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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和3年2月静岡県議会定例会

天野 一 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/04/2021番目)
答 弁 者知事


○議長(山田 誠君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 天野議員におかれましては、私に対しては極めて厳しい御指摘とは裏腹に、この三月をもって退職する県職員に対しまして温かいお言葉を賜りまして、彼ら県職員一同に成り代わりまして、ありがたく厚く御礼を申し上げるものであります。
 天野議員にお答えいたします。
 私の県政三期十二年の課題についてのうち、 お茶についてであります。
 生産・流通の現場を二の次としたという御指摘ではありますが、私は何事も現場主義を大切にしております。現場主義の基礎は何かというと地域への愛であります。地域の自然、風土、文化・歴史、そしてそこで営まれている産業、そしてそこで生きている人々、この人々への愛着なしに現場主義というものは成り立ちません。現在この点で茶の消費動向、消費行動の大きな変化に対応した生産・流通現場の変化を進めることが極めて重要であるという認識の下に取り組んでまいったわけでございます。
 議員の御認識のとおり、本県は先人の大変な御努力によりリーフ茶に適した高級茶の生産を中心として生産力とブランド力を高め、あわせて本県が茶の集積、流通の拠点となることで拠点性、中心性を維持してまいりました。生産量、流通量、一人当たりの消費量が日本一であることによって茶の都というわけで、これは京都とは関係ございません。
 そしてまた、例えばこの静岡市はホビーの町と言われます。これを静岡市は、ホビーの世界首都というふうに言っております。あるいは仙台が杜の都という、あるいは北九州市があの環境汚染があった後はきれいなまちづくりをされて環境首都と表明されていると同じです。食の都というのも食材が日本一多いからであります。太陽の都というのも日照時間が日本一多い県であるからであります。決してその言葉で遊んでいるわけではありません。
 しかし、近年お茶に関しましては消費行動は大きく変化したのは御存じのとおりでありまして、変化として最も分かりやすい指標値は一世帯当たりの茶飲料とリーフ茶の支出額の変化であります。約二十年前の平成十二年はリーフ茶が約六千八百円、茶飲料が約三千七百円であったものが令和二年はリーフ茶が約三千八百円、茶飲料が約七千六百円と完全に逆転した形となっております。
 このような消費行動の劇的な変化に対応し生産側も転換をすることが必要であります。しかし平地での野菜の露地栽培とは異なりまして、本県は起伏のある畑で茶の栽培が行われているところが多いのは御案内のとおりであります。したがって生産構造をすぐに変えることは容易ではありません。
 茶農家は、消費の劇的な変化に対応し必死で生産構造を転換する努力をお続けになり、県もその取組を支援、促進してまいりました。例えば平成二十九年度から茶産地構造改革事業によりまして大手飲料メーカー等との契約生産に向けた製茶機械の導入支援などを行ってまいりました。平成三十年度からは市町や関係団体と連携して茶園基盤整備プロジェクトチームを設置いたし、主要な茶産地を抱える十五の市町で政策的に基盤整備を働きかける区域を定め重点的に茶園の集積・集約や小規模な茶園の大区画化などに取り組んでおります。
 これらの構造改革や基盤整備には農家の負担も生じてまいります。農家の方々は厳しい経営状況にある中、一定の負担を行い県、市町と共に生産・流通現場の変化、転換を進めておられます。私はこのような農家や流通関係者の取組に敬意を持ち、これからも様々な取組を進めてまいります。
 また、ふじのくに茶の都ミュージアム、世界お茶まつり、世界緑茶協会は三つとも文化的イベントという御理解をお持ちのようでございますが、私はこれらはイベントではなくブランド力を高めるための基盤――プラットフォームづくりであると考えております。ブランド力には中心性、憧れが重要であります。静岡の茶の強みは量的な生産力だけではなく質の高さであります。質の高さは茶葉の品質だけではなく、それをいかにおいしく楽しむかという文化面の質の高さや情報発信力が重要であります。
 ちなみに、茶の都ミュージアムというのは箱物の一つでありますけれども、これの大規模な改修をしたのは学生です。あるいはこのたびオープンいたします農林環境専門職大学と、これを大幅な増築をいたしましたけれども、これを設計したのも学生です。あるいは田子の浦の海浜公園のドラゴンタワー、これを設計したのも学生です。そしてまた御殿場の馬術スポーツセンターの貴賓棟を設計したのも学生です。
