本会議会議録


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令和2年9月静岡県議会定例会

相坂 摂治 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/28/2020番目)
答 弁 者知事


○副議長(良知淳行君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 相坂議員にお答えいたします。
 私の政治姿勢についてのうち、私の発信力、なかんずくこの度の新型コロナウイルスに関連する発信力についての御質問であります。
 発信力は極めて重要です。いかにしかし重要な中身を発信してもそれが受容されなければ、理解されなければ意味がありません。ですから発信力は受信力と一体であるとこのように考えております。
 ここに水差しがございますけれども、この水を私が飲みますと減ります。しかし情報は分けても減りません。分けても分けるだけ増えるということです。受信する側と私との違いはどこかというと、同じ情報を持っていてもその情報に基づいて決断する権限、責任これが私のほうが高いというそこの違いがございます。
 こうしたことを踏まえつつ、現在新型コロナウイルス感染症が流行し非常時である現状ではこの発信力と受信力が相互にうまく機能していることが重要であると認識しております。
 知事には、時々刻々と変化する事態、将来の不確実性の中で広く正確な情報を収集し冷静、的確に判断をいたしまして適時適切に情報を発信し、その情報が分かりやすく県民の皆様に共有されていくようにすることが常に求められているということでございます。発信した情報、発信したお願いが結果が出なければ、言わばその情報発信力は失敗しているというふうに考えます。
 スマートフォンやSNSの普及で情報が氾濫する現代社会では、誤った情報でもあっという間に拡散してまいります。そのような中、行政はきちっとした根拠に基づく質の高い情報発信を行うことが重要です。知事として私は本県の感染動向の変化や実施方針の変更、特に留意すべき発表事項等々を厳選いたしまして多くの記者会見を通じまして県民の皆様に情報発信してまいりました。
 緊急事態宣言の解除に伴う政府対処方針の発表された以降、本県では県内の感染状況や医療提供体制の状況、県外の感染拡大状況、本県の立地特性等々を踏まえながら休業要請への協力依頼、外出自粛の呼びかけ、いわゆるふじのくにシステムによる適時適切な注意喚起など感染拡大防止と社会経済活動の両立に取り組んできたところであります。
 去る七月のクラスター発生時には積極的疫学調査を強化いたしました。それによって封じ込め、また同業店舗の感染防止対策を徹底するこうしたことのほか県民の皆様への感染リスクの高い行為や対策が不十分な施設の回避などの感染防止対策の周知徹底、また全ての事業者への業種別ガイドライン等感染防止の徹底を依頼してまいりました。
 お盆や夏休みの時期には、若年層中心の感染拡大の特徴から帰省による地方の高齢者への感染拡大の危険性を憂慮いたしまして、ふじのくにシステムはこれは毎週金曜日に原則発表すると、最低でも一回は発表するということでございますけれどもこれと併せて感染拡大地域からの帰省の自粛を強く要請いたしました。
 このふじのくにシステムは、御覧頂いていると存じますけれども一目瞭然の形になっております。しかしその背景には膨大なデータがございます。これらは別に隠しているものではありませんが一目瞭然であることが重要であるということで、現在のこうした言わば絵にしたといいますか地図にして色分けするというのにもそれなりの工夫をして現在のああいう発表の仕方になっているということでございます。
 その都度関係者と会議をしていますけれども、特に医療関係者とは会議を、会見をしたりしておりますけれども先般県立がんセンターの山口建総長がお見えになりました。コロナ抗原検査戦略に関わる静岡モデルについて報告したいということでございました。そこで統計表を見せていただきまして人口百万人当たりの死者数これが五百人以上の国があると。イギリス、ブラジル、イタリア、アメリカ、メキシコ等でございます。その中で日本は平均十人です。その平均十人の中で、四十七都道府県の中で静岡県は小数点以下です。それで先生はこれはもう極めて不思議だと、なぜここまでできているのかというふうに言われまして、これを静岡モデルと言われているんですが差し当たって自分の分かることは県民の賢明さであると。三つ言われました、その第一がそれです。二つ目が医療が充実していること。つまり医療体制が崩壊していないということですね。そして三番目に行政の努力を挙げられました。
 いわゆるこの発信力と受信力がですね、この相互にうまく機能してこういう結果が出ているということだと私は思っておりまして、静岡県民はこの点はこれまでのところは誇りに思っていいというふうに思いますし山口建先生もその点はこれは本当にモデルになるということをおっしゃっておられました。基本的に私は何事にも広く会議を興して万機公論に決すと、ただしなぜそういう決断をしたのかということが分かるようにしていかなくちゃいけないということで情報は全部オープンに透明にするとこういう姿勢でやってきているわけでございます。
 さて、陽性者やその御家族また医療関係者の皆様への誹謗中傷が後を絶ちません。この状況を踏まえまして県庁内にSTOP!誹謗中傷アクション推進チームを立ち上げまして被害の拡大防止に向け県民の皆様への呼びかけを行いますとともに、相談窓口の対応力の強化に向け取り組んでおります。
 さらに、感染症対策の長期化による経済への影響に鑑みまして、バイ・シズオカ、バイ・ふじのくに、バイ・山の洲(くに)など感染状況が比較的落ち着いている近隣の経済圏での観光、経済の活性化を念頭に知事同士でのトップダウンの政策推進を図ってまいりまして県内の産業振興に全力で今取り組んでいるところでございます。
 このように、感染拡大防止と社会経済活動の両立の推進に向けまして様々な施策を県民の皆様に呼びかけてまいりました。その呼びかけに対して呼応される力があるというのが私の実感でございます。
 今後とも現場主義を実践し、現場の実情に応じた柔軟かつ適時適切な判断と情報発信に全身全霊を傾けて取り組みますとともに、発信力と受信力とそれが実践につながるいわゆる有言実行の全てが主体性を持って全ての県民が一人一人主体性を持って取り組めるようなそういう県政運営を推進してまいりたいと存じます。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を差し上げます。

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