本会議会議録
質問文書
平成18年9月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 山村 利男 議員 | |
質問分類 | 一般質問 | |
質問日: | 09/28/2006 | |
会派名: | 自由民主党 | |
質疑・質問事項: |
○副議長(石橋康弘君) ただいまから会議を再開します。
質疑及び一般質問を続けます。
通告により、十六番 山村利男君。
(十六番 山村利男君登壇 拍手)
○十六番(山村利男君) 私は自由民主党所属議員として当面する県政の諸課題について、知事並びに関係部局長、がんセンター局長、教育長に質問をいたします。
初めに、アジア地域との国際交流について伺います。
ことしの六月、学術文化両面での交流を図るため、トルコ、ロシアを知事、県立大学の学長を含め十一名の交流団が訪問されたとさきの六月県議会定例会において知事より説明がございました。トルコのイスタンブール、ロシアのモスクワの両都市の訪問はそれぞれの国の学術文化交流の面で直接関係者にお会いして今後の交流の密度を濃くするということですが、私はこれから地方が独自に外国との交流を深めるということは、人や物が行き交うこれからの大交流時代には必要なことであると思います。
先月の八月十六日、北海道根室半島沖の北方領土貝殻島付近で我が国の漁船がロシア国境警備庁の警備艇から銃撃を受け、拿捕され、乗組員の一人が死亡という痛ましい事件が発生をいたしました。北海道周辺で日本船がロシアの警備艇に銃撃されて死者が出たのは、一九五六年以来ということです。日本とロシア双方が同島周辺を自国への帰属と主張しているわけですが、私はこの事件が現在の日本とロシアの関係を象徴していると思います。国同士の関係の外交の世界においてはそれぞれが自国の利益を背に交渉が行われるわけで、それぞれの利害が対立し、交渉が進展しないという場面が多いわけでありますが、地方の立場でそれぞれの国の地域同士が行き交うということはより交流が深まると思います。
これからの県のあり方が政令県、そして道州制を視野に入れ具体的検討に入る段階になろうとしているとき、より自由度を獲得する地方においてもしっかりと外国との交流を図る体制を整えることが必要であると思います。特に二十一年三月には富士山静岡空港が開港します。富士山静岡空港は外国、特に東アジアを中心とするアジア地域との交流が期待されるわけですが、これを契機として、学術文化を初め観光、産業、農林水産業などさまざまな分野での交流を積極的に展開していくことが重要と考えております。
そこで、今後、アジア地域との国際交流を強化するためどのような戦略を検討されているのか、県当局にお聞きしたいと思います。
次に、環境基本計画の改定について伺います。
二十一世紀は環境の時代と言われております。何かつかみどころのない言葉ですが、これから生きていくにはどのような環境が必要なのかをしっかりと考えていかなければいけない時代になったと私は認識しております。環境問題に対処するには何が問題なのか、どう行動すればよいのか、個々の人々がそれぞれ自主的に考え、行動することが私は重要であると思います。
私たちの周りを見ますと、最近の異常気象に触れて環境問題に一見関心があるように見えるけれど、肌に直接感じるようなせっぱ詰まった気持ちを持つ人は少ないのではないか、真剣に考えている人が少ないのではないかと私は感じます。特に全地球を覆うような気候変動、オゾン層の破壊による紫外線の増加のように目に見えない問題に対しては、知識としては知っていても危機としては感じていない人が多いのではないかと思います。
私は昨年度県議会において新設された環境対策特別委員会に昨年度に引き続き今年度も委員をさせていただいておりますが、勉強すればするほど環境について今後しっかりと対応をしていかなければいけないとつくづく感じています。
環境問題といいますと、ダイオキシンの汚染、環境ホルモン、地球の温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、生物多様性の確保などが思い起こされます。これらの問題はまさに今、地球規模で進行している緊急の課題であり、今まで人類が経験したことのない初めての試練であると言ってもいいのではないかと私は思います。例えば、地球温暖化の問題を例にとると、私たちが普通の日常生活を送ることが温室効果ガスの放出量を増加させ、気候の上昇だけでなく降水量の変動、生態系の破壊などを同時に引き起こす可能性をはらんでいると心配されております。
これまでの環境問題はチッソとか四日市公害とか、企業、一地域に問題が生じ結果が明白になってから策を講ずるという方法で解決が図られてきましたが、温暖化の問題については温室効果ガスによる影響が将来的にどの程度になるのか不確定で明らかな結果も出ていない状況、いわば想像で対策を講じなければならない面があるわけであり、それだけに予防対策を推し進めることはいかに大変であるかがわかる気がいたします。
そういう状況の中にあって、本年三月に改定された静岡県環境基本計画は静岡県環境基本条例第九条に基づき平成十四年三月に策定された第二次計画を中間的に見直し改定したものであるということですが、県はいかなる認識のもとに見直し改定を行ったのか、また今後の本県の目指す環境行政はいかなるものかをお聞きしたいと思います。
次に、今後の本県のがん対策についてお伺いします。
日本人の三大死因は、がん、脳血管疾患、心臓疾患であり、この三つの疾患で死亡原因の六割を占めております。特にほかの二疾患は減少傾向にあるのに対し、がんは一九八〇年以来、死亡原因のトップを占め、これから本格的に迎える高齢社会におけるがん克服は医療における最大の課題であると思います。さきの国会においてがん対策基本法が成立しました。この法律は欧米などがん対策の進んだ国と同じように、化学療法、放射線療法の発展と普及に力を入れるということが明記されており、私は高く評価したいと思います。
今までの日本のがん治療は圧倒的に手術療法が多く、欧米等のがん先進国は逆に化学療法が多いというのが現状です。もっとも今までの日本人の代表的ながんといえば胃がんであり、最近減少したとはいうもののその治療法は手術しかないということから、がん治療について手術重視の考え方が医療の現場に浸透しているのではないかというのが専門家の方の御意見であります。しかし何といっても化学療法、放射線療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師等が不足しているというのが現状であり、それを打破するために法律が制定されたことは画期的であります。
また、この法律はがん患者の療養生活の質の維持向上、すなわち患者の立場に立った緩和ケアへの取り組みをうたっております。今までの日本の医療は治すことが前提であり、痛みを和らげるという患者の立場に立った視点が欠けているとやはり専門家の方は言っております。今回の法律は、国及び地方公共団体はがん患者の状況に応じて疼痛の緩和を目的とする医療が早期から適切に行われるようにすることと明文化しております。
平成十三年度より開始されたメディカル・フロンティア戦略の中で、国は地方において質の高いがん医療の全国的な均てん化を図るため地域におけるがん診療を推進するための拠点となる病院を地域がん診療拠点病院として位置づけ、指定を行ってきております。これにより県立静岡がんセンター及び県立総合病院が平成十五年度に地域がん診療拠点病院に指定されました。
さらに国は、地域がん診療拠点病院の機能の充実や診療連携体制の確保などを推し進めるため、平成十八年がん診療連携拠点病院の整備に関する指針を決め、二次医療圏に一カ所、地域がん診療連携拠点病院が指定されることになりました。加えて、都道府県のがん医療の中心的役割を担う医療機関として、各県に一カ所、都道府県がん診療連携拠点病院を整備することになり、この八月には県立静岡がんセンターが指定されました。
以上のように県立の医療機関ががん拠点病院に指定され、医療従事者を対象とした研修会の開催や院内がん登録の推進、相談センターの設置など積極的にがん対策に取り組んでいることは承知しておりますが、平成十九年四月一日からがん対策基本法が施行されますと、具体的にどのように県立静岡がんセンター及び県立総合病院が対応されるのか、またどのように今までと変わるのか当局にお聞きしたいと思います。
次に、フーズ・サイエンスヒルズの推進について伺います。
県中部地域における産業の活性化につきまして私はこれまでも本会議において質問をしてまいりましたが、特にフーズ・サイエンスヒルズの推進につきましては県、市、産業支援機関、大学などが一体となって盛り上げていく必要があります。
平成十四年度から取り組んでおります都市エリア産学官連携促進事業につきましても、私は何度もこの場においてエールを送ってきたところであり、東部地域のファルマバレー、西部地域のフォトンバレーに肩を並べる展開に努めていただきたいと申し上げてまいりました。関係者の御尽力によりまして、都市エリア事業の成果を活用したチョコレート、お茶などの食品、ペットフード等が開発されております。また地域での取り組みとしても、清水地域では薬用植物から有用成分を効率的に抽出する共同研究が国の事業に採択され、また焼津地域では駿河湾深層水を利用した商品開発が進められるなど、幾つかの成果が上がってきております。今後はこれらの成果をどのように地域の中小企業に結びつけていくのかが課題であり、県としてさらなる支援をしていく必要があると考えます。
また、地域の中小企業が商品化を進め販売を促進するに当たっては、ほかとの差別化を図ることが重要であります。そのためには厚生労働省による特定保健用食品の制度を利用し、商品に効果等を表示することが一つの手法であります。しかし地域の食品加工業者の大半は中小零細事業者であり、お金や時間をかけて特定保健用食品の制度を活用することは非常に困難であると聞いております。
そこで、中小企業に対し効果的にほかの商品と差別化を図るような簡便な仕組みができないかと考えます。今後、フーズ・サイエンスヒルズの成果を中小企業にどのように波及させるのか、また地域の産学官連携の強化にどのように取り組んでいかれるのか県としての所見を伺います。
次に、茶業の振興について伺います。
まず、新品種への取り組みについてであります。
昭和二十八年に当時の農林省が初めて茶の登録品種を発表してからその有利性が認められ、急速に品種茶が普及しました。我が県におきましては「やぶきた」品種の普及が進み、現在は全茶園面積の九〇%以上で栽培されるまでになっております。
茶の品種改良は、明治の初めごろから民間の育種家たちによって在来の茶畑の中から優良株を選抜することによって進められておりましたが、後に公の試験場の業務として引き継がれ本格的な育種が開始されました。交配から品種登録など厳重な精査が積み重ねられて世に出たものが、品種の始まりであると言われております。
「やぶきた」を生んだ静岡市の杉山彦三郎氏のことについて書かれた杉山彦三郎翁伝によれば、品種茶園の造成の必要性を痛感した杉山翁が明治十年ごろから東は埼玉から西は鹿児島に至る各茶産地を実地踏査するなど、私財を投じた独力の研究を続けること六十有余年、ついに「やぶきた」を育種したということであります。「やぶきた」の名前はやぶの北から選び出したということでつけられましたが、実用形質の高さ、広域適応性によって、現在、静岡県だけでなく他県においても多く生産され、現在なお揺るがぬ王座を占めております。
その一方で、茶の品種については農林水産省関係の茶業試験研究機関による登録品種、主な茶生産県の試験研究機関により選抜された品種、昭和五十三年に種苗法が施行されて以来の民間育種により登録された品種など、多くの品種が選抜され登録されているのにもかかわらず普及品種数が極めて少ないのがお茶の特徴と言ってもいいのではないかと思います。これは茶が永年性の樹木作物であり、一たん植栽すると数十年はそのまま生産を続けることになるため新品種導入への決断は経営へのリスクを伴うということが要因であると思います。しかし現在、「やぶきた」一辺倒という状況であることからさまざまな弊害が生じていることも確かであります。
具体的には、摘採期の集中化のため茶工場の加工能力を超える生葉が集荷されることや、茶の新芽が出始める時期が比較的早いため凍霜害の発生の確率が高いこと、炭疽病等の病害に弱く立ち枯れ、胴枯れの病状があらわれやすいこと、気象災害、病虫害などの面で品種的に危険を分散できないこと、特に最近多く話題に出る消費者の嗜好の多様化に対して一品種では対応し切れないことなどが挙げられると思います。
私はこれらの問題を解決するには今後「やぶきた」一品種だけに頼る経営を改善しほかの品種の普及にも積極的に取り組む必要があると思いますが、県当局の見解をお聞きしたいと思います。
次に、老樹齢茶園の改植についてであります。
茶の経済寿命は三十年から三十五年内外と言われておりますが、その特性として極めて高い再生力も認められており、地上部の更新処理により適切な若返り方法を施せば幾度も生産を続けることが可能であります。実際、五十年から百年経過しても立派なお茶を生産する茶園があります。しかし樹齢と生産されるお茶の品質は密接な関係があり、十年から三十年の樹齢のお茶が最も消費者に好まれると言われております。
そういう中で、現在、静岡県と鹿児島県の樹齢別茶園面積を比較してみますと静岡県の樹齢三十一年以上の茶園面積は五〇%以上で、鹿児島県の二十数%との比較では圧倒的に静岡県は茶園の老化が進行しています。また樹齢十年未満の茶園面積の比較では静岡県では非常に少ないことから、静岡県内においては茶園の改植が進んでいないということになります。
伝統ある茶産地である我が県と新興の茶産地である鹿児島県と比較すれば当然の結果なのかもしれませんが、今後の静岡県茶業の発展を考えますと本格的に茶樹の若返り対策を講じていかなければ日本一の茶業県を維持していくことは困難と思います。これらのことに関して県当局の見解をお聞きいたします。
次に、最後になりますけれども、養護教育における就業促進対策について伺います。
少子化社会の到来が言われている現在においても、養護学校の生徒数は年々増加傾向にあります。特に高等部の生徒の増加が目立ちます。そのような状況の中で、私は高等部生徒の社会自立を促し職場適応や社会生活力を養うための対応が今後ますます必要そして重要になってくると思います。
ある障害を持つ方の本を読みますと、一番初めに障害者としての自覚を持つのは友達が何の苦もなくやっていることが自分にはできないことを知るときだ。しかし自分が一番障害者として強く自覚したのは、進学や就職への願いや要求に胸を膨らませているとき、それが障害者ゆえに果たされないということを知り悲しみと憤りを感じたときだと書いてありました。悲しくそして寂しい話であります。これから大人への第一歩を踏み出そうとする高等部生徒に対しこの問題をいかに適切に解決するかが養護教育の一つの大きな課題ではないかと思います。
私は先日、藤枝養護学校を訪問させていただきました。校長先生等にお会いし、養護教育に対する熱意、気持ちを聞かせていただきました。ちょうだいしました学校要覧を拝見いたしますと、高等部の進路先で企業へ就職される生徒が年々少しずつでありますがふえていました。これはまことに喜ばしい傾向であると思います。藤枝養護学校だけでなくほかの学校でも同じ傾向だということです。これも県教育委員会、各学校の日ごろの努力の成果のあらわれであると思います。
しかし、県全体の盲・聾・養護学校卒業生の進路状況を見ますと、平成十八年三月の卒業生全体三百九十四人のうち就職できたのは百二十一人であります。就労率の全国平均が二十数%であることを見ますと静岡県の三〇%を超える就労率は評価できるところですが、社会の受け入れ等が進めばまだまだ伸びるものと考えます。就労したいのに就労できなかった子供がないようにしたいものです。
経済が好転に向かっているとはいえ、障害のない生徒でもまだまだ就職をすることが厳しい状況の中、そしてまた世の中の養護学校に対する偏見、誤解等いろいろ困難があるとは思いますが、障害のある生徒も障害のない生徒も同じ地域の中でお互いに助け合って生きていく、そういう力を養うことが養護教育の一つの大きな目的であるわけであります。企業に就職をしみずからの力で生活していくということが地域社会で生きていく上で最も重要であると思います。今後、企業へ就職する生徒数を増加させるためにいかなる方策を講ずるのか、御当局の見解をお聞きしたいと思います。
以上、私の質問は終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(石橋康弘君) 石川知事。
(知事 石川嘉延君登壇)
○知事(石川嘉延君) 山村議員にお答えいたします。
初めに、アジア地域との国際交流についての戦略いかん、そういうお話でございました。
今後の本県のありようを考えますと、富士山静岡空港の開港によって本県が世界から投資を集め世界経済を牽引するアジア諸国と直接結ばれることは、国際観光交流を初め本県産業等に大きな飛躍の機会を与えるものとなることが期待をされます。また一方で、本県内の企業、産業界がアジア地域に直接展開する、こういうことも既に行われておりますけれども、これがさらに拡大をする、これも期待をされるわけであります。そういう中で行政ベースとしていかにアジア諸国とどのように交流するか、これはこれからいろいろ、どういう交流が果たして意味があるのかということを想を練って一つ一つ積み上げていくことにしたいというふうに思います。
これまでも浙江省との交流は幸いにして大変双方にとって有益な交流であったと思うのであります。これは交流提携を最初に考えた方々の着眼点、これが大変よかったんじゃないかと思うんですね。これはどういう点に着眼したかというと、本県の特産品であるお茶とミカン、これが実は浙江省から日本に渡来したとそういうこと。そしてまたそういうことを契機にして、向こうにおいてもこのお茶、ミカンが特産品の一つである。そういうことを一つのきっかけにして交流が始まったわけでありますが、二十五年近い年月の中で学術文化交流はもとより経済的な交流も非常に拡大をしつつありまして大変うまい関係が継続してまいりました。
中国のほかの地域、あるいは韓国とか台湾とか、さらにはベトナム、タイ初めASEAN地域ですね。あるいは最近ではインドも念頭に置かなければいけないと思いますけども、そういうところまで視野を広めていった場合に果たしてこれまで浙江省との間で行われたようなうまい関係、実りある交流が実現するかどうか、これは必ずしも楽観を許さないと思いますので、浙江省との間で行われたような包括的な協定を結んで交流をするというよりも、お互いに接点のある分野ごと、テーマごと、これを中心にしながら交流をしてみるということがまずは大事かなあというふうに思っているところでございます。
加えて、相手の国の特定の地域との交流ということよりも、例えば藤枝の静岡産業大学、ここの状態を学長から伺いますと、中国地域から大変優秀な留学生が来るようになってきているというお話であります。これは大学間の交流を一つのきっかけにして産業大学への中国人留学生がかなりの数やってくるようになっていると。これはかつて秋田でしたか山形でしたか、ある短期大学に留学生が大量にやってきて半年もたたないうちにもぬけの殻になってしまったという事件みたいなものがありましたが、静岡産業大学の例はそれとは全く異なっていて、本当に日本語もちゃんとでき、しかも非常に能力の高い学生が来ている。そういう可能性というのは非常に広がっているというふうに伺うわけです。
現に、今中国において英語を学ぶ人口が一番多いわけでありますけれども、それに次いで日本語がまた再び非常に人気を盛り返してきて、今や第二位の地位に上がっておると言われておるわけであります。したがってこの産業大学に限らず県内の各大学と中国各地の大学の留学生の交流とか教員の交流ですね。これも一つの切り口といいますか、突破口ではないかなあというふうに思います。
また、当然そういうことから広げていきながらもう既に始まりつつある観光交流ですね、これも中国、韓国、台湾、これらは非常に期待が持てますのでそういうとことの交流を拡大する。そしてその拡大をする一つの手だてとして、現在、自治体国際化協会がJETプログラムを実施しております。
本県ではこのJETプログラムにおいては、特に学校の英語指導教諭、教師ですね、これを主眼に受け入れてまいっておりますけども、このプログラムの中には国際交流という項目がありまして、アジア地域からでも国際交流を目的があれば受け入れをし派遣してもらえるというそういう仕組みもありますので、こういうものを活用しながら相手国地域のことをよくわかった人材をむしろ静岡で育ててその相手国地域の人たちの静岡への導入を促進する、こういうことも重要なテーマになってくるんじゃないかというふうに考えておりますので、そういういろいろな項目についてできるだけ網羅的体系的に、いろいろ検討してできるものから着々と逐次実行に移していくと、そういうやり方で今後進めていきたいと考えております。
次に、フーズ・サイエンスヒルズの推進についてであります。
本県の中部地域の食品、医薬品、化成品産業の集積を目指すフーズ・サイエンスヒルズプロジェクトにつきましては、プロジェクトの中核となる国の都市エリア産学官連携促進事業への参加企業や大学が増加をしてまいっております。加えて、駿河湾深層水の利用や農水産業と食品産業との連携の取り組みなど地域の関連プロジェクトも活発に展開されておりまして、研究成果も数多く出てまいっております。このプロジェクトでの研究成果を地域企業へ波及させるために、しずおか産業創造機構では研究成果発表会や大学、企業の研究者などが事業化に向けて情報交換を行う新規機能性食品等開発研究会を開催しております。
県におきましても中小企業が食品関連の新製品開発に積極的に取り組むために、今年度、静岡工業技術センターに機能性食品パイロットプラントを整備をいたしまして技術指導にも取り組み始めたところであります。さらにこのフーズ・サイエンスヒルズプロジェクトの県民への広報と成果の普及を図るために、パンフレットやプロジェクトで開発された商品に使用するロゴマークを作成をすることとしております。
また、このプロジェクトの推進に当たっては産学官連携体制の強化が重要であります。このため、先ほど申し上げましたしずおか産業創造機構における産学官連携推進委員会に加えて、県におきまして、ことし七月に県と藤枝市など中部地域の市、大学、商工会議所、中小企業団体中央会など、より広範な産学官の機関で構成する新事業創出支援ネットワーク静岡というものを結成したところであります。こうした組織を活用してフーズ・サイエンスヒルズプロジェクトの一層の推進に努めてまいる考えであります。
その他の御質問につきましては、関係部局長、教育長から御答弁を申し上げます。
○副議長(石橋康弘君) 府川環境森林部長。
(環境森林部長 府川博明君登壇)
○環境森林部長(府川博明君) 環境基本計画の改定についてお答えいたします。
最近の環境問題の中心は議員御指摘のように、従来の影響の範囲が限定された典型七公害から例えば地球温暖化のように、地域、世代、国境を越えた、だれもが原因者であり被害者となる可能性がある地球規模の環境問題へと複雑・多様化してきております。これらに加え、特に本県におきましてはものづくり県であるがゆえの廃棄物及び温室効果ガス排出量の増加、世界文化遺産登録への関心が高まる中での富士山周辺での不法投棄の多発、林業の不振等による森林の多面的機能の低下などの諸課題について緊急の対応を求められております。
このため、今後の本県の環境行政が目指す方向としては、持続的発展が可能な社会の構築、地域特性を生かした自然と人との共生、美しい県土の創造などを基本理念に、県民総参加による取り組みを通じ自然環境日本一を実現してまいりたいと考えているところであります。なお、環境基本計画の改定に当たっては六十七項目のわかりやすい環境指標を示し、しずおか環境行動宣言「HOPE」などを通じ県民の皆様がそれぞれの立場で環境問題に取り組み、環境に優しいライフスタイルや事業活動を主体的に実現できるように配慮しているところであります。
○副議長(石橋康弘君) 小野寺がんセンター局長。
(がんセンター局長 小野寺恭敬君登壇)
○がんセンター局長(小野寺恭敬君) 今後の本県のがん対策についてお答えをいたします。
県立静岡がんセンター及び県立総合病院の対応についてでありますが、県立静岡がんセンターにおきましてはがん対策基本法により県が作成するがん対策推進計画に基づきまして県がん対策推進の中枢を担うことが基本的な役割と考えております。このため全国でもトップレベルの県がん診療連携拠点病院として本県の高度かつ先進的診療機能を担うことはもとより、各地域の病院で専門的ながん医療を行う医師、薬剤師、看護師等の能力向上のための研修に取り組んでまいります。さらに県がん診療連携協議会を設置することにより、各地域におけるがん医療に関する情報交換や県レベルの研修計画の策定等を行い県内の医療機関相互の連携に努めてまいります。
特にがんセンターといたしましては、従来から患者・家族の方のためによろず相談を設置しがんに関する相談事業等を行ってまいりました。この相談件数は十七年度には一万件を超え、がん情報の提供や相談体制充実の必要性が実証されましたことから、これをモデルとして全国の各拠点病院に相談支援センターの設置が義務づけられることになったと認識をしております。
今後は、県内拠点病院を初め全国医療機関等の相談事業に役立つよう、がん体験者の悩みの分析結果などでのデータベースをWeb版がんよろず相談としてインターネットで公開することなどによりまして、がんに関する相談体制充実の支援も行ってまいります。こうした取り組みにより、本県はもとより、全国のがん医療水準の充実、向上が図られるものと考えております。
○副議長(石橋康弘君) 藁科健康福祉部長。
(健康福祉部長 藁科一仁君登壇)
○健康福祉部長(藁科一仁君) 今後の本県のがん対策についてお答えいたします。
県立静岡がんセンター及び県立総合病院の対応についてでありますが、県立総合病院におきましては、がんを初め心疾患、脳血管疾患対策への取り組みを強化しているところであり、来月下旬にはこれらの疾患の早期発見、治療評価を行う最新鋭の陽電子放射断層撮影装置を備えた静岡PETイメージングセンターを開所し地域の医療機関にも利用できる共同利用型の施設として運用することとしております。
また、手術による治療法以外に、医療の質や安全性を高めたリニアックによる放射線治療や外来通院が可能な化学療法を積極的に取り入れるとともに、ボランティアの会と協働して緩和ケア病棟では犬などのペットとの触れ合いにより、また乳腺外来では同じ病気を経験された方々との交流を深めるなど心のケアの充実を図っております。さらに昨年度より一般県民を対象としたがん公開講座を開催し、がんに関する知識の普及を図るとともに医療相談もあわせて行っているところであります。
今後とも地域がん診療拠点病院として、県立静岡がんセンターや地域の医療機関との連携を図りながら高度で先駆的な医療に積極的に取り組み、県民の皆様に信頼され安心していただける医療の提供に努めてまいります。
○副議長(石橋康弘君) 村松農業水産部長。
(農業水産部長 村松靖則君登壇)
○農業水産部長(村松靖則君) 茶業の振興についてのうち、初めに新品種への取り組みについてお答えいたします。
県では産地みずからが戦略品種を選定し「やぶきた」以外の多様な品種の導入を図るよう指導しているところであり、川根本町の「おくひかり」、島田市の「山の息吹」など新たな品種の栽培面積が増加しております。新品種への切りかえに当たっては一時的な収入減や販売先の確保などの課題もあることから、規模の大きなビジネス経営体や産地が一体となって戦略的に取り組んでいくことが重要であります。また規模拡大が困難な中山間地域では、地形や気象条件に応じて新品種を積極的に活用し消費者の嗜好に合う個性的なお茶づくりが必要であります。
県といたしましては、引き続き新しい品種の開発やビジネス経営体の育成に努めるとともに、茶業関係団体と連携して東京など全国の主要な消費地で消費者や流通業者を招いた新しい品種の試飲会や商談会を開催するなど、新品種の普及を進めてまいります。
次に、老樹齢茶園の改植についてであります。
高品質で収量の多い茶園への若返りを図るため、県では茶園の基盤整備や苗木の購入への助成を行うことなどにより改植を進めているところであります。改植を行いますと茶農家の収入が数年間大きく減少するため、県内の実態からはこれに対応できる規模の大きな経営体ほど積極的に改植に取り組んでいる傾向があります。県といたしましては茶園の利用集積により規模拡大を図るビジネス経営体や茶工場を核とした茶園の管理を行う法人を育成するとともに、基盤整備を積極的に支援することにより老樹齢茶園の改植を進め生産性の高い静岡県茶業を実現してまいります。
○副議長(石橋康弘君) 遠藤教育長。
(教育長 遠藤亮平君登壇)
○教育長(遠藤亮平君) 養護教育における就業促進対策についてお答えいたします。
各養護学校高等部におきましては、障害のある生徒たちが社会自立できるよう特に就職を希望する生徒には職場実習を通して実践的技術を習得させるなど、生徒の障害の種類や程度、能力、適性に応じた職業教育の充実に努めているとともに、きめ細かな進路指導を行っております。
また、県では本年度も盲・聾・養護学校生徒の県庁内職場実習といたしまして、県庁内の各部局や県の出先機関における職場実習を実施するなど障害者就労に対する一層の理解、啓発を推進しております。
一方、企業へ就職する生徒数を増加させていくための方策といたしましては、地元事業所や公共職業安定所などと連携して地区別の就業促進協議会を設置し、雇用の確保や拡大に向け事業主による学校参観や進路情報の収集などを行うとともに、それぞれの学校では進路担当教員がみずから企業を訪問して新たな職場開拓にも努めているところであります。
今後も引き続き関係機関との連携を図りながら障害のある生徒の就業促進対策に力を入れてまいりたいと考えております。
○副議長(石橋康弘君) これで山村利男君の質問は終わりました。
以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。
次会の議事日程を申し上げます。
九月二十九日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
本日はこれで散会します。
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