本会議会議録


質問文書

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平成12年9月静岡県議会定例会 質問


質問者:

蓮池 章平 議員

質問分類

一般質問

質問日:

09/28/2000

会派名:

公明党静岡県議団


質疑・質問事項:



    ○副議長 (芦川清司君)  次に、 三番 蓮池章平君。
            (三番 蓮池章平君登壇 拍手)
    ○三番 (蓮池章平君)  私は、 公明党所属議員として、 生活者の視点から、 当面する県政の諸課題について、 通告に従い、 知事、 関係部長、 教育長、 警察本部長にお伺いするものであります。
     初めに、 サービス業としての行政のあり方についてであります。
     昨今、 有力自動車メーカーのリコールに関するクレーム隠し、 乳製品による集団食中毒事件を初めとして、 次々と報道される加工食品への異物混入事件など、 日本の基幹産業である自動車や安全と思われていた食品への安全神話の崩壊は、 メイド・イン・ジャパンの品質に対する信頼を根底から覆す問題であります。 その因するところは、 みずからの利益のみにきゅうきゅうとし、 お客様を無視し続けた結果であります。 行政においても同様であり、 民間で言われる顧客満足度、 つまり住民満足度の向上に最大限の努力を怠れば結果は明白であります。 その意味でも、 行政は最高のサービス業でなくてはならないと考えます。
     本県においては、 石川知事の主導により、 「快適空間静岡の創造」 を目指し、 行政の生産性向上のために、 ひとり一改革運動、 規制緩和、 権限移譲などさまざまな取り組みを行っており、 その取り組みは全国に先駆けた先進的なものと評価をされておりますが、 今後さらに地方分権の流れが加速されれば、 本県においても、 その質の向上とスピードを速めていくことが求められます。 また、 本県の取り組む生産性の向上の意味するところが、 減量的な人員削減などの側面だけではなく、 ゆとりある県民生活の実現にあるとして取り組まれていることは大いに評価するところであります。
     そこで、 県民に対するサービス業として、 個々の行政課題をとらえるのに先立ち、 静岡県行財政改革大綱に示されている基本姿勢である県民本位とは、 どのような視点であるか改めてお伺いいたします。
     次に、 県民サービス向上の観点から、 提案も含めてお伺いをいたします。
     まず、 目的指向型組織の再編を目指した組織のフラット化により、 三十九総室、 二百二十七室となり、 大幅な権限移譲により迅速な判断と対応が可能となったと聞いております。 しかし反面、 どこが担当なのか、 また相談問い合わせの窓口が、 わかりづらいという声も聞こえてまいります。 総合案内として県民のこえ室がありますが、 各行政センターにも一般、 法律、 行政など相談窓口があり、 複雑化をしておるのではないかと思います。 だれもが簡単にわかりやすい総合相談窓口が必要ではないかと思います。
     民間企業の調査によれば、 不満を持ち苦情を言う顧客の行動はその対処の方法により大きく異なり、 対応、 解決に満足すれば、 同じメーカーを再び購買する率は八〇%であるのに対し、 苦情を言わない顧客の再購買率はたったの九%にすぎないとの結果が出ております。 つまり、 苦情を受け付ける体制と苦情に対する的確な対応が必要であるとの結果でありました。
     そこで、 県民のこえ室の総合案内を何でも相談窓口の名称としてフリーダイヤルにするなど、 だれもが気楽に相談、 質問、 要望、 苦情を言える体制にすることで、 満足度の向上につなげることはいかがでしょうか。 所見をお伺いいたします。
     さらに、 県民に対する直接業務として、 旅券の受け付け及び交付業務が県下九カ所の行政センターで行われておりますが、 旅券を日曜日に交付してほしいとの声が多く聞かれます。 既に全国では、 旅券の日曜日交付を実施している県は四県あり、 埼玉県では交付件数の約三割が日曜日に集中していると聞きます。 平成十一年における静岡県民の海外旅行者数は三十九万八千百六十一人、 旅券発行数は十六万四百七十一件となっており、 間もなく静岡空港から海外への時代も到来するわけですし、 本年、 戦略的テーマに交流人口の増大を掲げていることから、 県民サービスの向上の観点からも実現に向けての努力を期待いたしますが、 所見をお伺いいたします。
     次に、 公共事業のあり方について伺います。
     去る八月二十八日、 与党三党は、 公共事業の評価システムを厳格にする仮称行政評価法の制定などの改革案とともに、 計画段階及び既に着工している事業のうち、 見直し規模で二兆八千億に相当する二百三十三の事業を原則として中止するよう政府に勧告するなど、 公共事業の抜本的見直しについて合意をいたしました。
     今回、 中止勧告を受けた公共事業は、 現在休止とされている事業や関係市町村間の調整が難航している事業、 住民ニーズ等の状況変化により計画見直しが必要な事業などを中心としたものであると聞いております。 私は、 漫然と事業を継続するのではなく、 常に見直す姿勢は大事であると思っておりますし、 将来にわたり地域住民にとって必要性の低い公共事業は中止することに賛成であります。 しかし、 そのあり方は一くくりに論じられるべきではありません。 なぜなら、 福祉施設や教育施設、 渋滞解消のための道路整備など、 地域住民の要望の強いものはさらに迅速に実施されるべきものと考えます。
     今後、 公共事業に対する県民の関心度がますます高まっていくことから、 事業の決定から入札、 施工、 完成に至るまでのそれぞれの段階での事業の必要性、 経済効果がだれからもわかるシステムづくりが求められております。 これからは、 プロセスがオープンにされることが重要であります。 そうでなければ、 結論を出しても後で否定されてしまうことが多くなるのであります。
     本県においては、 事業評価監視委員会を設置し、 既に幾つかの事業について評価し、 休止、 継続等の答申を示されていると伺っております。 与党三党の公共事業に対する新たな動きも踏まえ、 今後、 公共事業にどのような姿勢で取り組まれるのかお伺いいたします。
     さて、 今回本県内で中止勧告の対象としてリストアップされた沼津南一色線は、 沼津市中心部の南北交通の円滑化、 鉄道で分断される市街地の一体化を目的に、 限度額立体交差の鉄道高架事業の一環として、 平成六年に国庫補助の事業採択がされております。 県東部地域の中心都市として発展し、 商業、 業務機能の既存集積の多い沼津市は、 今後とも県東部の広域的都心としての役割を担っていくものと考えられますが、 市の中心を東西に鉄道線路が敷設され、 国道四百十四号、 県道沼津停車場東沢田線など主要道路が鉄道をアンダーでもぐる構造となっております。
     このうち四百十四号は、 通称三つ目ガードと言われ老朽化が著しく、 バスや大型車両の通行ができない状況であり、 この十月にはガード撤去工事、 道路改良工事が行われる予定であります。 また、 県道沼津停車場東沢田線の通称中央ガードも老朽化し、 南側はT字路となっており交通の流れを阻害し、 慢性的な交通渋滞を引き起こしております。
     このような状況の抜本的解決を図ることが地元住民の長年の悲願であり、 昭和六十二年には十六万四千人余の署名を集め、 高架化実現のために住民、 行政、 議会が一丸となり、 多くの関係者が長期にわたって多大の努力を積み重ねてきたところであります。 長年の懸案であったJR東海との車両基地移転に伴う問題も、 事業の基本的な進め方について合意され、 県と沼津市は、 JR東海、 JR貨物との間で三月に協定を調印し、 都市計画決定されることを首を長くして待っているやさきでありました。
    また、 地域振興整備公団は、 土地区画整理事業及び拠点施設の整備事業のうち、 鉄道高架事業の影響を受けない第一地区十二・一ヘクタールについて、 本年度中に事業着手する準備を進めております。 本格的な事業推進に向けて動き出したときに本事業が中止されれば、 鉄道高架や周辺総合整備事業は大きく後退することになります。 県東部広域圏の中核として、 活気に満ちた魅力あるまちづくりの中心事業であるだけに、 万が一にも中止されるようなことがあれば、 今まで積み重ねてきた努力が水泡に帰すことから、 市長を初めとして市民の会の代表、 議会の代表が、 与党関係者、 建設省に継続を強く求めに出向いたところであります。
     九月二十五日には県の事業評価監視委員会が開催されたと聞いております。 県の主導により、 必ずや事業継続と都市高速鉄道の都市計画決定がされることを確信いたしますが、 県は、 本鉄道高架事業に今後どのように取り組まれるのかお伺いをいたします。
     次の質問ですが、 予防は治療に百倍する、 県内百歳以上の方は四百二十六人、 全国では一万三千三十六人。 また、 六十五歳以上の高齢者は六十五万八十人で、 一七・二%との新聞報道に、 本格的な高齢化社会の到来を肌で強く実感いたします。 高齢者の方だけでなく本県に暮らすすべての人が、 いつまでも元気で健康に過ごしていただくことが永遠の課題であると考えます。
     そこで私は、 音楽療法の取り組みについてお伺いをするものであります。
     人間が人間らしく生きるためには、 音楽は重要な働きをしていることは、 だれしもが体験していることではないでしょうか。 悲しみをいやしてくれる音楽、 うれしさに口ずさむ音楽、 悲嘆に暮れている自分を再び立ち上がらせてくれる音楽。 また、 歴史の大きな節目にも、 必ずと言っていい、 時代を象徴する音楽があります。
     シドニー・オリンピックで、 女子陸上界初の金メダルを取った高橋尚子選手が、 スタート前に音楽を聞きながらリラックスしている映像が印象的でありました。 その音楽の力を最大限に生かし、 人が人らしく生きることができるように支援するのが音楽療法であります。 老人性痴呆の早期診断と予防、 治療の世界的権威である浜松医療センターの金子先生が、 長年にわたり研究し、 痴呆は生活習慣病で、 軽度、 中度の時期に気がつけば回復する可能性があり、 その回復手段として音楽やゲームで感性の右脳を刺激することが大変効果的であると語っておられます。
     さて先日、 実際に音楽療法を取り入れている静岡の痴呆老人の施設にお邪魔をし、 約二時間にわたりその様子を見せていただきました。 その施設には三十数名のお年寄りが入所をされております。 十二名が輪になって、 療法士の先生、 スタッフの皆さんと音楽療法に取り組まれておりました。 残りの方は周りで見学したり、 うろうろ歩き回ったり、 自由な雰囲気の中で行われておりました。 私は、 後ろから見学させていただいたため、 全員の皆さんの表情は拝見できませんでしたが、 十分、 二十分と時間がたつにつれ、 声が大きくなったり、 楽しそうに拍手をしたりと変化するのがわかるのであります。 さらに驚いたことは、 周りで見学していた男性が、 初めは無表情のままであったのが、 ある歌をきっかけに、 突然手をたたき、 歌を歌い出したことでありました。 見学終了後、 施設の総婦長にお話を伺いましたが、 「今までは二十分くらいしか集中力がなかったのに、 一時間以上も集中して音楽療法に励むようになった」 と驚いておられました。
     本県では、 ふじのくに高齢者プラン二十一の中で、 健康長寿を目標に、 地域リハビリテーション体制の整備として、 行動療法の中に園芸療法、 動物介在療法と並べて音楽療法を位置づけております。 このプラン推進のためには、 地域に密着した推進体制が必要であり、 体制を支える音楽療法士の育成が急務であります。 既に、 音楽療法の先進県である岐阜県では、 参加型福祉の展開として位置づけられており、 毎年三十名以上の療法士が育成されております。 本県内の音楽療法士の認定を受けられた方は既に九名おり、 今後さらにふえていくことが予想されます。 本来音楽療法は、 高齢者を対象とするのみではなく、 既に欧米でも実証済みである教育の現場で問題となっている不登校や保健室登校の子供たちに対しても、 広く施されるべきであると思います。
     さらに、 平成十四年に完成する県立がんセンターの緩和ケア病棟  ホスピスにおいても、 効果的に展開されるよう取り組むべきであると考えますが、 まず手始めとして、 音楽療法を現実に普及させていくために、 高齢者介護予防事業の中で市町村を支援していくことや、 育成された療法士の方の受け皿として、 各市町村、 社会福祉協議会などに音楽療法の効用などを紹介することも有効と考えますが、 所見をお伺いいたします。
     次に、 臍帯血バンクについてお伺いいたします。
     昨年十二月議会において、 我が党の谷議員より、 公的臍帯血バンクの設立について質問をいたしました。 当局より、 バンク設立も含め本県における臍帯血移植の推進方策を検討するとの答弁がございました。 その後、 私のもとにも出産を控えたお母さんから、 臍帯血はどこで採取してもらえるのかとの質問が寄せられます。 しかし現在、 静岡県内において臍帯血を採取できる病院はなく、 どうしても採取したいときは、 神奈川県伊勢原市の東海大臍帯血バンクか、 名古屋市の東海臍帯血バンクに行くしかありません。 実際、 臍帯血の採取のために他県に出産に行けば、 交通費、 宿泊費、 入院費などがかかり、 家族の付き添いなども考えると非現実的で不可能であります。 本県のこども病院においても、 再生不良性貧血や白血病などの病気を経験したお母さんが出産する際に、 子供のために臍帯血を採取し、 万一子供が同じ病気になったときに移植できるように備えるのがいっぱいであります。
     日本臍帯血バンクネットワークでは、 白血病患者らが、 インターネット上で自分に合う臍帯血の有無を直接検索できるHLA  白血球の型の情報公開検索システムを九月二十五日に稼働させたとのニュースがありました。 臍帯血移植の普及に大きな期待が寄せられております。 ドナーの負荷が全くなく、 白血球の型であるHLAが一部不適合でも移植が可能等のすぐれた特徴のある臍帯血移植を本県においても普及するべきであると考えます。 臍帯血の保存検体数がふえることは、 白血病など血液の病気に苦しむ人の大きな希望となり、 出産数の一割採取ですべての白血病児が救え、 さらには、 成人に対しての移植の道も開かれていくのであります。 人の命を救う臍帯血がすべて捨てられてしまうことを考えると、 一日も早く本県において公的臍帯血バンクが設立されることを強く望むものであります。 県内で臍帯血採取ができるようなバンクネットワークとの連携や本県バンク設立についての県の所見をお伺いいたします。
     次に、 食育の導入について、 教育長にお伺いをいたします。
     民間のある調査によれば、 いつもいらいらしている子供たちの割合は、 高校生で三二・六%、 中学生で三四・三%、 予備軍の小学生は〇・八七%であり、 たまにいらいらするという子供がそれぞれ六〇%で、 全体では九割の子供たちが切れる可能性を持っているとのことです。 切れる現象の原因には、 外的ストレスや生活習慣の変化などが挙げられますが、 偏った食生活により、 カルシウム不足や砂糖の過剰摂取による低血糖値症が体の変調を来し、 ひいては筋肉や神経の興奮を抑えられなくなったり、 神経や脳の正常な維持ができなくなってしまうという研究結果が発表され、 食に対する大切さが見直されているところであります。
     一生の中でも、 思春期は最も充実した栄養素をとるべき大切な時期であるとされております。 本県においても、 九月補正予算で小・中学校の子供を持つ家庭に子供の食生活改善カードを配布し、 朝食をしっかりとることと食事のメニューに困ったときの献立など、 情報提供を検討されていると聞きます。 しかし心配なのは、 小・中学校の子供を持つ親は忙しくて、 しっかりと見て活用していただけるのだろうか。 むしろ大切なことは、 家族が食卓を囲み、 最低でも日に一度は一緒に食事をすることではないでしょうか。 おいしい料理も、 一人の食事では味気ないものではありませんか。
     静岡県内で食生活を見直そうと運動されているお母さんたちは、 子供たちに食の大切さをしっかりと身につけさせたい。 一生でとる食事は八万回、 今は親が子供のために一生懸命食事に注意するけれども、 いつかは一人で生活するときが来る。 そのときに食事の大切さを知らなければ、 コンビニなど手軽なものに走ってしまう。 大切なことは、 食の大切さを親が知ること、 そして、 子供にもしっかりと教えることと語っておられました。 昔はおばあちゃんの知恵がありました。 家族の中で食生活の大切なことがきちっと伝わっており、 知らず知らずのうちに食の大切さを身につけることができておりました。 しかし、 核家族化が進んだ今、 食の大切さを子供たちに教える場はなくなっております。
     食とは人をよくすると書きます。 そこで健康で健全な人を育てるためにも、 学校において食の大切さを子供たちに教える食育の導入をすべきであると考えます。 また、 その指導には、 現在小・中学校にいる二百八十名余の学校栄養職員の皆さんに応援をしていただいたり、 地域の長生きのお年寄りなどにお話をしていただいたりすることで、 人生の達人の知恵をさまざまな形で次の世代に残すなどの工夫も意義あることと考えますが、 食育の導入について所見を伺います。
     最後に、 県内における刑法犯罪の状況について、 警察本部長に伺います。
     近ごろ警察庁がまとめたことし上半期の犯罪情勢によると、 ことし上半期に全国の警察が刑法犯として認知した事件は初めて百万件を突破し、 百十一万一千七百五十二件と過去最悪を記録したと発表いたしました。 これによると、 車上ねらいや暴行、 傷害など、 国民が身近に脅威を感じる犯罪や殺人、 強盗、 放火など、 国民に大きな不安を与える重要犯罪、 さらには、 凶悪事件に移行する可能性のある新手のピッキング盗などの侵入盗や高級車をねらった組織的な自動車盗など、 重要窃盗犯がすべての犯罪の中で増加しているとこのことであります。 それに反して検挙件数は、 増加する犯罪に捜査力が追いつかず軒並み減少しております。
     本県を振り返って見ても、 本年四月、 私の地元の沼津で発生したストーカー殺人事件、 富士市内で発生した路上ひったくり強盗致死事件や県西部方面で発生している放火容疑事件など、 記憶にある事件を並べてみるだけで、 決して他人事とは思えません。 今や、 日本の国から安全や安心という二文字が消えようとしている危機的な状況であると言えるのであります。
     昨今、 警察活動に対する批判の中には、 今まで警察は犯罪捜査と検挙に重点を置き過ぎて、 防犯対策を怠ってきたという意見があるのも事実であります。 しかし、 県民が安心して暮らせる社会を維持していく上で、 凶悪事件に移行する可能性の高いピッキング盗などの新手の犯罪に対する検挙、 捜査活動の強化は欠かせません。
     そこで、 県民に広く警鐘を鳴らす意味で、 最近急増している新手の凶悪事件に移行する可能性の高いピッキング盗とはどのような犯罪であるのか、 また、 県内における発生状況は地域別に見てどのようであるのかお伺いするものであります。
     また、 現在の世相を反映するかのように、 毎日凶悪犯罪のニュースが流れ、 県民にとって不安が高まる一方でありますが、 最近の県内における刑法犯罪の発生の特徴的傾向についてお伺いをし、 私の質問を終わります。 (拍手)
    ○副議長 (芦川清司君)  石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事 (石川嘉延君)  蓮池議員にお答えいたします。
     初めに、 サービス業としての行政のあり方についてのうち、 県民本位の姿勢についてであります。
     本県の行財政改革は、 これまでの節約型の行財政改革から脱皮して、 行政の生産性の向上を目指すため、 県民本位やゼロベースからの再設計などを基本姿勢に掲げて、 県民の満足度の向上に努めているところでございます。
     この県民本位の姿勢とは、 真に県民のための行財政改革を実現していくことであり、 基本的には次の二つの視点から成り立っているものと考えます。
     その第一は、 県民に開かれた行政を進め、 県民の意見を行政に反映させることであります。 このため、 施策の展開に当たっては、 緑飲トークや県のホームページの 「ようこそ知事室へ」 などを初めとして、 県民の声に耳を傾けるとともに、 行政への積極的な参画を促進する県民参加型の行政展開に心がけているところでございます。 特にこの県民の声に耳を傾けるに当たっては、 重要なことは、 一方的に耳を傾けるではなかなか意見が出てこないとか、 あるいは、 直接本当に行政に取り入れるべきような意見がなかなか出てこないということがございます。 双方向で意見のやりとりをして、 その双方向の頻度が多くなればなるほど、 より情報の質、 いい意味の質が高まって、 これが行政をよくしていく、 あるいは住民の満足度が高まるという、 そういうプロセスの中にそういう要素が含んでおるわけです。
     したがって私は、 緑飲トーク、 あるいはホームページへ私自身の意見も載せておるのも、 そういう趣旨でございます。 こちらから一方的な宣伝、 あるいは県民の方から一方的なお話ということでなくて、 双方向で意見をやりとりする、 その中から生産的な結論が出ていくと、 そういうことを大事にしたいと、 それを通して県民参加型を実施していきたいと心がけているところでございます。
     第二は、 県民が求める質の高い行政サービスの提供に向けまして、 目的指向型の行政運営の仕組みを確立することにあります。 そのためには、 業務棚卸表を基本として、 各係、 スタッフにおいて、サービスの到達目標を明確にするとともに、 迅速なサービス提供を目指したフラット組織の導入など、 県民の立場からの行政運営に努めているところであります。 いずれにいたしましても、 自治体にとりましては、 大変厳しい社会経済環境のもとではありますが、 新たな潮流であります民間企業やNPOなどとの連携、 協働をさらに推し進めることにより、 「快適空間静岡」 の実現に向け、 質の高い政策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
     次に、 公共事業のあり方についてのうち、 今後の公共事業に対する取り組み姿勢についてであります。
     その時代時代にふさわしい社会資本の整備を図っていく、 これが公共事業でありますけれども、 この公共事業は、 本県の着実な発展と災害から県民の安全を確保するために必要不可欠な事業であり、 今後とも重点的、 計画的に進めていく必要があると考えております。 事業の実施に当たりましては、 効率的で透明性の高い事業推進を目指して、 入札・契約制度の改善やコスト縮減などに努めますとともに、 平成十年度から事業の妥当性を評価する再評価制度を導入して、 実施後一定期間経過した事業などについて、 進捗状況や費用対効果、 社会経済状況の変化への対応等を評価し、 その結果を県民に公表してきたところでございます。
     つい先ごろ建設省の方は、 今後、 入札の透明性、 またその実効性を確保するために、 入札の結果を、 予定価格、 入札参加者、 それから入札結果、 これらをすべて公表するように地方団体を指導するという報道がございました。 この点につきましては、 もう既に本県では平成七年から、 入札会場の公開、 まあ場所の制限がありますので、 全員希望者に公開できない場合があります、 一定のそういう場所の制約はありますけれども、 原則的に入札場所を見たいという人には公開する。 それからまた、 全入札結果について、 予定価格、 入札参加者、 その結果、 これが県民の方に一覧できるように、 土木事務所等で既に公開をしておるわけでございます。 今後ともこういう方法やその他いろいろな工夫をしながら、 透明性の高い行政運営に努めたいと考えております。
     また、 このたびの与党三党の、 中止を前提に見直す事業の中に入っておりました本県関係の五件につきましても、 去る九月二十五日に再評価案を静岡県事業評価監視委員会に諮ったところでございます。 今後とも県民の方々の意見の反映に努めますとともに、 事業の事後評価を試行するなど、 公共事業評価システムの一層の充実に努めまして、 県民の方々にわかりやすく透明性の高い事業の推進に努めてまいる考えでございます。
     なお、 その他の御質問につきましては、 関係部長、 教育長から御答弁を申し上げます。
    ○副議長 (芦川清司君)  吉岡企画部長。
            (企画部長 吉岡徹郎君登壇)
    ○企画部長 (吉岡徹郎君)  サービス業としての行政のあり方についてのうち、 相談窓口の充実についてお答えいたします。
     県民の意識やニーズが多様化し、 これに伴い、 行政に対する相談等についても多岐にわたっておりますので、 県民のこえ室に総合案内スタッフを配置してこれらに対応しているところであります。
     現在、 総合案内として来場者への庁内案内が一日当たり百八十五件、 年間で四万五千件、 また、 業務問い合わせや各種相談窓口の照会等の電話案内は一日当たり百六十件、 年間四万件に及んでおります。 このような県民の方々の相談や質問等については、 県民のこえ室では、 その内容に応じ担当室及び各種相談所などを紹介、 案内するなどの対応を図っているところであります。 しかしながら、 県民の皆様から、 もう少し気軽に相談したいが少し戸惑うとか、 どこが担当なのかわからないなどの声も聞かれるところであります。 このため県庁においては、 これまでの総合案内に加えまして、 本年八月からインターネット上に県庁問い合わせ先早わかりを作成し、 県民に対する利便性の向上に努めているところであり、 また今議会ではインターネット上で行政相談ができる県民相談窓口を設ける事業をお諮りしているところであります。
     今後とも議員御提案の趣旨を参考にしながら、 相談、 質問、 要望、 苦情などへの業務案内を、 県民にわかりやすく、 また迅速、 的確な対応ができるよう総合案内の充実と窓口の周知等に努めてまいりたいと考えております。
    ○副議長 (芦川清司君)  望月生活・文化部長。
            (生活・文化部長 望月圭二君登壇)
    ○生活・文化部長 (望月圭二君)  サービス業としての行政のあり方についてのうち、 旅券の日曜日交付についてお答えをいたします。
     本県では、 日曜日交付は実施しておりませんが、 県民の皆様ができるだけ身近な場所で申請手続ができるように、 県内九つの県行政センターに四十五人の職員を配置し旅券を交付しており、 きめ細かな行政サービスが提供できているものと考えております。
     御質問の日曜日交付につきましては、 年間十六万人以上に及ぶ旅券申請者の七〇%が年齢二十歳から五十九歳の働き盛りであり、 勤務のない日曜日の交付について県民の要望があることも理解をしておりますが、 職員の増員等に伴う経費の増加を手数料の引き上げで対応するのか、 税金で賄うのかという経費負担の問題や、 作成した旅券に誤りがあった場合に即日には修正ができないなど幾つかの課題がありますので、 外務省とも協議しながら慎重に検討してまいりたいと考えております。
    ○副議長 (芦川清司君)  片山都市住宅部長。
            (都市住宅部長 片山淳三君登壇)
    ○都市住宅部長 (片山淳三君)  公共事業のあり方についてのうち、 沼津駅付近鉄道高架事業への取り組みについてお答えいたします。
     沼津駅周辺の交通問題の解決を図るとともに、 鉄道を挟んだ南北市街地の一体化と新たな都市機能を導入するための土地利用の転換を目指し、 県を初め沼津市や関係機関において、 沼津駅付近の鉄道の高架化、 幹線道路や市街地の整備などを内容とする沼津駅周辺総合整備事業が進められているところであります。 これらの中心的事業として県が行う鉄道高架事業につきましては、 沼津市を初め地元の方々から早期実現の強い要望を受け、 JR東海、 JR貨物、 地域振興整備公団などの関係者と協議を進めるなど、 事業実施に向け精力的に取り組んでいるところであります。
     このような折、 さきの公共事業の抜本的見直しに関する三党合意により、 鉄道高架化のための沼津南一色線街路事業が、 採択後五年以上経過していまだに着工していない事業として、 中止検討対象事業にリストアップされたところであります。 県といたしましては、 沼津市街地の一体化と活性化及び交通の円滑化を図る上で鉄道の高架化が最も有効であることや、 事業着手の前提となる都市計画決定に向け鋭意協議を進めていることから、 対応方針を事業継続として静岡県事業評価監視委員会に諮り、 審議をしていただいたところであります。 今後は監視委員会からの答申をいただき、 それを踏まえて県としての方針を決定していくこととしております。
    ○副議長 (芦川清司君)  原田健康福祉部長。
            (健康福祉部長 原田英之君登壇)
    ○健康福祉部長 (原田英之君)  音楽療法の取り組みについてお答えいたします。
     普及のための市町村支援と効用の紹介についてでありますが、 音楽療法につきましては、 県内の高齢者施設においてもこれを取り入れたリハビリテーションが行われており、 太鼓などの楽器の演奏で手足が自然に動く、 歌を歌うことによって呼吸の働きが活性化される、 リズムをとることで楽しくて体が軽い感じがするといった、 高齢者の表情や行動に改善が見られる事例も報告されております。 こうした療法は残存機能の活性化などに効果的であるとされております。
     県といたしましては、 高齢者の介護予防事業において音楽療法が十分に活用されるよう、 市町村職員等を対象とした研修の中で、 この療法を取り入れた痴呆予防プログラムについて学んでいだたくなど、 市町村の取り組みを支援することとしております。 今後は、 音楽療法を含むさまざまな行動療法についてさらに認識を深めるとともに、 市町村や社会福祉協議会などの関係団体に対して、 県内外の先駆的な取り組み事例を紹介するなど、 県内各地で音楽療法が幅広く展開されるよう努めてまいりたいと考えております。
     次に、 臍帯血バンクについてであります。
     臍帯血移植については、 国において昨年八月、 九カ所の地域臍帯血バンクで構成する日本臍帯血バンクネットワークが設立され、 各バンクに保存される臍帯血情報の管理及び移植病院に対するあっせん業務を開始するとともに、 五年かけて全国で必要と見込まれる二万個の臍帯血を保存することとしております。
     本県におきましては、 臍帯血移植のあり方を検討するため、 本年六月、 浜松医科大学や県立こども病院等の学識経験者や専門家による検討会を設置し意見を伺ってまいりました。 その結果、 既存のネットワークによって、 国全体で移植に必要な臍帯血の数を確保できること、 現段階では国において新たな臍帯血バンクのネットワークへの加入を考えていないことなどにより、 本県に新たな地域臍帯血バンクを設立するよりも、 現状の日本臍帯血バンクネットワークのシステムに協力できる仕組みを研究した方が有効であるとの意見が大勢でありました。 これらを踏まえ、 当面県といたしましては、 日本臍帯血バンクネットワークへの協力、 連携できる体制についての検討を進めていくとともに、 引き続き関係機関の意見を伺いながら、 臍帯血の採取、 検査、 移送の技術的課題について研究してまいりたいと考えております。
    ○副議長 (芦川清司君)  杉田教育長。
            (教育長 杉田 豊君登壇)
    ○教育長 (杉田 豊君)  学校における食育の導入についてお答えいたします。
     現代の子供の食生活につきましては、 さまざまな問題が指摘されており、 憂慮すべきことと認識しております。 成長過程にある子供が食生活への正しい理解と望ましい食習慣を身につけることは最も基本的なことであり、 今後、 家庭、 学校、 地域が連携して食育の一層の充実を図っていくことが大切であると考えております。
     このため、 従来から教員、 学校栄養職員等を中心に、 子供の発達段階に応じた指導を行っており、 特に学校給食の時間においては、 バランスよく食事をとるための指導の一環として、 バイキング給食などを通して、 食に関する自己管理能力の育成を図っているところであります。 また、 お年寄りをお招きしての招待給食やそば打ちなど郷土に伝わる食の学習を通して、 年長者や地域の知恵に学ぶことができるような機会をふやしてまいりたいと考えております。
     さらに、 保護者に対しましては、 給食だよりや学級懇談会を通しての働きかけに加え、 家族そろって栄養のバランスのとれた食習慣を身につけるためのチェックポイントを記述した、 子供の食習慣改善カードを活用するモデル事業などを推進するなど、 食育の一層の充実に力を入れてまいりたいと考えております。
    ○副議長 (芦川清司君)  知念警察本部長。
            (警察本部長 知念良博君登壇)
    ○警察本部長 (知念良博君)  県内における刑法犯罪の状況についてのうち、 初めに、 ピッキング盗についてお答えいたします。
     最近、 ピッキングと呼ばれる、 長さ十センチ程度の耳かき様の細い特殊な道具を巧みに操り使用しまして、 事務所、 マンションなどの玄関のシリンダー錠をこじあける、 ものの数分で壊さずに開錠するという手口の窃盗事件が全国的に多発している状況でございます。 これは中国人のプロ集団による犯行であると言われておりまして、 実行犯のほか見張り役、 数人が一団となって犯行を繰り返しているものでありまして、 全国的に相当数のグループが今や存在していると見られております。
     この手口の窃盗事件は、 首都圏から始まりまして全国へと急速に拡大している状況であります。 県内では、 昨年秋以降、 この手口が出始めまして、 本年上半期では既に百十五件の発生という急増ぶりであります。 地域的には東部で二十八件、 中部で六十一件、 西部で二十六件というのが発生状況であります。
     本県警察では、 本年三月に西部地域で集中的に事件を犯行していたピッキング窃盗団三名を逮捕したほか、 七月には東部地域で犯行を重ねていた同じくピッキング窃盗団四名を逮捕するなど、 この種の事犯に対する捜査を強化しているところでありますが、 今後も全国警察との連携も強化しつつ、 強力な捜査活動を展開していくこととしております。 また、 引き続き各種広報媒体を通じまして、 県民の方々に対しまして、 ピッキングに強いシリンダーへの取りかえ、 外出時の隣のお宅への声かけ、 発生時の早期通報などの予防策を呼びかけていくこととしております。
     次に、 県内の本年上半期の刑法犯罪の特徴的傾向についてでございます。
     まず統計数字面から御報告申し上げますと、 認知件数は二万八千五百九十五件でありまして、 昨年同期対比千八百八十件の増加であります。 検挙件数は六千三百件でありまして、 同じく昨年同期対比千八百八十六件の減少、 検挙人員は四千五十三人、 昨年対比七百四十七人の増加という状況であります。 認知件数の増加に対して検挙件数の減少は、 私たちにとりまして反省点でございますが、 検挙人員の増加は、 今後の予防面に必ず効果があらわれてくるであろうと見ているところであります。
     犯罪の質的内容でありますが、 ピッキング盗、 自動車盗、 ひったくりなどの犯罪の増加傾向が顕著であります。 また、 ナイフなどの凶器を使用した殺人や強盗などの凶悪事件、 覆面などを使用した深夜スーパー対象の連続強盗事件、 浜北市を中心とする連続放火事件などの発生を見ておりまして、 重視しているところであります。 また、 最近の全国的な傾向と同じく、 本県内においても、 男女間のもつれの延長線などで発生する殺人、 傷害などのストーカー事件、 児童虐待による殺人や傷害致死事件、 夫から妻への暴力事件などが多く発生している状況にあります。
     警察としましては、 捜査力の一層の強化に努め、 殺人、 強盗、 放火などの悪質、 凶悪な事件の検挙の徹底を期することはもとよりでありますが、 増加傾向が顕著なピッキング盗、 自動車盗、 ひったくりなどの犯罪に対しましては、 捜査活動と防犯活動を連動させて効果あらしめていきたいと考えておりますし、 また、 最近の傾向を踏まえまして、 ストーカー事案などに対しては警察に寄せられる相談事案に対するきめ細かい積極的な対応の推進により、 凶悪事件への発展の未然防止に努めてまいりたいと考えているところであります。 警察としましては、 これらの諸対策を徹底し、 かつ総合して、 県民の安全、 安心の維持増進にひたすら寄与してまいりたいとこういう心構えであります。

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