本会議会議録
質問文書
平成17年2月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 蓮池 章平 議員 | |
質問分類 | 一般質問 | |
質問日: | 03/03/2005 | |
会派名: | 公明党静岡県議団 | |
質疑・質問事項: |
○議長 (奥之山 骭N) 次に、 二十八番 蓮池章平君。
(二十八番 蓮池章平君登壇 拍手)
○二十八番 (蓮池章平君) 私は公明党所属議員として県政の諸課題について生活者の視点から、 通告に従い、 質問をいたします。
今回は幾つかの提案をさせていただきますので、 ぜひ前向きな答弁をよろしくお願いしたいと思います。
初めに、 東海地震発災後の地域情報を発信するコミュニティーFMとの連携について伺います。
阪神・淡路大震災におけるライフラインの復旧状況は、 全復旧までに電力が七日、 電話は十五日、 都市ガス、 上水道は約三カ月を要しました。 新潟県中越地震で被災した地域のライフラインは、 降雪の影響や山間地が被災したため、 いまだに全復旧のめどが立っておりません。
予想される東海地震発災後の県民の生活は、 避難所生活の方もしくは自宅で生活される方、 ともにライフラインが復旧され通常の生活に戻れるようになるまで、 長期間にわたり不安で不自由な生活を強いられることになるのであります。 地震発災後の精神的に不安定な生活の中では、 正確で的確な情報をタイムリーに提供し不安を解消することが何よりも重要であります。
そのような状況の中で県下七カ所にあるコミュニティーFMは、 各地で大きな力となります。 新潟県中越地震の折も、 FM雪国は十日町市の臨時災害用FM放送に機材の提供と人材を派遣し、 コミュニティーFMのない十日町市への放送を行いました。 長岡市のFMながおかは、 小千谷市に中継スタジオを設置し、 出力も二十ワットから五十ワットに増力して、 やはりコミュニティーFMのなかった小千谷市向けの放送を続けております。
地震発生直後には命を守る初動放送に徹し、 停電している町の様子や落ちついて火を消すようになど緊急放送を始めました。 リスナーからは、 「自宅に向かって車を運転しているときに地震が来ました。 信号が消え電柱が倒れそうで気になって焦るばかり。 そんなときカーラジオでFM雪国から落ちついた声で情報が流れ、 ふっと肩の力が抜けて心が落ちつきました」 と声が寄せられておりました。 停電で急に暗やみとなり、 一体何が起きたかわからなくなるときに、 ラジオから流れる肉声は、 何より人の心を落ちつかせる効果があったといいます。 また、 二つの局とも外国人に向けた災害放送を中国語、 ポルトガル語など四カ国語で支援物資の配給状況など、 ボランティアの応援を得ながら行っているとのことでした。
昨年、 本県に大きなつめ跡を残した台風二十二号で被害を受けた伊東市でも、 FM伊東なぎさステーションが、 被災した方々に、 温泉を無料で提供してくれる施設の情報や道路の通行どめ情報、 市役所からのさまざまな情報を連続して提供していたことは記憶に新しいところです。 各地域の被災状況や不足している物資の状況など、 住民と放送局双方向の情報交換が可能であり、 コミュニティーFMの情報提供力に負うところは非常に大きく、 その情報力を活用して身近な情報を求める県民に向けて、 県からもさまざまな情報を放送要請する必要が必ず出てくるのではないかと考えます。
スムーズな連携のためには、 日常から県の広報を流すなどの体制も必要であると考えますが、 コミュニティーFMとの連携強化をどのように考えておられるのか伺います。
次に、 ユニバーサルデザインの普及定着に向けた取り組みについて伺います。
民間の企業においても、 ユニバーサルデザインの考え方は、 企業経営の根幹にかかわる要素として大変重要視されてきております。 それはユーザー視点、 顧客視点の発想を重視する企業の姿勢と根っこを同じくしているがゆえであります。 さらには現在ではハード面だけではなく、 サービスを含めたソフト面の充実に力点が置かれつつあります。
ユニバーサルデザイン先進県の静岡県においては、 だれもが暮らしやすい社会を実現するために、 全国に先駆けてユニバーサルデザインを県政推進の基本的な考え方に位置づけ、 全庁挙げて推進に努めていると承知をしております。 本年度は平成十二年に策定した、 しずおかユニバーサルデザイン行動計画の最終年に当たり、 新たに今後六年間の行動計画を策定したとのことですが、 私は平成十二年から本年までの五年間は、 ユニバーサルデザインの普及の先鞭を県がリードし、 今後六年間で目標値を決めて、 県民に広くユニバーサルデザインの考えを普及しようとする姿勢を高く評価するものであります。 しかしながら県民の視点から見ると、 バリアフリーとユニバーサルデザインはどのように違うのか、 理解がいま一つ深まらない現実もあるように思います。
ユニバーサルデザインとは、 改善または特殊化された設計なしで、 最大限可能な限り、 すべての人々に利用しやすい環境と製品のデザインと定義をされております。 ユニバーサルデザインを理想、 目標としながら、 目標達成の手段の一つとしてバリアフリーの観点から改善の実績を積み上げていくという考え方の方が、 県民には理解しやすいのではないでしょうか。 私たちの生活空間から、 階段や段差をすべてなくすことは困難であります。 階段や段差の前で困っている人を見かけたら、 「お手伝いしましょうか」 と自然に声をかけ手をかすことができる、 そのような社会の構築を目指していくことが、 ユニバーサルデザインの目指すところではないでしょうか。
そこで、 ユニバーサルデザインの一層の普及定着に向けてどのように取り組まれていくのか、 特に県民への周知啓発をどのようにしていかれるのか伺います。
また、 県職員の取り組みとして、 来庁されたお客様への声かけ運動を展開してはどうかと提案したいと思います。 受付の総合案内はあるものの、 各部局や各室への直接訪問となると、 なかなかわかりにくいものです。 そこで県庁に来られた皆様に対して、 「どちらに行かれるのですか」 と声をかけることを全庁のユニバーサル運動の一環としてはいかがでしょうか。 県庁に行くと県の職員が皆、 声をかけてくれる、 何と気持ちのいい場所なのかと感じていただけるのではないでしょうか所見を伺います。
次に、 県民満足度向上の点から、 旅券の日曜日交付について伺います。
この点については、 平成十二年九月議会の質問で取り上げさせていただきました。 当時の部長から、 職員の増員に伴う経費負担の問題や旅券に誤りがあった場合の課題など、 外務省とも協議を重ねて慎重に検討するとの答弁がありました。 当時、 旅券の交付を日曜日に行っていたのは埼玉県ほか三県でありました。 その後、 全国では平成十三年度に五県、 平成十四年度に三県、 平成十五年度に五県、 平成十六年度には六県で日曜日交付を開始し、 四十七都道府県のうち、 既に二十三県、 四八・九%の県で日曜日交付が始まっております。
旅券交付の申請は代理人でも可能でありますが、 交付時には本人が窓口に出向かなければならないとなっております。 本県でも年間十万人に及ぶ旅券申請の六五・五%が年齢二十から五十九歳の働き盛りの人であることから、 また間近に控えた静岡空港の開港、 大交流時代の到来を控え、 県民の海外への交流を後押しする観点からも、 旅券の日曜日交付の実現を図るべきと考えますが所見をお伺いをいたします。
次に、 NPO活動に対する支援について伺います。
知事は所信演説の中で、 富国有徳を実現する手段として、 創知協働を進めていくと位置づけられました。 二十一世紀は、 自助、 共助、 公助の時代、 官から民へ、 県政推進の中で協働はなくてはならないものとなりました。 しかし、 NPOの認知度や社会的地位は向上したものの、 経済的な基盤はどこの法人も脆弱であります。 NPOが必要としている支援の第一は、 資金助成、 次いで活動拠点の確保、 整備、 備品機材の提供、 メンバーの能力向上のための研修と続いております。 県政運営の柱となる協働を支える、 NPOの経営基盤を充実させることが重要と考えます。
千葉県の市川市では、 来年度から市民の自発的な活動を後押しする観点から、 市民が選んだ団体の活動に住民税額の一%相当分を支援に充てる制度を創設をいたしました。 住民みずから納付した税金の使い道に関与するという点やNPOの活動にも注目が集まり、 NPOもみずからの活動を住民にアピールすることが求められるという点でも、 大いに参考にすべきであろうと思います。
そこで、 協働の主体の一つであるNPOに対する県の支援をどのような観点で進めていかれるのか、 経営基盤の強化に対する支援も含めて伺います。
次に、 絶滅危惧種の保護について伺います。
二月七日、 国連による世界初の地球規模の生態系評価報告書案が明らかにされました。 この評価は、 ミレニアム生態系アセスメントと呼ばれ、 日本を含む九十五カ国、 千三百人以上の科学者が四年がかりでまとめたものであります。 世界各地の生態系調査結果をもとに、 五十年後の地球環境を予測、 「今の傾向が続けば、 二〇五〇年には人間の生活自体が立ち行かなくなる」 と警告をしており、 人間の生態系利用のあり方に抜本的な変革を求めております。
このアセスメントによれば、 一九五〇年からの四十年間で、 農地への転用などにより、 森林や草地の一四%が失われ、 サンゴ礁の四分の一が消滅したとされております。 淡水域の生態系の破壊も激しく湿地帯はこの百年間で半減、 沿岸のマングローブ林の破壊も深刻で、 世界じゅうの主要な河川の半分以上が深刻な汚染や水不足に見舞われていると記載をされております。
こうした環境の劣化により、 過去百年間にわかっているだけで約百種類の鳥や哺乳類、 両生類が絶滅、 この絶滅のスピードは自然界で起こる絶滅の一千倍以上のスピードで進行していることになるとされております。 地球の生態系の健康状態は人間の体で言えば、 病状はかなり深刻に進行しており、 このままの状態が続けば危篤に陥ると担当者の一人は指摘をしております。
一昨年、 十二月議会で取り上げたように、 野生生物の絶滅は遺伝子の喪失であり、 人類が直面する深刻な危機であります。 昨年度末に発行された静岡県版レッドデータブックは、 絶滅の危険度に応じた保護方針を本県独自のものとして定めており、 他県と比較してすぐれていることは認めます。 しかし生態系破壊に歯どめをかけ、 絶滅危惧種の保護を実効あるものにするためには、 静岡県版レッドデータブックに登録された希少な生物を保護するための条例制定も含めて、 一歩踏み込んだ施策が必要と考えますが絶滅危惧種の保護に対する考えを伺います。
次に、 HIV迅速検査の導入について伺います。
日本国内で一九八五年に最初のエイズ患者が報告されて以来、 HIV感染者、 エイズ患者の増加傾向が続いております。 厚生労働省のエイズ動向委員会の調査で、 HIV感染者、 エイズ患者を合わせた二〇〇四年末の速報値は薬害エイズ患者を除き、 累計で九千七百八十四人と報告されました。 しかし、 エイズ未発症のために感染に気づいていない人も少なくないと見られ、 一部の研究者によれば、 二〇〇二年末時点で一万四千人の感染者がいると推計し、 二〇一〇年には五万人まで増加すると予測をされております。
先日発表された、 全国高等学校PTA連合会が性感染症の予防対策のために高校生一万人に実施した全国調査でも、 高校三年生の男子の三〇%、 女子の三九%に性体験があり、 性関係が複数に及ぶケースも半数を超え、 交渉相手も社会人や大学生としたのは男子で一〇%、 女子で三六%に及び、 性感染症が広まりやすい危険な状況であると、 集計分析を担当した助教授が指摘をしておりました。
県はこれまでエイズ予防対策として、 正しい知識の普及啓発や検査医療体制の充実、 相談指導体制の充実などに取り組んでこられましたが、 エイズ患者、 HIV感染者の数は微増の状況にあります。 今後、 増加すると予測されている感染者に歯どめをかけるためには、 新たな施策が必要であると考え私は迅速検査の早期導入を提案するものであります。
県では二〇〇三年五月から夜間検査を導入した結果、 検査件数は増加していると聞いておりますが、 従来の検査は結果を告知するまでに一週間必要となります。 迅速検査は約十五分で感染の有無が判明し、 受け付けから結果告知まで検査の当日に行うことが可能となります。 検査を受けることで感染拡大防止の第一歩となることを考えると早期の導入が望まれます。 HIV迅速検査導入について県の考えを伺います。
次に、 ファルマバレー構想の推進について伺います。
ファルマバレー構想については、 議会でも多く論じられ、 来年度予算の中にも県の重点事業の一つとして位置づけられているわけですが、 地元におりまして企業の経営者の皆さんとお話をすると、 いま一つ進んでいる実感がないといいますか、 形として見えてこないというのが率直な意見であります。
昨年十月、 サンフロント21の第十回東部地区分科会に、 矢作恒雄慶応大学経営大学院教授が来られて、 基調講演とパネル討論がありました。 そこで指摘されたのは、 ファルマバレー構想の理念に基づいて提案された四つの戦略の中で、 戦略二の新産業の創出と地域企業の活性化に関しては、 少し足踏み状態ではないのかという点でありました。 もちろん、 すべての戦略が一気に達成されるということは不可能であることは承知をしておりますし、 既に動き出している創薬探索センターや治験ネットワーク、 かかりつけ湯、 本年竣工のがんセンター研究所など、 成果として見えてきているものも大いにあるわけですが、 健康産業クラスターの形成やベンチャー企業の創出などの面では、 おくれがあるのではないかと感じております。
先日、 神戸医療産業都市構想の進捗状況を視察してまいりました。 ファルマバレー構想と同列で比較できないとは思いますが、 阪神・淡路大震災からの復興を目指し、 医療関連産業の集積を図ることが神戸経済の復興、 活性化と二十一世紀の新しいまちづくりに不可欠であるとの考えのもとに、 平成十一年に国内外の医療関連産業や地元企業二百社と大学、 研究機関が参画し、 神戸医療産業都市構想研究会からスタート、 現在では中核施設の先端医療センター、 発生・再生科学総合研究センター、 神戸臨床研究情報センターなどで、 主に再生医療の研究や医療機器の開発、 医薬品等の臨床研究支援などが着実に動き出しておりました。 さらには、 産学連携の取り組みとしてファンドの創設による大学発の知的財産によるベンチャーの設立支援や神戸市内の中小企業が医療機器研究会を設置し、 新たな医療機器や手術用具の開発も、 四十一件を数えるに至っておりました。
私はファルマバレー構想をさらに推進し、 特に産業クラスターを創出し、 地域の既存、 新規産業の活性化を目指し、 県を挙げて取り組んでいっていただきたいと切に念願するものでありますが、 構想推進についての所見を伺います。
次に、 県営住宅の連帯保証人制度について伺います。
最近の県営住宅の応募状況を見ますと、 十五年度は全体で四・八七倍、 十六年度は十二月末で四・五四倍と需要と供給に大きな格差があります。 さらに最近では、 DV被害者や犯罪被害者等の社会的弱者が緊急に住宅を必要とするケースや、 ホームレス自立支援のための住宅の必要性もふえてきております。
県営住宅に入居するためには、 県内在住、 保証能力のある親族、 日本国籍もしくは永住者か特別永住者、 公営住宅に住んでいない人の条件を備えた連帯保証人が必要となっております。 しかしながら、 先ほど例示した社会的弱者は生活の安全確保の面からも、 連帯保証人をつけることは困難な状況であります。
横浜市では、 民間住宅あんしん入居事業を、 家賃等の支払い能力はあるものの保証人がいないことを理由に民間の賃貸住宅への入居を断られてしまう高齢者、 障害者、 DV被害者などの方に、 協力不動産店と民間保証会社と連携して、 入居支援、 居住支援を行う制度を創設いたしました。 このように、 民間賃貸住宅においても保証人を免除するなどの入居支援を行っている例もあり、 まずは県として、 県営住宅の連帯保証人制度の条件緩和を図るべきであると考えますが、 県の考えを伺います。
最後に、 警察官の捜査技術の継承について警察本部長に伺います。
県警がまとめた平成十六年の犯罪概要によれば、 前年と比較して千八百三十五件マイナスの六万四百四十件で、 過去最悪であった平成十四年以来、 二年連続で減少、 検挙率も二年連続して向上したものの二六・三%と依然低い水準のままであります。 加えて、 殺人や強盗、 放火などの凶悪犯罪の発生は増加傾向にあります。 さらに、 住民に不安を与える子供をねらった連れ去り事件や悪質で巧妙な振り込め詐欺など今までの常識では考えられない新手の犯罪の急増など、 県民の不安は増していくばかりであります。
一方、 高齢化の波は警察においても例外ではなく、 いわゆる団塊の世代が徐々に退職時期を迎え、 全国では平成十八年度からは毎年一万人以上が退職するといわれております。 あわせて平成十七年度の三千五百人を含め、 最近五年間で一万七千人余の警察官が増員され、 今後、 平成二十五年度までの十年間で警察官の約四割が入れかわることになり警察力の低下が懸念をされております。
静岡県警においても同様で、 平均年齢は四十一・三歳、 五十歳代が千七百人と全体の三〇%を占めており、 団塊の世代の約七百人が数年先には退職をすることになります。 さらに、 平成十七年度の九十人の増員を含め最近五年間で六百九十五人の警察官を増員しており、 全国の傾向と同様に今後、 大量の退職者の補充と警察官の増員対応で、 現職警察官の多くが入れかわることになります。
最近、 民間の企業の間では個人の持つ知識や情報を組織全体で共有し、 有効に活用することで業績を上げようという、 ナレッジマネジメントの分野で暗黙知ということが盛んに言われ出しております。 暗黙知とは、 なかなか形にできない、 人に伝えにくい、 そのような人に従属しているものを重要視し継承することによって企業の競争力を高めようという努力が行われております。
