• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 答弁文書

ここから本文です。

本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年2月静岡県議会定例会

遠藤 行洋 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:02/24/2017番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 遠藤議員にお答えいたします。
 平成二十九年度当初予算編成についてであります。
 平成二十九年度当初予算は、総合計画後期アクションプランの最終年度を迎え、その総仕上げを行うものであります。一方現在の国際社会に占める日本の地位が急速に変わりつつあります。アジアではもとより世界中の方々が日本を魅力的な国であるということを認め、そして多くの方が訪れられる時代になっております。そして二〇一九年ワールドカップ、二〇二〇年の東京五輪というものを踏み台にいたしまして全国各地に広げられるであろう文化プログラムなど、これらが日本を世界で最もすばらしい国の一つとして認める時代がやってきつつあります。私はこのような潮流を先取りすることが必要であるというふうに思っております。
 世界から日本が憧れを呼び、そしてこの国に来れば夢がかなえられるというジャパニーズドリームの時代を先取りいたしまして、本県がそのモデル地域となり得るという確信のもとにそこに飛び立つための足固めの予算でもあります。そのために新たな政策決定システムを導入いたしまして現場を担当する部局長と副知事、私が直接協議を行い、ふじのくに県民クラブの皆様からいただきました「命」「豊」「人」「礎」の四つのテーマから成る御要望に十分お応えできる予算編成ができたものと考えております。
 一つ目の「命」につきましては、地震・津波対策アクションプログラム二〇一三に基づき既存の防災林や砂丘のかさ上げ等によりレベルワンを超える津波による被害の最小化を図る静岡モデルの防潮堤整備を進める市町に対し土砂提供などの支援を行うほか、緊急輸送路の整備、既存橋梁の耐震補強等を着実に推進いたします。また誰もが健やかに学び育つ環境をつくるため、大学生等の地域人材を活用して放課後に児童生徒に学習機会を提供するしずおか寺子屋を開設いたします。しずおか寺子屋の概念は木苗教育長の御発案によるものであります。そのほか児童養護施設や里親のもとで暮らす子供の大学等への進学を引き続き支援いたします。
 二つ目の「豊」につきましては、農業生産額の飛躍的な向上等を図るため、現在整備を進めております先端農業イノベーションセンターを拠点に慶応義塾大学や理化学研究所との共同研究を進めてまいります。またこれまで進めてまいりました三つの新産業集積プロジェクトをより推進するためにファルマバレーセンターの法人化、フォトンバレーセンターの設置などによりまして体制を強化し、世界水準の次世代産業を一層推進してまいります。
 さらに、本県の持つ世界クラスの資源を生かし中国市場からの誘客を促進するとともに、市町と一体となり県内港湾へのクルーズ船の誘致活動や受け入れ環境の整備等に取り組み、世界の観光客から選ばれる観光地域づくりを進めます。
 三つ目の「人」につきましては、個に、一人一人に応じたきめ細かな指導を実現するために、静岡式三十五人学級編制における一学級当たりの下限人数二十五人を平成三十一年度までの三年間で段階的に撤廃いたします。また中山間地域等の高等学校や特別支援学校においてタブレット端末などのICT機器を活用した教育に取り組み、授業改善による学力の向上や中山間地域の教育環境の充実等に努めてまいります。
 さらに、ラグビーワールドカップ二〇一九や二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック自転車競技の県内開催を契機として県内への事前キャンプ誘致やスポーツを通じた国際交流を促進し、スポーツの聖地づくりを進めてまいります。
 四つ目の「礎」につきましては、公共資産最適管理基本方針に基づき県庁舎や県立学校の長寿命化のための計画策定に取り組むなど県有施設の管理の最適化を進めてまいります。また未利用財産の売却を加速化するため新たに売却手続に専門的な事業者を活用するなど、歳入確保に向けた取り組みを強化いたします。
 御要望いただきました四つのテーマから成る御提言の趣旨を十分に踏まえ、後期アクションプランの総仕上げを着実になし遂げ、その先に見えてまいりましたジャパニーズドリームの展開と発信を本県から始めるという、そういう姿勢で全力で取り組んでまいります。
 次に、東京オリンピック・パラリンピックを契機としたサイクリストの憧れを呼ぶ聖地づくりについてであります。
 県では、サイクリングの安全・快適な走行環境の整備と全県での受け入れ体制を充実するため、昨年五月に県サイクリング協会など関係団体で構成する静岡県サイクルスポーツ協議会を設置いたしました。それとともに県内六地域でサイクリストが実際に自転車で走行する環境調査を実施いたしたところであります。この調査からは道路環境の改善を初め県内コースの一元的な情報発信の必要性、休憩、修理のできるスポットの充実など、サイクリストの受け入れ環境の充実に向けたさまざまな課題が明らかになったところであります。
 昨年度、難波副知事を団長としてイタリアのフリウリ・ベネチア・ジュリア州に本県の団が訪れました。その成功をもとにいたしまして私も当地のゾンコラン山で行われた自転車レースのコースの視察をいたしましたが、今年度はサイクルスポーツの県づくりを担当する職員が、自転車が社会に浸透している台湾や愛媛県と広島県を結ぶしまなみ海道などを調査いたしまして、広域的なレンタサイクルの仕組みやサイクリストのための設備の整った宿泊施設など自転車に親しむ地域づくりのノウハウを学んでまいりました。
 来年度は、これらの調査結果を踏まえ、休憩施設や宿泊施設、周辺の観光スポットなど一元的に複数言語で紹介するウエブサイトをつくりまして、国内外のサイクリストに向けた情報発信を開始いたします。
 県内にはさまざまなサイクリングルートがあります。まだ十分に知られていないものとして、例えば議員のお隣の熱海というのは坂の町であります。そして風光明媚で温泉と海水浴などが固定観念として言われておりますが、しかしそこはヒルクライムの最高の場所というようにも見ることができるわけであります。
 例えば、熱海の長浜海浜公園を出発いたしまして、そこから山伏峠に当たる、そして伊豆スカイラインに入る、そして韮山峠、熱海峠を経て湯河原峠まで二十四・二キロのコースがあります。常に美しい富士山を仰ぎ見ることができるというルートであります。このようなルートなどは、このヒルクライムロードレースとしては恐らくまだ知られてない最も有益なものではないでしょうか。そうしたものとして、そうした可能性があることを申し上げているわけであります。
 また、伊豆東部地域におきまして民間事業者や市町と連携し、サイクリストが休憩し自転車の修理等を行えるスポットのネットワークを推進するとともに、伊豆地域では自転車の走行位置をわかりやすく伝えドライバーに注意を促す矢羽根型路面表示の設置を進めてまいります。さらに県内各地で県民の皆様に自転車に親しんでいただく機会を設け安全走行の啓発や健康増進につなげていくとともに、自転車の走行環境の改善を目的に必要な道路の側溝の改修や路面の段差解消等を進めてまいります。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック伊豆開催を契機にサイクルスポーツが本県の魅力として認知され、ふじのくに静岡県がサイクリストの聖地となり国内外の多くのサイクリストが本県を訪れ、かつ多くの県民がライフスタイルとして自転車に親しむ地域社会をつくるために全力で取り組んでまいります。以上でございます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp