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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成12年9月静岡県議会定例会 質問


質問者:

小楠 和男 議員

質問分類

一般質問

質問日:

09/27/2000

会派名:

自由民主党・県政クラブ


質疑・質問事項:



    ○副議長 (芦川清司君)  ただいまから会議を再開します。
     質疑及び一般質問を続けます。
     通告により、 二十一番 小楠和男君。
            (二十一番 小楠和男君登壇 拍手)
    ○二十一番 (小楠和男君)  私は、 自由民主党・県政クラブの所属議員として、 当面する県政の諸課題につきまして、 知事及び関係部長に伺います。
     まず、 浜松市を中心とする西遠地区の交通体系について伺います。
     全国の都市、 特に政令指定都市を見てみますと、 地下鉄やモノレールなどの軌道を利用した新交通システムと都市型の高速道路が整備されており、 あたかもこの二つが政令市の条件のような感さえあります。
     しかしながら、 浜松地域では、 五十年先の将来はともかく、 十年、 十五年先の近未来を考えたとき、 軌道を利用した新交通システムは、 その莫大な投資額を考えると現実的ではありません。 また、 十年、 十五年先まではエネルギー問題や環境への配慮等がなされながらも、 現在の車社会が続くと考えれば、 さらなる高次元の道路整備、 例えば都市型の高速道路などが必要であり、 同時に、 現在利用可能な鉄道、 道路、 海上交通などの交通体系をさらに充実発展させていくべきであるとの観点から質問に入らせていただきます。
     まず初めに、 湖うみの駅構想のその後と浜名湖周辺の交通網の整備について伺います。
     湖うみの駅構想は、 平成十一年二月議会で私が質問させていただいた湖西市鷲津と浜松市舘山寺を結ぶ定期航路を開設し、 かつて栄えた浜名湖の湖面を利用した海上交通を復活させようとの考えで、 二〇〇四年浜名湖畔村櫛で開催されるしずおか国際園芸博覧会の会場へのアクセスの一つとしても期待されております。 石川知事は、 その答弁の中でさまざまな課題を認めつつも、 関係各機関と連携の上、 前向きに進めていきたいとの答弁をいただきました。 一年半が経過し、 具体的な課題が浮かび上がっていると思われます。 現在の県の考え方と取り組みの状況について伺います。
     また、 一年半の間に、 浜名湖周辺の交通網を考える上で新たな動きがありました。
     一つは、 現在三ヶ日町瀬戸から浜松市舘山寺フラワーパーク港へ浜名湖内で唯一の定期航路を持つ浜名湖遊覧船株式会社が、 新たに細江町寸座への航路が認可され、 十月の改正法の施行により定期航路となる見通しであることです。 浜名湖遊覧船株式会社は、 昭和五十二年まで鷲津港への航路を持っていた会社であり、 湖うみの駅構想でも運行の実施主体として期待されている会社でもあります。 なぜ寸座港への航路開設が重要なのかと申しますと、 寸座港はヤマハリゾート株式会社の運営する寸座ビラ内にあり、 徒歩約十分で天竜浜名湖鉄道の寸座駅に至り、 海上交通と鉄道との接続の復活第一号となるからです。
     また二つ目は、 改修成った東名高速道路浜名湖サービスエリアに、 平成十二年七月二十日ハイウエーバスの停留所が開設されたことです。 東名に一つバス停がふえたぐらい何だ、 と思われる方もいらっしゃると思いますが、 皆さん、 東名高速道路を西へ向かい、 浜松西インターチェンジを通過すると、 視界が開け、 青い浜名湖とそれをわたる緩やかな曲線を描いた橋が見えてくる光景は御記憶だと思います。 その橋を渡った左側が、 今回バス停ができた浜名湖サービスエリアです。 もう少し思い出していただきたいのですが、 橋を渡った右側にも建物があり、 ヨットのマストが何本も見えませんでしたでしょうか。 実は、 この施設が寸座ビラ、 即ち寸座港なのです。
     つまり、 東名高速道路をハイウエーバスを利用してきた方々は、 浜名湖サービスエリアのバス停でバスを降り、 徒歩約十分で寸座港、 約二十分で天竜浜名湖鉄道寸座駅か佐久米駅に接続し、 船の便で舘山寺、 天竜浜名湖鉄道で沿線各地へと、 奥浜名湖観光のさまざまなバリエーションが楽しめるというわけです。 さらには、 湖うみの駅構想が実現し、 鷲津港との航路ができれば、 奥浜名湖はJR東海道線とも接続し、 ますます魅力あふれる浜名湖になると思われます。
     細江町は寸座港から寸座駅に至る町道の改修を進めておりますし、 停留所の設置には三ヶ日町、 細江町が財政負担も含め大変な努力をした結果でもあります。 停留所から佐久米駅や寸座港に至る歩行者用道路は今後の課題ではありますが、 現在県が整備を進めている浜名湖周遊自転車道は、 細江町寸座地区、 三ヶ日町佐久米地区は未整備区間となっておりますし、 また湖西市と三ヶ日、 細江町で市町村振興協会のフレンドシップ推進事業として進めている浜名湖西岸ウオーキングコース整備推進事業との連携も考えられます。
     民間や地元の自治体が浜名湖の魅力の発掘に力を入れている中、 浜名湖周辺の交通体系について県の考え方を伺います。
     次に、 幹線道路の整備について伺います。
     軌道による交通システムの導入が、 浜松地区では近い将来においては非現実的であることは申し上げましたが、 都市機能を高めるためには、 都市の骨格としての幹線道路の整備がこの地区の将来を左右する現実的な課題だと思われます。 特に第二東名自動車道が順調に工事が進む中、 浜北インターチェンジや引佐インターチェンジと浜松市を結ぶアクセス道路の整備は急務です。
     そこでまず、 浜北インターチェンジと浜松市へのアクセスとして、 主要地方道天竜浜松線の整備について伺います。 またこの路線は、 地域高規格道路の候補路線である浜松環状道路とも重複しております。 浜松環状道路は、 現在整備中の主要地方道浜松環状線と国道一号浜松バイパスとも重複しておりますが、 整備済み区間である東名浜松インターチェンジから北島町交差点区間や国道一号芳川交差点付近は慢性的な渋滞を引き起こしており、 早急な対策が望まれております。 現在の浜松環状線の早期事業完了はもちろんですが、 さらなる都市機能の充実のため、 地域高規格道路浜松環状道路についての考え方を伺います。
     さらに、 第二東名引佐インターチェンジと浜松市を結ぶアクセス道路としての国道二百五十七号は、 引佐町金指から細江町三和にかけて、 踏切や信号、 坂などが連続する交通障害の多い区間で、 以前から改善の要望が強く出されておりました。 第二東名アクセス道路としての国道二百五十七号バイパス整備について伺います。
     次に、 静岡文化芸術大学について伺います。
     本年四月、 待望久しかった静岡文化芸術大学が浜松市に開学しました。 「県短」 という名で浜松市民に親しまれてきた静岡県立大学短期大学部浜松校が、 県立大学の再編整備計画の中で静岡校に統合され、 廃校となることへの代替措置として計画されてから六年の歳月を経ての市民へのお披露目でした。
     開学後もさまざまな話題を提供してくれていますが、 五月二十八日の日曜日に実施された一般開放に約八千人の市民が訪れたことは、 静岡文化芸術大学への関心の高さを物語るものですし、 六月三十日から七月二日に静岡大学情報学部との共催で実施された日本認知学会など、 学会の浜松市誘致はコンベンション都市を目指す浜松の強力な応援団となります。 また、 公開講座や既に十九件実施された地域イベント等への施設開放により、 市民の大学への認知度は急速に高まっております。 私自身も実行委員を務めております第四回浜松ドリームジャンボリーは、 八月六日に大学をメーン会場にして開催され、 五千人を上回る市民の来場を得て好評のうちに終わりました。
     そして、 最も重要なのは、 大学に集まる頭脳の地域への貢献だと思われます。 公開講座はさらに充実され、 市民の生涯学習の拠点となりますし、 県関係五件、 市町村関係十五件に及ぶ審議会等への教授陣の委員就任は、 県及び西遠地区の発展にはかり知れない貢献がなされると期待しております。
     さて、 公設民営という大学の運営形態についてさまざまな意見がなされておりますが、 冒頭申し上げましたように、 地元の市民にとっては、 「県短」 にかわる県立大学として認識しております。 授業料や教員数など県立大学並みの水準を維持しながら、 公設民営のメリットである組織運営や教育研究活動での機動性、 弾力性を発揮するとともに、 設置者つまり県の意図をよりよく反映し、 地元自治体や産業界の協力を得られやすい大学運営など、 さまざまなメリットを十分に生かしていただきたいと願うものです。
     地元の大きな期待を担う静岡文化芸術大学に対して、 県はどのような基本的な考えを持っておられるのか伺います。
     次に、 産業考古学館構想について伺います。
     産業考古学館は、 静岡文化芸術大学の木村尚三郎学長が提唱された施設です。 産業考古学という学問は、 産業の盛衰や変遷を検証することにより、 新たな産業や技術の育成に役立てようとするものです。
     浜松市を中心とする県西部地区は、 機織りから織機へ、 木工機械から工作機械へ、 そして現在隆盛をきわめている輸送機器へと主要産業が変貌を遂げ、 ほかにも楽器や電子部品、 光産業などが育っている一方で、 写真フィルムや旅客機、 氷砂糖などの、 その草創期にこの地で産声を上げながら歴史から消えていった産業もあり、 まさしく日本の産業考古学のモデル地区としてふさわしいと木村先生は考えられたようです。 学術研究の場であると同時に、 産業博物館としての側面も持ち、 浜松駅前のアクトシティ内にある楽器博物館とも連携して、 より幅広い分野の研究がなされると期待されます。
     本年四月に、 静岡文化芸術大学が既に開学した今、 この構想の具体化に向けて協議が進められていると聞いております。 産業考古学館構想についての現状を伺います。
     次に、 光技術の振興について伺います。
      「二十一世紀に日本が経済大国であり続けるためには、 構造改革と新産業の創出が必要である」 とは、 二十一世紀へのカウントダウンが始まったここ数年のはやり言葉のようでした。 産業構造改革については別の機会に譲るとして、 新産業の創出には、 現在ある技術をさらに高度化する方法と全く新しい技術を開発する方法の二通りがあると思われます。
     今、 国を挙げて取り組んでいるIT革命は、 まさしく現在ある技術の高度化、 ネットワーク化により、 さまざまな新しい産業分野が開かれるという意味で前者に相当すると思われますし、 長い間の基礎研究が実を結び、 やっと産業としての産声を上げたのが後者に相当する光産業だと考えます。
     県西部浜松地区には、 現在の静岡大学工学部の前身である浜松高等工業学校の時代に、 高柳健次郎博士により、 テレビジョン技術の開発がなされて以来、 光技術の研究が連綿と受け継がれているのと同時に、 高柳博士の薫陶を受けた起業家たちにより、 現在の浜松ホトニクス株式会社が創業されました。 ベンチャーという言葉も見当たらない一九四八年のことです。 幾多の経営危機を乗り越え、 そのすぐれた技術開発力から 「第二のソニー」 との異名を取り、 今では堂々東証一部上場を果たされています。 また単に一企業の成功にとどまらず、 一九八八年には、 光技術の振興を目的とした財団法人光科学技術研究振興財団をその中核となって設立し、 数多くの国際会議の開催や研究助成により、 静岡県西部は世界でも類を見ない光技術の蓄積された地域となっています。
     こうした中、 このたび科学技術庁から、 地域の科学技術基盤の形成に向けて、 研究開発型の企業、 大学、 公的研究機関が共同して研究を推進して、 新技術、 新産業の創生を図り、 地域にネットワーク型の世界的先端研究拠点を形成しようとする地域結集型共同研究事業に、 本県の光技術が採択を受けました。
     旧約聖書に初めに 「光りあり」 とうたわれ、 宇宙の秩序をつくり出した光とは何なのか、 「光は波であり、 粒であり、 物質をつくる糊である」 とは、 浜松ホトニクスの晝馬社長の言葉ですが、 一方で、 「光とは未知であり、 未知のものを解き明かすかぎも光である」 とも言われております。
     現在、 光の技術は、 通信、 情報処理、 計測、 バイオ、 医療、 精神科学、 エネルギー、 ロボット、 宇宙科学、 物理など、 さまざまな分野に及びさらに広がっていくと期待されています。 新産業としての黎明期にある光産業です。 今回の共同研究の持つ意義と今後の県の取り組みについて伺います。
     次に、 既存宅地制度の廃止に伴う今後の対応について伺います。
     本年五月、 三十数年ぶりに都市計画法が改正され、 施行日は法の公布日から一年以内とされており、 来年四月一日か五月一日が有力視されています。 都市計画法改正の趣旨や概要については、 我が党の豊岡議員の後日の質問にゆだねるとしまして、 私からは、 改正都市計画法の中で真っ先に具体化し、 各方面から大きな反響を呼んでいる既存宅地の廃止についてのみ伺います。
     市街化調整区域内の既存宅地は、 これまで何ら用途の制限なく立地が認められ建築ができました。 しかし、 規制の強化とも言える制度廃止により、 既存宅地においても、 建てかえる場合には同一の用途、 同一の面積の条件を満たすことが必要となり、 土地所有者にとっては大変な不利益をこうむるものと言わざるを得ません。
     例えば、 浜松の製造業で重要な地位を占める鉄工場は、 自宅の庭先の小屋でかじ屋として創業された方が多く、 いまだに自宅と工場が隣接している例が数多くあります。 将来事業拡張のために工場を増設し、 自宅を移転することを計画している方々にとっては、 用途の違う建物を建築することはできなくなるため、 事業の拡大のためにはほかの土地を求めなければならなくなります。 また、 ほかの用途への変更ができなくなることにより、 土地の評価が下がり、 よって担保力も低下するなど事業の継続に直接支障を来すことも懸念されます。
     このように、 既存宅地制度の廃止は、 県民にとって大きな権利の制約となるため、 その具体的な取り扱いは十分に県民に周知することが重要と思われますが、 実際には不動産、 建築、 行政書士などの関係業界の方々に限られ、 既存宅地の所有者にはほとんど知られていないのが実情です。
     そこで、 施行までわずかな時間しか残されていない状況の中で、 既存宅地制度の廃止について、 県民への周知についてどのような対応をとられるのか伺います。
     最後に、 遠州灘海浜公園球技場について伺います。
     この球技場は、 昭和六十三年に開設されたサッカー・ラグビー専用グラウンドであり、 JR浜松駅から南へ約四キロ、 車で約十分の中田島砂丘に面して立地しています。 付近に生息する野鳥などに配慮して、 夜間照明の設置は見送られましたが、 西部地区のサッカー、 ラグビーの愛好者には交通至便な天然芝グラウンドとして人気があり、 一〇〇%近い稼働率を誇っております。
     しかしながら、 利用者からは、 グラウンド内の適正なやわらかさの維持、 芝の常緑化などのほか、 現在三千七百ある固定席を六千席までふやすこと、 放送施設等の充実、 選手用更衣室の増設などの意見や要望などが出ております。 例えば、 東京ではラグビーのビッグゲームは国立競技場、 その他の日常的なゲームは秩父宮ラグビー場で開催するなど、 試合のレベルや規模ですみ分けがなされています。
    本県でもそれぞれの施設の特徴を生かし、 全国レベルのサッカーやラグビーの試合は小笠山総合運動公園の 「エコパ」 で、 その他中高生や実業団の公式戦などの日常的なゲームについてはこの遠州灘海浜公園球技場を利用するなどのすみ分けを図るべきだと考えます。 そして、 この球技場が本県ラグビー、 サッカー界の秩父宮ラグビー場として、 より親しまれ、 利用されるよう施設の整備充実を図っていただきたいと思いますが、 当局のお考えを伺いまして、 私の質問を終わらせていただきます。
    (拍手)

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