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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成16年2月静岡県議会定例会

植田 徹 議員(自由民主党)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/03/2004番目)
答 弁 者知事


    ○議長 (水口俊太郎)  石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事 (石川嘉延君)  植田徹議員にお答えいたします。
     初めに、 静岡空港の利用についてのうち、 観光振興についてであります。
     静岡空港開港により、 国内遠隔地はもとより海外から本県へのアクセスが飛躍的に向上することから、 国内外の人々が強くあこがれる富士山を最大限に活用して観光誘客を図ることが重要であると考えております。 このため県では、 富士山及びその周辺地域を一つの観光テーマパークとしてとらえ、 山梨県、 神奈川県と連携して、 歴史、 文化、 温泉などを結びつけた広域観光ルートの開発や国のビジット・ジャパン・キャンペーンとも連携した海外への宣伝活動などに取り組み、 外国人観光客の増大に努めているところであります。
     今後はこうした取り組みに加えて、 新たな市場として期待される国内遠隔地や海外、 特に中国への戦略的な誘客活動を展開するとともに、 外国人観光客の受け入れ態勢を整備するための支援を行うなど、 開港に焦点を合わせた具体的な取り組みを鋭意進めてまいります。
     次に、 産業振興についてであります。
     空港と産業振興の関係についてでありますが、 県の東部のある企業におきましては毎年千五百名程度を海外出張させていると聞いておりますが、 仮にこのうちの半分が静岡空港を利用すると成田空港利用の場合と比べて国内移動経費は約六百万円節減できるほか、 前泊に要する経費も削減できるなど、 コスト引き下げに大きく役立つものと考えます。 この前泊をする人が何人いるかよくわかりませんけれども、 仮の計算で海外出張の人の三分の一が前泊していると考えると、 それも三百万円程度と見込まれますので前泊経費を含めると九百万円ぐらいの節減効果も期待できるという数字も試算上は出てまいります。 また県西部のある企業の場合は、 年間海外出張者約四千二百人と聞いております。 この場合、 仮に半分の方が静岡空港へ来るとか三分の一来るということになった場合でも、 かれこれ一千万円近い、 やはり経費節減になるということが見込まれます。
     このように静岡空港が開港した場合に、 どこの路線が就航するかということもありますけれども、 逆に潜在的なニーズが相当あるということでもありますので、 今後路線とお客との相関関係でいろいろな数字が決まってまいりますけれども、 ポテンシャルというか潜在的な利便性、 経費削減効果というものは非常に大きいということが想定されます。
     また、 海外との物流におきましても、 スピードを求められる部品や半製品の輸出入に不可欠であることはもちろんでありますが、 本県に立地をしている外資系の企業の方々にあれこれ伺いますと、 もうかなり飛行機を利用して物を運んでいるということがうかがえます。 外資系の輸入衣料品カタログ販売事業者は商品を早く手にしたいという消費者の要求にこたえるために、 商品の半分が空輸であると言っております。 しかも、 この会社は本社は横浜にありますけれども、 物流センターを藤枝に設けております。
     したがって、 今後静岡空港が開港した場合に、 貨物便利用者としてこういう事業者が期待をされるところでありますし、 加えて空港貨物というと従来は付加価値の高いものが運ばれるというイメージが強かったわけでありますが――付加価値が高くて小さな物というイメージが高かったわけでありますけども、 本県内に立地をしておりますある超合金メーカーのお話によりますと、 本社はルクセンブルクにある会社だそうですが、 比重が十五ということで鉄の倍ぐらいの重量ですね、 こういう商品でも結局国内のユーザーに必要な部品を早く届ける必要があるということで、 航空便を利用しているということであります。 それが今は成田で通関をして静岡に運んでくるということでありますから、 これが静岡空港を活用できるということになれば、 これは大変またはかり知れない効果が出るということを言っておるわけでございます。
     そのように、 物流を考えた場合でも、 あるいは人の流れを考えた場合でも、 産業、 経済にもたらす効果は非常に大きいということがうかがえるわけでございます。 こういうことでございますので、 一日も早い開港を目指して努力をしていきたいと。 また潜在需要を顕在化するための努力も重ねていきたいと考えておるところでございます。
     それから、 静岡空港から富士山への交通アクセスの問題であります。
     静岡空港直下への新幹線新駅の設置につきましては、 植田議員もいろいろ力説されましたように大変効果のあるものと私も想像いたしますし、 新幹線新駅の設置を実現したいと願っておるわけでありますけれども、 現状においてはJR東海がこの問題については非常にかたくなな態度で、 その必要性を認めない状態でございます。 この段階で幾ら要望しても労多くして効少なしどころか、 効なしという感じがいたします。 ましてや余りそういう活動をいたしますと、 この空港が新幹線新駅なければ成り立たないという間違ったイメージを発信しかねない。 もともとこの空港は新幹線新駅ありき、 飛行場は新幹線新駅ありきでスタートしたわけではございませんし、 我々の今の需要予測もそういうことにはなっておりません。
     したがって、 私は何度も申し上げておるところでありますけれども、 鬼に金棒と言っているわけであります。 鬼は金棒がなくてもこわいわけでありますが、 金棒を持てばもっとこわいということですね。 静岡空港も新幹線新駅がなくても大したもんだと思うんですけれども、 それに駅ができれば大したことになるというふうに、 もっと大したことになると思うのでありますが、 思い込みの壁というのはいかんともしがたい。
     この点で、 私は最近、 将来に希望の持てるような現象を経験いたしました。 静岡県出身で、 我が国の経済界の論客として鳴らしておる方にこの前お目にかかったらですね、 「いや、 静岡空港の価値について意義について思い直しました」 というお話が出てまいりました。 なぜかというと、 きっかけは能登空港の開港によって、 能登空港と小松空港、 あるいは能登空港と富山空港、 これを利用する旅行動態が随分たくさん出てきて思いもかけなかったと。 これを東海道筋に置き直してみると、 静岡空港と成田、 羽田、 あるいは静岡空港と中部空港、 こういう間で能登地域におけるスケールよりはもっと大きいスケールで、 そういう旅行動態が発生し得るということをやっと気がついたというお話でありました。
     そういうことでありますので、 思い込みの壁は現象が起こらない場合はなかなか突破できませんけれども、 これを後づけするような、 ちゃんと理解できるような現象が起こってくると意外に簡単にこれが解消するということがわかりました。 まあ思い込みの壁でいろいろな活動をしてる方々が県内外に結構いらっしゃいますけれども、 こういう方々も空港を開港した場合にどのようにその壁が崩れるか、 楽しみなところでございます。
     いずれにしても、 そういうことで空港新駅の問題は――新幹線新駅の問題は、 そういうことでやってまいりたいと考えております。
     そこで、 新富士駅と身延線との接続の問題でありますが、 これまでにも県は富士市、 そして富士市の経済界の方々といろんなお話し合いや検討をしたこともございます。 その過程でいろんな案も検討されたというふうに承知をしておりますけれども、 いずれにしてもこの問題を実現するかどうかは、 まずは富士市がどのように考えてこれにどう対処するか、 その態度決定というか、 意思決定がまず先決であると思います。 富士市長さんにもそのような話をいろいろしておりますが、 最近伺いますとかなり前向きな意欲もあるというふうにも仄聞しております。 今後、 市とも協議をし連携してこの問題に当たっていきたいと考えておるところでございます。
     その他の御質問につきましては、 関係部長から御答弁申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp