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ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 質問文書

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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成20年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

小楠 和男 議員

質問分類

代表質問

質問日:

02/28/2008

会派名:

自由民主党


質疑・質問事項:

1 次期総合計画の策定に向けた取り組みについて            
2 平成二十年度当初予算について                   
 (1) 予算編成                            
 (2) 地方税財政のあり方と本県の財政見通し              
3 富士山静岡空港の開港に向けた取り組みについて           
 (1) 富士山静岡空港への路線就航                   
 (2) 開港を見据えた交流人口の拡大策                 
  ア 観光局設置に伴う今後の観光施策の取り組み           
  イ 空港需要の拡大に向けた取り組み                
4 浜岡原子力発電所のプルサーマル計画について            
5 天竜浜名湖鉄道の新経営計画の策定に向けた取り組みについて     
6 原油価格の高騰の影響に対する県の取り組みについて         
7 知識基盤社会の形成に向けての取り組みについて           
 (1) 高等教育の振興                         
 (2) 国際的な研究・人材交流                     
 (3) 静岡文化芸術大学の運営形態                   
8 交流の拡大と自然環境保全との両立について             
9 企業の森づくりの推進について                   
10 療養病床の再編成について                     
11 企業誘致施策の充実について                    
 (1) 本県の優遇制度の充実                      
 (2) 工業用地造成事業における企業局の支援策             
12 道路特定財源の暫定税率廃止の影響と県の動きについて        
13 今後の農地整備の推進について                   
14 親への教育の取り組みについて                   
15 銃器対策について                         
 (1) 違法銃器                            
 (2) 許可銃砲



    ○議長(佐野康輔君) 質疑及び一般質問を行います。
     通告により、四十四番 小楠和男君。
            (四十四番 小楠和男君登壇 拍手)
    ○四十四番(小楠和男君) 私は自由民主党を代表して当面する県政の諸課題について、知事並びに関係部局長、教育長、警察本部長に質問いたします。
     初めに、次期総合計画の策定に向けた取り組みについて伺います。
     総合計画後期五年計画は計画策定から二年目を終えようとしており、残すところ三年の期限となりました。県民暮らし満足度日本一を目指すこの総合計画を見ますと、例えば本県の発展の牽引役として期待される富士山静岡空港や新東名自動車道といった主要プロジェクトも、完成に向けておおむねめどがついてきたところです。一方、後期五年計画では新たに五つの地域区分を設け、各地域が自立的に発展するための目標を掲げ、その実現を目指していますが、それぞれの地域形成を進める上での具体的な課題も見えてきました。
     私の地元浜松市と静岡市は既に政令指定都市に移行し、県から政令指定都市への権限移譲が進む一方で、県は政令指定都市の仕事から手を引き過ぎているのではないかと感じる点もあります。特に浜松の経済界の方々からは、「我々の納めた税金が浜松地域に還元しているように感じられない。県の姿が見えない」との声をよく聞かされます。お互いが今以上に緊密に連携し、政令指定都市の県民も同じ県民として認識してすべての県民の満足度を最大限に高められるよう強く願うものです。
     また、東部地域においては合併が進まない中、地域内の連携による広域的な地域づくりをいかに進めていくのか、伊豆半島地域においては観光客が落ち込む中、いかに観光を再生し振興を図るかが緊急の課題です。さらに志太榛原・中東遠地域では空港を生かした地域振興策の早期策定などといった、それぞれの地域ごとの具体的な課題が明らかになってきました。
     こうした中、東部地域における沼津駅北拠点施設整備を初め、草薙総合運動公園の改修やエコパへのサブアリーナの整備、さらには空港周辺地域へのコンベンション施設を検討する動きなど、それぞれの圏域の発展に向けた新しい県の取り組みも出てきていますが、これ以外にも地域全体が魅力を高めるために今後取り組む必要があるテーマは探せば幾らでもあるのではないでしょうか。
     私は、現在の総合計画に掲げる主要プロジェクトもめどがついてきた今こそ、こうした地域における現状や課題をしっかりととらえ、将来の本県のさらなる発展に向け次期総合計画の改定を見据えた検討を早急に進めるべきであると考えますが、所見を伺います。
     次に、平成二十年度当初予算について伺います。
     最初に、予算編成について伺います。
     本県経済は、個人消費はおおむね横ばいに推移し企業の生産も全体として緩やかに増加しているほか、雇用面での改善も続くなど全体として景気は緩やかな改善の動きを続けていると言われていますが、原油価格の高騰やサブプライムローン問題がアメリカ合衆国を中心とした世界の金融経済に深い影を落とすなど、今後の景気拡大の持続性には大変な不安を感じるところです。
     一方、急速に進む少子化・高齢化への対応、切迫する東海地震対策、医師確保対策など地域医療体制の充実のほか、来年三月に開港する富士山静岡空港を核にした将来を見据えた地域づくりなど、県政に求められる課題は大変多岐にわたっています。さらに市町村合併の進展、政令市の誕生や国の地方分権改革の議論が進む中、地方自治体の行財政運営は大きな変革期を迎えています。
     そこで、我が党としては、本年一月行財政運営の構造改革を進めつつ活力と魅力にあふれるしずおかの創造、豊かな県民生活を支える基盤づくり、安心・安全な地域社会の構築などの重点項目について配慮した予算編成を知事に要望したところです。
     知事は県民満足度日本一を実現するため、我が党の要望を踏まえどのような考え方で平成二十年度当初予算を編成したのか伺います。
     次に、地方税財政のあり方と本県の財政見通しについてであります。
     昨年十二月に示された平成二十年度地方財政対策におきましては、国、地方を通じた歳出歳入一体改革を計画どおり推進していくという方針に沿って、定員削減などによる人件費の抑制や投資的経費の削減など地方にとって厳しい歳出の抑制が継続しています。一方、地方税、地方交付税等の一般財源の総額は、地方の厳しい財政状況にかんがみ、新たに地方再生対策費が創設されるなど前年度に比べ六千億円程度の増額となったとのことです。しかしながら、この地方再生対策費は地方の自主財源である法人事業税を国税化し再配分するという、地方税の偏在是正措置により生ずる財源を活用したものです。
     この是正措置による平年度ベースの影響は、国の試算によれば東京都、愛知県、大阪府に次ぎ本県も全国四番目、五十億円程度のマイナスが見込まれるとのことであり、これまで産業基盤の強化や企業誘致などに力を注いで得た法人事業税の収入を奪うものであり、素直に納得できるものではありません。さらに五十億円の税収減は厳しい財政環境にある我が県にとって影響は少なくありません。
     また、地方の努力により税収が増加しても交付税が減額されて相殺されてしまうような現在の地方税財政フレームを前提とすれば、先ごろ本県で公表した財政の中期見通しは依然として厳しい状況が続いていくとのことです。
     集中改革プランなどにより徹底した行財政改革に取り組んでいることは承知していますが、高齢化の進展とともに社会保障経費は増加の一途をたどることが確実視される一方で、投資的経費を初めとする政策的経費の削減は本県の活力を維持することのできる限界点に達しており、これ以上の削減は豊かな県民生活の提供に支障を来すのではないかと心配しています。
     そこで、知事は去る一月に全国知事会に設置されました地方財政の展望と地方消費税特別委員会の委員長に就任されたとのことですが、今後の地方税財政のあり方について改めて所見を伺います。
     また、こうした不透明で、かつ厳しい財政環境下において本県の財政見通しについてどう考えているのかあわせて伺います。
     次に、富士山静岡空港の開港に向けた取り組みについて何点か伺います。
     まず初めに、富士山静岡空港への路線就航について伺います。
     富士山静岡空港は昭和六十二年の空港予定地決定から二十年余が経過しました。その間さまざまな困難を乗り越え、約一年後にはこの富士山静岡空港から一番機が飛び立つことがほぼ確実となり県民の期待は膨らむばかりです。先月、空港利活用促進議員連盟による空港現地視察に参加しましたが、完成したエプロン――駐機場に立ち、管制塔などターミナル地区の工事が急ピッチで進められている状況を目の当たりにし、改めて平成二十一年三月の空港開港を確信したところであります。
     さて、本県の豊かさを支える基盤としての空港の開港により、我が静岡県は短時間で国内遠隔地や海外とを直接結ぶ交通手段を手に入れることになるわけであり、この空港機能を最大限に活用していく必要があると考えます。そのためには空港へのアクセスの整備や海外からの多くの観光客等を受け入れるための受け皿整備など、ハード・ソフト両面のさまざまな準備を進める必要があると考えますが、とりわけ多くの路線・便数の確保が県民にとって利便性の高い空港とするためには不可欠です。
     現時点においては、国内、海外を合わせて四路線、一日七便の就航が決定をし、そのほか県内企業によるリージョナル航空事業への参入表明もあり、徐々に航空ネットワークが確立されつつありますが、我が県の経済力や観光資源などの潜在的能力からすれば、さらなる路線確保が十分に期待できると考えます。
     県では、主要路線の一つである鹿児島に行政、議会並びに産業界と連携した交流団を派遣し交流促進を図るとともに、先月十四日には中国民用航空総局楊副局長と知事との会談において中国との定期便就航を要請するなど、路線実現に向けて積極的に取り組まれていますが、就航を促進する上で航空会社への支援策や空港利用が拡大するための施策も積極的に打ち出していくことが必要であると思います。
     知事は、さきの十二月議会において、「個々の航空会社の要望や、その効果を踏まえ支援策を検討していく」と答弁されていますが、さらなる路線就航を実現するため航空会社等への支援策を含め今後どのように取り組んでいく方針か伺います。
     次に、開港を見据えた交流人口の拡大策について伺います。
     世界はまさに大交流、大競争時代の真っただ中にあります。人口減少社会が到来した我が国で、しかも日本の一地方である我が県がその存在感を増していくためには、国内外からいかに多くの交流人口を獲得できるかが問われていると言っても過言ではありません。特に昨今の原油高や米国経済の減速で世界が揺らぐ中、その逆風を物ともせず高度成長を続けるアジア諸国の成長の活力を取り込んで我が県の発展の力としていくかが重要だと思います。  
     こうした中、本県におきましては富士山静岡空港がいよいよ開港するわけです。この新たに加わる空のネットワークを生かし、交流人口の一層の拡大を図り地域間競争にいかに勝ち抜いていくかが問われることになります。
     そこで、開港を見据えた交流人口の拡大策に関し、二点伺います。
     まず、観光施策に目を向けますと、国では官民挙げて観光立国の実現に取り組むために、観光の組織体制を拡充し本年十月に観光庁を設置する予定とのことです。これにより関係省庁との政策調整が図られるとともに、空港開港を契機に国内外から観光客がふえる機会を迎えている本県の交流人口の拡大にも大きく寄与するものと期待するところです。県ではこのタイミングに合わせて来年度から観光局を設置するとのことでありますが、今後どのような観光施策を具体的に推進していくのか、まず伺います。
     次に、この一年の県の国際交流事業に目を向けますと、昨年六月韓国のソウル事務所を開設し観光誘客を中心とした韓国での拠点の確保を行うとともに、友好交流二十五周年を迎えた中国浙江省とのさらなる関係強化を推進するなど、東アジアに焦点を絞った戦略で施策を展開しています。
     私は、大交流、大競争時代にふさわしい富士山静岡空港というアジアに開かれた空の玄関が整うことを契機として、これを最大限に生かす取り組み、例えば空港の需要を高める海外への営業活動を初め、アジア諸国や国内の遠隔地との交流促進活動など空のネットワーク拡充に向けた、より具体的な取り組みを展開することが重要と考えています。県は、こうした事柄に対応するため来年度より空港需要を拡大する体制を整備するとのことでありますが、どのような取り組みを展開するのか伺います。
     次に、浜岡原子力発電所のプルサーマル計画について伺います。
     プルサーマル計画については、昨年七月の経済産業省の計画許可以来、地元住民等に対する理解活動が進められてきたところであり、それらの活動の結果、地元四市でも真剣に議論を重ね、各市長、市議会が計画を認めるとの態度を表明し、さらには知事も本会議開会日に計画受け入れの方向を示されたと私は理解しております。また一昨日、地元四市でつくる浜岡原子力発電所安全等対策協議会の会長を務める石原茂雄御前崎市長が石川知事を訪ね、正式に受け入れの表明をされたとのことです。
     私自身もプルサーマルを理解するため、自民党県議団の団長として昨年十一月に核燃料再処理施設等のある青森県六ヶ所村を訪れ、プルサーマル計画関連施設の状況を視察してきました。またこの二月十八日には発電所の地元同僚県議会議員とともに浜岡原子力発電所を視察し、プルサーマル計画が実施された場合の燃料の輸送、保管に関する体制などに関して説明を受けるなどし、関係議員とも議論を深めてきたところであります。
     浜岡原子力発電所四号機でのプルサーマル計画の受け入れは、資源の乏しい我が国の将来のエネルギー確保と地球温暖化対策の観点から当然進めるべきと考えますが、一方、プルサーマルには安全面からもし事故が起こった場合にはその被害が大きくなるのではないかなどといった懸念もあります。
     また、昨年七月の新潟県中越沖地震では原子力発電所の耐震性に対する不安が広がったところです。知事は常々、原子力については安全だけでなく住民の安心が得られることが大前提であるとしてこられました。知事はプルサーマル計画の受け入れに際して、どのような基準で判断されたのか、改めて伺います。
     また、今後中部電力がプルサーマル計画を実施する際、県として浜岡原子力発電所の安全確保をどのように求めていくのか、また計画を受け入れる地元の振興対策についてどのように対応していく考えかお伺いします。
     次に、天竜浜名湖鉄道の新経営計画の策定に向けた取り組みについて伺います。
     沿線住民の生活交通手段として、また観光路線として大変重要な役割を果たしている天竜浜名湖鉄道は、近年の少子化による通学利用者の減少や自動車利用への転換などにより輸送人員が減少傾向にあります。しかし減ったとはいえ年間百七十五万人余のなくてはならない足として活用される貴重な財産です。また富士山静岡空港の開港による交流人口の増大に伴い、西部地域の六市町をつなぐ交通ネットワークとして、その果たす役割は今後ますます高まることが期待されるのではないでしょうか。さらに二酸化炭素排出量の少ない鉄道は温暖化対策の視点からも存在意義は今後ますます大きくなっていくと考えられます。
     現在、会社において平成二十一年度以降の新しい経営計画の策定作業を進めていると伺っています。また県が本議会に提案した来年度予算案を見ますと、天竜浜名湖鉄道の活性化を図る新たな協議会の設置を初め地域公共交通総合連携計画の策定、活性化事業を実施することとしています。
     県は、これまでも長年にわたり会社や沿線市町と連携して、さまざまな視点からの調査、検討を行い対策を講じてきましたが、残念ながら抜本的な改革には結びついていない状況にあると思います。私は、この新しい県の事業が今後の経営改善に結びつく有意義なものとなるよう、本腰を入れてしっかりと取り組んでいただきたいと強く念願しているものでございます。湖西市での企業立地に伴う新駅の設置も具体化してきた今こそ、平成二十一年度以降の天竜浜名湖鉄道の新経営計画が実効性のある計画となるよう効果的な取り組みを展開すべきと考えますが、所見を伺います。
     次に、原油価格の高騰の影響に対する県の取り組みについて伺います。
     高騰を続ける原油価格は、去る一月二日にはニューヨーク商業取引所の先物価格が一時的に一バレル百ドルに達しました。その後落ちつきを見せましたが、再び二月十九日にも百ドルを突破し今後も原油価格は高どまりの状態が続くのではないかと懸念されるところです。この原油価格の高騰によるガソリンや灯油などの価格の上昇は輸送費や原材料価格にも反映され、県内中小企業や農林漁業などの広範な業種に大きな影響を与えるとともに、食料品や日用品などの生活必需品の値上げにより県民生活への影響も懸念されるところです。
     こうした中、県は去る一月十一日静岡県経済対策連絡会議を開催し、中小企業への金融支援の拡充や下請取引の適正化対策、中小企業・農林漁業者向けの窓口・相談体制の整備などの対策を決定し既に実行に移したと伺いました。
     県として具体的にどのような対策を講じていくのか、まずお伺いします。
     また、引き続き原油価格の高どまり状態が懸念される中、これらの対策を実効性のあるものとするためには、今後の状況を注視し県民生活に悪影響が及ばないよう的確かつ機動的な取り組みを全庁を挙げて推進するべきであると考えますが、県は今後どのように取り組むつもりかお伺いします。
     次に、知識基盤社会の形成に向けての取り組みについて伺います。
     二十一世紀を迎えた現代社会は、新しい知識、情報、技術が政治、経済、文化を初め社会のあらゆる領域での活動の基盤として重要性を増す、いわゆる知識基盤社会の時代と言われています。近年の少子化の進展により若年労働人口が減少する中で、このような知識基盤社会への対応を図っていくには、学術の振興が重要性を増してくるとともに、学術の中心機関である大学に対してはさらなる優秀な人材を輩出していくことが求められています。
     そこで、まず高等教育の振興について伺います。
     昨年、国においては教育再生会議を初めさまざまな場でこれからの時代にふさわしい大学・大学院改革のあり方が議論され、国際競争力の基盤となる数多くのすぐれた人材の育成などを目的として、世界最高水準の大学院形成や国公私立大学の連携による地方の大学教育の拡充などの各種取り組みが提起されているところです。
     このような中で、本県においても静岡大学と静岡県立大学が県内私立大学と共同で静岡連合大学院――仮称でございますが――構想を発表したとのことです。今後の県内高等教育機能の充実のための戦略が必要であると考えるところですが、所見を伺います。
     次に、国際的な研究・人材交流について伺います。
     これまで日本有数のものづくり県である本県は、企業の海外展開などの産業経済面を中心に国外との行き来が進んできましたが、本県が今後とも豊かで活力ある地域であり続けるためには、本県を国内外から高度な研究情報や人材が集まる知の拠点とすることが重要であり、そのための環境づくりが急務であると考えます。そのため、県内大学において国外から優秀な留学生を多数集め、高度な人材を育成していくための取り組みが必要と考えますが、所見を伺います。
     次に、静岡文化芸術大学の運営形態について伺います。
     県立大学も公立大学法人化され、県では、公立大学法人と公設民営の学校法人という形態の違う二つの大学法人に対して、それぞれ運営費交付金と運営費への補助金として公的資金を投入し財政支援を行っているところです。
     私が平成十二年九月議会において静岡文化芸術大学について質問した際に、県側からの答弁では、県立大学並みの授業料と質の高い教育研究水準の実現、不足する運営費への財政支援を行い安定した経営基盤を確保するためには、県が直接設置する形態とすると問題も多いとのことから、独立行政法人制度を先取りして公設民営大学としてスタートしたと承知しています。
     現在、地方独立行政法人法による公立大学法人という制度が整ったわけですから、それに統一し、県立大学だけではなく文芸大学も公立大学法人のもと経営するのがよいのではないでしょうか。公立大学法人に移行すれば、県と文芸大学との関係も法律的にはっきりと位置づけることができ、安定した財政支援を継続しつつ、文化芸術大学の教育研究の展開にさらなる力を与えることができるものと考えますが、所見を伺います。
     次に、交流の拡大と自然環境保全との両立について伺います。
     ことしは京都議定書の第一約束期間の始まりの年という大きな節目であります。また七月の北海道洞爺湖サミットの開催など環境立国日本が世界に情報発信されることとなり、時代は環境をキーワードにして動いていると言っても過言ではありません。そして我が県にとってもう一つ重要なキーワードが交流です。昨年一月の世界文化遺産への暫定リストへの登載以来、富士山に対する関心が一層高まるとともに、本県におきましても富士山静岡空港の開港により、国内だけでなく海外との人・物・情報の交流がさらに活発になってくるものと期待されます。さらに自然を生かした都市と農山漁村との交流も活発になると見込まれています。
     ところが、このような交流の拡大に伴い心配な点も生じてきます。それは本県を訪れる人が増加することにより、ごみの投げ捨てや貴重な自然植生の破壊が進み魅力ある豊かな自然環境が損なわれないかということであります。
     実際に私の地元の遠州灘海岸においては、自然環境保護の立場からアカウミガメの産卵を守るためオフロード車などの車両の乗り入れを禁止しているという現実もあります。しかし自然環境保全だけを優先し外部からの訪問者を受け入れないということになりますと、大交流時代に取り残されることになってしまいます。交流の拡大と自然環境保全の両立についてどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
     次に、企業の森づくりの推進について伺います。
     最近の報道では、シベリアの永久凍土が急速に溶け出している問題や北極海の氷が十年間で約一〇%の割合で減り続けているなど、地球温暖化が加速しているとの報告が連日のように報道されており、温室効果ガスである二酸化炭素排出の削減対策などについて地球規模での対応が迫られています。
     一方、近年では企業ごとに環境レポートなどの名称で各種の環境改善や社会貢献活動などへの取り組み実績が報告されるなど企業の社会責任について注目されており、大手企業を中心に二酸化炭素の吸収源となる森林整備への参入が見られるようになってきました。財団法人オイスカと協力して海外植林活動を進めている東京海上日動火災やイオングループなどがテレビCMで植林活動をアピールしているのがその一例です。
     そこで、本県の自然環境に目を向けますと、県土の六四%を占める森林は県民共有の財産であり、行政や森林の所有者だけでなく一般の県民や企業も自分たちにできる範囲で森林と共生するために行動を起こすことが必要だと思います。
     しかしながら、県内では昨年度から県が進めている「しずおか未来の森サポーター」制度等を活用して、遠州灘の松林での植林に取り組んだヤマハ株式会社の例などがあるものの、まだ取り組み事例が少ないのが実情です。企業活動に伴い消費されるエネルギー量を削減し環境への負荷を軽減する努力に加え、企業が森林整備に参加することは企業の社会的責任を果たす上で大変有効な手段だと考えます。
     そこで、社会貢献活動としての企業による森づくりを一層推進するため、県として今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。  
     次に、療養病床の再編成について伺います。
     昨年十月、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所から、二〇〇五年度の年金や医療、介護などの社会保障給付費の総額が前年度比二・三%増の八十七兆九千百五十億円に達し、過去最高を更新したと発表がありました。いわゆる団塊の世代が高齢期を迎えるなど高齢者人口が急速な増加が見込まれる中、社会保障費が膨らむことは避けられず、昨年後半、国において年末の二〇〇八年度予算編成及び税制改正に向けて、社会保障費の増大には給付の削減や効率化だけでは難しいとする意見が出るとともに、消費税の福祉目的税化や税率の引き上げなど社会保障費の安定財源確保について税制調査会などで大きな議論を呼んだところです。
     社会保障制度の維持は、国民、県民が安心して健康で生き生きとした生活を送るための重要な課題であり、近い将来、抜本的な制度改正が必要になることは明らかです。一方、国においては一昨年、持続可能な医療制度を目指し医療構造改革関連法が成立し、この制度改革の中で療養病床の再編成が打ち出されました。これは増大する医療費を抑制するための方策の一つとして医療機関における入院期間の短縮を目指したもので、全国に三十八万床ある療養病床のうち介護保険適用の十三万床を廃止、医療保険適用の二十五万床のうち十万床を削減して十五万床にするとのことです。
     現在、県下に療養病床は約一万二千床あり多くの方が入院をしており、療養病床の廃止やほかの施設に転換する過程において介護難民や医療難民が生ずることはあってはならないことだと考えます。県ではこの再編成に対応するため、二月に療養病床の転換の推進のほか望ましい地域ケア体制などを盛り込んだ静岡県地域ケア体制整備構想を策定されたと伺いました。
     そこで、本県の療養病床の転換推進計画の進め方、また地域ケア体制整備構想の実現に向けて今後どのように取り組んでいくのかを伺います。
     次に、企業誘致施策の充実について伺います。
     昨年十月に発表された経済産業省の工場立地動向調査でも本県の平成十九年上期の立地件数は三年ぶりに全国第一位となるなど、本県はここ数年、全国トップクラスの立地件数を続けているところであり、県を初め市町における企業誘致活動の成果のあらわれとして誇れるデータだと思います。
     しかしながら、企業の活発な設備投資が続いている現在、全国の自治体の中には企業の誘致は地域活性化の特効薬と言わんばかりに高額な補助金を用意するなど、さまざまな優遇策を使って企業の獲得に乗り出しているところも見受けられます。近年の実績に満足することなく本県としても企業誘致施策をより一層推進していく必要があると思います。
     そこで、まず、本県の優遇制度の充実について伺います。
     地方分権が進んでいく中、活力あふれる地域づくりを継続していくためには、まずは自主財源を確保することが大切であり、今まで本県が取り組んできた元気な産業づくりを今後とも継続していくことが大変重要と思います。他県の企業誘致への取り組みを見ますと、先ほども申し上げたように企業誘致優遇制度の拡充を図っている自治体が多く、企業誘致をめぐる地域間競争はますます激化しているところであり、本県におきましても企業誘致の優遇制度を一層充実する必要があると考えますが、県の所見を伺います。
     次に、工業用地造成事業における企業局の支援策について伺います。
     本県の企業誘致を推進するためには、優遇制度の活用とあわせ企業ニーズに合った工業用地の整備促進も重要であることから、企業局においては、オーダーメード方式によりオリンパス進出のため長泉町で工業用地を造成したのを初め、本年度裾野市や湖西市において工業用地の造成工事に着手し、また牧之原市においても市と連携して各種法規制の調整や開発に関する相談に迅速に対応しているとのことであります。そうした中、企業誘致に当たって工業用地造成を希望する県内市町からは、実績とノウハウを有する企業局に対してより一層の技術的、財政的な支援が求められています。
     そこで、こうした市町に対する支援策について今まで以上の施策を打ち出していくべきだと考えますが、企業局長のお考えを伺います。
     次に、道路特定財源の暫定税率廃止の影響と県の動きについて伺います。
     道路特定財源は昭和二十九年の創設以来、五十四年にわたり我が国の道路整備を支えてきました。特に昭和四十九年から導入された暫定税率により、国土幹線道路から地方道路に至るまで幅広い道路整備が着実に進められているところです。現在、国においては道路特定財源の暫定税率の平成二十年度から十年間の延長について活発な論戦が展開されています。
     本県の道路の現状を見ますと道路整備は着実に進んでおりますが、県民一人当たり渋滞損失時間は全国ワースト六位、死傷事故率は全国ワースト八位など、決して満足できる状況にあるとは思われません。このような状態において、仮に暫定税率が廃止され道路財源が大幅に減額されるようなことがありますと、本県の道路行政が大きく滞り県民生活に深刻な影響が生じるのではないかと懸念されるところです。
     例えば、現在県で進めている新東名高速道路の供用に向けたアクセス道路ネットワークの整備事業や渋滞対策や通学路の安全対策など、県民生活の安心・安全を確保するための事業が停滞してしまうのではないかと心配するところです。このように暫定税率の廃止は本県の道路整備のスピードを大幅にダウンさせるだけでなく、交通渋滞による県民経済の停滞や観光地としてのイメージダウンなど県民生活や地域活動に重大な影響を与えることが想定されます。
     そこで、暫定税率廃止の場合には県内道路行政にどのような影響があるか県の見解を伺います。
     また、道路特定財源の確保に向けて、県のこれまでの活動と今後の動きについてあわせて伺います。
     次に、今後の農地整備の推進について伺います。
     本県の農業は、東京圏と名古屋圏の中間に位置することを生かして、水稲はもとより各種野菜や果樹、花に至るまで多彩な農業が盛んに行われております。私の住む浜松市は製造業中心の政令指定都市と思われがちですが、ミカン、お茶、バレイショ、タマネギ、エシャレットからガーベラ、ホオズキまで全国ブランドの農産品を持つ全国第四位の農業産出額を誇る都市でもあります。また県内には企業的感覚を持って農業生産や販売を行う農業生産法人も育ち、地域産業の担い手として重要な位置を占めるに至っています。
     田植えの時期、さながら毛細血管のように張りめぐらされた農業用水路から水田に水が引き込まれていくさまを見るにつけ、このような近代的な農業基盤が形づくられたのも、多くの犠牲を払いながら水を引き土地を耕して瑞穂の国日本を築き上げてきた先人の努力のたまものと、改めて感謝するものです。
     しかしながら、県内で耕作放棄地が増加しているのは、農業従事者の高齢化と後継者不足や農業への先行きの不透明さなど、なかなか農家が明確な目標を持って農地の活用に取り組めないことに大きな要因があるように思えてなりません。また水路などの維持管理も大変になってきていると聞いており、このままでは先人から受け継いだ立派な農地を次の世代にしっかりと引き継ぐことができるか心配でなりません。
     このような状況のもとで、今後の農地のあるべき姿とその推進方法をどのように考えておられるのか、また農業従事者が減少する中でこれまでに造成した農業用施設を今後どのように維持管理していくのか伺います。
     次に、親への教育の取り組みについて伺います。
     私は、昨年二月議会で家庭のあり方と親教育について質問をしました。子供の親殺し、親による児童虐待、学校への無理難題要求などを例に挙げ、家庭が正常に機能しているのかとの疑問からの質問でした。
     ちょうど同じころ政府の教育再生会議の第一次報告では、親も子育てを学習する必要があるとの認識から親学と称する提言の構想が示されました。子守歌を聞かせて母乳で育児、父親もPTAに参加するなどの具体的な内容が盛り込まれていました。発想は私と同じだと思います。しかし、この提言は価値観の押しつけとの反発が強く、親学は日の目を見ませんでした。
     今の親が育った時代について財団法人日本青少年研究所の千石保理事長は、「学校で自由や楽しさが一番とされ、先生を尊敬しない子供がふえた時期に当たる。大人になっても先生を尊敬しない親が多くなり、保育園や学校に対してわがままな要求をしたり、他人の迷惑を考えなかったりするようになっている」と指摘しています。社会のあらゆる場面で権利だけを強く主張し、みずからの責任と義務にはほおかむりを決め込む、そんな未成熟な大人がはびこっているのは何とも嘆かわしいことではありませんか。
     静岡県では、平成十一年の人づくり百年の計委員会により、大人が美しくあいさつする、美しく歩く、美しく話すことを実践することで、家庭でできるしつけを始めるしつけの静岡方式を提言されるとともに、お父さんの子育て手帳を配布するなどして、いわば密室状態にあり行政の目の行き届かない家庭に対してさまざまな働きかけをしてきました。すぐに目に見える成果があらわれる施策ではありませんが、息の長い取り組みが必要だと思います。
     そこで、国では日の目を見なかった親学について、平成二十年度予算に計上されておりますが、新規の「親学」推進事業についてどんな取り組みを考えているのか教育長に伺います。
     最後に、銃器対策について警察本部長に伺います。
     昨年は四月に長崎市長が暴力団員に射殺された事件、五月に愛知でSAT隊員が殉職した事件、十一月に佐賀で入院患者が暴力団員と間違われて射殺された事件、十二月に長崎で事もあろうに許可された散弾銃が乱射されて二人が殺害された事件など、社会を震憾させる凶悪な銃器使用犯罪が多発した年でした。幸いにも県内での発生はなかったものの、県民の多くがいつ自分の身に降りかかってもおかしくないと不安を募らせていたことと思います。
     御承知のとおり、我が国にはその所持が許可された猟銃などのほかに残念ながら暴力団などの手によって違法に所持されているけん銃なども所在し、その許可された銃と違法な銃、それぞれの対策、取り締まりに警察当局が当たっています。
     そこで、初めに違法銃器について伺います。
     これは主に暴力団員等が対立抗争等に備え、密輸、密売、密造といった犯罪行為で調達されたもので、一たび使用されれば殺人、強盗など重大犯罪に至ることが必至であり、まさに治安の根幹を揺るがしかねない重要な問題です。
     そこで県警においては、この違法銃器を社会から一掃するためにどのような取り組みをされているのか伺います。
    次に、許可された銃について伺います。
     先ほど申し上げた長崎の事件や東京で手入れ中のライフル銃が暴発して子供が死亡した事故などにより、一気に問題点がクローズアップされております。現在の法体系では国民のだれもが一定の条件を満たせば銃の所持が許可され、その後も欠格事項がなければ許可は更新されていきます。現在、銃の所持を許可されているほとんどの方々が法令や手続を守り、安全に万全を期していると信じたいものです。しかしながら長崎では結果として許可された銃によって悲惨な事件が発生したことから、現在の法体系の中で許可、更新などの手続がより厳正にかつ適切に行われ、真に必要な方々のみが許可されて、その方々にはより一層の安全な取り扱いを求めるということが望まれていると思います。
     そこで、県警では適切な許可事務を行い、許可された銃がより安全なものになるようどのように取り組んでいるのか伺い、私の質問を終わります。(拍手)
    ○議長(佐野康輔君) 石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事(石川嘉延君) 小楠議員にお答えいたします。
     初めに、次期総合計画の策定に向けた取り組みについてであります。
     現在の総合計画は計画期間としてはことしで二年を終えたところでありますので、あと三年残っていると、まだ半ばに達してないということでありますけれども、実際の策定作業の経過を振り返ってみますと、十八年から始まりました計画は実はその改定作業が今から考えますと四年前ぐらいから着手してるわけでありますから、そうすると、その時点で想定した将来のいろんな事情、これを実は四年前に想定したということでありますから、その後のいろいろ経過を考えますと随分いろんな事情が変わってまいっております。予想できたとおりの変化もありますけれども、予想していなかったような大きな変化も出てまいっております。したがって、そろそろ次の――残り三年あるとはいえ――次の総合計画の策定に向けて作業に取り組むべき時期にもう来ているということも私は感ずるわけでございます。
     そこで、どういう論点が今後重要かと考えますと、一つは富士山静岡空港の開港による交流人口の拡大という課題と言いましょうかチャンス、これがございます。これは前々から予想されておったこととはいえ、直前の現実化した問題としていろいろ県内にも動きも出ておりますし、その後のアジア地域を中心とした交流人口の拡大の現実化、これを踏まえてより具体的にこの問題を本県としてどう受けとめるのか、各地域の動きもございますので、そういう一つ大きなテーマが出てまいっております。
     それからまた最近、各地域の動きの中で、高次都市機能の果たす役割と言いましょうか、それの機能が脆弱なためにいろいろ問題が発生しているということが、東部地域あたりを中心に痛感されるわけであります。
     一方、この浜松や静岡地域、政令市になってですね、政令市になったということで一定の例えば商業機能などの高度化の兆しも見えますけれども、そういう連関で考えますと政令市になったからこれで終わりということではなくて、さらに一層、その政令市になったという資格と言いましょうか、条件を踏まえてよりさらに強化をしていかなければいけないという機能ですね、高次都市機能を強化していかなければいけないということもいろいろ痛感される情勢になっております。
     また他方、日本企業の国内回帰とこういう現象も顕著になってまいりました。もちろんこの日本企業の国内回帰という現象は、単に以前のように日本企業がアジア地域を中心に発展途上国へどんどん流出をしてくと、そして一方で国内では空洞化すると、こういう対比のもとで日本の海外進出をとらえるんじゃなくて、単純に海外へ出ていくのは流出ではなくて拡大であると、拡大をより確実に成功に導くためにも、日本の国内での拠点と言いましょうか、日本の国内の機能をより強固にすると、そういう意味の日本回帰が見られるようになってまいりました。
     しかし、じゃあ日本回帰というのは単純に日本の拠点整備を日本人だけで全部これを賄うのかというと、それだけでは不十分ではないか、むしろ有能な高度な機能を持った、能力を持った外国の人もどんどん日本の中に受け入れて、いわゆる国際的なチームで日本の国内を拠点に世界展開をする、企業の拠点を日本に整備する、こういう傾向も見られるようになってまいりました。
     特に本県の場合、外国へ展開をする、雄飛する企業がたくさんあるようなところでありますから、そのような傾向を前提にいかにこの地域形成するかということが非常に大きな課題になってきているというふうに思います。
     このような従前予想したようないろんな傾向がそれが現実化し顕著になってきたということ、あるいは従来余り考えなかったような傾向が新たに発生してきているような、そういう情勢、これをしっかり踏まえて改めて将来展望をきっちり我々は確立する必要があるんじゃないかと、そういうふうに思います。
     そこで、地域のあるべき姿や求められる機能を、今後は県と市町村と一緒になって検討する必要があるというふうに考えております。特に平成の合併を経て二政令市が誕生し、そうでないところでも多くの合併が成立をいたしまして従来とは違う自治構造になってまいっておりますので、今後県と二政令市を先頭とする県内の市町村と情勢認識と言いましょうか問題意識を共有化をして、県と市町村でどのように連携をして地域を盛り上げていくか、こういうことをやっていかなければいけない時期に来ていると思いますので、これから県と市町村との協働で研究しながら方策を確立していく、その作業を始めたいと考えております。
     次に、平成二十年度当初予算についてのうち、まず予算編成についてであります。
     県税と地方交付税を合わせて一般財源総額が二十年度の場合もほぼ前年度並みと見込まれる中で、他方、社会保障関係経費等の義務的経費が大幅に増加する、こういう大変厳しい財政環境のもとでの編成となりました。しかしながら、新公共経営手法を活用して行政の生産性を一層高める中で、自民党を初めとする議会各会派からの御提言も踏まえながら、県民暮らし満足度日本一のより具体的な実現に向けて、次の三つの基本方針を設定し戦略的な予算編成を行ったところであります。
     まず基本方針の第一は、戦略的政策展開を図る五つの重点テーマを掲げまして、それに沿った施策、事業の展開であります。具体的には「健康福祉現場を支えるための人材確保」として、医師、看護職員不足に対応するための支援制度の創設、拡充や、民間保育所の乳幼児保育単価の引き上げなどを図りました。また「地域競争力の強化」については、企業誘致補助金の要件緩和や沼津駅北地区へのコンベンション施設の整備など、産業競争力の強化と都市的機能の充実に取り組むことといたしました。さらに侵食が著しい海岸の緊急改善事業やプロジェクト「TOUKAI―0」の支援メニューの拡大など「県民生活の安全確保」に取り組むとともに、「人間力の向上」、「富士山に係る総合的施策の推進」につきましても施策の重点化を図りました。
     基本方針の第二は、富士山静岡空港の開港と利活用の推進であります。来年三月の開港に向けて就航路線の拡大や航空利用者の確保を図るとともに新たに産業部に観光局を設置し、旅行商品の開発、販売支援を初めとした受け入れ態勢の整備を図るなど、関係部局が連携して積極的な利活用の推進に取り組むことといたしました。
     基本方針の第三は、新公共経営による生産性の高い県政の実現であります。厳しい財政環境ではありましたけれども、平成二十一年度以降活用可能な基金を確保したほか、集中改革プランに基づく歳出のスリム化と歳入の確保の徹底によって、引き続き健全な財政の枠組みを堅持をしたつもりであります。
     次に、地方財政のあり方と本県の財政見通しについてであります。
     平成十六年度に地方交付税等が大幅に削減されて以降、一般財源については税源移譲によって総額は増加しておりますけれども、社会保障関係費の大幅な増加に伴ってその大部分が義務的経費に充当せざるを得ない、こういう結果、防災対策、教育、子育て支援など地域の行政サービスに使える政策的経費は、平成十九年度は平成十五年度と比較をして三百六十二億円、二二・八%の大幅な減額になっております。
     今回、公表いたしました県財政の中期見通しでは、今後も一般財源総額が仮に平成二十年度と同額で固定という場合は、平成二十一年度以降も三百億円前後の多額な財源不足が想定をされますとともに、扶助費など義務的経費の増加が確実に見込まれますから、経常収支比率が上昇し地方の裁量で使うことができる政策的経費はより一層縮小するなど、財政の硬直化の進行が心配されます。
     県といたしましては、新公共経営による生産性の高い県民本位の行政運営や、集中改革プランに基づく歳出のスリム化、歳入の確保を図るなど行財政改革を徹底し、引き続き健全財政の枠組みを堅持してまいる考えであります。
     一方、真に必要な行政サービスが維持できる一般財源の総額を確保するためには、一定の安定した経済成長を達成するための政策の実施や、行政サービス水準に見合った地方税財源の充実が是が非でも必要であります。そこで私は国に対して、この一定の経済成長の実現と必要なサービス水準に見合った税財源の確保策について、国でないとできないことでありますので国に対して強力に働きかけなければいけないと考えております。
     たまたま全国知事会においてもその点についての共通の認識が生まれつつありまして、これを具体的に政府に具体策を要望するために検討する場、すなわち地方財政の展望と地方消費税特別委員会という場が設けられまして私が委員長に選任されましたので、このような機会、立場を大いに活用しながら国に対して全国知事会挙げて強力に要請をしていくと、そういう中で私も一定の役割を果たしていきたいと考えておるところであります。
     次に、富士山静岡空港の開港に向けた取り組みについてのうち、まず富士山静岡空港への路線就航であります。
     小楠議員の御紹介にありましたように、既に七便の就航が確実になってまいりましたけれども、今後はアジア地域の航空会社を中心にさらに路線の獲得に努めなければいけないということで、今作業をしておるところであります。その作業が実るためにもいろいろな空港利用に当たっての条件を明示をする必要があるというふうに考えます。
     そこで、今回着陸料の軽減に加えて現時点で航空会社や旅行会社との協議の中で必要となると考えられる支援策として、ターミナルビル使用料の補助、ナイトステイ便の乗務員宿泊料・交通費補助などをまとめまして、平成二十年度当初予算案にこれを計上し議会にお諮りしているところであります。
     また現在、日本航空との間では当初予算案に盛り込んだこれらの支援策の細目を詰めますとともに、他空港で大きな成果を上げている搭乗率保証制度の導入などについても協議を継続しているところであります。今後、その他の航空会社の要望も踏まえた上でさらなる支援策についても検討し、必要に応じてまた議会にお諮りをして実現を見たいと考えております。
     国内四路線のうち残る鹿児島路線につきましては、今月上旬に県議会の静岡空港利活用促進議員連盟の皆様を初め、産業、観光事業者の方々に合同で訪問していただきました。ふじのくに交流団として訪問していただいたわけでありますが、その成果を踏まえ、今後両県の行政や産業界が一体となって路線実現の取り組みを具体化してまいります。
     国際線でありますが、このうち中国便につきましては、一月中旬に会談をいたしました中国民用航空総局の楊副局長からは路線開設を支持していただいているところであり、今後本議会にお諮りしている航空会社への支援策もお認めいただきました後で、これを効果的に活用しながら路線就航の実現に最優先で取り組んでまいります。
     また、台湾、香港路線でありますが、現時点では旅行会社と連携しながら、チャーター便運航に向けた具体的な検討を進めておるところであります。今後、本議会にお諮りしているチャーター便運航支援策などが決定いたしましたならば、これを活用しながら多数のチャーター便運航、さらにはこれを定期便就航につなげていく努力をしたいと考えております。
     富士山静岡空港の開港まで一年余りとなりましたことから、今後とも航空会社への就航促進策を効果的に活用するとともに、私みずから積極的にエアポートセールスを行いまして、より多くの路線・便数の確保に全力を挙げて取り組んでまいる考えであります。そのためにも県議会の空港利活用促進議員連盟を初めとした議会の皆様方の御支援、御協力も大変重要でありますので、よろしくお願いしたいと思っております。
     次に、開港を見据えた交流人口の拡大策についてのうち、観光局設置に伴う今後の観光施策の取り組みについてであります。
     今回、観光局を設置をいたしましたのは、富士山静岡空港の開港を一つの大きなチャンスにとらえて本県における交流人口の拡大をより効果的に実現しよう、そういう考えで設置をしたわけでありますが、観光局は次の三点を重点に施策を推進する考えであります。
     その第一は、県内全域の観光振興であります。平成十七年度から三年間実施してまいりました伊豆ブランド創生事業の成果を踏まえて、各地域が主体的に行う旅行商品化の支援、みずから旅行商品の企画などができる観光人材の養成、メディアを活用した広報などの取り組みを県内全域に拡大をする考えであります。そのようなことを通じて魅力ある観光地づくりを促進するとともに、東京などにおける観光情報の発信や大型観光キャンペーンの実施などによって、本県の主要なマーケットである首都圏、中京圏等からのリピーターの増大を図ることとしております。
     二番目の重点は、富士山静岡空港の開港に合わせた誘客、来訪客の実現、促進であります。空港の開港を国内遠隔地や東アジアなど新規の観光マーケットを開拓するチャンスととらえまして、就航先や就航要請先におけるトップセールスの実施を初め、旅行業者への商品開発・販売の支援、多言語によるホームページの整備、富士山を中心とした近隣県との観光周遊ルートの開発などのほか、外国人アドバイザーの設置などによる海外からの観光客の受け入れ態勢の整備も進める考えであります。
     三つ目の重点は、コンベンション誘致の強化であります。観光局にはコンベンション誘致担当を配置いたしまして、県内各地域のコンベンションビューローと連携して国内外のコンベンション誘致に積極的に取り組んでまいります。このほか観光案内看板の多言語表記化など観光客が快適に旅行できるような態勢の整備にも引き続き努めてまいります。
     観光はすそ野の広い産業であります。農林水産業や商工業など他産業との連携が重要でありますので、今後とも国、市町村、観光事業者はもとより、幅広い関係者との協働をより一層深めて観光立県しずおかの実現に向けて邁進してまいる考えであります。
     次に、空港需要の拡大に向けての取り組みについてであります。
     富士山静岡空港の開港を意義あるものにするためには空港需要の拡大、これは国内外から本県へやってくる方をより多く獲得することはまず第一に重要でありますが、それを実現するためにも、逆に本県からこの富士山静岡空港を利用して、就航先を中心として国内外へより多くの県民の方に足を運んでいただく、空港を利用していただく、これが重要になってまいります。
     そこで、今回そのような、いわゆる向こうから来ることをインバウンドと表現されますが、出ていく方をアウトバウンド、そのアウトバウンドの需要を拡大する、確実なものにするために全庁を挙げてこれに取り組む必要があるとの考えから、企画部に専任の空港担当理事を置きまして、そのもとに国内そして韓国、中国、台湾、香港などの国・地域別担当の企画監を配置いたしまして迅速かつ効果的な対応が図れるように体制を整備することといたしました。
     そして今度はアウトバウンド――外へ県民の皆様の利用を促進するための担当者を配置するとともに、観光局、これは主として来訪客の獲得、拡大、これに努めるわけでありますが、一方この観光客も当然旅行業者等との絡みで送客――外へ送るということも全く無縁ではありませんので、この両者がうまくタイアップできるような連絡組織も一方で設けながら、来訪客の獲得、送客の獲得、これがうまく展開するように連絡体制をとりながら密にしながら、空港利用の拡大に取り組んでいきたいと考えております。その連絡組織の長は副知事をキャップに連絡調整すると、こういう仕掛けを考えて利活用の促進に取り組む考えであります。
     それから次に、浜岡原子力発電所のプルサーマル計画についてであります。
     浜岡原子力発電所四号機でのプルサーマル計画については、原子力安全・保安院及び原子力安全委員会による厳密な審査が行われ、これまでのウラン燃料と同様、プルトニウムを含んだMOX燃料を使用しても安全に運転できるものとして許可をされたわけであります。県といたしましては、その審査結果について国から説明を聞くとともに原子力対策アドバイザーの意見も伺って、安全が確保されているという認識に至りました。
     一方で、県はそのような理解をしても地元の関係の方々の理解が得られなければ、これはオーケーするわけには、承諾するわけにはまいりませんので、そこでこれまでに県といたしましては国と事業者である中部電力に対して、地元関係者に対して入念な徹底した説明を行って理解を得るように求めてまいりました。その結果、国では事業者である中部電力とともに安全に係る審査結果やプルサーマル計画の必要性などについて、地元四市の住民の皆様や議会を中心に、求めに応じたりあるいは自主的に幾度も説明会やシンポジウムなどを行いまして、安全と安心への理解を深める活動を続けてきたわけであります。
     何か最近、県は何もしていないというようなことを言う人がいるということを耳にしますけれども、そうではなくて、県が国や事業者に対して先ほど申し上げましたような徹底した住民理解をいただくような活動をすべきであると強力に我々は申し上げてまいったわけです。それも単に形式的に説明してくださいというのではなくて、理解、納得が得られるようなわかりやすいきちんとした説明をすべきだと、情報を全部公開した上でやってくださいと、これはきつく申し上げてきたわけであります。そういう結果、去る二月二十六日に地元四市がつくっております協議会の会長である御前崎市長から、四市とも計画を容認するという御返事をいただいたわけであります。
     これらを踏まえて県といたしましては、原子力発電所四号機でのプルサーマル計画の実施を了承する旨、中部電力に伝える考えでありますが、その際にはあわせて安全対策の確実な実施、耐震性の向上、情報の公開の徹底などを事業者に再び強く要請する考えでありますし、国に対しては事業者に対する厳格な指導、監督を重ねて要請してまいります。このようなことを通じて、燃料のいかんにかかわらず地元の方々の安全に対する信頼、安心感、これが損なわれないように今後とも万全を期してまいる考えであります。
     さらに、地元の振興対策についてでありますが、これまで交通ネットワークの充実や地域産業の発展のための基幹道路の整備や農業等の基盤整備を推進するとともに、電源三法に基づく電源立地地域対策交付金等によって、地元四市の主体的な地域振興の取り組みを支援してまいりました。今後の振興対策については、プルサーマルの実施受け入れに伴い県に交付されます核燃料サイクル交付金の効果的な活用も図りながら、地元四市と連携して浜岡原子力発電所周辺地域の持続的な発展に努めてまいりたいと考えております。
     次に、天竜浜名湖鉄道の新経営計画の策定に向けた取り組みについてであります。
     天竜浜名湖鉄道は通勤や通学などの生活に密着した交通機関であり、また富士山静岡空港を活用した観光振興など地域の活性化に今後も貢献していく重要な財産として、守るべき鉄道だと考えます。このため県といたしましては、沿線の市町、利用者、交通事業者などとともに、新たな経営計画の策定を支援し天竜浜名湖鉄道の活性化を推進する協議会を年度内を目途として設置をしたいと考えております。
     今後は、この協議会を中心に利用状況に応じた列車の増便や乗り継ぎ時間の短縮、新駅の設置などの利便性の向上策、徹底した経営分析に基づく合理化策を提案していくとともに、パーク・アンド・ライドの導入や市町村の自主運行バスとの連携強化など総合的な誘客対策を実施し、平成二十一年度以降の新経営計画が着実に実現できるように県として支援してまいります。
     また、将来的には利用者が少ない区間において、目的地や利用状況に見合った柔軟な運行が可能なDMVの導入を研究するなど公共交通の活性化に努め、鉄道を中心に沿線地域が一体となった広域交通ネットワークの形成に取り組んでまいります。
     次に、原油価格の高騰の影響に対する県の取り組みについてであります。
     原油価格の高騰は本県の経済、社会に影響を広げつつありますことから、県におきましては、これに対処するために去る一月十一日に開催いたしました静岡県経済対策連絡会議において決定した各種対策を推進しております。特に原油価格高騰の影響が原材料価格にまで波及し広く中小企業の経営を圧迫しておりますことから、先月に取り扱いを開始いたしました県制度融資の融資要件の緩和を新年度も継続するなど中小企業や農林漁業者への支援に努めてまいります。
     また、石油関連商品価格の上昇が県民生活に重大なしわ寄せを招くことのないように、市町村等を通じて生活困窮者等への各種制度の周知を図るとともに、消費生活モニターによるガソリンや灯油などの店頭小売価格や便乗値上げ商品の調査を昨年十二月から実施をしており、必要に応じて迅速、的確な対策に結びつけていきたいと考えております。
     今後とも原油価格の状況や県内経済、社会、県民生活への影響を注意深く見守るとともに、国の動向の把握に努めて、必要に応じて経済対策連絡会議を開催するなど的確かつ機動的な対策の実施に努めてまいります。
     次に、知識基盤社会の形成に向けての取り組みについてのうち、まず高等教育の振興についてであります。
     社会経済環境がグローバル化し国のみならず地域社会においても国際競争力の強化が課題となっている今日、産学連携による技術開発と地域産業の振興や国際的に活躍できる人材の育成など、地域における高等教育の重要性が高まっております。高等教育の中核である大学は少子化の進展などによって全国的には量的な需要はほぼ充足されております。いわゆる大学の全入時代を迎えようとしております。このため各大学は世界的な教育・研究や幅広い職業人養成、国際的な教養教育などの機能を選択、充実させることで、みずからの大学の特色を打ち出していくことが求められております。
     県内の大学も、今後はそれぞれの大学の個性や特色をさらに磨き上げるとともに、県といたしましても、複数大学が共同して学位を授与する共同大学院の設置への取り組みなど大学間の連携強化による高等教育の振興方策について検討してまいりたいと考えております。
     次に、国際的な研究・人材交流についてであります。
     富士山静岡空港の開港によって、これまで以上に国内外との人的交流が進む中、本県が持続的に発展していくためには学術情報の発信基地となるとともに、世界、とりわけアジアのすぐれた人材を積極的に受け入れ国際的に活躍できる人材の育成を図っていくことが重要であります。
     このため、県内大学の参画による企画運営のもとに、国内外から第一級の研究者等を招請して「健康・長寿」というテーマと「アジア・太平洋」という二つのテーマごとに国際的な学術フォーラムを開催をしてまいりました。十回を数えることになりまして、それぞれこの二つのフォーラムはそれぞれの分野で高い評価と認知を得るようになりつつあります。今後とも高度で最先端の学術情報の発信と研究者の人的交流の場として、これらを充実してまいりたいと考えております。
     また、県内の大学ではこれまでも海外の大学との交流や外国人留学生の受け入れを行ってきておりますが、これに加えて県内大学の連携組織である大学ネットワーク静岡と浙江省内の大学との間での複数大学同士による交流の機運が芽生えてまいりましたので、これを促進することも重要であると考えております。
     県におきましても、また多くの優秀な外国人学生が本県の大学に留学をしてくるような魅力ある教育環境の整備、加えてそれを実現するためにも非常にポイントと指摘をされております就職機会の確保、保障とまではいきませんけれども、静岡の大学に留学すると日本の企業に就職できるチャンスが非常に高い、可能性が高いと、こういう状況をつくっていくことも非常に重要であるというふうに伺っています。
     したがって、静岡県内にはアジア地域を中心に国外に事業所を持って積極的な事業展開をしている企業がたくさんありますので、そういう企業にも働きかけて静岡県内に留学した留学生の就職受け入れ、これについても積極的に応じていただくような体制を組みながら留学生の受け入れ拡大に努力をしていきたいと考えております。
     次に、静岡文化芸術大学の運営形態についてであります。
     この文化芸術大学は、そもそも設立を検討いたしましたころは現在の公立大学法人制度というのはございませんでした。公立大学にするか私立の大学にするか、それしかないということでありました。しかし当時公立大学の運営についてはさまざまないろいろ欠陥がありましたので、よりその欠陥の少ないと思われる私立大学方式を採用して平成十二年に開学したわけであります。当時からこの文化芸術大学の公設民営方式については今日の公立大学法人制度の先取りであると、そういう受けとめられ方等、評価をいただいてきたわけであります。
     幸いそのスタート以来非常に順調な大学運営が実現しておりますが、平成十六年に公立大学法人制度がスタートいたしましたので、この静岡文化芸術大学の先々の安定した運営基盤を確立する上でも公立大学法人制度ができましたので、これに乗りかえるといいましょうか、これに転換するという必要もあるというふうに私も感じております。
     そこで、今後この静岡文化芸術大学の公立大学法人化について、文部科学省、総務省など関係機関と早急に調整しながら実現に向けて検討を進めたいと考えております。
     次に、道路特定財源の暫定税率廃止の影響と県の動きについてであります。
     現在、平成二十年度当初予算ベースでは道路特定財源暫定税率が維持されるという前提のもとに予算をお諮りしてるわけでありますが、これによりますとこの道路関係経費は総額で八百七十七億円になります。内容的には起債の償還経費、これが二百二十三億円、それから債務負担行為を起こしておりますので、それへの充当が百四十一億円、これが義務的経費として三百六十四億円あります。それから直轄の負担金が八十七億円、維持修繕経費六十三億円、これは準義務的な経費と考えますと、これが百五十億円になります。残りが道路の新設改良経費になっておるわけでありまして三百六十三億円計上しております。
     これが道路特定財源の暫定税率が廃止されますと県税収入で約百四十億円減ってまいります。それからまたこの特定財源――国が獲得します暫定財源で八十億円交付されてくるだろうと予定しておりますので、都合二百二十億円が財源としてなくなるわけであります。
     したがって、この二百二十億円がなくなってまいりますと、先ほどの義務的な経費とか準義務的経費、まあ義務的経費は削るわけにはまいらない、準義務的経費も優先してこれを充当するというふうに考えてまいりますと、道路の新設改良経費に充てられる予算枠は七十八億円、すなわち約五分の一に減ってしまう。今まで一年で済んだところが五年かかると、こういうことになるわけでありまして、いきなりこういうようなことでいいのかというのが私の偽らざる気持ちでありますし、これは議会の皆様、県民の皆様も同様じゃないかなと思うんですね。
     したがって、何としてでも暫定税率は維持していただかなきゃいけませんけども、しからば十年間固定するのか。これについては、それは私はいろんな議論があってしかるべきだと思います。したがってこの問題について、とどのつまり廃止するか継続するかというような極めて何て言うか泥縄式の状態にならないように、少なくとも三年とか五年は今の税率を保障しながら、その間に我々のような地方はその後じゃどうなるかということが不確定だということを前提に対応を図りながら、一方で、国政の場において十分、道路の整備のあり方あるいは税制全体のあり方を議論して結論を出してもらうのがしかるべきではないかというように思うわけであります。そうでないとこれは大混乱に陥ってしまいます。
     政治がそれでいいのかということは、暫定税率の延長をただ反対と言っている勢力もそれは理解してるんじゃないかなと思いますので、国会における良識ある決定に期待をかけながら、しかし実現するまではとにかく暫定税率を継続すべきだということは主張していかなきゃいけないというふうに思っておるところであります。
     その他の御質問につきましては、関係部局長、教育長から御答弁を申し上げます。
    ○議長(佐野康輔君) 稲津県民部長。
            (県民部長 稲津成孝君登壇)
    ○県民部長(稲津成孝君) 交流の拡大と自然環境保全との両立についてお答えいたします。
     本県は富士山を初め伊豆、南アルプス、駿河湾や浜名湖など世界に誇ることができる豊かな自然に恵まれており、富士山静岡空港の開港等を契機に、この魅力ある自然環境を貴重な資源として活用し交流の拡大を図っていくことが求められております。一方において、生物多様性の喪失やごみの不法投棄など環境への負荷の増大も想定されることから、自然環境の保全に関しては、県民の皆様を初め本県を訪れる方々に一層の御理解と御協力をいただくことが何より重要であると考えております。
     このため、希少野生動植物の保護に関する条例の制定に向けた検討を進めるほか、既存の生態系を確保しつつ富士山ろくから伊豆地域にかけての桜の名所づくりを展開するとともに、奥大井・南アルプス等におけるエコツーリズムを推進するなど、自然環境の保全と活用の双方に配慮した施策の展開に努めてまいります。
     今後とも自然環境資源の価値を損なうことなく本県の豊かな自然の恵みを着実に後世に引き継いでいくよう、引き続き交流の拡大と自然環境日本一の実現を目指してまいります。
     次に、企業の森づくりの推進についてであります。
     県では森林整備への企業の参加を推進するため、森づくり活動のフィールドを紹介するとともに、活動に応じた二酸化炭素の吸収量などを記載した認定証を交付する「しずおか未来の森サポーター」制度を平成十八年度に創設いたしました。現在この制度に基づき企業三社と協定を締結し、学校林などの森林整備や森林環境教育プログラムへの活動支援などを進めているところであります。
     さらに、より多くの企業に参加してもらうため、このサポーター制度についてホームページなどで情報提供するとともに、社会貢献活動として森林整備に取り組む企業の先進事例を紹介するフォーラムを開催したほか、林野庁と連携して東京に本社を置く企業などに本県での森づくりへの参加要請を行っているところであります。
     今後は、静岡県緑化推進協会とも連携し企業を対象としてボランティア団体の森林整備や緑の少年団活動の現地見学会を開催するなど、企業の森づくりへの参画をさらに一層推進していきたいと考えております。
    ○議長(佐野康輔君) 藁科厚生部長。
            (厚生部長 藁科一仁君登壇)
    ○厚生部長(藁科一仁君) 療養病床の再編成についてお答えいたします。
     療養病床の再編成に当たりましては、入院されている方々の視点に立った適切な医療・介護のサービス提供の継続が最も重要であり、さらなる高齢化への対応を展望すると、今回の再編成を住みなれた自宅や地域で高齢者が安心して暮らし続けるための基盤整備につなげていく必要があると認識しております。
     療養病床の転換推進計画の進め方でありますが、現在策定中の静岡県医療費適正化計画においては、平成二十四年度の医療療養病床の数値目標を厚生労働省の考え方に基づいて四千八百五十二床と設定しており、今後はこの目標に向け、個々の医療機関の意向を尊重しながら転換助成制度の活用等により老人保健施設等への円滑な転換を図ることとしております。
     また、地域ケア体制整備構想においては、目指す方向として地域の特性に応じたケア体制、高齢者を地域でともに支え合う体制、高齢者の状態に即した医療や介護等のサービスの提供体制の三つを掲げ、介護保険によるサービス、見守りサービスと見守りに配慮した住まい、在宅医療の推進などについて将来像と実現の方策等を示したところですが、サービスの種類や量については市町村と十分に協議して来年度策定する第四期介護保険事業支援計画の中で明示してまいります。
