本会議会議録
質問文書
平成13年6月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 蓮池 章平 議員 | |
質問分類 | 代表質問 | |
質問日: | 06/27/2001 | |
会派名: | 公明党静岡県議団 | |
質疑・質問事項: |
○副議長 (浜井卓男君) ただいまから会議を再開します。
質疑及び一般質問を続けます。
通告により、 三番 蓮池章平君。
(三番 蓮池章平君登壇 拍手)
○三番 (蓮池章平君) 私は、 公明党県議団を代表して、 県政の重要課題について、 知事並びに関係部長、 教育長、 警察本部長に伺います。
質問に入る前に、 大阪教育大学附属池田小学校において発生した児童殺傷事件は、 児童八名が死亡、 十五人が重軽傷を負うという大変に痛ましい事件でありました。 報道で次々に死亡する生徒の数が伝えられるたびに胸が締めつけられるような思いでありました。 亡くなられた児童の御冥福と入院されている方々の一日も早い回復、 そして、 子供たちの元気な声と明るい笑顔が再び学校に戻ってくることを祈るとともに、 安全でなくてはならない教育施設において、 二度とこのような痛ましい事件が起こらないよう、 関係各方面の協力のもとに万全の対策を望むものであります。
さて、 国においては、 改革断行を標榜する小泉内閣が発足し、 国民も強い期待を寄せ八五%を超える高い支持率となっております。 未来に対する不安や閉塞感を打ち破り、 政治経済の活性化を図ってほしいという強い期待感のあらわれであります。 我が党が主張してきた循環型社会の形成、 バリアフリー社会の実現など、 小泉総理みずからが所信表明演説の中で表明され、 生活者の目線に沿った政策が着実に実現することが大いに期待をされております。
また、 先日の熊本地裁におけるハンセン病訴訟の判決に対しても、 我が党の控訴反対の強い要請を小泉総理が受け入れたことは、 これまでの官僚主導の法や制度のしがらみを乗り越え、 法の論理よりも人の心、 人道に視点を変えた政治主導の行動であると考えます。 我が党は、 生命尊厳の立場を貫き、 生活者の目線に立った政策実現を目指して進むことを表明し、 質問に入ります。
初めに、 知事の政治姿勢についてであります。
石川知事は、 引き続き県政を担当せよとの多くの県民の声を受け、 県づくりの目標として掲げる 「快適空間静岡」 実現への道半ばであるとし、 昨年十二月の議会において三選出馬の表明をされました。 次の県政運営は、 二十一世紀の静岡県を方向づける重要な四年間となります。 知事は、 既に平成七年に策定した新世紀創造計画において、 これまでの社会経済の仕組みが大きな変革のうねりの中にあり、 真に豊かさを実感できる県民生活実現のために、 次の時代を切り開く新しい仕組みをつくり上げていく必要があるとの認識を示しておられました。
また、 県が発行した 「快適空間しずおかをつくる」 という冊子の中においても、 二十一世紀のより確かな社会づくりのためには、 今までにない新たな視点で社会の仕組みを創造していくことが必要と指摘をされております。
二十一世紀の静岡県を考えるとき、 まず考慮すべきは、 本格的な少子・高齢社会の到来であります。 厚生労働省の二〇〇〇年人口動態調査によれば、 合計特殊出生率は全国では一・三五、 静岡県では一・四二と四年ぶりの上昇を見たものの、 少子化に歯どめがかかったとは言えない状況であります。 二〇一五年ごろには、 県民の四分の一が高齢者になると予測されており、 福祉・医療の充実、 少子化への対応が急務となっております。
また、 大阪の児童殺傷事件に象徴される凶悪な事件の多発やストーカー犯罪など、 生活における不安感も増大をしております。 こうしたことを考えますと、 二十一世紀における本県の基礎固めの時期である今後四年間は、 県民が安心して心豊かに暮らせる社会の仕組みをつくり、 さらには、 生活に対する不安感を一掃することが何にも増して重要な課題であります。 我が党は、 これまで一貫して現場第一主義を掲げ、 現場にこそ課題解決のかぎがあると考え、 生活者の目の高さで政策実現に向けて進んでまいりました。 今後の静岡県づくりのためには、 こうした生活者の視点がますます重要な課題であると考えます。
そこでまず、 石川知事が言う新たな仕組みづくりとは具体的にどのようなものなのか。 また、 新たな仕組みづくりに取り組む知事は、 目の高さをどこに置き、 また、 どのような視点に立って今後の県政運営に当たられようとするのか伺います。
次は、 財政問題についてであります。
第一に、 税収見通しでありますが、 県は平成十二年度の決算において、 三年ぶりに前年度決算割れから脱却したと発表いたしました。 その要因を見ると、 郵便貯金の集中満期に伴う支払い利子の増加による利子割県民税の増加や、 企業の経営努力やIT関連企業が半導体、 液晶等の好調に支えられ大幅な収益の増加を確保したことによる法人二税の伸びに起因しております。 しかし、 その他の税目は、 個人消費の低迷の影響を受け依然厳しい状況から脱しておりません。 また、 政府が今後二、 三年、 平均ゼロないし一%程度の低い成長を甘受せねばならないと公表したことからしても、 決して手放しで喜べる状況にないことは確かであります。 県は、 本年度の税収の見通しをどのように見ておられるかお伺いいたします。
第二は、 地方交付税見直し論についてであります。
地方分権一括法案が施行され一年が経過をいたしましたが、 地方に対する税財源の十分な移行がおくれているために、 真の分権が進んでいないのが現状であります。 地方に対する税財源移譲の論議の中で、 地方交付税の見直しの論議がなされて当然であります。 しかし、 政府の経済財政諮問会議が地方交付税の見直しを打ち出し、 小泉総理も全国市長会で、 「地方の課税自主権を積極的に活用すべき」 と発言したことは、 地方財政の根本にかかわる地方交付税見直し論が単に国債発行額の目標を達成するための論議から起こされているのではないかと、 危惧の念を抱くところであります。 そこで、 知事は、 この地方交付税見直し論に対してどのような認識をお持ちなのか伺います。
第三は、 自主財源の確保についてであります。
いずれ地方に対する財源の十分な移譲がなされるときが来るでありましょう。 静岡県として真にあるべき姿を模索するとき、 自主自立の観点からも、 自主財源は必要欠くべからざるものとなります。 県議会においても過去何度か法定外目的税について議論が交わされておりますし、 既に県においては法定外目的税等の検討を行っていると聞いております。 そこで、 現在までの検討状況と今後の方向性について伺います。
次に、 財政健全化計画についてであります。
平成十六年度の収支均衡を目標としてスタートした財政健全化計画は、 昨年度において、 財政調整のための基金の取り崩しを八十億円中止し繰越金も二十億円増加したことにより、 財政健全化が一年早く完了されるようなペースで進んでいると発表されました。 しかし、 その要因を見ますと、 税の増収などの外的な要素が多く、 名目経済成長率二%の達成が危ぶまれる中、 計画の一年前倒しの見通しも決して楽観を許すものではないと考えます。
そこで第一に、 歳出削減策、 未利用財産売却など県の取り組みについて、 知事はどのような評価を下すのか伺います。
第二に、 平成十三年度末の基金活用可能額は百五十億円となっております。 東海大地震が迫っていると言われる中、 いざという大規模な地震災害に備え七百億円確保するとしている大規模地震災害対策基金は、 現在どれくらい確保されているのか伺います。
第三は、 県債残高縮減のための中期的ビジョンについてであります。
収支均衡が一年早く達成されたとしても、 財政健全化計画ではいまだに二兆円程度の県債残高となります。 県民に将来の県財政について安心していただくためには、 県債残高は後年度償還時に交付税措置されるものが半分を占め、 県が返済しなければならないのは実質半分であることを明示すべきではないでしょうか。 また、 今後発行する県債は償還額を上回らないとするなど、 具体的な県債削減のビジョンを示す必要があるのではないかと考えます。 県債残高縮減のためのビジョンについて、 知事の所見を伺います。
次に、 静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例について伺います。
静岡空港の建設は、 これまでにも数多くの議論がある中、 十年以上の長期間にわたって進んでまいりました。 この間、 我が党は、 統一会派の時代も含め、 厳しい財政状況のもとで推進の是非や需要予測の確実性、 協力してくれた地権者の方々への対応や周辺地域のインフラ整備など、 さまざまな諸問題に真剣に取り組み、 かつ研究し、 県に対する提言も行ってまいりました。 その結果、 二十一世紀の静岡県のためには、 さらには未来を担う次代の人たちのためにも、 空港は必要との立場で予算審議に臨み、 平成十八年度開港を目指して今日に至っている次第であります。
このたび、 二十七万人に及ぶ署名を添えて、 地方自治法に基づく条例制定の直接請求がなされました。 空港建設についてその是非を問うという事業の根幹を揺るがす住民請求に対しては、 なぜ今と議会人としての戸惑いを覚えたのも事実であります。 しかし、 県民一人一人が主体的な意思を表明することは適切と考え、 住民投票条例の制定について賛意を表明するとした石川知事の決断を重く受けとめるものであります。
そこで、 静岡空港については、 これまで大変長い時間をかけ、 既に建設費の五〇%以上の予算が執行されております。 この段階で、 なぜこのような空港建設の是非を問う住民投票条例制定の直接請求がされたのでしょうか。 その原因はどこにあると考えているのか、 知事の考えをお伺いいたします。
次に、 仮に住民投票が実施されることになった場合、 以下三点にわたり伺います。
第一は、 住民投票にかかる予算と準備についてであります。
条例案には、 満十八歳以上の者、 永住外国人にも投票資格を与えるとしていますが、 知事の意見にもあるように、 満二十歳以上の日本国籍を持つ現選挙人名簿記載の者を対象に住民投票を実施する場合、 住民投票にかかる予算は幾らと試算をしておりますか。 また、 この場合、 準備にかかる期間はどれくらいかお伺いいたします。
第二に、 住民投票を実施するためには、 市町村議会において投開票事務の受託事務の承認が必要となると思いますが、 初めての経験のゆえ市町村にも大きな戸惑いがあり、 さまざまな意見が出てくることが予想されます。 仮に市町村の承認が得られない場合の対応はどのようになるのか伺います。
第三は、 情報提供についてであります。
住民投票の性格を考えるとき、 まずは県民に十分な判断をするための正確な情報が伝えられることが重要であり、 十分な討議、 討論が県民との間で尽くされることが条件であると考えます。 その方法として、 県下各地において、 空港建設に賛成、 反対の両者の代表が公開討論会などの場を設けることも大変重要であると思いますが、 県民への情報提供や討議をどのようにされるか伺います。
また、 先祖から受け継いだ愛着のある土地を手放し協力していただいた多くの地権者や、 昼夜を分かたずに心血を注いでこられた地元の多くの関係者がいることを忘れてはなりません。 特にその方々は、 今回の住民投票条例の成り行きに大きな不安を抱いておられます。 ゆえに、 意を尽くして対応していただくよう付言をいたします。
次に、 地震対策についてであります。
五月三十日、 第三次地震被害想定結果が公表されました。 私自身、 公表結果に改めて身の毛がよだつような思いをいたしました。 震度分布図には、 県のほとんどの地域が震度六弱以上の緑色で塗られており、 沿岸部を中心に震度六強、 震度七の地域も分布をしております。 さらに、 液状化危険度の高い地域も沿岸部を中心に広く分布し、 被害の大きさに予測することのむなしさを感じるほどでありました。 みずからの命はみずから守ることが何よりも重要であり、 改めて地震に対する準備と意識の向上が求められるわけであります。 今回の想定では、 地震発生の時期、 時間、 予知の有無などさまざまなケースを想定しております。
ちなみに、 死者の数を比較すると、 最大の被害は朝五時、 予知なしの突発地震のケースで五千八百五十一名、 予知があった場合の約四倍となっております。
そこで、 以下四点について質問いたします。
第一は、 今回の被害想定を県民に広く周知する必要があると考えますが、 例えば、 中学校区単位に細かく被害想定を落とし込み周知するなどの検討も含め、 具体的な県民への周知の方法を伺います。
第二は、 避難場所の確保であります。 市町村との連携も必要ではありますが、 避難場所となる学校、 公民館などの耐震化はどの程度進んでいるのでしょうか。 また、 液状化危険度の大きい地域など見直すべき避難場所はないのかお伺いいたします。
第三は、 人的被害の減少策についてであります。 県が進めようとするプロジェクト 「TOUKAI−0」 などの施策推進により、 第三次の想定被害はどの程度少なくすることができるのでしょうか。
第四は、 予知体制についてであります。 予知がある場合とない場合では死者の数に四倍から五倍の差があり、 その数は二千八百人から三千四百人の差になっております。 改めて、 とうとい命を一人でも多く救うためには、 事前予知のための万全の方策が必要と考えます。 また、 最近では、 直前予知の可能性も言及されるようになり、 予知が実現すれば多くの命を救うことができるわけですから、 県として全力で取り組む必要があると考えます。 そこで、 国に対する協力要請も含め、 地震予知に対する県としての姿勢を伺うものであります。
次に、 今議会に上程されました静岡県男女共同参画推進条例について伺います。
平成十一年に制定された男女共同参画社会基本法では、 男女共同参画社会の実現を二十一世紀の我が国社会を決定する重要課題であると位置づけており、 我が党は、 かねてよりこの基本法の理念をわかりやすく県民に示し、 県の進むべき方向を具体的に示した基本法推進のための条例がぜひとも必要であると、 条例の制定を重ねて主張してきたところであります。 このたび、 男女共同参画の推進に関する条例が制定できることは大きな喜びであるとともに、 今後、 大いに期待するものであります。 条例にもありますように、 「男は仕事、 女は家庭」 という固定的な役割分担意識とそれに基づく制度や慣行は社会のあちこちに残っており、 熟年離婚の増加やドメスチック・バイオレンス、 児童虐待の増加など、 社会のさまざまなところにゆがみを生じさせていると言われております。 男女がお互いを尊重し合い、 男だから女だからといって縛られるのではなく、 それぞれが個性や能力を発揮して、 伸びやかに活躍することのできる男女共同参画社会の実現は、 この二十一世紀を乗り切るためのかぎを握っているものと考えます。
この実現のためには、 今回制定する条例の趣旨を県民一人一人が理解することが重要であると考えますが、 県として、 県民に対してどのように働きかけていくのか、 また、 条例前文で市町村との連携、 協働をうたっておりますが、 さまざまな施策を推進していく上で、 市町村の役割は非常に大きいと考えますが、 市町村に対してどのような働きかけを行っていくのか伺います。
次に、 水資源の保全について伺います。
我が県においては、 水道事業の約五六%が地下水を水源としており、 全国の平均二五%と比べ、 飲み水に関しては豊富な地下水の恩恵に浴しているのであります。 つい先日、 県内の全公立小学校四年生三万人が、 夏休みを利用して自分の足で県内の湧水千三十一カ所を調査し、 それぞれの場所を 「豊富なわき水」、 「減ってきているわき水」、 「なくなったわき水」 の三段階に分類したものを、 「静岡県のわき水マップ―湧水版レッドデータ」 としてまとめたことが報道されました。 このマップによりますと、 レッドデータとして湧水池が五つの消滅の危惧レベルで表示されており、 消滅が危惧されているところは全体の四三・三%に当たる四百四十七カ所に及んでいるとのことでした。
先日、 上棟式を終えた静岡県がんセンター近くの長泉町竹原の富士湧水池にも、 地元の皆様の努力によりホタルが飛び始めました。 この富士湧水池は一度は枯渇したものの、 四カ月後に再び湧水が戻ったとのことであります。
そこで、 初めに湧水の保全について伺います。
県内の事業所においては、 地下水をくみ上げる揚水量について、 県条例などでそれぞれの地域の状況に応じた揚水設備ごとの基準を決めているとのことですが、 湧水量の確保のためには、 揚水量の総量を削減しなければならず、 揚水実態を把握することとともに、 その目標値を定めるなど県の積極的な取り組みが必要と考えますが、 県の所見を伺います。
次に、 地下水の水質保全についてであります。
三年前、 私の地元の沼津においても、 広範囲にわたり環境基準を大幅に上回る発がん性のある有機溶剤トリクロロエチレンが検出されました。 その後、 定期的に定点調査や対策は続けられているものの、 根本的な解決には至っておりません。 県内の事業所における地下水汚染は、 トリクロロエチレン、 テトラクロロエチレンといった有機塩素系の化合物を過去に不用意に使用していたことが原因であり、 地下水の水質監視により汚染地域の発見や汚染範囲を把握し、 あわせて原因究明や改善対策を進めることが重要な施策と考えます。 地下水汚染を未然に防止するための県の所見を伺います。
次に、 少子化対策について伺います。
初めに、 保育所待機児童ゼロ作戦についてであります。
先月、 総務省が発表した子供人口調査によると、 四月一日現在の我が国における十五歳未満の子供の数は、 昨年同期と比べ二十四万人減少し一千八百三十四万人となりました。 総人口に占める子供の割合は一四・四%と連続して低下する一方、 六十五歳以上の高齢者人口は一七・七%と増加しており、 少子・高齢化がより一層進行していることがわかります。
国におきましては、 平成十一年十二月に新エンゼルプランを策定し、 保育サービス等子育て支援サービスの充実を軸として新しい少子化対策をスタートさせております。 本県においても、 ふじのくにエンゼルプランに基づき、 県民ニーズの高い多様な保育サービスの充実に積極的に取り組み、 特に、 県独自の事業として乳幼児医療費の助成拡大や乳幼児保育の充実などが図られたところであります。
少子化の要因はさまざま言われておりますが、 ある調査によると、 夫婦が欲しいと思っている理想的な子供の数は二人から三人の間であり、 産みたくても産めないような現状があることを示しております。 我が党は、 このような出産、 子育てに対するいろいろな障害や子育てへの負担感、 不安感を取り除き、 仕事と子育ての両立を支援することが重要であると主張してまいりました。
去る五月七日に、 小泉総理は所信表明演説において、 我が党の主張を取り入れ、 仕事と子育ての両立を積極的に支援するため、 明確な目標と実現時期を定め保育所の待機児童ゼロ作戦を推進し、 待機児童の解消を図ると表明されました。 また、 男女共同参画会議の最終報告にも、 待機児童ゼロを実行するための数値目標が明記されたところであります。 これは、 全国三万三千人の待機児童の解消がおくれると少子化に歯どめがかからないことや、 需要は潜在待機児童を考えると倍以上になるとの危機感のあらわれであると思います。 本県における待機児童の現状と今後どのように待機児童ゼロ作戦を推進していくのか伺います。
少子化対策の二番目は、 小児救急医療体制についてであります。
本県では、 本年十月より乳幼児医療費の助成対象が四歳未満まで引き上げられることとなり、 一歩前進と評価するものであります。 しかし、 私の周りでも小児救急医療体制をもっと充実してほしいとの切実な要望をよく耳にいたします。
小児救急医療が十分に機能しない理由の一つに、 小児科医の不足が挙げられております。 厚生労働省が大学医学部最終学年の学生を対象に行った意識調査によれば、 卒業後、 小児科医を選択しようとしている学生は一割にすぎないとの結果もあります。 小児救急医療は、 夜間や休日の患者が多い上に、 子供自身が症状を正確に伝えられず医師の幅広い知識や経験が要求されることからも敬遠されると言われております。
さらには、 少子化の影響による医療報酬の採算性の低さなどから閉鎖する医療機関もあり、 危機的な状況であります。 こうした問題の解決を図るため、 我が党ではさきに、 すこやかな子供の出産と生育を目的とする小児医療・母子医療・生殖医療に関する十四の提案を発表したところであります。 このうち小児救急医療体制については、 包括的な保健医療サービスを提供する圏域である二次医療圏に最低一カ所、 二十四時間対応の中核医療機関の整備を進めることと、 地域小児医療協議会の創設、 電話・インターネット上での医療情報の提供などを明示したところであります。
そこでまず、 本県における小児救急医療の現状はどのようになっているのか、 また、 小児救急医療の充実強化について、 今後どのように取り組んでいくのか伺います。
次に、 国際技能競技大会について伺います。
二〇〇七年の第三十九回技能五輪国際大会の静岡県開催決定がちょうど一年前大きく報道され、 さらにその二カ月後に、 世界から障害者が集い技能を競う第七回国際アビリンピックの同時開催も決定し、 ダブルの喜びとなりました。 開催の中心となる沼津市、 静岡市の地元にとりまして、 大変ビッグなニュースとなりました。 特に、 両大会の開催決定は、 国際機関が本県におけるものづくりや障害者、 高齢者等に対する取り組みを高く評価したものであり、 国内外の期待に的確にこたえていく必要があるとともに、 静岡県の雄姿を国内外にアピールする絶好のチャンスとしなければなりません。
本県においては、 来年のワールドカップ、 再来年の国体などビッグなイベントが続きますので、 ともすると先のことのように感じられますが、 技能の振興や障害者の社会参加の重要性は年を追うごとに増しており、 両大会の意義は格別なものであると思います。 ゆえに、 大会を幅広い県民の協力や参加を得て、 さらに将来の県づくりにも結びつく大会になるよう準備を進める必要があります。 そこでまず、 県としてどのように両大会の準備を進めていこうとされるのか伺います。
また、 この大会においては、 静岡らしさをどう表現していくのかが重要であります。 例えば、 本県ならではの県民参加の方法や独自の競技種目、 表彰、 あるいはユニバーサルデザインの会場への導入など特色を出していく必要があると考えますが、 静岡らしさをどのように描き出していくのか伺います。
さらに、 両大会の開催会場となる沼津、 静岡市は重要な役割を担っており、 大会の目指す方向性を踏まえて地域づくりを進めることも必要であります。 沼津市においては、 既に大会会場の跡地利用についての提言書が沼津商工会議所の検討会から市へ提出されました。 県として、 両市とどのように連携して開催準備に取り組んでいかれるのか伺います。
次に、 公共工事の入札・契約について伺います。
まず、 公共工事の入札・契約の適正化についてであります。
本年四月から公共工事の入札・契約も透明性を確保し公正な競争の促進を図るため、 いわゆる入札・契約適正化法が施行されました。 この法律では、 国、 地方公共団体など公共工事のすべての発注者に、 公共工事の発注見通しや入札・契約過程、 契約内容の公表、 施工体制の適正化、 不正行為の排除措置を義務づけております。 加えて、 国の定めた適正化指針に基づいて、 入札、 契約、 施工等に関する改善措置を積極的に進めるよう求めております。 公共工事の談合問題や贈収賄事件が起きるたびに、 じくじたる思いをするのは納税者である県民であります。 「快適空間静岡」 をつくるために不可欠である社会資本の整備充実を進めるための公共工事は、 契約から施工に至るまでのプロセスもクリーン、 クリアであることが県民の期待にこたえることであります。
つい先ごろ、 業界専門誌に、 全国都道府県、 政令市の情報公開度をもとにした公共工事入札・契約適正度ランキングが発表されました。 我が県は二位と順調なスタートを切ったと思うのでありますが、 今後どのように取り組んでいくのか伺います。
また、 公共工事の発注機関である県内の市町村においても、 この法に基づいて適正な取り組みが必要であると思いますが、 大きな市はともかく、 多くの町村にとっては、 法律の定める発注施工体制を整えていくことはかなりの努力が要るものと予想されますが、 県としてどのような支援と対策を考えているのかあわせて伺います。
次に、 IT化の推進についてであります。
六月一日、 国土交通省がこの法の趣旨を徹底させるとともに、 透明性の向上、 競争性の一層の向上を通じた公共事業構造改革の一環として、 その基盤を提供するIT化を推進するため、 十月から国土交通省直轄事業での電子入札、 電子納品を先駆的に取り組むと発表いたしました。
また、 地方公共団体等への普及促進として、 国土交通省が先導的に開発してきた技術、 ノウハウを無償で提供するとしています。 電子入札に関しては、 既に神奈川県横須賀市において先駆的に取り組んでおり、 従来の指名競争入札にかえて、 条件を満たせば希望するすべての業者が入札できる工事受注希望型指名競争入札を導入するなど、 九九年度には入札差金が三十億円を超える節税効果につながり、 加えて、 契約事務の透明性の確保、 事務の省力化、 入札金額の適正化などに大きな期待が寄せられております。
国は、 二〇〇七年を目安に都道府県、 政令市への普及を完了するとしていますが、 本県においては、 建設CALSの導入に向け本年度一千万円の予算計上をしたところであり、 国土交通省のシステムがオープンとなりデファクト・スタンダードになると予想されますが、 IT化推進に向けての県の考えを伺います。
次に、 沼津駅周辺総合整備事業についてお伺いいたします。
平成十三年度国土交通省重点施策の中で、 都市基盤の整備を図る上で、 都市の交通問題の抜本的解決を図ることが重要と位置づけました。 また、 国土交通省発足に伴う連携施策推進の代表例として、 駅とその周辺の総合改善を第一に挙げております。 しかし、 昨年十一月に、 沼津南一色線街路事業が与党三党の公共事業の見直しの対象となり国庫補助中止と決定され、 地元市民の会、 行政、 議会が一体となって進めてきた沼津駅の高架事業に水を差す形となりました。 その後、 県の事業評価監視委員会から、 コストの縮減や事業の期間短縮に努めることを条件に継続事業と評価をいただき、 採択基準の緩和に基づいて限度額立体交差事業から連続立体交差事業への変更を国に働きかけていただいていると承知をしております。
一方、 地元においても、 地域振興整備公団による駅北特定再開発事業が本格的に動き始めたことにより、 駅周辺総合整備計画を強力に後押しする弾みがついたと喜んでおります。 いずれにしても、 核となる沼津駅高架事業の都市計画決定を一日千秋の思いで待っているというのが偽らざる気持ちであります。
豊かな自然と歴史を有する静岡県東部のかなめの町である沼津市の中心市街地の活性化、 交通の円滑化にとって極めて重要不可欠の事業であります。 あらゆる点でのコスト縮減のための見直し、 JRとの交渉、 国に対する採択要望等々、 大変な御努力をしていただいていることは十分に承知をしておりますが、 現時点での進捗状況、 都市計画決定の見通しを伺います。
次に、 子供たちをはぐくむ教育環境づくりについて、 教育長にお伺いをいたします。
第一に、 公共教育施設における安全対策についてであります。
冒頭にも申し上げました大阪教育大学附属池田小学校における児童殺傷事件は、 安全と言われたゆえに無防備であった学校がねらわれたとも言えるのではないでしょうか。 今後、 事件の捜査が進めば、 事件の背景や事件を未然に防止することができなかったのか等の検証も行われると思います。
警察庁によれば、 幼稚園や小・中・高校、 大学などへの侵入事件は、 一九九〇年に七百七十八件であったのが、 二〇〇〇年には一千三百五十五件と激増しております。 既に文部科学省は、 六月十一日に、 国公立すべての幼稚園、 小・中・高校、 養護学校などに、 不審者の侵入防止策を早急に講じるよう求める文書を通知したと聞いておりますが、 このような悲惨な事件は二度と起こしてはならないだけに、 対応に関しては急を要すると考えます。
そこで、 県内の幼稚園、 小・中・高校の安全管理体制の総点検を実施すべきではありませんか。 また、 今後の対応策の一つとして、 アメリカなどで普及している民間警備会社のガードマンや退職警察官を活用したスクールポリス・システムの導入を視野に入れて、 子供たちを守る安全体制の強化を図ってはいかがでしょうか。
また、 関係機関と地域住民が一体で安全を確保するため、 地域に学校等安全対策協議会を設置するべきであると考えますが、 県の安全対策に対する対応を伺います。
次に、 学校におけるスクールカウンセラーの充実配備についてであります。
一九九九年度に、 いじめなどによる不登校で三十日以上欠席した児童・生徒は十三万二百二十七人、 多くは中学生で、 不登校の子供の割合も小学校の〇・三五%に対し、 中学校では二・四五%に達しております。 一九七四年度以降、 小・中学校の不登校の児童・生徒数は一貫してふえ続けており、 九七年度以降は十万人を超える状況であります。 また、 いじめを苦にした自殺も後を絶ちません。
傷ついた子供たちの心のケアが急がれており、 高度なカウンセリングの知識と能力を持つ臨床心理士や児童心理学の専門家、 精神科医などが、 教師とは違う立場で子供たちの相談に乗るスクールカウンセラーの重要性が増しております。 既にスクールカウンセラーの配置校では、 九七年度から九九年度にかけて、 不登校生徒の増加率が全体の半分以下になったとの調査報告もあります。 ある学校では、 家庭内暴力で相談に見えた方がスクールカウンセラーにカウンセリングを受け、 二カ月で改善の方向に進んだ。 子供の家庭内暴力がなくなったばかりか、 食事をつくったお母さんに 「ありがとう」、 「ごちそうさま」 が言えるまでになったとの例も見られます。
もちろん、 スクールカウンセラーや心の教室相談員など類似の制度だけが不登校などの問題の対処法ではありませんが、 現にいじめられたりして心に傷を負っている子供たちへの心のケアは時を待てません。 PTSDなど子供たちを今後も襲う精神障害への早期手当ての意味でも重要であります。 県として、 スクールカウンセラーの充実配備にどのように取り組んでいかれるのか伺いたいと思います。 最後に、 公共交通機関における犯罪対策について、 警察本部長にお伺いをいたします。
警察庁が発表したところによると、 昨年、 駅構内の電車の中で起きた暴行傷害事件は、 一千八百十二件で一昨年より五百九十二件増加しております。 この傾向は、 ことしに入ってからも顕著であり、 都内の駅のホームで若者が暴力を振るい乗客が死亡する凶悪事件が発生しております。 発端は、 混雑する電車内において足が当たった当たらないという、 ささいなことでありました。 また、 電車の中で、 いわゆる痴漢行為も急増してきております。 これは国民全体に蔓延してきている社会に対する無関心の風潮がこれらの犯罪を助長しており、 社会全体の公共意識が低下しているあらわれであると考えます。
公明党静岡県青年局では、 被害に遭いやすいと言われている若い女性を対象に、 痴漢の実態調査を本年五月、 県内四カ所の街頭において行いました。 「女のホンネ、 もっとコイ!どっとコイ!」 キャンペーンと銘打ち対面方式でアンケートを行ったもので、 約三千名の女性から回答が寄せられました。 この結果によると、 二十代、 三十代の女性では、 二人に一人が痴漢に遭ったことがある、 または、 それらしきことがあると回答しており、 改めて深刻な実態が明らかになったところであります。
また、 痴漢被害の半数は電車などの公共交通機関の中で被害に遭っており、 時間も通勤や帰宅時間帯が目立っております。 この結果に基づき、 多くの女性利用客が要望している女性専用車両の設置などをJRに申し入れたところであります。 これは痴漢だけでなく、 酔った男性に不愉快な思いをする必要もなく、 また、 男性の痴漢冤罪も防げるのではないか。 さらに、 車内防犯パトロール、 ラッシュ時の車両増加、 緊急ボタンの設置などの要望もありました。
そこで、 本県における公共交通機関における痴漢などの犯罪の現状とその対策をどのようにお考えか伺います。
次に、 高齢者の交通事故防止についてであります。
昨年県内における交通事故の死亡者は三百八名であり、 一昨年と比較すると五十一名の減少でありました。 減少数では全国第一位であると承知をしております。 しかし、 先ごろ県警が発表した交通事故状況によると、 本年四月までの交通事故で亡くなられた六十五歳以上の高齢者は四十三名であり、 この数字は全国ワースト二位とのことでありました。 確かに高齢化が進み、 高齢者の比率が高くなっているとはいえ、 この割合は悲惨な状況であります。 高齢者自身が反射神経の衰えに気づかずハンドルを握り、 事故になる例も散見されます。 高齢者の交通事故を防止していくためには、 警察だけでなく、 地元の市町村や交通安全協会などとも連携を密にすることが必要と考えますが、 高齢者の交通事故の実態と防止のための取り組みをどのようにされているのか伺います。
以上、 当局の明快な答弁をお願いし、 私の質問を終わります。 (拍手)
○副議長 (浜井卓男君) ここで会議時間を延長します。
石川知事。
(知事 石川嘉延君登壇)
○知事 (石川嘉延君) 蓮池議員にお答えをいたします。
初めに、 知事の政治姿勢についてであります。
社会が急速に変化しつつある変革の時代にあって、 私は、 安全、 安心で真に豊かさの実感できる県民生活を実現するためには、 次の時代を切り開く新しい仕組みを積極的につくり上げなければならないという思いで県政に取り組んでまいりましたが、 二十一世紀の本県の基礎をつくる大切な時期を迎えた今、 それをさらに進める決意を新たにしているところであります。
まず、 安全で安心して暮らせる社会を構築するために、 個人住宅の耐震化を強力に進める新たな仕組みをつくるとともに、 だれもが健康で生き生きと活躍できるよう、 健康福祉の仕組みを充実し、 ユニバーサルデザインや老若男女共同参画の考えに基づいて社会の仕組みを変革したいと考えております。
また、 静岡の魅力を高めるため、 しずおか環境行動宣言を普及し、 県民総ぐるみで環境と調和した循環型社会の構築や一層の新エネルギー導入の仕組みをつくるとともに、 未来を開く人づくりのため、 小学校区単位で、 学校、 家庭、 地域が一体となって取り組む新しい地域コミュニティーの仕組みをつくっていきたいと考えております。
さらに、 県民本位の開かれた県政の推進と行政の生産性の向上を図るため、 政策形成過程の情報公開の新たな仕組みをつくるとともに、 本県独自の行政評価制度についてもさらにグレードアップし、 情報公開日本一、 行財政改革日本一の県づくりを進めてまいりたいと思います。
私は、 生活者の視点に立って、 県民の声を最重視し県民の皆様との協働により県政運営に取り組んでいく決意でありますので、 県民の皆様、 県議会の皆様の力強い御支援をお願い申し上げます。
次に、 財政問題についてのうち、 まず、 地方交付税見直し論についてであります。
地方交付税は、 地方団体の基幹的歳入であり、 地方財政計画の策定を通じ、 地方の財源不足額に対応して決まるものでありますことから、 国の都合で他の歳出と同様に一律削減するような性格のものではありません。 このため、 地方交付税の見直しも、 地方税財源を充実強化する立場から検討していくべきであると考えております。 したがって、 今後の地方交付税見直しについての国の具体的な検討の過程、 これを十分に監視をしていかなければいけないし、 必要に応じて意見をどんどん言っていかなければいけないと思います。 改悪をするような事態に対しては、 地方団体、 関係者一丸となってこれを阻止しなければならないとすら思います。
次に、 自主財源の確保についてでありますが、 自主税源となる法定外目的税等につきましては、 特別な財政需要や特定の目的に即した税制にすることが望ましいと考えております。 ただ税源をやみくもにふやせばいいというものではないと思います。 租税負担率はできるだけ高くしない努力をするという大前提の上に立って、 特別な財政需要や特別な地域の目的に即して、 このようなものが制定されることが望ましい、 ふさわしいと思います。
そこで、 じゃ静岡県ではどうかということになりますが、 これまで産業廃棄物や富士山の環境保全に関するものなど、 環境政策を推進するための法定外目的税を検討してまいりました。 産業廃棄物につきましては、 本県に持ち込まれる量に比べまして、 本県から持ち出される量の方が上回っているという状況下にありましては、 税導入の妥当性が問われるなどの問題がございまして、 なかなか実施、 直ちに導入が困難ではないかという印象を強めておるところでございます。
一方、 富士山の環境保全に対する税につきましては、 具体的な課税方法、 税収規模と徴税コストとのバランスなど解決すべき課題がありますが、 今後とも富士山の環境保全対策を総合的に構築していく中で、 有識者等の御意見も伺いながら、 さらに検討を深めてまいりたいと考えております。
次に、 財政健全化計画についてのうち、 県の取り組みについてであります。
本県におきましては、 財政危機に陥る前にいち早く財政健全化への取り組みを開始し、 財政健全化計画をもとに着実に健全化を進めてきたところであります。 当初予算編成時に申し上げました健全化の大幅な進捗に加えて、 平成十二年度決算により大幅な剰余金が生じたことにより、 健全化計画最終年度の平成十六年度の不足額相当が解消され、 このまま推移をしていけば、 県の財政健全化計画は予定の五年を一年早く完了する、 一年早く四年で完了するようなペースになっておるという状態でございます。
こうした健全化の大幅な進捗の背景には、 県税収入の増収など歳入の改善の事実があることもそのとおりでありますが、 一方で、 計画一年目から県民の皆様の御理解や御協力を得ながら歳出の削減を図ってきたことや、 ひとり一改革など職員の知恵を生かした事務的経費の節減、 さらには、 未利用財産の売却を促進してきたことなどがあると考えております。 しかしながら、 蓮池議員御指摘のとおり、 経済が再度後退局面に入ったと報じられるなど、 地方財政を取り巻く環境は決して楽観を許しません。 今後とも財政健全化計画の枠組みを堅持する中で、 手綱を緩めることなく行政事務のスリム化や効率化、 未利用財産の売却の一層の促進など、 財政健全化のための一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、 大規模地震災害対策基金についてであります。
財政調整基金、 県債管理基金、 土地開発基金及び庁舎建設基金の四つの基金は、 条例上、 それぞれ大規模な地震による災害が発生した場合には、 静岡県大規模地震災害対策基金に繰り入れるとされております。 これに従いまして、 本来の大規模地震災害対策基金と以上の四つを合わせて五基金の総額を総称して、 大規模地震災害対策基金と俗称してまいりました。 平成十三年度末のこの五つですね、 五つの大規模地震災害対策基金の残高は千二百八十億円余と見込まれておりますので、 目標額の七百億円は十分確保されております。
健全化計画では、 大事な地震対策のための基金を財源補てんのために安易に用いないという趣旨から、 五基金総額千二百八十億円余のうち、 通常の財政運営に使用できる百五十億円だけを活用可能額として表示をしてまいりました。 このため、 基金残高について、 県民の皆様に誤解を招いたかもしれません。 もしそうだとすると、 これは表示の工夫が足りなかった、 不適切だったということで反省をいたしますが、 地震対策のための基金は十分確保されておりますので、 御承知置きいただきたいと存ずる次第です。
次に、 県債残高縮減のための中期ビジョンについてであります。
平成十二年度末の一般会計の県債残高は約一兆八千七百九十億円で、 このうちの約半分は国により交付税措置されることが約束されております。 したがって、 県の負担は実質約その半分ということになります。 本県の財政規模から言えば十分返済可能な額であると考えております。
県財政に関する県民の皆様への情報提供は、 透明性はもちろんのこと、 いかに具体的、 かつわかりやすく伝えていくかが大変重要であります。 このため、 県のホームページなどを通じまして、 家計に例えて表現したり、 漫画を使って説明するなど、 わかりやすい情報提供に努めているところであります。
また、 蓮池議員の御提案の交付税措置分など県債残高の内訳の明示につきましても、 早速対応してまいりたいと考えております。
また、 県債残高を縮減するためのビジョンでありますが、 財政健全化計画でお示ししているとおり、 計画期間中、 県債残高は二兆円程度を上限とする目標を定め、 これを明示いたしますとともに、 歳出面では公共事業など県債を活用する事業の抑制を図ることとしております。 その結果、 平成十六年度には、 県債の発行額と償還額が逆転し、 県債残高は平成十五年度をピークに低減していくことになります。
地方財政は、 国の制度や予算、 地方財政計画などにより影響されるものが多く、 地方債制度もその例外ではありませんが、 今後とも財政健全化計画の枠組みの堅持に努め、 県債の発行の抑制を図るとともに、 県民の皆様に安心していただける、 わかりやすい情報提供に努めてまいりたいと考えております。
次に、 静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例についてのうち、 直接請求に至った原因についてであります。
静岡空港の建設については、 県の重要施策の一つとして位置づけ、 これまで県民だよりを初めさまざまなメディアを通じ、 また、 さまざまな機会をとらえて、 その必要性を県民の皆様に広く訴えてまいりました。 しかしながら、 昨今の公共事業をめぐる国民的関心の高まりの中で、 既に全体事業計画の五〇%以上の予算が執行された静岡空港の建設についても、 県民の皆様の間において、 改めてその必要性を含む幅広い議論が行われてきております。 こうした状況の中で、 県民の皆様の間で何らかの形でこの問題を直接問い直すべきだという機運が大変高まってきており、 今回の住民投票条例の制定請求という形になってあらわれたものと考えております。
私としては、 こうしたことを踏まえ、 今後さらに県民一人一人が空港の必要性について十分に考え、 適切な御判断をしていただきますように、 十分かつ的確な情報提供に努めてまいりたいと考えております。
次に、 地震対策についてのうち、 予知体制についてであります。
私は、 東海地震から県民の生命、 身体、 財産を守るため、 これまで気象庁を初め国の関係機関に対し、 観測体制の充実強化など地震予知の確度の向上を強く要望しているところであります。 この要望を受けまして、 国においては、 これまでさまざまな地震予知観測機器の整備や調査研究を推進してくれております。 現在では、 観測データに基づき、 二十四時間の監視体制もしいていただいておるところであります。
この結果、 震源域付近の地下構造の状況や地震活動の変化など、 東海地震の姿は、 以前にも比べ、 かなり明らかになってまいりました。 県といたしましても、 みずから春野町などに大深度ひずみ計の整備を行うなど、 これまでも東海地震の予知観測体制の強化に努めてきております。
今回の第三次地震被害想定結果では、 東海地震の予知が的確に行われますと、 突然発生した場合に比べ、 想定される死者の数はおおむね四分の一に軽減されるなど、 地震予知による被害軽減の効果は極めて大きいものがあります。 このため、 引き続き国等の関係機関に対する観測体制の一層の充実強化を働きかけますとともに、 県といたしましても国と協力しながら、 地震予知確度の一層の向上を図ってまいりたいと考えております。
しかし、 それにもかかわらず、 突然発生するという危険もあるわけでありますので、 この両面作戦ですね、 なかなかその予知の努力はするけれども、 突然来るかもしれないと両方呼びかけていかなければなりませんので、 その辺の難しさもまた御理解いただきますと同時に御支援も賜りたいと思います。
次に、 男女共同参画推進条例についてであります。
今回お願いしております条例は、 男女共同参画推進の取り組みをさらに加速するために、 県を初め県民の皆様や民間の団体の役割をわかりやすくお示しするとともに、 県がこれから行っていく施策の骨格等を定めたものであります。 この条例制定後におきましては、 条例を広く県民の皆様に理解していただくために、 地域会議を県内各地で実施するほか、 七月三十日の男女共同参画の日における県民の集いの開催や顕彰事業の実施などにより、 男女共同参画推進の一層の機運の盛り上げを図ってまいります。
また、 この条例をより実効あるものとするためには、 住民に身近な市町村の積極的な取り組みが大変重要であると思います。 蓮池議員の御指摘のとおりであります。 このため、 県では、 市町村においても男女共同参画を推進する基本計画などを策定していただけるように、 そしてまた、 その計画に基づいて事業を着実に推進してくれるように働きかけますとともに、 事業の企画や推進のための情報提供や助言、 担当職員を対象とした専門講座の開催などきめ細かな支援を行ってまいる考えであります。 今後とも市町村と連携しながら、 条例の趣旨をより多くの県民の皆様に理解していただくよう努めてまいりたいと考えております。
次に、 国際技能競技大会についてであります。
平成十九年の第三十九回技能五輪国際大会及び第七回国際アビリンピックの両大会に向けまして、 本年度中に県としての基本的な構想を策定し、 来年度以降、 国を通じて国際機関に対して提案するとともに、 基本計画の策定など具体的な準備を進めていくこととしております。
基本構想の策定に当たりましては、 広く各界の皆様から御意見をいただくために、 国際技能競技大会静岡県基本構想策定委員会を設置をいたしまして、 昨日、 第一回の委員会を開催したところでございます。 また、 両大会に静岡らしさをどう描き出していくかにつきましては、 基本構想策定委員会において、 県民各界の積極的な参画によるコラボレーションの推進、 ユニバーサルデザインを取り入れた会場整備と大会運営、 同時開催のメリットを生かしたさまざまな交流機会の創出などの視点に立った検討をお願いいたしました。 と同時に、 静岡県の魅力を世界に向けてどのように発信していくかにつきましても、 検討をお願いしたところでございます。
この基本構想の策定に当たりましては、 地元の静岡市、 沼津市と一体となって取り組むなど、 緊密な連携を図っております。 特に、 沼津市門池地区におきましては、 技能五輪国際大会の主会場として予定しております県立沼津技術専門校の整備などと、 沼津市で検討している大会後の東部地域全体の振興を見据えた整備構想とが調和したものとなりますように市と十分調整を図ってまいります。
また、 静岡の国際アビリンピック会場周辺につきましても、 道路や商店街、 宿泊施設などのユニバーサルデザイン化が大きな課題となっておりますので、 今後とも静岡市と連携をとりながら、 こうした課題に適切に対処し、 意義のあるすばらしい大会とするよう努めてまいる考えであります。
なお、 その他の御質問につきましては、 関係部長、 教育長から御答弁を申し上げます。
○副議長 (浜井卓男君) 鈴木総務部長。
(総務部長 鈴木雅近君登壇)
○総務部長 (鈴木雅近君) 財政問題についてのうち、 税収見通しについてお答えいたします。
平成十三年度の県税収入見込み額につきましては、 国の経済見通し、 地方財政計画を参考にするとともに、 主要企業の収益動向などをもとに、 平成十二年度最終予算とほぼ同額の四千七百八十億円を計上したところでございます。 平成十三年四月、 五月の調定実績では、 県税全体で前年度対比九七・一%とやや厳しい状況にありますが、 法人二税において本県の税収を支えてきました実績ある上場企業の申告が今後提出されることなどにより、 前年度並みに回復してくるものと考えております。
しかしながら、 我が国の経済の先行きは不透明感を増しつつありますため、 内外の経済状況の推移をさらに慎重に見守りつつ、 税収の確保に最大限の努力を続けてまいる所存でございます。
次に、 静岡空港建設の是非を問う住民投票条例についてのうち、 まず、 投票経費と準備期間についてであります。
住民投票に要する経費につきましては、 条例の内容が固まらない現段階では金額の確定は困難でございますけれども、 仮に知事選挙並みに実施されるとして試算いたしますと、 候補者のポスター掲示に要する経費等が見込まれないことなどから、 今回の知事選挙の執行経費であります十三億六千万円を二億円程度下回ることになります。
また、 準備期間につきましては、 前例である沖縄県では条例の施行から二カ月半を要しておりますが、 今回の住民投票では、 市町村との協議により多くの時間を要することが見込まれますことから、 少なくとも三カ月以上は必要ではないかと考えております。 なお、 市町村との協議が難航した場合には、 さらに準備期間が必要になるものと考えます。
次に、 市町村への事務委託についてであります。
住民投票資格者名簿の作成を初めとする投開票事務につきましては、 選挙の場合と同様、 公正、 公平に事務を処理する観点から、 実務に精通した市町村の協力が不可欠であるというふうに考えております。 市町村に事務処理をお願いする方式といたしましては、 地方自治法第二百五十二条の十四の規定に基づく事務の委託によるほか、 第二百五十二条の十七の二の規定に基づく県条例による事務処理の特例による権限移譲の方法がありますが、 いずれの方法を採用するにせよ市町村の御理解と御協力が必要であります。 このため、 仮に住民投票を実施することとなった場合は、 市町村の皆様と十分協議し、 全力を挙げて御理解と御協力をいただくことが必要になるものと考えております。
次に、 地震対策についてのうち、 まず第三次被害想定の県民への周知についてであります。
五月三十日の静岡県防災会議で公表いたしました第三次地震被害想定結果につきましては、 想定結果の概要だけでなく、 中学校区単位でも十分把握できるよう、 各地域の震度や液状化危険度、 津波浸水予想地域などの詳細な想定図を静岡県防災局のインターネット・ホームページにも掲載し、 広く県民の方々に見ていただけるようにしています。 今後は、 県地震防災センターでの広報啓発、 パンフレットや全戸配布する自主防災新聞などの広報紙等を通じて、 被害想定結果をわかりやすく紹介することとしております。
また、 現在ほぼ町内会単位で被害想定結果の数字を見ることができるよう、 防災局のホームページに掲載する準備を進めており、 県民だれもが、 いつでも自分の居住地の想定結果を閲覧できる体制を早急に整備してまいりたいと考えております。
次に、 避難場所の確保についてであります。
まず、 避難所の耐震化につきましては、 昨年度県が実施した市町村防災体制実情調査によれば、 五十一の市町村では面積にして八〇%以上の避難所で耐震性が確保されていますが、 その一方で、 十二の市町村については五〇%未満となっております。 こうした市町村に対しては、 避難所の耐震性を確保するよう助成制度の活用を促進し、 適切な支援をしてまいりたいと考えております。
次に、 避難所が液状化危険度の大きな地域にある場合の見直しについてであります。 地盤の液状化によって避難所の建物が倒壊する恐れは少ないものの、 建物が傾いたり不等沈下する可能性は考えられます。 この場合には、 避難所として使用する前に、 応急危険度判定によって使用の可否を判断することとなります。 安全な避難所を確保するため、 今後とも市町村が避難所を指定する際には、 液状化危険度の高い地域をできるだけ避けるよう指導してまいりたいと考えております。
次に、 人的被害の減少策についてであります。
阪神・淡路大震災では、 亡くなった方の八割強が住宅の倒壊などによるものでありました。 このため、 住宅の耐震性を確保することが人命を守る上で極めて重要でありますことから、 県では、 市町村と協力して、 県内の古い木造住宅約六十万棟の耐震化を促進するため、 プロジェクト 「TOUKAI−0」 を実施しております。 第三次地震被害想定においては最大五千九百人の死者のうち四千六百人が建物の倒壊によるものと想定しておりますが、 プロジェクト 「TOUKAI−0」 を強力に推進することによりまして、 東海地震における家屋の倒壊による人的被害を確実に減らすことができるものと考えております。 以上でございます。
○副議長 (浜井卓男君) 福山企画部長。
(企画部長 福山嗣朗君登壇)
○企画部長 (福山嗣朗君) 静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例についてのうち、 情報提供についてお答えいたします。
住民投票の実施に当たりましては、 県民の皆様に正確な情報に基づいて主体的に意思を表明していただくことが何よりも大切であると考えております。 このためには、 最新の工事の進捗状況、 空港の必要性などについて県民の皆様に十分判断していただく情報を伝えていくことが重要であり、 その際、 県民の皆様の間で十分な討議、 討論が行われることも有効な方策と考えております。
具体的には、 県内各地での各種団体や県民の会合などにおける空港説明会や意見交換会の実施、 現地見学会の開催などを行うとともに、 公開討論会につきましても、 その実施方法等を今後検討してまいりたいと考えております。 これらの対応策により、 県民の皆様のお一人お一人が空港の必要性について十分に考え、 適切な御判断をいただけますよう最大限努力してまいりたいと考えております。
○副議長 (浜井卓男君) 栗原環境部長。
(環境部長 栗原 績君登壇)
○環境部長 (栗原 績君) 水資源の保全についてのうち、 初めに湧水の保全についてお答えいたします。
湧水の保全には地下水量の確保が重要であります。 本県では昭和三十年代からの高度成長期に水利用が進み地下水位が低下したことなどから、 昭和四十六年に地下水の採取の適正化に関する条例を制定し、 工業用水道への水源転換により揚水量を削減するなど、 地下水の適正利用に努めてまいりました。 その結果、 県内の地下水揚水量の七〇%を占める条例指定地域五カ所の揚水量は、 昭和四十年代の約五百万トンが現在約二百三十万トンと五〇%以上削減されております。 しかしながら、 今回作成したわき水マップでも明らかになったように、 身近な湧水は減少してきております。 このため、 揚水量の実態把握や削減指導が的確に行えるよう、 関係市町村と条例指定地域の拡大に向けた協議を進めているところでございます。
特に、 近年湧水を初めとする豊かで潤いのある水環境を求める声が高まりつつあることから、 流域全体の健全な水循環を目指して、 平成十二年度から、 安倍川や大井川などを対象に流域水循環実態調査を実施しており、 こうした結果を踏まえ、 今後とも適正な地下水利用と湧水の保全に努めてまいります。
次に、 地下水の水質保全についてであります。
県民生活に密着する地下水の汚染を未然に防止することは、 大変重要なことと認識しております。 県は、 これまで年間を通し実施している立入検査の中で、 未規制の化学物質についても適正に処理し管理するよう指導しております。 また、 事業所の新たな設置や施設の増設の際には、 本県独自の制度であります事前協議の中で、 さまざまな物質の環境への排出量を極力低減するという観点から、 地下水汚染の未然防止も含めて指導してまいりました。 さらに、 平成十二年十月には、 未規制となっている四百三十五種類の化学物質について条例で指定し、 適正処理及び適正管理への一層の取り組みを求めたところであります。
こうした中、 国におきましては、 大気や水、 土壌などの環境中に排出する化学物質の量を事業者みずからが把握する、 いわゆるPRTR法を制定し、 平成十四年四月から施行されることとなりました。 現在、 県といたしましては、 新たに制定されましたこのPRTR法の施行に向けて市町村単位、 流域単位できめ細かに集計し、 わかりやすい形で公表する電子情報処理システムの構築に向けて取り組んでいるところであり、 事業者が自主的に地域に公表するような仕組みについても検討しているところであります。 今後ともこうした取り組みを推進し、 地下水汚染のさらなる未然防止に努めてまいります。
○副議長 (浜井卓男君) 木本健康福祉部長。
(健康福祉部長 木本陽三君登壇)
○健康福祉部長 (木本陽三君) 少子化対策についてのうち、 初めに保育所待機児童ゼロ作戦についてお答えいたします。
保育所における待機児童につきましては、 これまで保育所の新増設や定員の枠を超えた入所児童の受け入れ、 家庭で児童を預かる保育ママ制度などの施策を積極的に進め、 その解消に努めてまいりました。 平成十年四月の全国調査時点では、 千七十九人の待機児童でありましたが、 本年四月には、 中核市の百五十九人を含めて都市部を中心に全県で四百四十五人、 保育所入所を希望する子供約四万五千人の約一%まで減少してきております。
県におきましては、 子育てと仕事の両立支援を一層強く進めるため、 本年三月に子育て支援総合計画 しずおかエンゼルプラン21を策定し、 多様な保育サービスの充実を施策展開の第一に掲げ、 乳幼児を含む低年齢児保育、 緊急一次保育などの機能を備えた保育所整備や幼稚園における預かり保育などを計画的に進めていくこととしております。
保育サービスの提供につきましては、 地域の実情を踏まえ、 住民ニーズに的確に対応していくことが重要でありますので、 市町村の主体的な取り組みを支援し、 民間活力の積極的な導入を進めるとともに、 小泉内閣の待機児童ゼロ作戦を機に、 だれでも、 いつでも、 どこでも、 必要なときに必要な保育サービスが受けられるよう、 全力で待機児童の解消に努めてまいりたいと考えております。
次に、 小児救急医療体制についてであります。
県の小児救急医療は、 軽症患者に対する初期救急医療と重症患者を受け入れる第二次救急医療、 さらに重篤患者に対処する第三次救急医療まで三段階の体制をとっております。 しかしながら、 小児科医の不足などから、 地域によりましては、 小児科医が即座に対応できる体制とはなっていないのが現状であり、 その場合には、 当番の内科医が対応したり、 患者の症状によっては小児科医を電話で呼び出すオンコール制や、 あるいは小児科医が当番となっている病院または救命救急センターへ搬送するなどにより、 小児救急医療に当たっているのが実態であります。
このため県では、 小児救急医療の強化を図るため、 平成十一年度から、 二次保健医療圏での小児救急医療支援事業を推進しているところでありますが、 実施主体となります市町村においては、 小児科医の不足から小児専門の独自体制が構築できないなどの事情により、 思うような進展が見られていないところであります。
いずれにいたしましても、 小児救急医療については、 少子化の進行、 核家族化、 共働き家庭の増加、 小児科医の不足、 小児医療の不採算性、 小児科標榜医療機関の減少など、 いろいろな要因が複雑に連鎖しながら全国的な問題となっております。 このようなことから、 県といたしましては、 国に対して小児医療の診療報酬制度の改善や小児科医の養成、 確保などの抜本的な対策を要望するとともに、 市町村や医療関係者の御理解と協力を得て協議会を設け、 地域の限られた医療スタッフや病院施設をいかに効率的かつ有効に活用し、 小児救急医療体制を充実するかについて検討を進めてまいります。
○副議長 (浜井卓男君) 山口土木部長。
(土木部長 山口 修君登壇)
○土木部長 (山口 修君) 公共工事の入札・契約についてのうち、 初めに、 公共工事の入札・契約の適正化についてお答えをいたします。
本県では、 公共工事の入札契約の透明性を確保し公正な競争を促進するため、 かねてから入札・契約方法の改善を進めますとともに、 発注の見通しや入札結果などの情報の公開を他県に先駆けて実施をしてまいりました。 このたび施行された適正化法は、 入札・契約にかかわるあらゆる情報を公開することなどにより、 技術と経営にすぐれた企業が生き残れる環境をつくり上げていくことを目的としたものであり、 県といたしましても、 この法律に基づき適正化の取り組みを一層充実していく必要があると考えております。
具体的には、 法律で公表を義務づけられた情報のうち、 工事の発注見通しに関しましては、 この四月に本年度第一回目の公表を行い、 入札・契約の情報に関しましても、 従来から公表している入札参加者や入札金額等に加えまして、 指名理由や契約内容などを新たに公表することとしたところであります。 また、 工事現場におきます適正な施工体制を確保するため、 各発注部局で要領を定め施工技術者の配置の状況等を点検することとしているところでございます。
さらに、 発注者が取り組むべきガイドラインとして定められた事項につきましても、 入札・契約の過程や内容につきまして、 学識者等の第三者の意見を適切に反映するための入札監視委員会を設置する予定であります。
また、 県内市町村に対しましても、 本年度既に八回の説明会を実施をし、 法令の周知と適切な対応を要請したところでありますが、 今後は全市町村が加入をする静岡県公共工事契約業務連絡会議の運営体制の強化を図り、 情報提供や意見交換等をより緊密にするなど、 発注体制の整備を支援してまいりたいと考えております。
次に、 IT化の推進についてであります。
公共工事の発注や施工などの情報化を推進するために、 国土交通省を中心にCALS/ECの導入が進められており、 平成十六年度からは本格的に工事関係書類の電子納品やインターネットによる電子入札が行われる予定と聞いているところであります。 県といたしましても、 CALS/ECの導入により、 効率的で透明性の高い事業執行が可能となるなど大きな効果が期待されることから、 積極的にその推進を図っていく必要があると考えております。 このため、 昨年度から土木事務所を中心に、 設計、 積算段階での電子メールの活用や工事写真の電子納品などの実証実験を開始するとともに、 CALS/ECの普及を目指しました講習会を開催したところであります。
本年度におきましても、 実証実験のメニューや規模の拡大を図りますとともに、 CALS/ECの本格的導入に向けまして、 県や市町村、 建設業界などから構成される静岡県CALS/EC推進協議会がこの七月に発足される予定でございまして、 発注者と受注者が協力してアクションプログラムを策定することとしております。 CALS/ECは、 公共事業に情報技術を適用して、 その根本的な革新を目指すものでありますことから、 今後とも国及び他県の動向を注視しながら早期の導入を図ってまいりたいと考えております。
○副議長 (浜井卓男君) 杉田教育長。
(教育長 杉田 豊君登壇)
○教育長 (杉田 豊君) 子供たちをはぐくむ教育環境づくりについてのうち、 初めに、 安全対策についてお答えをいたします。
大阪教育大学の附属池田小学校における児童殺傷事件は大変痛ましく、 二度と起こしてはならない事件であり、 早急に子供たちの安全確保対策を講じていく必要があります。 そのため、 事件当日の六月八日、 情報を得た段階で直ちに各公立学校と三つの教育事務所あてに、 安全確保を求める通知を出しまして、 開放の必要のない門扉の閉鎖、 部外者の立ち入りの把握、 教職員による自主警戒体制の確立等について指導をしたところであります。
また、 六月十一日には、 学校の安全管理体制について緊急の再点検を要請し、 既に県内すべての教育委員会、 学校において点検を完了しているところであります。 今後、 その具体的な取り組み事例をまとめ、 七月当初には各教育委員会、 各学校に送付し、 これらを参考にしつつ、 それぞれが実情に応じて安全管理の一層の強化に取り組んでいくよう指導してまいります。
なお、 議員御提案の関係機関や地域住民との連携につきましては、 県内各地に設置されております学校警察連絡協議会の一層の活用を図ることとしておりまして、 スクールポリス等につきましては、 各国の置かれた事情等も異なりいろいろ課題も想定されますので、 今後とも幅広く検討してまいりたいと考えております。
次に、 スクールカウンセラーの充実についてであります。
いじめ、 不登校児童・生徒の問題行動等の対応に当たっては、 学校におけるカウンセリング機能の充実を図ることが重要な課題であります。 特に、 スクールカウンセラーにつきましては、 適切な指導、 助言を通して、 子供の心が安定し粗暴行為がなくなった事例、 子供の言動に対する保護者の理解が深まり不登校が解消された事例等が報告され、 大きな成果が上がっているものと認識しております。
文部科学省では、 昨年、 今後五年間でスクールカウンセラーをすべての中学校に配置をするという方針を打ち出しており、 県といたしましては、 本年度新たに県内の五十五の中学校にスクールカウンセラーを配置したところであります。 いじめ、 不登校児童・生徒等への対応のみならず、 大阪府の児童殺傷事件に見られるような心的外傷後ストレス障害、 いわゆるPTSDでありますが、 これへの対応も含めて、 カウンセリング機能の果たす役割はますます大きくなっておりますので、 ハートケア相談員、 心の教室相談員ともあわせ、 その一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
○副議長 (浜井卓男君) 佐藤都市住宅部長。
(都市住宅部長 佐藤侃二君登壇)
○都市住宅部長 (佐藤侃二君) 沼津駅周辺総合整備事業についてお答えいたします。
この事業の中でも重要な意義を持つ静岡県東部拠点特定再開発事業が平成十二年三月に事業認可を受け、 去る五月三十日に地域振興整備公団により起工式が行われ、 事業の第一歩が踏み出されたところであります。 この事業は、 沼津駅北地区十二・一ヘクタールにおいて、 土地区画整理事業によりまちづくりを進めるものであり、 今年度は北口駅前広場の整備を行うこととなっております。
また、 鉄道高架事業については、 県の事業評価監視委員会から意見として示されたコスト縮減と事業の期間短縮のため、 鉄道高架の橋梁の構造など計画内容の見直しをするとともに、 県、 市の費用負担の軽減が期待できる連続立体交差事業方式での新規採択を目指し、 県、 市一体となり、 国及びJR東海と鋭意調整を進めているところであります。 県といたしましては、 計画の見直しを一刻も早く完了し、 関係機関との合意形成を図り、 早期の都市計画決定を目指していきたいと考えております。
○副議長 (浜井卓男君) 知念警察本部長。
(警察本部長 知念良博君登壇)
○警察本部長 (知念良博君) まず最初に、 公共交通機関における犯罪対策についてお答えいたします。
公共交通機関における痴漢などの犯罪の現状でありますが、 通勤、 通学途上の女性が混雑の中で体をさわられるなどの痴漢行為を受けたとして、 鉄道警察隊が受理した件数は、 昨年一年間で六十五件、 本年は五月末現在で十七件であります。
警察では、 被害者と一緒に警察官を乗車させ警戒に当たるなどにより、 痴漢の防圧検挙を図っているところでありますが、 昨年は十三人を検挙、 本年も五月末までに九人を検挙しているところであります。 この痴漢行為については、 被害者が届け出をためらうなどの傾向がありますので、 警察への届け出件数は氷山の一角と認識しているところでありますが、 議員御指摘の街頭でのアンケート調査によりますと、 二十代、 三十代の女性では二人に一人が痴漢の被害に遭っているとのことでありますし、 また、 他の調査でも同様の結果が出ていると承知しているところであります。
県警察としましては、 これらを重く受けとめまして、 痴漢行為の取り締まりにさらに一層厳しく対処していくこととしているところでありますし、 また、 凶悪な犯罪等の発生抑止をあわせ視野に入れて、 六月十一日付で県下の各警察署等に対し通達を発出しまして、 朝夕の時間帯の駅頭、 駅構内での警戒強化、 列車警乗活動の強化などを指示しているところであります。 加えまして、 六月二十日には、 県内に所在するJR及び七つの私鉄業者と警察が連絡会議を開催しまして、 相互に連携して、 痴漢等の犯罪防止活動に努めていくこととしたところであり、 今後とも各種犯罪の防圧検挙を期して総合的な対策に取り組んでまいりたいと考えます。
次に、 高齢者の交通事故防止についてお答えいたします。
平成十三年五月末現在の高齢者が関係する事故は、 件数で二千九百八件、 死者四十八人、 負傷者千九百五十六人であり、 全事故の約一八%を占めております。 高齢者の交通事故死者数でありますが、 全死者の四二%を占めておりまして、 高齢者人口が全体の一七・八%であることと比較しますと非常に高いという状況にあります。
幾つかの論点を申し上げますと、 歩行中、 自転車乗車中に亡くなった方は二十八人であります。 その中の二十四人、 八五%の方が運転免許を持っていないという状況が判明しております。 それから、 自宅から五百メートル以内の場所で命をなくされているという状況も判明しております。 高齢者の死者数 県別の状況ですが、 議員御指摘のとおり四月末現在で全国ワースト二位、 五月末現在でも埼玉、 北海道に次いで全国ワースト三位という状況でありまして、 まことに残念であります。 県警察としましては、 以上のような実態を踏まえ、 今後の下半期の対策として、 高齢者事故防止に着目した交通安全情報の提供活動や市町村、 関係機関、 団体と連携した諸対策を強く推進してまいる方針であります。
ここで対策の幾つかを具体的に申し上げますと、 一つは、 反射材の効果を具体的に説明しながら配布をし、 夜間外出時の着用を促進する二十八万高齢者ピカット作戦の展開。 県、 市町村と連携した対策であります。 二つは、 道路管理者、 老人クラブ等との合同による事故多発地点などの交通診断。 三つは、 高齢者宅の訪問指導。 四つは、 高齢者の集まる場所へ出向いての出前方式による参加体験実践型の交通教室の開催などであります。
いささか情緒的になるかもしれませんが、 あらゆる困難を乗り越えて今日の日本を築き上げてこられた高齢者の方々が、 突然不意の交通事故に遭って命を取られてしまうということは、 まことに残念至極なことでありますので、 県警察としましては、 以上申し述べた諸対策を軸にしながら、 今後も効果的な施策を見出し積極的に取り入れつつ、 高齢者事故の防止に強く取り組んでまいりたいと考えております。
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