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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和4年12月静岡県議会定例会

鈴木 節子 議員(日本共産党静岡県議会議員団)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:12/08/2022番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 日本共産党の鈴木節子議員にお答えいたします。
 リニア中央新幹線南アルプストンネル工事の着工についてであります。
 本県のリニア中央新幹線の整備に対する基本姿勢は、大井川の水資源と南アルプスの自然環境の保全との両立を図ることであります。このため環境影響評価の手続に基づきJR東海との対話を進めております。
 大井川の水資源の保全につきましては、昨年十二月国土交通省が設置なさいましたリニア中央新幹線静岡工区有識者会議が大井川の水資源問題に関する中間報告を取りまとめました。本年四月には中間報告を受けて県の地質構造・水資源専門部会を再開いたしました。幾つもの問題があります。
 第一に、県外流出量を大井川に戻す方策、いわゆる全量戻し、第二に水質への影響、第三に発生土の処理方法、これらはいずれも重要な論点でございますが、こうした論点について目下のところJR東海から説得力のある説明がなされているとは思いません。
 少し言葉を足しますと、全量戻しについては先進坑が掘削し終わるまでは戻せないということでございますが、JR東海のトンネル工事の手法によりますれば先進坑と本進坑はほぼ同時に掘られます。先進坑、本進坑を掘る前に、まず工事用トンネルを掘らねばなりません。これは四キロ弱あります。それから斜坑を二本掘らねばなりません。これは七キロ弱あります。それからいわゆる導水路トンネルというのを掘らねばなりません。これが一一・四キロございます。これら二十キロを優に超すトンネルを掘った後に先進坑と本進坑、本坑を掘って、それが全部掘り終わってから水を戻すということでございますので、これはトンネルを掘ってから戻すということで同じことを言っているのであります。説得力がないと。掘れるかどうかの今、議論をしていただいているので掘ってから戻すというのは話が違うというふうに考えております。
 それから、第二に水質でございますけれども、トンネルを掘ったときに出る水はきれいな水ではありませんで泥水です。場合によっては対策土も入っています。ですからこれは水質がよくなるということはなく、浄化しても水質は悪化するということになります。
 それから、発生土につきましては推定三百七十万立米ということでございますが、三百六十万立米を置くとされている燕沢は地質学者によりますれば千枚岳が過去に数回崩壊してできた、いわゆる段丘型の沢でございまして、そこはまた千枚岳が山体崩壊をする可能性があるので適地ではないということがございます。それから対策土用地として準備されている藤島沢は工事現場からは十キロ以上離れておりますので、そのこと自体が適地かどうかということが問われます。
 そうしますと、さらにこの本県の盛土条例等に照らしますれば、これは一千立米以上は許可制になります。それからまた対策土については工事現場で処理する場合は適用除外になりますけれども、藤島沢は適用除外になるような場所ではありません。したがいまして極めて厳しいと。こうした論点をどのようにクリアするかどうかということで、十分な説明が行われているとは思えないということであります。
 次にまた南アルプスの自然環境の保全につきましては、本年六月国土交通省により環境保全有識者会議が設置されました。これまで関係者へのヒアリング等が行われたところです。今後論点の整理が行われ、生態系への影響について適切な回避策等に関する議論が進展していくものと認識しております。生態系も、これはよくなるという形での影響は考えにくい、悪くなると。それをどう回避するかということが論点で、それを受け入れられるかどうかということが問題になってきます。
 現時点では、このように流域の皆様をはじめ県民の皆様が納得できる結論が得られる段階に至っておりません。二〇一四年の工事実施計画の認可の際、国交大臣は地元の理解と協力を得ることを確実に実施するべきというように言われております。それができておりませんので、本県といたしましては南アルプストンネル工事の着工を認める状況ではないという認識でございます。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp