本会議会議録
答弁文書
平成30年2月静岡県議会定例会
相坂 摂治 議員(自民改革会議)の 代表質問 に対する答弁
(質問日:02/26/2018番目)
答 弁 者 | : | 知事 |
○知事(川勝平太君) 社会健康医学の研究推進についてお答えいたします。
県では今年度、京都大学高等研究院の本庶佑特別教授を委員長とする「社会健康医学」基本計画策定委員会におきまして、県民の健康寿命を延伸するため県が取り組む研究や健康施策を推進する人材の育成などについて五回にわたって御議論をいただきました。今月十四日には本庶先生から基本計画に関しまして五つの項目について御意見をいただいたところであります。
重立ったところを紹介いたしますと、第一に社会健康医学の推進は研究者のための研究によるのではなく県民のための研究でなくてはならないので県民にわかりやすく提示すること、第二に研究成果を具体的な健康増進施策、疫病予防対策として県民に随時還元していくこと、第三に県民の健康寿命の延伸に貢献できる人材を育成すること、第四に医療機関と有機的に連携できる環境を整えること、第五に地域の健康寿命の延伸に特化した大学院大学を設置することであります。
これらの議論を受けまして私どもは基本計画の策定に取り組んでいるところでありますが、本年度中に基本計画を取りまとめます。来年度は本年度中に取りまとめるこの基本計画に基づきまして県立総合病院の先端医学棟に設置されたリサーチサポートセンターを活用して研究体制を整え、早期に成果の得られる研究に着手いたします。県民の健康寿命延伸のため随時成果は還元いたします。
具体的には、本県に比較的多い脳卒中に対する塩分摂取の影響を調べ企業などと連携いたしまして塩分の少ない食品の開発と普及に取り組みます。あるいは県民お一人お一人の健診データを経年的に結びつけることにより現在の健康状況を明らかにし、早期の保健指導に結びつく研究などを予定しております。
また、社会健康医学の研究を長期的、継続的に推進し研究成果を医療現場や健康づくり施策に着実に還元できる人材を育成し、本県が寿命延伸の中核拠点となるためには研究体制をさらに充実していくことが必要であります。このため将来的には地域の健康寿命の延伸に役立てる大学院大学の設置を目指します。
社会健康医学の研究に取り組むことは、みんなで取り組む健康長寿条例の目的である本県の健康寿命の延伸と効果的な健康増進施策の創出を初め県民の健康意識の醸成や県内の医療水準の向上につながることから、この研究は県民の県民による県民のためのものと考えております。社会健康医学の研究成果を県民の皆様にわかりやすく還元することで県民の皆様お一人お一人がみずからの健康に関心を持っていただき、みずからの健康づくりや疾病予防に向けた活動を主体的にかつ日常的に取り組んでいただくことで本県の健康寿命を一層延伸させてまいります。
県としましては、今後人口減少・超高齢社会にあっても県民誰もが明るい希望を持って幸せを実感しながら暮らすことのできる、世界から憧れを呼ぶ健康長寿ふじのくにとなるよう社会健康医学の研究を推進してまいります。以上であります。
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