見ますと、 第二東名自動車道や伊豆縦貫自動車道などが着々と進められておりまして、 早期整備に大いに期待をしているところであります。
     伊豆地域を訪れる観光客のうち、 その多くが京浜地域から自動車を利用してくることを考えますと、 半島の東側からの流入する道路整備が必要と考えるところであります。 現在の東側からの道路としては、 国道百三十五号や、 これと並行する真鶴道路、 熱海ビーチラインなどがありますが、 いずれも、 休日や行楽シーズンには交通渋滞を起こしているのが状況であります。 この渋滞を解消し、 地域振興を図る上で、 規格の高い道路の整備が必要でありますことから、 昨年八月には、 伊豆湘南道路建設促進期成同盟会が設立され、 シンポジウムの開催など、 活発に活動をしております。
     この伊豆湘南道路の整備について、 県はどのような考えかを伺います。
     最後に、 県では今年度、 従来の課組織を廃止するとともに、 課長補佐などの中間管理職も廃止するという、 全国に例を見ない大胆な本庁組織の改革を行いましたが、 この組織改革は、 厳しい昨今の経済状況の中で、 むだをそぎ落とし、 生き残りに力を注いでいる民間企業と同様の取り組みであって、 行政の生産性の向上に寄与するものであると考えている次第であります。
     しかしながら、 従来百程度であった課組織を、 その約二倍の二百九の室に分けたことにより、 組織改正の初年度ということもあってか、 県庁を訪れる県民や市町村の担当者からは、 それぞれが抱える問題をどこの室に相談したらよいのか、 戸惑ってしまうという声を幾つか聞いております。
     私は、 自治体の経営というものは、 生活者の体温がわかるよう、 住民との緊密な連携のもとに進められるべきであると考えております。 行政改革についてもまたしかりであり、 県民に共感を呼び、 県民と一体感を持って展開をされていくことが肝要であると考えております。 したがいまして、 今回の組織のフラット化についても、 なぜここまで大規模な組織改革が必要になったのか、 また、 新たな室・総室という組織がそれぞれどのような仕事を分担しているのかを、 県民にわかりやすく説明、 また案内をする必要があろうかと思います。
     そこで、 全庁的な実施から八カ月を経過した今、 フラット化された組織による行政運営をどのように評価をしているのか、 また、 今回の組織改革についての広報、 PRについてどのような形で取り組み、 また、 今後どのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。
     以上で私の質問を終了いたしますが、 おのおのの質問に対して的確な御答弁をお願いをいたしまして終了とさせていただきます。 ありがとうございました。 (拍手)

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