本会議会議録
質問文書
平成15年12月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 山村 利男 議員 | |
質問分類 | 一般質問 | |
質問日: | 12/08/2003 | |
会派名: | 自由民主党 | |
質疑・質問事項: |
○副議長 (小野健吾君) ただいまから会議を開きます。
議事日程により、 知事提出議案第百三十一号から第百四十八号までを一括して議題とします。
質疑及び一般質問を行います。
通告により、 十五番 山村利男君。
(十五番 山村利男君登壇 拍手)
○十五番 (山村利男君) 皆さんおはようございます。 早朝から大変御苦労さまでございます。
私は自由民主党所属議員として、 当面する県政の諸課題について、 知事並びに関係部長にお伺いをいたします。 一生懸命頑張りますから、 感動する答弁をよろしくお願いいたします。
初めに、 静岡空港についてお伺いをします。
昭和六十年代初め、 静岡県中部地区と西部地区の政界人、 財界人が中心となって、 今後の県の発展にとって空港は必要だと建設促進の機運が高まりました。 その後、 静岡県新総合計画に空港整備構想が組み込まれ、 静岡県空港建設検討専門委員会が設置され、 運航空域、 環境、 県民のアクセス条件等から空港建設候補地について専門的な調査検討が行われました。 昭和六十二年十二月の県議会全員協議会において、 当時の知事が建設予定地を榛原、 島田と決定することを発表し、 また県議会においても熱心な議論が行われ、 平成六年、 政府において事業採択が行われたと記憶しております。
そして、 その後の予算獲得の運動、 活動もまた熱心に行われました。 今までの関係者の御努力、 御尽力は言葉でもってあらわせないほど大変だったと思います。 私は昨年の七月まで国会議員の秘書を東京・永田町で務め、 当時の運輸省など二百回を超える要請、 陳情にほとんどすべて同席をさせていただきました。 今までの静岡県は、 東京と大阪の中間に位置するという有利さで、 東海道新幹線、 東名高速道路の建設等大プロジェクトは、 静岡県民が黙っていてもいとも簡単に国の方でつくってくれました。 今回の静岡空港建設は、 本気になって中央省庁に要請、 陳情をしたのは初めてと思われるくらい熱心に行われたわけでございます。
そういう十数年間にわたる関係者皆さんの熱意、 努力に水を差すような事態が現在生じているのはまことに残念であります。 その残念なことの一つに、 静岡空港建設反対署名国会議員の行動であります。 口先では地方分権、 地方の時代と言いながら、 本県が事業主体となる静岡空港、 第三種空港が、 県民から選ばれた知事が、 そしてまた県民から選出された県議会の承諾のもとに進めてまいりました事業について、 本県と関係のない国会議員が見直しを求めてくるということは全く残念でなりません。
また、 もう一つ残念なことに、 石川知事の静岡空港建設に対する発言が少しトーンダウンしてきた気がするわけでございます。 ことしの四月に石川知事は、 残事業用地取得のため土地収用法等の法的手段をとる覚悟がある旨発言をされました。 私は見かけによらず、 はっきりと意見を述べる骨太の精神を持った県知事だなあと思いました。 今までの経験を生かし、 空港建設の応援をしようとかたく心に誓ったものでございます。
県内の産業の今後の振興にとって、 海外との交流、 特にアジア地域との交流がますます必要となる時代、 また富士山というすばらしい観光資源を持っている我が県にとって、 観光振興に大いに寄与する静岡空港の必要性はますます大きくなるものと確信をいたしております。 そこで知事にお伺いしたいと思います。
先祖伝来の農地を涙をのんで提供し、 協力してくれた多くの地元の地権者の皆さんのお気持ちを察するとき、 また県民の代表者である県議会の承認を得ているなど必要な法律上の手続をしっかりと踏んでいる静岡空港の建設がいっときもおくれることは、 県の財政だけでなく、 いろいろな面におきまして大変な損失であります。 土地収用の法的手段を早急にとる時期に来ていると私は思いますが、 いかがなものでございましょうか。
次に、 県立静岡がんセンターについてお伺いをします。
ここ数年、 日本全国だけでなく、 静岡県においての死因の第一位は悪性新生物、 第二位は心疾患、 第三位は脳血管疾患であります。 心疾患、 脳血管疾患は減少傾向にありますが、 第一位の悪性新生物、 いわゆるがんは増加傾向にあります。 不治の病と言われたがんの五年生存率は、 今では六〇%に向上し、 甲状腺がんや乳がんは既に治るがんと考えられるようになったと言われております。
しかし、 医学がこれほどまでに発達している現在においても、 がんの増加傾向を打破することができないのです。 がんを宣告されたらどうしようと常に我々は不安を抱いています。 インフォームド・コンセントという言葉がありますが、 治療を行うとき、 本人に説明、 納得、 そして同意を得ることを言うのですが、 がんと宣告された本人はもちろんですが、 その家族、 親族の者にとってもまさに目の前が真っ暗になり、 一瞬にして地獄へ突き落とされたそういう気になると思います。 本人ががんと宣告されたとき、 人間の尊厳を保ちながら生きていくということは大変なことであります。 将来にほんの小さな望みでも、 希望の光でもないことには生きていかれないと思います。
私は静岡がんセンターががん患者にとっても、 その家族にとっても希望の光であると思います。 関係者にとって、 最先端の医療技術を持った静岡がんセンターが開院をしたことは無上の喜びであります。 私はその静岡がんセンターがますます充実発展することを心から、 心から願って質問をしたいと思います。
静岡がんセンターの平成十四年九月一日から平成十五年三月三十一日までの決算書が出されましたが、 十一億円余りの余剰金が出ました。 実際には一般会計からの負担金が四十二億円余りもあり、 なぜこのような黒字にしたのか、 まことに奇妙な決算でありました。 まあこれは会計法上の許された措置ということでございますので、 これはいいといたしましても、 静岡がんセンターのトップがさまざまな会合で、 ことしは四十億円の負担金だったが来年以降五十億円から六十億円の負担金を入れても赤字が見込まれると公言しているとお聞きいたしました。 幾ら病院事業とはいえ、 この負担金は余りにも大きいのではないでしょうか。
それをトップの方みずからが外部の方に向かって、 負担金や赤字は当然と言うのでは全く納得がいきません。 県立総合病院、 こども病院などの健全経営を目指す努力を私は見習うべきだと思います。 立ち上がったばかりの静岡がんセンターに、 一般会計からの負担金が必要というのはわかりますが、 一般の病院の二〇%が赤字経営で大変な努力をしておられる中、 苦しんでいる中、 医療現場のトップの方が外部に負担金や赤字は当然だと公言するのはいかがなものでございましょうか。 トップとしての資質に欠けるものではないでしょうか。 組織は人なりとよく言われますが、 幾ら先端医療技術を導入し設備を整えたとしても、 その組織を運営する人に問題があるとしたら問題です。
またもう一つ問題があります。 赤字の大きな原因の一つが、 むだな組織にあるのではないでしょうか。 病院事務局とは別にあるマネジメントセンターというトップ直下の組織は疑問であると思います。 いかなる理由でマネジメントセンターという組織をつくったのか、 私はその組織は整理された方が、 むだな支出を大幅に削減できるのではないかと思います。 組織改編を今後行う考えがあるのか、 また今後の静岡がんセンターの運営についての当局のお考えをお聞きしたいと思います。
次に、 都市エリア産学官連携促進事業についてお伺いします。
本県中部地域においては、 静岡薬科大学の立地により、 医薬品、 化粧品関係企業が集積するとともに、 静岡県水産試験場、 静岡工業技術センター、 静岡大学農学部などの技術支援のもと、 缶詰製造を初めとする食品関係企業も集積しており、 近年では飲料関係や機能性食品なども成長産業として注目を集めております。
このような中、 昨年九月から都市エリア産学官連携促進事業を財団法人しずおか産業創造機構を中核機関として、 さきに述べた大学や地域の関連企業により、 「心身ストレスの評価系の構築と抗ストレス食品等素材の開発」 をテーマに、 地元の天然素材である茶、 ミカン、 ワサビ、 バラ、 魚などの食品加工残渣、 駿河湾海洋深層水などに含まれるストレス軽減物質の探索と抽出などを研究するとともに、 ストレスを簡易に計測できるシステムを開発、 実用化することを目指していると聞いております。
これは、 現代の高ストレス社会におけるさまざまな病――切れる子供、 自殺、 痴呆性老人、 アレルギーなどを克服するとともに、 地元の天然素材や産学官の研究体制のポテンシャルを生かしてプロジェクトを進めるものであり、 タイムリーなテーマ設定であると思います。
また、 同じ昨年度には静岡県立大学において、 「薬食同源」 をテーマに、 二十一世紀COEプログラムが採択され、 薬と食事の複合作用の研究などや専門人材の育成を図ることとされており、 さらにファルマバレーセンターにおいて実施されつつあります治験ネットワークなどとの連携や相乗効果も大いに期待できるものであります。 この事業の愛称も、 フーズ・サイエンスヒルズに決定されたということで、 東のファルマバレー、 西のフォトンバレーに負けないよう、 中部地域の産学官がスクラムを組み早期に成果を上げ、 地域企業の技術力の向上や新製品開発につながるものになるよう念願しているものであります。
そこで、 都市エリア事業などによる成果を地域の企業などに技術移転する手段、 方法はどのように考えておられるのか。 また県としてはどのように支援をしていくのかについてお伺いをいたします。
次に、 茶業の振興についてお伺いします。
お茶は天然、 自然の飲み物として、 多くの日本人に最も好まれる飲料として定着しております。 動脈硬化、 脳卒中予防、 高血圧、 食中毒予防、 美容と健康、 虫歯予防、 口臭抑制、 発がん作用抑制効果、 知的作業能力、 運動能力の向上、 老化防止、 血糖値降下作用等々、 数え上げれば切りがないほど新たな効能が次々と発見され、 お茶は健康に役立つ飲み物として日本だけでなく世界の多くの国々に注目をされています。
また、 緑茶のドリンクも最近飛躍的に売り上げを伸ばしているということでございます。 特に今まで余りお茶を飲まなかった若い人たちが好んで緑茶ドリンクを購入していると聞いております。 しかし緑茶ドリンクは茶葉を製品の一%ぐらいしか使用されておらず、 ほかは全部水とも言われております。
お茶の本来のうまさを知るには、 またお茶に含まれている健康成分でありますカテキンやテアニンを摂取するには、 急須に入れて飲むことが一番よいと言われています。 「おれは葉っぱで飲む」 というコマーシャルがありますが、 お茶は葉っぱで飲むことが一番よいことであります。 しかし若い人たちが、 茶葉がほんのわずかにしか使用されていない緑茶ドリンクを好んで飲むことに悲観してはいけないと思います。 もう少し年をとると、 「やっぱりお茶は急須に入れて飲む方がおいしいや」 と必ず言ってくれると、 私は確信をいたしております。 潜在的、 将来的大口消費者として若い彼ら、 彼女らに大いに期待をしております。
そのような状況の中で、 茶業は現在比較的追い風、 順風の中にいると思われます。 しかし居心地のよい状態のときこそ、 悪い状態のときを考えて対策を早目に打っておくことが必要ではないでしょうか。 静岡県内荒茶生産量は全国生産の四〇%以上を占めておりますが、 九州の諸県、 特に鹿児島県が大変な勢いで我が県に追いつけ追い越せと一生懸命頑張っております。 今のままですと、 十数年後には静岡県を追い越してしまうのではないかと大変心配であります。
もちろん、 我が静岡県の茶業関係者も黙って指をくわえて見ているわけではありません。 平成十年十二月に策定した二十一世紀静岡県農業再編プラン、 茶再編プランにおいて、 県下三カ所をモデルに指定し、 新たな地域茶業経営体の育成、 機械化の推進、 基盤整備の推進に取り組んできたと聞いております。
このモデル地区における個別指導については、 県を初め地元行政の皆さんの御協力により、 名実ともに県下のこれからの茶業経営のモデルとして成果を上げておられます。 そこで、 そのモデルとして取り上げられた地区の現在の状況についてお伺いをいたしたいと思います。
そしてまた一方で、 農業生産法人化に踏み込めない地域や機械化促進のための条件整備が整わない地区など、 地域特有の問題を抱えている産地も少なからず残っていると思います。 これら産地の指導には、 専門的で実務能力の高い指導機関の職員が集中的に課題解決に取り組む必要があると思います。 例えば、 専門的な農協の職員を初め、 県関係機関の職員が連携するネットワークの体制をつくることが必要かと思います。
先日の全国お茶まつり静岡大会での知事のあいさつを私もお聞きし、 茶業に積極的に取り組んでいるなと感じましたが、 今後の茶業についての県当局の取り組みにつきまして御見解をお聞きいたします。
次に、 河川の流木問題についてお伺いします。
石川知事が安倍川の管理を県から静岡市に移譲するという思い切った提案に対して、 静岡市は結局、 まだ力不足として辞退をされたとのことです。
十一月三十日、 安倍川河川敷で国、 県らが後援してNPO、 大学の先生、 学生、 地元の漁協、 森林組合などの皆さんが実行委員会を組織して行った安倍川流木クリーンまつりに参加された方からお話をお聞きしました。 そのクリーンまつりは、 大雨や台風に伴い安倍川の川や河口、 海岸に膨大な量の流木やごみが流れ着いて大きな問題になっているが、 その流木等を拾うということを目的とするのではなく、 どうして流木が発生するのか流域住民とともに考え、 行動するボランティア組織をつくることが目的だということでございます。
さきの参加者によると、 安倍川の流木は国の直轄区間だけで約二千立方メートル、 大井川では約六千五百立方メートルという膨大な量になるということでございます。 県管理の上流部がどのくらいかを調べましたが、 県では調査をしたが数量までは把握をしていないということでございました。 この流木を処理するだけでも多額の費用がかかります。 それも毎年処理をしなければいけません。 上流部に行くと、 人工林が施業されずに荒廃して大雨などで倒れた樹木がそのまま川に流れ込んでいるところや、 間伐した丸太などがそのまま川に流入したりしています。 それが流木になり、 いずれ海に出て、 漁業などへの被害も数千万円に上ると聞きました。
さらに、 海岸部での処理にも多額の費用が必要とのことです。 これは河川管理だけの問題ではありません。 森、 川、 海が一体となった大きな問題です。 このような大きな問題の道筋をつけてやらなければ、 静岡市へ移譲すると言っても、 静岡市が受けることをためらうことも理解できる気がします。 県が本腰を入れて、 森、 川、 海の一貫した環境を主体としたテーマに取り組むべきではないでしょうか。
これは安倍川、 大井川だけの問題ではなく、 天竜川、 富士川、 狩野川でも起きている問題です。 それぞれの機関がばらばらにやるのではなく、 関係機関がチームをつくって取り組むべき問題ではないでしょうか。 その際、 今回の安倍川流木クリーンまつりのようにNPO、 民間の知恵や力をかりた方がよいのではないでしょうか。
この河川の流木問題は長年の懸案であると聞いております。 我が党の先輩議員の何人かも前に質問をされたとお伺いをしておりますが、 安倍川の管理を静岡市へ移譲するという話が出ている現在、 安倍川を初めとする河川の流木問題について、 どのような対応を図っていこうとするのか県当局の見解をお伺いをいたします。
次に、 最後になりますが、 国道一号有料四バイパス無料化についてお伺いをします。
藤枝、 掛川、 磐田、 浜名の県内四バイパスは、 国道一号の交通渋滞緩和と国道一号沿線の住民の皆さんの環境改善を目的に、 日本道路公団の一般有料道路として開通をしたと私は聞いております。 しかし、 通行料金の割高感があり、 国道一号利用の車の転換がなかなかうまくいかなく、 さながらクマの方が多いとやゆされた北海道内の高速道路のように、 がらすきの状態が続きました。
そこで、 地元の強い要請もありましたが、 国土交通省も重い腰を上げ、 バイパスの利用促進を図るために、 一部区間を買い取るなどして夜間割引の試行や通行料金の引き下げを行い、 また平成十一年四月から、 夜十時から翌朝六時までの夜間無料化を実施しております。 そういう関係者の努力により少しは改善されたと聞きました。 しかし、 あくまでも少しであります。 国道一号からの交通転換により夜間の環境は大分よくなった、 前と比べると静かになった、 夜静かに寝られると、 国道一号沿線の住民の皆さんは大変喜んでおります。 しかし、 それはあくまで夜間のみのことであって、 朝六時から夜十時の時間帯は全く改善が見られないと言っても過言ではありません。 特に朝夕のラッシュ時の渋滞は大変です。 国道一号を横切る、 または国道一号に進入する場合、 信号を三回も四回も待つことはざらでございます。
また、 この無料化の問題は国道一号沿線の住民の皆さんの要望だけではなく、 苦しい経営状況にあえいでいるトラック業界の皆さんの切なる要望でもあります。
そこで、 さすがの国土交通省も見るに見かねたと思います。 県の要望にこたえて県と一緒に、 県内の四バイパスの無料時間帯を延長することを社会実験と称し、 現在行っております。 十一月四日から来年一月末まで、 無料時間が朝晩で計五時間延長されることになりました。 午後八時から翌朝九時までが無料となったわけです。 さきの九月議会の補正予算においても、 三億円余の金額が今回の措置のために議決されました。
私も先日、 五時間延長後の藤枝バイパスを夜九時ごろ、 車を運転して通りました。 私一人では判断に自信が持てなかったので、 交通事情に詳しい友人も一緒に行ってもらいました。 大型貨物自動車、 小型貨物自動車がたくさん走っていました。 八割から九割が貨物自動車でありました。 それこそ首都高速道路に迷い込んだのではないかと勘違いするほどでございました。 私の友人は、 こんなに込んでいる藤枝バイパスは見たことがないと驚いていました。 この社会実験は来年一月末まで続くわけでございますが、 私の感じでは、 完全無料化をすれば、 夜間のみだけでなく昼間も国道一号の車はバイパスに転換する、 少なくともこの地域の車でない通過車両はバイパスを必ず利用すると確信を抱きました。
この四バイパス無料化の問題は、 昨年十二月の道路関係四公団民営化推進委員会の最終報告、 つまり高速道路網に接続していない独立した公団の一般有料道路は、 民営化までに原則として国や自治体に譲渡するとした報告に沿ったものと私は理解しております。 道路公団民営化は小泉内閣の重要な方針であります。 第二次小泉内閣が発足した今、 まさしく国に強く要請を行う絶好のチャンスではないかと思います。
石川知事の四バイパス無料化についての所見をお伺いします。 朝夕ラッシュ時の国道一号の信号待ちを一回でも二回でも軽減できるよう、 石川知事の強い決意をお聞かせいただきたいと思います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 (拍手)
○副議長 (小野健吾君) 石川知事。
(知事 石川嘉延君登壇)
○知事 (石川嘉延君) 山村議員にお答えをいたします。
初めに、 静岡空港についてであります。
静岡空港の建設につきましては、 県民の皆様の早期開港への期待や空港用地を提供してくださった地元地権者の方々のお気持ち、 空港完成の遅延に伴う経済損失などを踏まえますと、 できる限り早く完成をし、 開港することが重要だと考えております。 そのためにも、 土地の早期完全取得が肝心であります。 残りわずか二%となった未買収地の取得に全力を挙げているところでございます。 その努力の一環として、 先ごろ話し合いの場の設定に向けた具体的な提案を行った上で、 そのための条件の整理、 調整のために、 空港建設局長を地権者宅へ派遣するなど、 引き続き円満解決に向けて最大限の努力を行っているところでございます。
ところで、 昨今の私の言動を通して空港建設に何か消極的な雰囲気が見られるというお話でありますが、 もしそうだとすると大変私は不本意な話でありますので、 ぜひそういうことではないということを御理解いただきたいのであります。
消極的ではないかという理由として山村議員は、 土地の強制収用についてもっとはきはきしろと、 そういうような趣旨のお話であったかと思うのでありますが、 改めて申し上げるわけでありますけれども、 土地収用法の適用については、 私が決断をすればすぐできるというならば簡単なんですけれども、 そうではないところに悩ましいところがあるということを御理解いただきたいですね。
現在の土地収用制度では、 事業者である県が、 いよいよ任意な話し合いができないということになったときに、 まずは客観的に、 もうこれ以上どうしようもないじゃないかという条件と状況、 それからその事業をもう今決断をして、 土地収用法を適用して完成に向けて動き出さないと、 その土地の所有者の私益と、 それから公共事業としての公益と、 その比較考量の上で、 もう今これを断行しないとだめだと、 その二つの要件が整って初めて土地収用法の適用が認められるわけでありますが、 その土地収用法の適用の認定は、 まずは国土交通大臣が持っていると。 そういう土地の収用対象の事業であるという適格性の認定を国土交通大臣からいただいて、 そのお墨つきをもって今度は県の土地収用委員会に対して、 具体的な土地についてどれだけの面積を幾らで収用したい、 そういう今度は収用委員会の判断を願い出て、 収用委員会が認めたら初めて、 事業者である私――県知事が土地の強制的な買い上げの権限を取得するということですね。
国土交通大臣の認定の申請をして、 そして土地収用委員会の裁決が出るまでの間は、 これまでの公共事業における土地収用裁定の事例から推測いたしますと、 最も順調にいっても二年近くかかる、 そういうことでございます。
そこで、 厄介なのはですね、 最初に申し上げました、 もうその可能な限り適切な任意に基づく用地買収交渉をやったのかどうかという認定。 それから一方で、 公共事業としての進行が滞って相当な年月がたってですね、 もう私益と公益との関係で公益の方に軍配を上げなきゃいけないという認定を下す、 その二つの基準が明確になってないというところに非常に困難な要素があるわけ。 極端に言うと、 裁量行為でありますので、 それぞれ権限を持った人の胸先三寸ということになるわけです。 したがって、 じゃどういう状況にまで至ったら丸印になるのか、 合格するのかというのはですね、 過去のいろんな事例を見て判断する以外ないわけでありますが、 そういうことからいたしますと、 この辺の判断がなかなかつけにくいと。 したがって、 軽々にそれじゃ認定申請してもですね、 なかなか認定受けても結論出さないとか、 もともと受け付けていただきにくい状態になっちゃうとか、 いろいろ条件が重なります。
この静岡空港の場合は、 たまたま公共事業としての事業の評価制度が、 この事業を着手して後に制度化されまして、 着手後十年たったところで公共事業としての適否の見直しをすると。 事業者が見直しをした上で、 この空港事業については補助事業でありますので、 国の補助事業交付者という立場から、 国もおつき合いするかどうかについての審査をする、 そういうタイミングにもたまたま合ってきてるわけです。
したがって、 現在、 論理的な順番でいくと、 公共事業の対象事業として引き続き認めるかどうか、 そのまず作業を終えてもらった上で、 それをクリアした上で次の事業認定に向かっていくと、 そういう段取りになろうかと思います。
この事業再評価の問題について、 国土交通省は来年の三月末をめどに結論を出すということで今作業がされておるわけでございます。 したがって、 この国における、 我々が行いました事業再評価についてのチェックといいますか、 再評価、 これは必ず我々と同じ結論になるものと我々は思っておりますけれども、 一応三月までは結論が出ないということでありますので、 事業認定申請についても、 基本的にはそれ以降になるという今の見通しでございます。 したがいまして、 私がぐずだからぐずぐずしてるってわけじゃございません。 私はもうぐずは大嫌いで、 何でもとにかく早くやってみることに価値を見出してる人間でありますので、 その辺は御理解をいただきたいと思います。
もちろん、 この前ですね、 成田空港についての最高裁の判決が出ました。 最終的な判決が出ました。 あの判決に見られますように、 三十四年前に行われた土地の強制収用についての適法性、 違法性が問われた。 それが最高裁で適法であるという判決が下されましたが、 その土地収用法の適用申請して、 土地収用委員会の裁決まで出た後もですね、 何が何でも強制的な手段で代執行もしてまで権利を取得するという手段しかないわけではありません。 そういう裁決が出た後も、 任意で交渉する道も並行して残されてるわけであります。 我々はまだその裁決まで出てない段階でありますので、 当然のことながら、 相手の理解、 納得の上で進めていきたいと考えているわけであります。
しかし、 昨今のいろいろ現象を見ますとですね、 反対派の、 反対をしている地権者四軒、 もともとの原地権者である四軒の方々の言動から推察するのにですね、 御本人の意思を本当に、 に基づいて決断ができかねるような状況がつくられつつあるとしか思えないような現象が発生していることは、 まことに私は遺憾なことだと思うんですね。 ゆゆしき問題だと思うんです。 プロ野球の選手の代理人を立てての球団との交渉ならともかく、 どうもその本人の希望とは、 本人の本音とは違うところで、 代理人なり、 あるいはそれを支援する方々がですね、 違う方向へ引っ張っていこうとしていると。 長年のそういう関係に基づいて、 自分の本音で今さらもう決定できないと言わんばかりのどうも状況があるんじゃないかと思われる節が非常に濃厚に見えるわけで、 これは非常に問題だと私は思うんです。 そういう本人の自由が束縛されていいんでしょうかと思いたいですね。
今後、 私どもは粘り強く、 とにかくその御本人、 四軒の方々の生活そのものにかかわることでありますので、 本人の自発的な、 自由な意思決定に基づいて決断していただくような方向で、 それが実現するような格好でお話し合いを実現して、 円満解決に導きたいと願っているところでございます。
次に、 国道一号有料四バイパス無料化の問題であります。
現在、 国や沿線市町などとともに、 来年一月三十日まで従来の夜間無料時間を延長する社会実験を実施中でありまして、 山村議員も体験通行されたという話であります。 何というか、 毎日のデータが出てるわけではありませんけれども、 実験開始直後の交通量の変動調査などを見ましても、 確かに現道からバイパスの方に相当シフトしている様相がうかがえます。 特に朝の時間帯の大型車両の通行がバイパスで非常に多くなってるとか、 あるいは夜間の八時から十時ですね――二十時から二十二時まで延長した区間の現道の大型車両の通行が物すごく減ってると、 八割も減ってるというようなデータも出ております。
したがって今後、 これらをもう少し時間の経過を追いながら交通量の調査をしてですね、 この実験の効果が確かめられると思います。 で、 そういうことをもとにして、 国土交通省においてもこの四バイパスの無料化の問題を前向きに検討していただけるじゃないかと、 それに期待をかけられるようなデータも出てきております。
今後は、 無料化ということになりますと、 道路公団から国土交通省――国が買い上げるということになるわけで、 買い上げるときには県も三分の一負担が発生をいたします。 この三分の一負担についても、 できるだけ軽減をしてもらえるようなことを強く働きかけながら、 四バイパス無料化の実現に向けて努力をいたしたいと思います。
その場合に、 多少軽減が仮に図られたとしても、 県の負担が伴うわけでありますので、 この分は結局、 年々の静岡県の道路投資の中からこれを割かざるを得ないわけでございます。 そういう意味で、 静岡県全体の道路投資にも影響がないわけじゃありませんけども、 その影響が我慢できる程度のものにするように努力をしていきたいと考えております。
その他の御質問については関係部局長から御答弁申し上げます。
○副議長 (小野健吾君) 植田がんセンター局長。
(がんセンター局長 植田勝男君登壇)
○がんセンター局長 (植田勝男君) 県立静岡がんセンターについてお答えいたします。
一般会計からの負担金につきましては、 がんセンターが、 がんの高度専門医療機関として高度な政策医療を行うために必要な経費で、 能率的な経営を行っても収入をもって充てることが客観的に困難であると認められる経費として、 地方公営企業法に基づき予算措置をしていただいております。
十四年度決算で十一億円余の純利益が発生しておりますが、 これは外来患者数が予測を大きく上回ったことによる収益の増、 並びに開始初年度は財務会計規程に基づき、 施設設備の減価償却を行わなかったことなどによるものであります。 しかしながら、 今年度以降は毎年三十億円以上の減価償却費が発生するなど、 収支上大変厳しい状況になることが予測されましたことから、 継続的に経営の努力や改善を行うため、 さらには近年、 病院にとって大きな課題となっております危機管理や医療の質の向上を行う専門部署として、 マネジメントセンターを設置しております。
経営効率化には病院幹部はもちろんのこと、 職員全員が経営意識を持ち、 努力しておりますが、 さらに来年度からはマネジメントセンターを中心に、 診療科別、 患者別などの収支状況や業務量の把握をするなどの分析を行い、 より具体的な増収策と徹底したコスト削減を行ってまいります。 こうした中で、 県立病院として果たす高度医療等の内容やこれに伴い一般会計にお願いする負担金を、 より県民の方々に御理解をいただけるようにしてまいります。 また患者さんの動向や診療内容の変化に応じて、 人員配置や組織の改善についても弾力的に対応してまいりたいと考えております。
○副議長 (小野健吾君) 谷商工労働部長。
(商工労働部長 谷 和実君登壇)
○商工労働部長 (谷 和実君) 都市エリア産学官連携促進事業についてお答えいたします。
フーズ・サイエンスヒルズという愛称がつけられたこの事業は、 静岡工業技術センターに設置したコア研究室を中心に、 駿河湾海洋深層水やミカン、 お茶、 カツオの加工残渣などからストレス軽減物質を探索し、 有効成分の大量製造技術の開発などを目指して、 専任のコーディネーターの調整のもと、 地域の産学官が一体となり研究を進めております。
こうした研究から生まれた発明については、 静岡TLOやらまいかなどと連携して迅速な特許化にも努めているところであります。 また研究成果を地域企業へ速やかに技術移転するため、 研究成果発表会やフードサイエンスセミナーなどにより、 研究成果などの情報提供を幅広く行うとともに、 地元の企業、 大学、 産業支援機関の研究者など百三十七名が参加する新規機能性食品等開発連絡会において、 事業化に向けた具体的な意見交換や交流を進めております。
県といたしましては、 こうした活動をもとに、 工業技術センターによるサポートやしずおか産業創造機構の助成制度を初め、 ファルマバレーで構築した治験ネットワークなどを地域企業が活用して、 本事業の研究成果の具体的事業化への取り組みが実を結ぶよう支援してまいりたいと考えております。
○副議長 (小野健吾君) 栗原農業水産部長。
(農業水産部長 栗原 績君登壇)
○農業水産部長 (栗原 績君) 茶業の振興についてお答えいたします。
農業再編プランの三つのモデル地区の現状についてでありますが、 静岡市では製茶工場の再編にあわせて有限会社を設立し、 新品種 「べにふうき」 や低コスト製茶機械を導入するなど意欲的な経営を行い、 また菊川町では認定農業者三人が十一ヘクタールの基盤整備を契機に、 県内初の茶園管理専門の有限会社を設立し、 作業受託に取り組んでいるほか、 富士市では農事組合法人の七人が二十五ヘクタールの茶園の共同摘採を行うなど、 プランに沿って着実に構造改革が進んでおります。
次に今後の茶業振興への取り組みについてでありますが、 製茶工場の再編と法人化を推進するとともに、 既に千台を超えた乗用型管理機について、 平坦地はもとより傾斜地においても小型軽量機の導入を図り、 生産性の向上とコスト低減につながる施策を進めてまいりたいと考えております。 また経営規模が小さく、 急傾斜地の茶園が多い中山間地域では自然の特性を生かし、 全国お茶まつりで日本一と評価されたような、 高付加価値で収益性の高い茶の生産と販売の支援に努めてまいります。
今後とも、 農業団体などとの連携をより強化し、 力強い経営体の育成や特色ある産地づくり、 緑茶の効能や楽しみ方を提案する新たな消費拡大など茶業の振興に取り組んでまいります。
○副議長 (小野健吾君) 櫻井土木部長。
(土木部長 櫻井克信君登壇)
○土木部長 (櫻井克信君) 河川の流木問題についてお答えいたします。
河川から流出した流木などの漂着物の問題に適切に対応するためには、 その発生から回収、 処理までの総合的な対策の実施が必要でありますことから、 国、 県の関係部局、 流域や沿岸の市町村で構成する出水による漂着物対策調整会議を、 平成十三年五月、 安倍川のある中部地区に、 その後東部地区、 西部地区に順次設置し、 関係機関の連携により対策を進めております。 調整会議では地元住民や各種団体、 企業等の協力を得て河川海岸統一美化運動を実施しており、 本年度におきましても五月十八日と六月一日を統一実施日に定め、 五万人余の県民の参加をいただき、 安倍川などの河川や海岸で流木などの回収を行っております。
流木問題の解決には、 関係機関が一体となって取り組む必要がありますことから、 今後、 調整会議におきまして治山対策の推進による山地保全や河川護岸の整備推進による侵食防止など、 森林や河川における発生抑制などを含む総合的な対策を協議調整し、 各関係機関の取り組みを一層強化してまいりたいと考えております。
また、 森、 川、 海は地域共有の財産であり、 行政だけでなく地域住民がみずからの活動の中で守り育てていくことが必要でありますことから、 先日実施されました安倍川流木クリーンまつりなど、 NPOや住民の方々が行う河川愛護活動は大変有意義であり、 県といたしましてもこれらの活動との連携を図るとともに支援をしていきたいと考えております。
○副議長 (小野健吾君) これで山村利男君の質問は終わりました。
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