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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成30年9月静岡県議会定例会

阿部 卓也 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:09/21/2018番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 阿部議員、聞き応えのある質問ありがとうございました。阿部議員にお答えいたします。
 第二十二回全国農業担い手サミットを契機とした担い手支援についてであります。
 来年秋に開催が予定されている全国農業担い手サミットは、全国の意欲のある農業の担い手が一堂に会し相互交流や情報交換を通じてみずからの経営改善や地域農業の発展を目指すものであります。これは本県農業の魅力を全国に発信する絶好の機会であります。農業の担い手が主役であるというそのような大会となるよう、サミット開催に向けまして認定農業者協会や農業経営士協会など八つの担い手組織と関係機関で構成する実行委員会を本年五月に立ち上げ、現在式典のプログラムや各地域の視察コース等を検討しているところであります。平成二十年度以降本大会には皇太子殿下の御臨席を仰いでいるところであり、開催日程や中央交流会の会場などにつきましては実行委員会で検討した上で御臨席をお願いしていくことに相なります。
 また、担い手の方々への経営支援につきましては農林事務所の普及指導員がその任に当たっておりますが、近年規模拡大や法人化に向けた専門的なアドバイスが必要となるなど、これまで以上にきめ細かな対応が求められております。
 このため、本年四月から茶、米、野菜、花卉、畜産のそれぞれの農業経営体に対して伴走支援する新たな指導体制を整えたところであります。会計士や中小企業診断士などの専門家と連携を図り実効性の高い支援を行っているところであります。さらに技術革新が急速に進む中、生産者はもとより普及指導員がICTやAIなどの最新技術を実践的に体験できる場をAOI―PARC内に創出いたしまして、先端技術を学ぶための職員を国内外の大学や研究機関に派遣するなどスマート農業の本格的な普及に向け確かな技術と経験を有した人材を育成してまいります。
 お褒めをいただきました前農林水産戦略監の田茂君は、現在先進農業を学ぶためにオランダに留学中でありますが、その後を継いだ現在の戦略監である川君も恐らく今年度中に経済分野における博士号を取得する、そのようなすぐれた人材の一人であります。
 県といたしましては、全国農業担い手サミットを契機に担い手の皆様のさらなる成長と技術革新に対応できる職員の人材育成を進め本県農業の成長産業化に取り組んでまいります。
 次に、地域外交の成果を生かした人材育成についてであります。
 静岡県で生活する外国人県民の数は三年前から増加傾向となり、現在約八万七千人、県民全体に占める割合は二・三%となっております。このため本県では異なる宗教、人種、民族、肌の色等々いろいろな方々の多様な生き方を認め合い、誰にとっても暮らしやすい多文化共生の地域づくりを進めております。
 こうした本県の現状や取り組みを踏まえ、本年七月に国に対して新たな在留資格制度に製造業を追加することや多文化共生社会の実現を求める政策提案を行ったところであります。また産業人材確保・育成対策県民会議の意見も踏まえまして、県西部地域におきまして定住外国人の就労定着を促進するため正社員として活躍している外国人のロールモデルづくりを新たに進めております。こうした事業の成果を国とも共有し施策への反映を図ってまいります。
 また、海外人材を求める経済界の動きに対しましては、県中小企業団体中央会の技能実習生受入組合連絡会に県も参加し組合間の情報共有を進め受け入れに向けた課題解決を図るなど、引き続き企業現場の切実な要望に的確に対応してまいります。
 さらに、本県では全国に先駆け平成二十八年度から技能実習生に日本語研修を実施しているほか、新しい技能実習制度のもとでは技能検定三級の合格によりこれまでの三年から最長五年の実習が可能となりましたことから、九月補正予算におきまして学科や実技の研修を行い実習生の技能検定合格を支援する経費をお諮りしているところであります。こうした取り組みを一層充実させ、東南アジアや経済交流を進めているモンゴルなどからの実習生の受け入れを拡大してまいります。
 また、留学につきましては既に中国浙江大学やブラジル航空技術大学など留学生の相互交流を行っております。本年五月には新たにインドネシアのパジャジャラン大学と県立大学が協力関係構築に係る趣意書を取り交わしました。そのことから県といたしましても大学間における交流を全面的に支援していく考えです。さらに米国カリフォルニア州のスタンフォード大学やハワイ州東西センター、韓国延世大学等に県職員を派遣しております。いずれも将来の地域外交の展開に寄与するものと期待しておりまして引き続き拡充をしてまいります。
 東南アジアのみならずモンゴルについても考慮するべしという御提言でございましたけれども確かにそのとおりで、モンゴルの国立大学を出たICTや工学技術にたけた青年が就職が半分以上できないという状況で、そのために私どもと長い交流のあったドルノゴビ県の元知事ガンホヤック氏がこのたびグラディエット・ユニバーシティー・オブ・モンゴリア・グローバル・スタディーズ・インスティテュートのプロフェッサーかつディレクターになられました。これはそうした大学を出たすぐれた青年たちに日本語を教え、彼が一九八〇年代にモンゴル大学の工学部を出られた後、信州大学で研さんされて、そして日本語に苦労されたその経験をお踏まえになって日本語を集中的に研さんさせて、そしてしかるべき日本に送り込むという組織だそうであります。
 あるいはまた、先般韓国の韓日経済協会会長の金先生とお目にかかりましたが同じことを言われておりました。ですからこの日本語というものが障壁になってすぐれた能力のある方が働く場所を失っていると、それを日本に求めておられるという実態がございますので、こうした現実を踏まえましてそれがお互いにとってウィン・ウィンの関係になるような構築をしてまいりたいと思っております。
 次に、駿河湾フェリーの支援についてであります。
 平成二十五年四月に路線認定した県道二百二十三号は、海の上の県道、海の道として注目されまして駿河湾フェリーの利用促進に寄与したものと考えています。事業者によるフェリー事業からの撤退が明らかになって以降多くの方々から存続を要望されているこの駿河湾フェリーは、環駿河湾地域の観光や生活を支え緊急時の輸送ルートともなる重要なインフラでございます。県道の維持管理と同様に航路の維持管理に一定の公的負担をすることに合理性があるというのは一つの考えであります。
 県では、県道二百二十三号へのアクセスを向上させる中部横断自動車道の整備促進などネットワーク強化に取り組んでおります。今後はNEXCO中日本などの御協力を得て県道二百二十三号を組み入れた新たな環駿河湾周遊ルートの広報による利用促進に努めるとともに、アダプトロードの仕組みを応用した官民連携による魅力向上策などにつきましても研究してまいります。
 県としましては、県道二百二十三号が引き続き地域の観光や生活を支え命の道として役割を果たすよう、道路施策だけでなくあらゆる施策を総動員し関係市町とも連携をいたしまして駿河湾フェリーの運航継続に向けて取り組んでまいります。
 次に、文化力の拠点としての県立中央図書館の基本計画についてであります。
 東静岡駅南口に整備する文化力の拠点は、本県の高い文化力を発信するとともに人と人が出会い、にぎわいや交流によって新たな文化やライフスタイルを創造し、本県の未来を担う人材を育成する知の拠点を目指しております。全面移転する県立中央図書館につきましては、その中核的な役割を果たせるよう現在教育委員会におきまして基本計画を作成しているところであります。
 昨年度まとめた基本構想では、県民の皆様の生涯学習や読書活動を支える知のインフラとしての機能を有するものとしておりますことから、現在作成中の基本計画では豊富で多彩な蔵書に直接触れる機会の提供や子供図書館などのほかレファレンスサービスや市町図書館への支援の充実等について具体的な検討を進めているところであります。また東静岡駅前の場の力を生かしまして県民の皆様が出会い、交わり、新しい文化を育む図書館となるよう多様な利用形態で自由に学習できるラーニング・コモンズ、カフェなどのほか食、花、健康、産業などさまざまなテーマについて企業、学生などが協働し議論や研究を行う新たな知的空間の整備につきましても検討しているところであります。
 こうした新たなコンセプトの具現化に向けましては、計画の段階からの外部の自由な発想を取り入れていくことが大切な視点であるというのは議員御指摘のとおりであります。基本計画の策定に当たりましては図書館のプロデュースに明るい外部の識者や事業者からの御意見、御提案をいただきながら進めてまいります。またグランシップとの複合制を考慮するべきという御指摘でございますが、グランシップ、そして今の図書館が建てられる予定の駐車場、その間に芝生広場がございます。こうしたものも視野に入れて今後ともさまざまな機会を捉えて民間の多様で柔軟なアイデアを積極的に取り入れ、全国に誇ることのできる県立中央図書館となるよう取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げますが、現場目線で先見性のある質問をすると言われる言葉のとおり建設的、また有益なさまざまな御提言ありがとうございました。協力員など、あるいはコミュニティナースなどにつきまして研究するあるいは検討するという部長の答弁があるかと思いますけれども、これは実現に向けて研究しかつ検討するということと御理解いただきたいと思います。
 特に笠井信一先生の胸像はあのウェルシズの隣にありまして、よく散歩しその胸像に向かってたたずむことがあります。貧困が生む悲劇を根絶するというのはそのとおりでありまして、貧困それ自体は清貧という言葉がありますから悪いものではありません。しかしながら貧困が悪の温床になりやすい、悲劇の原因になりやすいという現実がこれまた事実でございますので、そのために我々はふじのくにづくりは富づくりと、そして人づくりと、これを二大柱にしているということでございまして、本県の生んだ偉大な人格者であった、かつ政治家であった笠井先生と共振しながら今仕事をしているということでございます。以上つけ加えました。

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