県警においてもこのような努力が必要と考えます。 そこで現職の警察官が蓄積してきた捜査技術や経験をいかに継承し、 維持向上させていかれるのか伺いひとまず私の質問を終わります。 (拍手)
○議長 (奥之山 骭N) 石川知事。
(知事 石川嘉延君登壇)
○知事 (石川嘉延君) 蓮池議員にお答えをいたします。
初めに、 ユニバーサルデザインについてであります。
普及定着に向けた取り組みについてでありますが、 本県では平成十一年度から全国に先駆けて、 ユニバーサルデザインを県政の基本的な考え方として位置づけまして、 さまざまな施策を展開してきております。 公共施設や主要な駅などが使いやすくなったことに加え、 企業がユニバーサルデザインに配慮した商品やサービスを提供し始めたことなどから、 県民のユニバーサルデザインへの理解が深まってきていると感じております。
ユニバーサルデザインを進める上で、 基本となるのは人の心であり、 それぞれの個性や違いを認め合い、 お互いを尊重する気持ちがなければ、 ユニバーサルデザインが目指す、 だれもが暮らしやすい社会は実現しないものと考えます。 このため今年度策定した新行動計画では、 現計画に引き続いて県民一人一人の意識への定着を第一に掲げ、 県民向け講座やユニバーサルデザイン大会などさまざまな機会をとらえて周知啓発に努めるとともに、 特に次代を担う子供たちへの普及が大切であると考えて重点項目として明記し、 教育による取り組みや体験学習の促進など、 これまでにも増して取り組み強化を図ることとしております。
また、 職員の来庁者への声かけをとの御提案ですが、 これはちょっとした心がけに基づくユニバーサルデザインの実行ということで、 職員にもこれから呼びかけてまいりたいと思いますが、 当然その際にはですね、 相手の状況を察知をして、 声をかけて迷惑がられてもいけないわけでありますので、 最近はいろんな感情を持った人がおりますので、 その辺を気をつけながらやっていくということも大事だと思います。
一方、 若手職員の中から、 「おもてなしバッジ」 というのを発案してですね、 これを障害者の授産施設に発注してバッジをつくってもらって、 これを県の職員や来庁者にも呼びかけてキャンペーンバッジとしてつけていただいてですね、 このユニバーサルデザインの普及定着、 これを図ろうという動きも出てきております。 ごく一部ではありますけれども、 このような動きが出てまいっておりますので、 さらに一層これが拡大するように、 意識の定着、 拡大に努めてまいりたいと考えております。
次に、 ファルマバレー構想の推進についてであります。
このファルマバレー構想推進に当たりましては、 平成十八年度 再来年度ですね までを研究開発などの基盤を整備する時期ととらえて、 ファルマバレーセンターの設置、 治験ネットワークの構築、 標準電子カルテの開発、 静岡がんセンター研究所や創薬探索センターの開設などを中心に、 庁内では企画部を初め関係四部一局が一体となって取り組んでまいりました。
こうした中で成果の一つとして、 一つというか一部としてですね、 がんセンター隣接地へ大手光学系企業の進出が内定をいたしまして、 企業局において現在、 用地の造成に取りかかりつつございます。 前段階としての文化財の調査などが始まっております。 また、 健康づくりトレーニング機器や医療用マスクの開発が実現いたしまして、 既にこれの実際の商品化、 あるいは事業化、 これが始まっております。 県内金融機関によるがん患者に対する融資制度の創設などの成果が上がってきておるわけでございます。 また、 国からの選定を受けて、 国立遺伝学研究所、 静岡がんセンター、 企業等との共同研究が進んでおりまして、 さらに本年秋に開所する静岡がんセンター研究所を拠点に、 医看工連携協定を締結した大学や企業等との本格的な研究活動も開始いたします。
これまで構築した研究開発基盤につきましては、 国内では例のないすぐれた機能を備え、 国内外から注目を集めております。 その証拠に、 去る一月、 三島の東レの研修所において、 産業クラスターのフォーラムを開催いたしまして、 産業クラスターのための関係者の成果発表会として、 我が国初めてのものでございましたが、 国内外から多くの研究者が集まっていろんな成果の発表がございました。
このような産業クラスターの研究発表会を開催して、 関係者が多く集まってくるっていうことは、 実は本県のファルマバレー構想そのものが非常に、 構想の中身ももちろんでありますけれども、 もうすでにその構想に従って、 余りまだ目には見えないけれども、 専門家からすると、 着々と物すごいその歩みが始まっているということを実感してくれておるものであるという、 その証拠であるというふうに存じます。
もともと、 発明、 発見というのは 「千三つ」 ということがあるわけでありますので、 いろんなことをやってみないと、 ほんとに成果は出てこないと思うんですけども、 現在の本県のファルマバレー構想は、 千三つよりも相当打率がいいんじゃないかという感じがいたします。 今後、 新技術の創出はもとより、 先端健康産業の振興につながるように、 関係者ともども大いに努力をしてまいる考えであります。
特に、 最近になっていろいろな動き、 特に光学系の企業の進出という目に見えるものも出てまいりましたので、 商工関係団体の方々の興味もですね、 関心も非常に強くなってまいりましたし、 またトレーニング機器を用いた健康産業の今後かなり大規模なフランチャイズ展開も期待されるような状態になってまいりますので、 ますます注目度も高まり、 また広がりも出てくるものと期待をしているところでございます。
その他の御質問につきましては関係部局長から御答弁申し上げます。
○議長 (奥之山 骭N) 橋本総務部長。
(総務部長 橋本嘉一君登壇)
○総務部長 (橋本嘉一君) 東海地震対策についてお答えいたします。
発災後のコミュニティーFMとの連携についてでありますが、 コミュニティーFMは県からの情報を含めた市町村からの災害関連情報や、 地域に密着した生活関連情報を市民に提供する媒体として、 非常に有効であると考えております。 事実、 昨年十月の台風二十二号で大きな被害を受けた伊東市では、 地元のコミュニティーFMが市からのお知らせとともに、 さまざまな生活関連情報を積極的に放送し市民から高い評価を受けたところであります。
災害時において、 コミュニティーFMが地域に密着した情報を提供するためには、 独自の取材力に加え、 市町村との日ごろからの連携が重要であると考えております。 県では昨年十一月の地震防災強化月間に、 初めての試みとしてコミュニティーFM全七局を含めた、 県内の民間ラジオ放送九局の共同制作による、 地震防災ラジオフォーラムを実施しましたが、 その制作過程で、 放送局と市町村の防災部署との連携強化を図ることができました。 県といたしましては今後ともこのような実践的な番組づくりなどを通じて、 コミュニティーFMと市町村との連携強化が図られるよう、 必要な支援をしてまいりたいと考えております。
○議長 (奥之山 骭N) 後藤生活・文化部長。
(生活・文化部長 後藤和英君登壇)
○生活・文化部長 (後藤和英君) 旅券の日曜日交付についてお答えいたします。
旅券の申請及び交付につきましては県民の皆様の利便性を考慮し、 身近な場所で手続ができるよう、 県内に九カ所の旅券窓口を設け、 きめ細かな行政サービスの提供に努めており、 県出先機関の組織改正後もサービス低下を来さぬよう、 従来どおり県内九カ所に窓口を設けることとしております。
旅券の発給事務につきましては、 平成十八年の改正旅券法施行に伴い市町村での窓口開設が可能となりますことから、 市町村の開設状況によっては、 県内における旅券発給体制の見直しが必要になってくるものと考えております。 県といたしましてはそうした中で、 効率性と何が県民サービスの向上につながるかを基本に、 旅券の日曜日交付や平日の受付時間延長などサービスの拡充について検討してまいりたいと考えております。
次に、 NPO支援についてであります。
NPOは新たな社会サービスの担い手として、 さまざまな活動を展開しておりますが、 県ではNPO活動の自主性や自立性を損なわないように、 人材育成、 活動拠点の整備、 助成金や団体活動の情報提供など、 間接的、 側面的な支援に努めているところであります。 こうした中、 NPO法が施行されてから六年余が経過し、 NPOを支援するNPO、 いわゆる中間支援組織が育ち、 また、 NPOからの要望もありますので、 可能性の高いものからNPO自身が支援する体制へ転換を図っているところであります。
また、 活動資金の確保につきましては、 本年度、 全国の事例を調査研究し、 これらをもとにNPO関係者などから成るパートナーシップ会議、 タウンミーティングにおきまして協議していただいたところ、 NPOが中心となって検討していくことが望ましいという方向が示されましたので、 今後その動きを見守っていくこととしております。
○議長 (奥之山 骭N) 花岡環境森林部長。
(環境森林部長 花岡志郎君登壇)
○環境森林部長 (花岡志郎君) 絶滅危惧種の保護についてお答えいたします。
本県における生態系保全のためには、 希少な野生生物の保護対策を進めていくことが大変重要であると認識しております。 そのため昨年度末に発行した県版レッドデータブックを活用して、 自然保護対策の重要性についての説明会を開催し、 公立図書館などへ配布したほか、 静岡県環境影響評価データベースへの登載作業も進めております。 さらに、 県立自然公園特別地域内における希少な野生生物を保護するための施策として、 本年三月末までに採取捕獲規制がされる動植物種を指定するとともに、 昨年六月に立ち上げました自然環境保護検討委員会で、 条例制定も視野に入れながら、 具体的な保護手法や監視体制の整備などについて現在検討を進めているところでございます。
○議長 (奥之山 骭N) 川口健康福祉部長。
(健康福祉部長 川口正俊君登壇)
○健康福祉部長 (川口正俊君) HIV迅速検査の導入についてお答えいたします。
県ではこれまですべての健康福祉センターにおいて、 平日の昼間に定例的にHIV抗体検査、 いわゆるエイズウイルスの検査でありますが、 これを匿名、 無料で実施するとともに、 県内三会場における夜間検査もあわせて実施してまいりました。 夜間検査の実施により全体の検査件数は平成十四年度の五百七十三件から、 十五年度七百六十八件、 今年度は一月末までで七百三十五件と増加しております。 また、 依然としてHIV感染者、 エイズ患者が増加傾向にあることから、 これに対応するため、 従来の検査方法と並行して健康福祉センターにおいて迅速検査を試行的に実施するなどの取り組みを進めてきております。
昨年十一月に実施しましたアンケート調査でも、 採血当日の結果告知を希望する方が多いということを踏まえ、 今後さらに受検者の受け入れ体制等の準備を進めてまいります。 そして平成十七年七月から、 検査当日に結果を伝えることができる迅速検査を導入して、 検査を受ける方の利便性を高め、 HIV感染の早期発見による早期治療と感染拡大の抑制を図っていくこととしております。
○議長 (奥之山 骭N) 田邉都市住宅部長。
(都市住宅部長 田邉義博君登壇)
○都市住宅部長 (田邉義博君) 県営住宅の連帯保証人制度についてお答えいたします。
県営住宅の入居に際しては家賃の債務保証や入居者の身元保証などの観点から、 原則として連帯保証人を立てることを要件としており、 全国的にも同様の取り扱いとなっております。 本県としては生活保護世帯のうち、 家賃を代理納付されている方と婦人相談所の一時保護者などのDV被害者及び災害等による一時的避難者などには、 特例として連帯保証人を求めないこととしております。
現在国では低所得者、 高齢者、 障害のある方など社会的立場の弱い方を対象として、 住宅セーフティーネット機能の向上を目指した住宅政策の改革を進めており、 その一環として、 とりわけDV被害者、 ホームレス、 犯罪被害者等の入居条件の緩和などを含めた、 公営住宅制度の見直しに取り組んでいると承知しております。 こうした国の公営住宅政策の動向を見極めながら、 県営住宅の入居要件の見直しについては、 連帯保証人の取り扱いも含め関係機関と連携し、 検討してまいりたいと考えております。
○議長 (奥之山 骭N) 高石警察本部長。
(警察本部長 高石和夫君登壇)
○警察本部長 (高石和夫君) 警察官の捜査技術の継承についてお答えをいたします。
警察部内で、 捜査は人なりという言葉がございまして、 優秀な捜査員を育成することは、 捜査力の充実強化を図る上で必要不可欠でございますので、 議員御指摘のとおり、 ベテラン捜査員の捜査技術などを確実に伝承し、 次代を担う捜査員を育成することは重要な課題でございます。
そこで、 県警察におきましては、 個々の警察官のプロフェッショナル化と捜査能力の向上を図るために、 平成元年に捜査研修所を設置いたしまして捜査経験のない若手警察官から、 新任の警察署の課長に至るまで、 階級と捜査経験に応じまして段階的、 個別的な教養を行いますとともに、 捜査の中核となります係長や主任を対象に、 重要事件の捜査により得られました教訓や捜査手法などを疑似体験させます、 刑事実戦塾というものを行いまして、 真に実力のある捜査員の育成に努めているところでございます。
また、 専門的技能や知識を持ち現場で中心的な役割を果たしております、 捜査実務経験十五年以上の警察職員を技能指導官として指定をいたしまして、 捜査の現場における個別の指導教養、 あるいは警察学校、 研修会におきます集合教養を行わせておるわけでありますけれども、 こうした技能指導官制度と申しますのは、 その技能指導官を県警察全体の財産といたしまして、 所属の枠組みにとらわれることなく、 各種の教養に活用するためのものでございまして、 高度の専門的技能、 あるいは知識を次世代に確実に伝承することを目的としたものでございます。
さらに、 現場の第一線におきまして、 師匠と弟子の関係、 あるいはその職人芸を伝えるというために、 ベテランと若手にペアを組ませまして、 日常的、 計画的な同行指導を行わせることによりましてベテランが持つ捜査技術、 あるいは知識というものを若手が実践的に体得できるような、 そういった育成方法もとっているところでございます。
なお、 交番相談員、 あるいは生活安全相談員の中には、 長期にわたりまして捜査員として活躍した後に退職した者が少なからずおりますので、 交番に勤務する若い警察官などが、 そのような捜査員OBから各種の貴重な教えを受けることができるのでございまして、 交番相談員、 あるいは生活安全相談員の増員というものは、 捜査技術の継承の面からも大変ありがたいことでございます。
他方、 最近の犯罪は組織化、 国際化、 広域化などの傾向を強めているところでございますし、 また科学技術の急速な発展、 あるいは情報化社会の著しい進展というものは、 犯罪の質的な面にも大きな影響を与えるところでございますので、 効率的、 効果的な捜査活動を推進するために、 装備資機材、 あるいは捜査支援システムを強化したり、 最先端の科学技術を導入して鑑定、 あるいは鑑識の技術の高度化を図るというようなことで、 科学捜査力の強化にも努めているところでございます。 また誘拐や人質立てこもりといった特殊事件、 あるいはサイバー犯罪の捜査、 国際犯罪の捜査、 財務捜査といった専門的な知識、 技能を必要とする分野につきましては、 新たな教養体系を設けまして専門捜査力の強化を図っているところでございます。
県警察といたしましては、 以上申し述べましたような各種の施策を通じましてベテラン捜査員の捜査技術などを少しでも多く、 次代を担う捜査員に伝承させ、 古きよき伝統を持った捜査手法にみがきをかけますとともに、 最新の知識や技術を組み合わせることによりまして、 捜査力をさらに充実強化して治安の回復を図ってまいりたいと考えておりますので、 御理解のほどをよろしくお願い申し上げます。
○議長 (奥之山 骭N) 二十八番 蓮池章平君。
(二十八番 蓮池章平君登壇)
○二十八番 (蓮池章平君) 旅券の日曜日交付でございますが、 手続、 法律的には問題はないというふうに思っています。
私はですね、 県が直接県民にサービスを提供できる場っていうのは非常に少ないんですね。 そういう意味では、 ぜひ推進をしていただきたいと思いますし、 ちなみに、 東部、 中部、 西部、 この三カ所で全体の六二%がここで既にカバーできるわけですから、 例えば、 東・中・西で試行的に最初はやる、 こういうことができないのか。 平成十八年、 市町村に行くからそのままでいいんだっていうことではなくて、 これを最初にやってですね、 やっぱ県民サービスを県民満足度を向上させていくと、 こういうことが必要じゃないかと思いますがその点再質問します。
○議長 (奥之山 骭N) 後藤生活・文化部長。
(生活・文化部長 後藤和英君登壇)
○生活・文化部長 (後藤和英君) 旅券窓口の東・中・西三カ所の日曜日の開庁ということでございますが、 当然パスポートの関係、 東・中・西三カ所が一番便利といいますか、 多く扱っているわけでございますので、 実施するとなりましたらそれが、 そこのところが中心になろうかと思いますけども、 ただ他県の例なんか見ましても利便性の向上というのでいきましても、 一カ所というのが大変多うございます。 県の中で一カ所だけが日曜日開庁しているというのが多いことでございます。
そういうこともありますし、 また先ほど申し上げたように、 十八年の市町村の窓口の開庁ということがございまして、 これは例えば、 静岡市さんがですね、 もし受けるとすればですね、 県の体制というのは大幅に改革といいますか、 改正するようなことになります。 見直すことになりますので、 それらを含めてもう少し考えさせていただきたいというように思います。
○議長 (奥之山 骭N) これで蓮池章平君の質問は終わりました。
議事の都合により休憩します。
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