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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成22年12月静岡県議会定例会

小楠 和男 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:12/10/2010番目)
答 弁 者知事


    ○議長(天野進吾君) 川勝知事。
           (知事 川勝平太君登壇)
    ○知事(川勝平太君) 小楠議員にお答えいたします。
     いずれも具体的な事実に基づいた十余りの御質問いただきましてありがとうございました。
     私は、その中でまず初めに疲弊する地方と県の役割についてのうち、県のこれまでの施策と次期総合計画への反映についてでございます。
     議員御指摘のように地方の疲弊が進んでいるという認識を共有しております。日本は長く地方分権という時代を江戸時代の末まで続けまして、そして恐らく都市と地方の均衡的発展というのは、第一次大戦前くらいまではあったかと存じます。しかしながら第一次大戦以後、重化学工業化に足を思いっきり踏み入れる形になりまして、都市と地方間の格差が開きました。そして戦後はさらにその格差が広がったかと存じます。
     これは一方で、日本の国力を東京に集中するという日本全体の国の方針があって、特に農業県におきましては食料供給基地などというような位置づけがされ、それが改められるのは本当に最近のことでございます。そうした中で、日本が国力を上げて昭和の末年におきましては世界第二位の経済大国として自他共に認められるようになったということで、その明るい面もあったかと存じます。しかしその国力がそれなりに大きくなりました後、我々はある意味で目標を失う中で、ポスト東京時代の新しい日本の姿をどう描くかということに今直面しているのではないかと存じます。
     そうした中で県がどういう動きをしてきたかということでございますけれども、四十七都道府県それぞれ違う動きをしてきたと思います。例えば北東北三県は、三県が一体になって陸奥の国づくりをしようとしたという動きがございます。関西あるいは九州におきましても、それぞれの地域として一体になって広域連合をつくっていこうという動きがございました。
     しかし、本県にありましては、石川前知事がなさいました最大の貢献というのは政令指定都市を二つおつくりになったことではないかと存じます。恐らく地政学的な状況もございまして、愛知県、山梨県、長野県、神奈川県などとそう簡単に連携が結べなかったという面もあるかと存じます。
     そうした中で、基礎自治体に力をつけるという、そういう明確な方針のもとに、県内の力をつけるというそういう県政をしかれたと存じます。またそれは成功いたしたとも思います。二つの政令指定都市がわずかの期間にできたというのは、しかもそれがそれなりの力を持って世間に認知されているということでございますので、成功したと存じます。
     また、本県は西部、中部、東部と大きく三つに分けられますので、そうした中で新しく文化の力を上げるために、東部におきましては文学、この中部におきましてはSPAC、あるいはそのSPACがいろいろと演目を人々に楽しんでいただけるためのグランシップの建設、そしてまた西部におきましては文化芸術大学をつくって、そしてオペラコンクールなどを始めることによって音楽の都づくりといいますか音楽的な文化をつくり上げていこうという、そういう意味におきまして成功してきたというふうに思うわけでございます。言いかえますと、この県はこの地域としていわば地域の潜在力を生かしていくという、そういう方向性をとってきたのがこれまでの施策ではなかったかと思います。
     そうした中で、これからの次期総合計画にそれをどう反映していくかということでございますけれども、既にございます西部におけるものづくり、これをもちろん名称には異論もあるようですけれどもフォトンバレー、こちらはフーズ・サイエンスヒルズ、そして東部におきましてはファルマバレーというように、大きくその地域性を踏まえて従来の技術を活用する伝統文化の活用、そして新しい産業を導入するなど地域性を生かした動きが既にございますので、私どもは、これをさらに空港が石川県政最後に開港したということもございますので、さらに幾つか細かく分けることを通して、こういう各地域の個性――場の力を生かしてまいりたいという、そういう方針でおります。
     言いかえますと、西部におけるものづくり、そして志太榛原・中東遠における物流、人流を通したガーデンシティの構築、そしてこの地域における食の都の形成、そして東部地域における健康産業、医療産業の充実、そしてビジット・ジャパン・キャンペーンに示されるように、日本の観光資源のメッカの一つでございます伊豆半島を観光地域としてしっかり育て上げていこうというような方向性を出しまして、全体として経済力を上げていく、その経済力を人を立派にするために使うという富国化と人材養成ということで富国有徳という、そういう理念を掲げまして、日本全体の縮図としての自覚を持って日本全体の新しい地域自立の姿をこの域内で示すという、こういう方向性を、この次期総合計画で出しているということでございます。
     続きまして、県有施設の整備についてであります。
     一般論といたしましては、富国有徳の理想郷の実現に向けてふじのくにの魅力を高め、徳のある人材を育成して豊かで自立する地域としていくために、生涯教育、文化・スポーツの振興、健康増進などさまざまな分野で公共サービスを提供する県有施設というのは、今後とも必要不可欠であると考えています。
     施設の整備に当たりましては、県民の皆様のニーズを踏まえるとともに、県の将来像や財政状況、社会経済の見通し、周辺施設の立地状況、整備・運営手法、採算性などを十分考慮し、県有施設としての機能や規模、立地場所、整備時期等を決定していく必要があります。市町との協同による施設整備についてでありますけれども、これはそれぞれのケースに応じて協同の手法を検討し対応していく以外にないであろうというふうに思います。一般論としては、どこにも同じく美術館とか博物館とか音楽ホールがあるのは望ましくないので、我々は県全体のバランスを見るという、そういう利点がございます。
     そうした中で、議員のお触れになりました沼津につきましては、市長さんとかなり密にいろいろと相談をし協同をして、コンベンションセンターというものの合意に至りました。こうしたものはもうそれぞれ具体的に議論していく以外にないと思っております。
     そして、東静岡につきましてはやや意思疎通を欠いたという反省を持っておりますけれども、これは今後直していけばいいというふうに思っておりまして、ただ東静岡の活用につきましては、今はガンダムが大成功していますので、それを生かすという方向性なども私などは考えたりするわけですけれども、何かありきということではあるまいというふうに思っております。ともかく県民が一番喜ばれる、あるいは県外の方々にも楽しんでいただけるように、東静岡全体を交通のアクセスも考えながら日本平のほうまで視野に入れて、あの地域をこの静岡市と静岡駅周辺と上手にすみ分けができかつ補完関係があって相乗効果ができるような、そういうものをぜひつくり上げてまいりたいと念願しております。
     また、議員御指摘の島田市のメッセですか、これはいわゆる箱物として出てきたわけでございますが、空港が開港いたしまして、その空港とのアクセスを含めて全体像をやはり書いたほうがいいということで、メッセの思想は一般論としてそこにいろいろな人が集まることですが、どこに泊まるか、どこで食事するか、人々の動線をよく考えながらやらなくちゃいけないと、その場合に陸路、それから空路あるいはまた鉄道といったものを考えながら、その地域の総合力を上げていくという観点で今グランドデザインを書いているので、最初にメッセありきというわけにはなかなかまいらないということでございます。しかしそれはメッセを退けることではありませんので、このことを言わないから別のところで腹いせにいろいろと文句を言うというふうなことがあっては困ります。
     また、西部における野球場やあるいは県の文化施設ということは、今要望いただいておりますので、これはもう少し検討を要するであろうというふうに思っているわけでございます。 
     このように、県の持っている施設というものは県民全体で活用できるようにしなくてはなりませんので、個別に挙がってきたそういう要望やあるいはアイデアというものをしっかり全体性の中で練って、皆さんに喜んでいただけるということをオープンな形で確認しながら進めてまいりたいというふうに思います。
     その他の御質問につきましては関係部局長から御答弁申し上げますが、一つは、県の職員に関しまして頭脳明晰、経験豊富、貴重なる人材だというふうにお褒めの言葉をいただきまして面映ゆい思いもございますけれども、そういう御評価に恥じないように、これから県職員一丸になりまして、県民の皆様方の公共のレベルが上がりますように努めてまいりたいと思います。

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