 ついでに申し上げれば、世界遺産センターの設計は、コンペを行って選ばれたのが坂茂さんでございましたが坂茂の坂という字を「さか」と呼ぶのか「ばん」と呼ぶのか私は知りませんでした。夢テラスもこれは公募です。夢テラスという名前も公募です。愛称です。このはなアリーナはこれは総合体育館です。それを愛称を求めました。全国から三千以上の応募がありました。それに対しまして県の出身者の審査員を大半とする、三分の二を占める方々が選ばれてこのはなアリーナとなったわけであります。グランシップと同じで元は別の名前がございます。正式な名称、このはなアリーナは人々の、また地元の人たちがそれにふさわしいものとしてつけたというものなのであります。
 ともあれこのふじのくに茶のミュージアム、新しく面目を一新しました。若者の愛情が籠もっている、その茶のミュージアムなどにおきましてお茶の魅力発信に努めるとともに、昨年度からオープンイノベーションの手法で静岡茶のブランド価値を高めていくChaOIプロジェクトを開始したところであります。チャ・オープン・イノベーションと、このプロジェクトであります。
 こうした需要の構造変化に対応した生産転換や先端技術を活用した生産基盤の整備、新たな需要創出に向けた官民を挙げての取組を着実に推進し、長い歴史や伝統文化に裏打ちされた茶の都静岡のお茶のブランド力をしっかりと守りながら生産者等の経営の安定と本県茶業の再生に全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、静岡ブランドの低下についてであります。
 私は、知事に就任して以来現場に赴き現場から学び現場に即した政策を立てると、現場主義を基本姿勢としてまいりました。現場で伺う県民の皆様の声を政策の柱とするというのが根本であります。広聴会も、これは広く人々から聞くということで私の主張するところではありませんで、これも年五、六回やっておりますのでもう恐らく七十回ぐらいはやっていると思います。それ以外に静岡県下、三千回以上回っているということでございます。
 こうした現場で伺う県民の皆様の声を政策の源といたしまして、職員や専門家の御意見にも耳を傾け先例にとらわれることなく積極的に現場に即した政策を打ち出しその実現に全力を注いできたわけでございます。また独断にならないように広く会議を興し万機公論に決すべしという、この広く会議を興すということはなかなかできませんとしても全て万機公論に決すという姿勢は貫いておりまして、いわば大学のゼミナールみたいなものであります。ですからどなたも気軽に発言ができるというのが現在の、私は少なくとも私の知る県庁の現場であるというふうにそれを誇りに思っているわけであります。
 物言えば唇寒しというと反対の形になっていると。何か悪いこと言ったから何か懲罰人事で飛ばすとかやったことは一度もありません。もしいらしたならばですね、それは本当に伺いたいぐらいであります。そういうことはいたしません。
 そういうことで、こうしたこの万機公論に決すという姿勢の下で検討の過程に係る会議は原則誰が聞いていても構わないということで全面公開とし、オープンで闊達な議論を深めております。ただ公益のためになると確信したことにつきましては、 私よりも強い権限とか高い権力といいますか、そういう持っている人に対してへつらわないと、むしろはっきりと物を言うということを、勇気を持たないとそれはできませんが、それを自らの姿勢として貫いておりますことから時に義憤に駆られ発言内容が物議を醸し県議会の皆様にも御心配をおかけしたこと、これは反省しております。
 私の発言が、静岡県だけの利益を求め一方的に主張しているという印象を全国的に植え付けているという御指摘がございました。このような御意見があることは発言の意図が正確に伝わっていないこともありますので、今後とも発言の根拠や背景につきまして丁寧に説明し情報の公開、正確な情報発信に努めてまいりたいと思っております。
  よらしむべしという言葉がありますが、昔の中国のことわざに、それと逆のことをやっているわけですね、全て人々にオープンにすると。なぜかというと人々を信じているからです。そこに立派な方々がいらっしゃることを分かっているからです。ですからどなたに聞かれても構わないという、それが基本的な姿勢であるということでございます。
 ともあれ、発言に当たりましては節義を重んじ礼節を失わないことをより一層心がけてまいります。県議会議員の各位の御支援、御協力を賜りますればありがたく存じます。よろしくお願いしたいと存じます。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp