本会議会議録
答弁文書
平成13年6月静岡県議会定例会
須藤 秀忠 議員(自由民主党)の 一般質問 に対する答弁
(質問日:06/29/2001番目)
答 弁 者 | : | 知事 |
○議長 (伊東伊佐美君) 石川知事。
(知事 石川嘉延君登壇)
○知事 (石川嘉延君) 須藤議員にお答えをいたします。
初めに、 静岡空港についてのうち、 建設を中止した場合の問題点についてでございます。
まず最初に私は、 ただいま現在でも、 空港が県の将来にとって必要であるとの考え方には変わりはございません。 十分に県民の皆様に説明をすることができれば、 県民の皆様の御理解も得られるものと確信しております。
そういう前提というか基盤の上に立って、 仮に空港建設を中止するような事態になった場合であっても、 幾らかお金が要るのではないかというお話もございましたが、 跡地利用のための何らかの整備費がかかると思います、 跡地を何かするとなれば。 そういうものを除いても、 追加費用が四百二十億円ぐらい必要になるのではないかというふうに思われます。 平成十二年度末まで 今年の三月末までで既に九百六十三億円の支出がされておりますので、 これを合わせますと、 千三百八十億円が仮に空港事業を建設中止するとしても総額でかかってくることになります。 加えて先ほど申し上げましたように、 跡地をどういうふうに利用するのか、 その利用目的に応じて相当の整備費がかかると思いますが、 何に使うのか、 まだ皆目想定もされませんので、 その経費はまだ算定しておりません。
ところで、 四百二十億円の追加費用でありますが、 これはまず第一に、 既に着手済みの道路整備は途中で終わるわけにはまいりません、 今後どのような土地利用をされるにしても、 ここへのアクセスの道路とか、 あるいはこのことによって廃止される道路のつけかえその他の道路整備はやっていかなければなりません。 そのための道路整備費。 それから治水対策、 新幹線トンネル防護工や地権者の皆様の生活生業対策などのうち、 今後継続することが適当な事業として約三百億円が必要だというふうに見積もっております。
それからさらに、 この空港本体部の整備には約九十一億円の国庫補助を受けております。 したがって、 この事業を県の都合で中止をして他の用途に使用するということになった場合には、 加算金を含めて約百二十億円の返還を国から求められることが想定されます。 で、 この事業継続に必要な経費約三百億円とこの国庫補助返還に伴います合計百二十億円、 これを合わせて四百二十億円というふうに見積もっております。
なお、 協力地権者の皆様との土地売買契約につきましては、 土地取得に至った経緯などから、 十分な御理解をいただくことが必要と考えておりますけれども、 法律上は特段の問題は生じないと考えておりますけれども、 これも仮に民事訴訟等の提起がされた場合に、 どのような判決が出るか、 これは今のところ想像がつきません。
また請負業者への補償の問題でありますが、 中止の時期や対応、 どのような形で中止をするのかによっても異なってまいりますので、 現時点では整理することが困難であります。
次に、 責任の問題でありますけれども、 私としては、 まず御指摘のように、 巨額の費用を投じてきているということをも県民の皆様に率直に説明をいたしまして、 今は、 空港建設についての県民の皆様の御理解を得るように努力をすること、 その結果として、 多数の県民の皆様の御賛成がいただけるよう最大限の努力をするということが、 まず当面政治家としての私に課せられた責任だと思います。 それからさらに、 その先の過去のことについての責任問題ということになりますと、 これは法律的、 政治的には、 これまで進めてきました手続、 経過、 これを問われるようなことではないと私は感じております。
須藤議員におかれましては、 私も直接拝読いたしましたが、 富士宮市を中心として岳南地域で購読されておりますローカル紙面で、 積極的に静岡空港の必要性の論陣を張っていただき、 加えてまた、 後援会の人々を現地見学に御案内をいただいたというような、 静岡空港建設に向けて積極的な支援活動をしていただいておりますこと、 今まで面と向かってお礼を申し上げたことはございませんでしたが、 この場をお借りして改めて御礼申し上げる次第でございます。 今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。
次に、 富士山噴火防災体制についてであります。
県におきましては、 昨年十一月に静岡県富士山火山防災対策連絡会を設置をいたしまして、 富士山周辺の自治体などと連携を密にしてまいりました。 また、 防災体制の強化を図る一環として、 須藤議員も御紹介いただきましたように、 去る五月二十二日に、 住民の皆様への情報伝達をするための富士山火山防災情報伝達訓練を実施をいたしました。
一方、 気象庁の火山噴火予知連絡会では、 現在の富士山の活動は、 直ちに噴火等活発な火山活動に結びつくものではないとの見解を示しておりますが、 富士山は一たび活動を始めますと、 その影響は大きく、 広範囲にわたる可能性も十分に考えられますので、 県では、 本年度から富士山の火山防災計画の策定に着手をしております。
この計画のもとになります富士山の火山ハザードマップの作成に関しては、 県外の機関との広域的な連携が不可欠でございますので、 来る七月十一日に、 本県を初め国や山梨県、 神奈川県などによります富士山ハザードマップ作成協議会が設立をされることになっております。 この協議会の場で作成していくということに決まっております。
また、 広域的な防災訓練につきましては、 静岡県、 山梨県、 神奈川県の三県で、 地震防災対策山静神連絡会議が設けられておりますが、 平成九年度から毎年合同訓練も実施をしてまいったところでございます。 今後、 火山防災訓練につきましても、 富士山ハザードマップ作成過程の議論も踏まえながら、 この連絡会の中で提案をして実施できるようにしていきたいと考えております。
なお、 その他の御質問につきましては、 関係部長、 教育長から御答弁を申し上げます。
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