     県といたしましては、今後とも入院されている方や家族、また医療機関等の問い合わせや相談に適切に対応しながら、いわゆる介護難民や医療難民が生じないように高齢者が地域で安心して暮らし続けることができる地域ケア体制の整備に努めてまいります。
    ○議長(佐野康輔君) 杉山産業部長。
            (産業部長 杉山栄一君登壇)
    ○産業部長(杉山栄一君) 企業誘致の施策の充実についてのうち、本県の優遇制度の充実についてお答えいたします。
     県では、企業立地に当たっての優遇制度として、企業の設備投資に対して五億円を限度に補助する新規産業立地事業費助成制度と、用地取得と雇用に対して市町村と連携して二億円を限度に補助する地域産業立地事業費助成制度の二つの制度を設けております。この助成制度につきましては、これまでも既存企業が自社の所有地に工場等を新増設する場合も補助対象に加えるなど、本県への企業立地と既存企業の定着を図るために必要な制度の拡充に努めてきたところであります。
     助成制度の適用回数はこれまで原則として一企業一回限りとしてきたところでありますが、近年、既に補助金の交付を受けた企業の中に新たな設備投資を行う動きが出てきておりますことから、こうした企業の本県内での事業拡大を促進するため、来年度からは一定の要件のもと複数回の適用が可能となるよう見直しを行ったところであります。さらに県制度融資に企業立地促進法に基づく企業立地計画の承認を受けた中小企業等を支援する資金を来年度創設することとしております。
     今後とも、産業活動に必要不可決な交通基盤等のインフラ整備を推進するとともに、市町村との連携を図りながら、安価で優良な工業用地の安定的な供給や企業立地のための優遇制度の積極的な活用などにより、国内外からの企業誘致と既存企業の定着に一層努めてまいります。
    ○議長(佐野康輔君) 山田企業局長。
            (企業局長 山田 寧君登壇)
    ○企業局長(山田 寧君) 企業誘致施策の充実についてのうち、工業用地造成事業における企業局の支援策についてお答えをいたします。
     近年の企業進出の特徴といたしましては、企業が立地場所はもとより操業開始時期や造成後の希望用地価格等を指定するなど企業主導で推移する傾向が顕著になっております。したがいまして企業が立地を希望する市町村と連携して、この企業ニーズに的確に対応することが他県との競争に勝ち抜き産業活力日本一を実現する重要な要件であると考えております。
     そうした中で、これまで企業局はボーリング等による地盤調査、概略設計、概算工事費などを内容として、市町村が実施する開発可能性調査に対する技術的助言を積極的に行いながら土地利用規制の調整を図るなどの支援をしてまいりました。来年度は、これに加えて市町村の開発可能性調査の経費を助成する制度を創設して財政的負担の軽減を図るとともに、この調査の精度を高めることにより、土地の引き渡しまでの時間短縮と造成コストの縮減を目指してまいりたいと考えております。
     今後とも、企業局は、企業ニーズと本県の産業施策に合致した企業用地の造成を市町村と協調して進めてまいることとしております。
    ○議長(佐野康輔君) 衛門建設部長。
            (建設部長 衛門久明君登壇)
    ○建設部長(衛門久明君) 今後の農地整備の推進についてお答えいたします。
     農地は、将来にわたって豊かな農産物を安定的に県民の皆さんへ供給する生産の場であるとともに、それぞれの地域の生活や文化、伝統、景観をはぐくむ重要な要素であるほか、水源の涵養や水質の浄化による県土保全機能等を果たしており、生産活動を通じて良好な状態で保全していく必要があります。このため県では、平成十八年度に策定した静岡県農山村整備みらいプランに基づき、ビジネス経営体などによる効率的な農業経営の確立とあわせて小規模な農家への生産活動への支援などを通じ、農地の確保、保全に努めているところであります。
     しかしながら経営環境は依然として厳しい状況にあり、耕作放棄地の増加傾向が見られることから、農地の集積により競争力のある大規模な農業経営を目指した圃場や畑地かんがい施設等の整備を引き続き推進するとともに、集積が困難な農地については地域のニーズに即した整備に加えて、地域の協働の力により農業を支える農地・水・環境保全向上対策や一社一村しずおか運動を全県に普及することにより、優良な農地の確保を図ってまいります。
     また、農業用施設の維持管理につきましては、農家の負担となっている費用や労力の削減を図るために施設の機能診断に基づく長寿命化対策や計画的な更新、さらには農家と地域住民が一体となって施設を管理する体制づくりなどの取り組みを進めてまいります。
     県といたしましては、こうした取り組みを通じて、水、土、里の資産を守るべき県民共通の財産として次世代に継承してまいりたいと考えております。
    ○議長(佐野康輔君) 遠藤教育長。
            (教育長 遠藤亮平君登壇)
    ○教育長(遠藤亮平君) 親への教育の取り組みについてお答えいたします。
     親は子育てを通して親自身も人間として成長していくものであり、また子育ては親だけでできるものではなく、幼稚園、学校、地域などに支えられながら協働で行われるものと考えます。そのような中、親に対して行政や学校、PTAは子育てに関する研修等の働きかけをし家庭の教育力向上に努めておりますが、そのような場に本来出てきてほしいと思う親の参加が得られにくいという実態があり、その対応が求められています。
     そこで、県教育委員会では、入学予定者のすべての保護者が集まる各小学校における就学時健康診断等の機会を利用して親としてのあり方を学ぶ親学講座を新たに開設することとしました。講師には地域の民生委員、児童委員や学校評議員のほか、県で養成をしている子育てサポーターリーダーや人づくり推進員など地域の方々をお願いし、お父さんの子育て手帳や文部科学省作成の家庭教育手帳等を活用して、子供との望ましい接し方や子供の発達に応じたしつけ方などについて学ぶ予定であります。
     また、十一月には親学シンポジウムを開催し親としての学びの必要性を広く啓発するなど、従来から実施してきた家庭教育支援事業とあわせ、今後も親に対する教育の充実を図ってまいりたいと考えております。
    ○議長(佐野康輔君) 原田警察本部長。
            (警察本部長 原田宗宏君登壇)
    ○警察本部長(原田宗宏君) 銃器対策についてのうち、初めに違法銃器を社会から一掃するための取り組みについてお答えいたします。
     昨年中、全国的には銃器使用による死傷者の伴う対立抗争や凶悪事件が連続発生する中、けん銃押収丁数が四年ぶりに増加に転じております。また本県におきましても、元傭兵によるフランス共和国ルートのけん銃密輸・密売事件や、稲川会系暴力団組員等によるけん銃の加重所持事件等で暴力団組員等十四人を検挙、けん銃二十六丁を押収するなど、前年と比べプラス十二丁と大幅に増加しているところであります。
     そこで、県警の違法銃器対策への取り組みについてでありますが、けん銃の存在は安全な市民生活の最大の脅威ととらえ、武器庫の摘発、密輸・密売ルートの解明と壊滅及び税関等の関係機関と連携した水際対策を重点として、捜査力の向上と潜在するけん銃の摘発に向けた情報収集とともに、突き上げ捜査を徹底するなど取り締まりを強力に推進し一丁でも多くの違法銃器を押収できるよう努めてまいる所存であります。
     次に、許可銃砲がより安全なものとなるための取り組みについてであります。
     全国で発生した散弾銃等による重大な事件事故を契機に、許可銃砲に対しての県民の皆様が不安を抱かれておられますことから、この種事案の根絶は喫緊の課題であると認識し、現在、許可審査の厳格化とともに、静岡県内の所持者約四千六百人、猟銃約八千六百丁の総点検を実施しているところであります。
     許可、更新時の審査に関しましては、各署の許可事務担当者を対象とした緊急の研修会を開催するなどして、申請者に対する面接、身元調査や猟銃の使用目的、実績等の調査をさらに強化するよう徹底したところであります。
     現に猟銃等を所持されている方に対しましては、各署において所持者、銃を対象とした銃砲等一斉検査を例年より実施時期を前倒しして本年一月十五日から二月末にかけて実施し、面接を重視したきめ細かな検査により、不適格者の早期発見、排除と猟銃等の適切な保管管理に向けた指導に努めております。
     この一斉検査では二月二十五日現在、全体の約九割に当たる四千百五十九人、七千七百六十三丁の検査を終了しており、高齢や使用実績がないなどを理由に二百十八人の所持者から二百六十丁が返納されております。検査を受けられた所持者の一部には、単身者で日常的に昼間不在となる自宅での銃の保管に問題があるとか、盗難に遭った場合などに銃が使用できないよう銃を分解して保管する措置がとられていないなどのケースもありましたので、銃砲店への保管委託や銃を分解して主要部品を別保管するよう適切な保管管理を指導し是正を図っているところであります。また一斉検査にあわせて所持者に対するアンケート調査を実施し、銃砲行政に資するための意見、要望を求めているところであります。
     さらに、各署の許可業務や一斉検査を指導、支援していくため警察本部に銃砲行政・銃砲等一斉検査強化プロジェクトチームを設置したほか、本年三月からは、警察官がすべての猟銃所持者宅を訪問して猟銃、実包等の保管管理状況を確認することとしております。
     今後とも県民の皆様の御理解と御協力をいただきながら、銃砲行政の適切な運営に努めてまいります。
    ○議長(佐野康輔君) これで小楠和男君の質問は終わりました。
     議事の都合により休憩します。

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