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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成21年2月静岡県議会定例会

落合 愼悟 議員(自由民主党)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:02/23/2009番目)
答 弁 者知事


    ○議長 (天野 一君)  石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事 (石川嘉延君)  落合議員にお答えいたします。
     初めに、 茶業の振興に向けた新商品の開発についてであります。
     リーフ茶の消費が減少傾向にある中で本県茶業の発展を図るためには、 落合議員御指摘のように、 消費者が飲んでみたくなるような魅力あるお茶やライフスタイルに合った新しい商品の提供、 あるいは消費の仕方、 これの提供が必要であると思います。
     このため県では、 茶業研究センターにおいて、 急須がなくても手軽に飲めるおいしいドリップ茶や緑鮮やかな粉末茶の開発に取り組むとともに、 昨年開催した世界緑茶コンテストでは粉末緑茶カプセルや乳酸菌発酵のお茶など斬新なアイデア商品が数多く提案されておりますことから、 茶生産者や茶商、 企業などが参加するセミナーや展示会の開催などを通じて商品化への支援を行っております。
     特に、 この世界緑茶協会が開催を始めました世界緑茶コンテスト、 これは、 将来はフランス・パリで毎年開催されます飲料とか食品のモンドセレクションというのがありますけども、 これのお茶版を目指していこうということで、 既に二回開催いたしましたけども、 毎回多様な提案、 そして参加数もふえてきております。 もう既にここで金賞を取ったというようなことを自社の商品のラベルに表示をして商業活動を展開しているところもあらわれてきておりますので、 この世界緑茶コンテストは回数を重ねていけば、 先々はモンドセレクションのお茶版に育っていくんじゃないかと期待を持っておるところでございます。
     また、 本年からフーズ・サイエンスヒルズプロジェクトで地域結集型研究開発プログラムがスタートいたしております。 これは、 県の工業技術研究所や茶業研究センターに加えて、 県立大学、 静岡大学、 企業等が連携をして、 高い機能性を有するおいしい次世代茶飲料の開発に取り組み始めたところでございます。
     また、 平成二十年度――今年度から掛川の市立病院では、 市民の協力のもとにお茶を飲料ではなくて食べ物――食物として摂取することによって健康維持効果が期待できるんじゃないかということで、 かなり規模の大きな研究も始まっております。 私自身の過去十数年に及ぶ体験から考えても、 効果が発揮できるじゃないかというふうに、 効果が証明されるんじゃないかと期待してるところでありますけども、 こういうさまざまな分野から、 嗜好品としてのお茶の利用に加えて健康食品としてのさまざまな角度からの取り組みも拡大をされてきておって、 期待をしてるところであります。
     またそういう中で、 茶生産者や企業などが連携をいたしまして、 手摘みの茶葉を用いた香り高い高級ボトリング茶の開発とか、 「べにふうき」 を微粒粉末として、 これを花粉症防止効果があるなどの機能性食品への利用促進を図るなどの取り組みも行われてきております。
     また、 来年度から茶の機能性に関する最新研究データをデータベース化いたしまして、 県のホームページに掲載して広く情報提供を行うとともに、 本議会で創設をお諮りしております農商工連携基金の活用などによって消費者ニーズに合わせた新商品開発や販路開拓を進めることとしております。 いずれにしても消費者に買っていただけるようなさまざまな角度からの新しい商品の開発とか、 あるいは売り方も含めて、 これからそういう工夫を凝らしていくことが何より重要であります。
     加えて一方で、 茶生産については生産性の向上、 これは茶の栽培技術に加えてお茶の生産する場所ですね、 効率のよい茶業が展開できるような生産基盤の整備、 これも両々相まっていかないといけないと思います。 そういう観点で、 今各地で田んぼ、 これが休耕田あるいは耕作放棄田が拡大をしております。 県ではこれまでにもこういうところを茶園に変えていくということに取り組んでおります。 そういたしますと、 傾斜面を茶園に改造するよりは安いコストで生産性の高い茶園ができ上がるわけであります。 これは全国各地でもそういう取り組みが行われておりまして、 こういう面でも競争が激化をしてると、 本県もそれに負けないようにやっていかなければいけないと思います。 さまざまな面での生産性の向上努力と加えて新しい商品の開発、 販路の開拓、 こういうことも重要ではないかと思うわけであります。
     昨今、 お茶の海外輸出も着実にふえる傾向にあります。 一方で海外における茶の生産にも着目する茶の関係者も出てきております。 そういう方々の話を伺いますと、 将来的には例えばアフリカなども日本にとって大変強敵になる可能性もあります。 一時ニュージーランドとかオーストラリアでの茶の栽培が話題になりました。 現に、 ドリンク剤、 ペットボトルのドリンク用のお茶はこういうところで生産されるものが相当利用されるようになっておりますけれども、 一方でアフリカは――特に旧イギリス系の植民地だった地域ですね――これは高冷地を利用してお茶の生産が非常に盛んでありまして、 そのお茶も従来は紅茶用に提供されておったわけでありますけども、 紅茶の需要の頭打ち傾向の中で、 最近にわかに世界的に需要がふえつつある緑茶ですね、 これへ転換をしようという動きが非常に急速に強くなってきております。
     花王のヘルシアなどは、 ケニアのお茶を粉末にしてカテキン効果が高いということで大変ヒット商品になっておりますけども、 これに見られるようにアフリカもこれから競争相手になってくるということでありますので、 そういう中で日本の緑茶が生き残っていくためにはどういうところに目をつけてやっていかなきゃいけないか、 これは非常に今重大な局面に来ておると思うんです。 国内の市場だけをにらんで、 しかも従来型の発想だけにとらわれておったんでは競争に勝ち抜くことはできないと思います。
     その突破口の一つが健康維持機能、 健康増進機能、 これに着目した分野というのはまだまだ開拓の余地があると思いますので、 さまざまな研究成果を取り入れながら、 この面での努力も必要だと私も機会あるごとにいろんなお茶の関係者に申し上げるんですけども、 徐々にそういう認識も深まりつつありますので、 これからもあきらめずに期待を持ってそういうことについても訴えていきたいと思っております。
     次に、 中小零細企業対策についてであります。
     景気の大幅な悪化による県内経済、 社会へ及ぼす影響に対処するために、 県では経済対策連絡会議を随時開催をいたしまして各種対策を決定、 推進しております。 このうち中小零細企業に対する金融支援策としては、 年末、 年度末の資金需要期を控えた事業者の資金繰りを支援するために、 昨年十二月二十二日から県の中小企業向け制度融資経済変動対策貸付の融資利率を一・七%から〇・二%引き下げた一・五%にするとともに、 一月補正予算において融資枠も三百億円拡大をして六百四十五億円としたところであります。 おかげさまでこれは大変地元の金融機関の協力も相まって、 当面効果をあらわしてきていると思います。
     さらに今後、 年度末とか新年度に入りまして金融事情が逼迫してくることも予想されますので、 来年度当初予算では、 この経済変動対策貸付枠を八百億円に設定したいということでお願いしておるところでございますし、 これを含めた県制度融資全体の融資枠二千億円を確保したいということで予算をお願いしているところでございますので、 よろしくお願いしたいと思います。
     また、 下請中小企業対策として、 企業訪問や講習会などによって発注企業に対して下請取引適正化の周知徹底を図るとともに、 下請取引のあっせんや商談会の開催によって下請企業の受注機会の拡大を図っているところであります。 しかし受注量が大幅に減少してきてることは現実としてありますので、 来年度からはこのためにしずおか産業創造機構に配置されている専門調査員を三人から六人に増員をいたしまして、 下請取引あっせんによる成約件数の確保拡大に努めてまいります。
     こうした取り組みに加えて、 経営革新や農商工連携等に意欲を持って取り組む中小企業の支援に引き続き努めていくとともに、 来年度からは今後市場の拡大が期待される医療・福祉機器やロボット、 航空宇宙、 環境技術関連、 また先ほどのお茶の話にもありましたが、 食品ですね、 食品関係もこれは景気の変動の波を受ける度合いが少ない分野でありますので、 これらについて新たな事業分野に進出をしようとする中小企業を支援するための事業を積極的に実施をしてまいる考えであります。 そういうことを通じて、 何とか現在の景気悪化に苦しむ中小企業を支援してまいりたいと考えております。
     その他の御質問につきましては、 関係部局長、 教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

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