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本会議会議録

質問文書

平成21年12月静岡県議会定例会 質問

質問者：
髙田　好浩 議員

質問分類
代表質問

質問日：
12/07/2009

会派名：
公明党

質疑・質問事項：
１　知事の政治姿勢について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
２　行財政改革と予算編成について　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　(1)　行財政改革の取り組み　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　(2)　平成二十二年度当初予算編成　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　(3)　外郭団体の改革　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
３　安心・安全な公共建築物の設計・施工について　　　　　　　　　　　
　(1)　グランシップの外装材の落　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　(2)　公共建築物の質の向上　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
４　音楽文化の振興について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
５　未来につなぐ森林管理について　　　　　　　　　　　　　　　　　　
６　次代の河川管理のあり方について　　　　　　　　　　　　　　　　　
７　受動喫煙防止条例の制定について　　　　　　　　　　　　　　　　　
８　高齢者福祉施設における災害対策について　　　　　　　　　　　　　
９　福祉のまちづくりについて　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
10　新たな中小企業支援対策について　　　　　　　　　　　　　　　　　
11　若者への職業訓練について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
12　学校問題解決のための体制づくりについて　　　　　　　　　　　　　
13　自転車の交通事故防止について

○副議長（堀江龍一君）　ただいまから会議を再開します。

　質疑及び一般質問を続けます。

　通告により、三番　髙田好浩君。

　　　　　　　（三番　髙田好浩君登壇　拍手）

○三番（髙田好浩君）　私は公明党を代表して県民の安心・安全を守る視点から当面する県政の諸課題について、知事並びに関係部局長、教育長、警察本部長に質問いたします。

　初めに、知事の政治姿勢について伺います。

　知事は、就任時に「静岡に日本の理想郷をつくることを目指し、教育改革、食と農の改革、行政改革の三つの改革に取り組んでいく」と述べられ、本県が他の地域から模範とされる魅力と活力にあふれる地域となるように施策の提案と実行を開始されました。しかし先日発表された平成二十一年県政世論調査によると、暮らし向きが苦しくなっていると感じている人は四六・三％と二十年度の四三・八％から二・五ポイント増加し、昭和五十五年からの調査以来最も高い数値を示しました。本県経済の状況は大変厳しく、日本の理想郷をつくることは相当な覚悟と地道な努力の積み重ねが必要であります。

　知事は、七月には静岡県緊急経済・雇用対策会議を、八月には県内経済界や有識者から意見を伺う静岡県緊急経済対策諮問会議を設置され、これまでに合わせて五回開催するなど具体的な経済力回復に向けて行動されております。

　そこで、これらの会議は今までの経済対策連絡会議とはどのように違うのか、そして会議からどのような方向性が検討され、どのような政策として提言し実行されていくのか知事の所見を伺います。

　また、別の場面で、県と国会議員との関係について今までの県選出の国会議員に陳情するという姿勢を改めると発表されました。地域の課題についてお互いに何ができるかを対等に論議し意見交換することが重要であり、県選出の国会議員の地域に対する公約もその中で実現していくことができる。陳情という形式をやめて、地方と国とが対等に協議するという今後の流れに県としても沿う形でやっていきたいという趣旨の発言をされました。この知事の考え方を具体化することで県政のさまざまな施策がさらに推進できればと思いますが、知事の所見を伺います。

　次に、行財政改革と予算編成について伺います。

　初めに、行財政改革の取り組みについて伺います。

　本県は行政の生産性の向上を目指して、平成十八年三月に静岡県行財政改革大綱実施計画を策定し、平成二十一年度までに集中的に改革を進め県民満足度の向上を目指してきました。いわゆる集中改革プランの実行であります。その結果、ひとり一改革運動の持続的な推進で百三十六億円の事務経費の削減を含めた経済効果、業務棚卸表を活用した行政評価の推進や静岡地方税滞納整理機構の設立等により、歳出のスリム化と歳入確保を図り健全財政の枠組みの堅持に努めてまいりました。

　しかし、行財政改革に終わりはなく、一層の生産性の向上を図るために常に行革の精神でたゆまない努力が必要であると考えます。その改革の新たな取り組みとして事業仕分けが本県においても行われ、百一の事業において仕分け作業が実施されました。本年は集中改革プランの総仕上げの年であり次への新たな改革へスタートを切る年となります。この事業仕分けの手法も含め、今後の行財政改革の取り組みについて知事の考え方を伺います。

　次に、平成二十二年度当初予算編成について伺います。

　今年度の県税収入等の年間見込みについては、世界的な景気後退の影響を受け法人二税を中心に当初予算額を四百五十億円程度下回る見込みが示されており、このうち去る九月補正予算で減収がほぼ確定できる三百三十億円を減額補正いたしました。また去る十月に発表された平成二十二年度当初予算の財政収支の試算によると財源不足額は六百二十億円が見込まれ、この財源不足に対応するため三百十億円を基金の活用で、百億円を未利用財産の売却や特定目的基金の活用など歳入の確保で対応するとしています。残りの二百十億円については効率化のための数値目標を設定し、義務的事業等を除く政策的な経費について事業の重点化や効率化、業務の廃止、民間への委託等徹底した歳出のスリム化により対応する方針が示されました。

　この効率化のための数値目標として一般財源で一五％の削減が示されましたが、過去にない大変厳しい目標数値であり政策的経費を大幅に削減せざるを得ない状況にあります。このように厳しい緊縮予算を強いられる中ではありますが、県民のさらなる安心・安全の生活を確立するための政策を確実に実行していく必要があります。

　そこで、知事はこの厳しい状況下において静岡県に日本の理想郷をつくることを実現するために、どのような当初予算の編成をされるのか、また今回の事業仕分けの結果をどう総括し、予算編成に反映されるのか知事の所見を伺います。

　次に、外郭団体の改革について伺います。

外郭団体は社会的な状況の変化に伴い、これまで以上に団体の役割、存在意義を改めて検証するとともに組織の統廃合など見直しを行っていく必要があります。

　本県では外郭団体みずからが作成する行政評価の視点を踏まえた定期的な点検評価を行い、必要性、経営の健全性、透明性、財政関与の四つの視点から、ＰＤＣＡサイクルに基づき計画的な改善に取り組んできたところであります。こうした取り組みにより、平成十八年の集中改革プラン策定時には外郭団体は三十三法人ありましたが、このうち四団体を統廃合したほか常勤役員、職員を削減するなど具体的な成果を実らせてきました。先月末には平成二十一年度の外郭団体等の点検結果の状況が県のホームページでも公表されました。

　そこで、まず今回の点検によってどのような成果が上がっているのか知事の所見を伺います。

　さらに外郭団体の改革の取り組みについて、知事はマニフェストの中で、「四年間で五〇％の統廃合を目指します」と宣言されています。国においても公益法人の見直しを積極的に行っており、当然本県としても徹底した行財政改革が必要であり、外郭団体の見直しも不可欠のものと考えます。しかしそれぞれの団体はおのおの異なる目的を有して設立されたものであり、一律に削減をすることはできないのではないでしょうか。今後外郭団体の改革にどのように取り組んでいかれるのか知事の所見を伺います。

　次に、安心・安全な公共建築物の設計施工について伺います。

　初めに、グランシップの外装材の剥落について伺います。

　本年十月十五日、グランシップの外装材として使われている天然スレートが離し、十八メートルの高さから落下するという驚くべき事故が発生し、県民の公共建築物に対する安全性をもとにした安心感を覆す大変残念な出来事になりました。今回落下した天然スレートの重さは二・六五キログラムに達し、平成十六年六月三十日にスレート片五キログラムが離しているのが発見されてから今回の離が四十件目であり、その総重量は約二十キロにも達しております。

　これまでにも剥落の原因究明を行ったり安全対策を施すなど県としても努力を続けてきましたが、根本的な解決には至っておりません。天然スレートは水成岩の一種である粘板岩を薄く割って板状にした物を言い、ヨーロッパでは屋根材として広く用いられ、モン・サン・ミッシェル修道院、パリのルーブル美術館、さらに日本では東京駅の屋根材に用いられており、本来建築物の外装材としては信頼があり高級感のある材料として頻繁に使われてきました。

　しかし、グランシップに限ってはまだ竣工から五年十一カ月しかたっていない、そのようなときからこのような剥落が突然始まったことには大きな疑問が生じてまいります。県も原因の究明を行うと発表しましたが、そもそも平成十六年に五キロにも及ぶ剥落が起きたときにどのような原因究明をされたのか、またその結果を周囲の安全対策以上に剥落対策そのものに生かすことがなぜできなかったのか残念でなりません。原因によってはすべての天然スレートが落ちてしまう可能性もあり、一刻も早く対策の方針を決め的確な工事に入る必要があります。大規模な対策工事になれば県民の多額の税金が使われ県の信頼を失いかねません。

　そこで、今回の事故を受けてどのようにしてグランシップの安全性を確保していこうとされているのか、県の所見を伺います。

　次に、公共建築物の質の向上について伺います。

　本県は東海地震の発生に対して県民が地震発災時に命を確実に確保するため、さらには早期の復興ができるように、住宅の耐震化を推進するプロジェクト「ＴＯＵＫＡＩ―０」を初め、あらゆる建物の耐震診断と耐震補強工事の推進に全力を挙げてきました。そのときに行う補強工事設計においては、一般的に、まず、いかにしたら建物全体を軽くすることができるかを検討し、並行して耐力壁の適切な配置を検討して、地震力に対抗できる建物に補強していく手法がございます。

　この目線で静岡県の公共建築物を見渡したとき、東海地震の発生が予想される静岡県にふさわしい設計が本当に行われているのか大きな疑問が生じます。先ほどのグランシップも、一枚十三キログラムから二十キログラムもある天然スレートを五万三千枚も取りつけることで建物の重量は数百トン増加し、それを支える構造体の強化が必要になり建築費にもかなりの影響を与えたと思います。また県立静岡中央高校においては竣工後わずか十三年で外壁のタイル一四％が離し、安全対策のためすべてのタイルを撤去、その後、塗装で補修する改修工事を行い、その費用は約八千五百万円にも及んだと聞いております。

　本県においては、建設・維持管理費の縮減、安全に配慮した施設など五つの目標を施設づくりの基本的な理念としてまとめ、それらを具体化する設計に当たっての基本方針を十四項目にまとめて県有建築物の整備に活用しております。しかしこのような高邁な設計指針と目標がありながら、安心・安全が確保されない建物や維持管理費の負担が想定をはるかに超える建物がなぜできてしまうのか。

　そこで、まず県内部の担当者と設計者との連携、また設計内容等のチェック機能がどう構築されどう機能しているのか、県の現在の取り組みについて伺います。

　また、特に設計中に第三者の目から見て当初の目的を達成する建物になるのか、さらに適正なコスト、維持管理のしやすさ、高齢化時代への対応等建物全体のあり方を冷静にチェックする機能をさらに強化する必要があると考えますが、県の現在の取り組みと今後の方向性についての所見を伺います。

　また、現在ある設計指針や設計上の努力事項は、各部局が求める建物の価値観を達成するために多岐にわたっており、設計する側にも見逃したり軽率に扱ってしまう可能性があり、結果として目標が達成できないということもあります。

　そこで、静岡県として必要とされる公共建築物の性能を、基本的な設計指針から始まり地震対策、環境対策、ユニバーサルデザイン、福祉への対応等を民間でも活用されるような、仮称「静岡県総合設計ガイドライン」としてまとめ、各種の要求事項が相乗効果を発揮しよりよい建築物が供給されるようなシステムを構築する必要があると考えますが、県の所見を伺います。

　次に、音楽文化の振興について伺います。

　知事は、本年七月二十一日の所信表明において、「二十一世紀の東海道を魅力的な文化の花咲く芸術街道としての新しいアイデンティティーを確立し、静岡県全体が内外からあこがれられる地域になること、すなわち静岡の文化力を高めるように努めてまいります」と述べられ、直後の夏休みに県立美術館において、全学生と小学二年生以下の保護者の観覧料を試行的に無料とし鑑賞者の増加を図りました。一方演劇部門の振興については、前石川県知事の時代に静岡県舞台芸術センター　　ＳＰＡＣが設立され、舞台芸術に親しむ県民のすそ野を広げ、また舞台芸術にかかわる人材の育成を行ってきました。

　そこで、静岡県の行ってきた文化芸術の振興をさらに推進し、ふじのくに芸術街道の実現のために音楽文化に対する振興、特にオーケストラの振興についての考え方をお聞きいたします。

　県内のアマチュアオーケストラの数は日本有数で、一般市民の音楽愛好家の活動は非常に活発です。反面優秀な演奏家が目指すプロオーケストラを育てる環境は非常に厳しい状況にあります。

　現在県内で唯一日本オーケストラ連盟に加盟しているプロオーケストラが静岡交響楽団です。静岡交響楽団は一九八八年十一月に静岡室内管弦楽団カペレ・シズオカとして設立され、県内初のプロオーケストラとして活動を開始、昨年創立二十周年を迎えました。静岡交響楽団は、県内の青少年に対しての鑑賞会を開催、またジュニアオーケストラや吹奏楽の指導、さらに保育園に対して無償コンサートを行うなど県内の青少年育成にも積極的に取り組んでいます。

　しかし、これらの活動が順調に進んでいるわけではなく、特に運営費については役員がみずから多額の費用を負担し、法人会員や個人会員だけでは支えられない部分を補いつつ、学生のアルバイトほどの演奏料しか支払われない状況が続いております。また必要な楽器も購入できず、大型楽器については高等学校のクラブの払い下げ品を使うなど、血のにじむような努力をされております。当然演奏活動で生活ができるほど安定した経営には全く至っておりません。その結果県内から毎年東京や関西の音楽大学に優秀な生徒が進学し若手音楽家として立派に成長しておりますが、静岡にプロとしての仕事ができる環境がないため地元に戻ってこられない状況があります。

　現在他県においては、みずからの県にあるプロオーケストラをつくり育て、質の高い音楽鑑賞の場を県民に提供し、音楽教育の推進や音楽活動の興隆に自治体を挙げて支援をしております。その公的助成の規模は群馬交響楽団には年間三億九千万円、仙台フィルハーモニーには三億六千万円、広島交響楽団には二億三千万円の助成が県や市から行われ、一流のオーケストラを育てるための具体的な支援が行われております。

　そこで、我が静岡県においても静岡交響楽団が文化の花咲くふじのくに芸術街道のど真ん中で活躍できるよう、舞台芸術の発展を目指すための助成と同様の県の支えが必要であると考えますが、知事の所見を伺います。

　次に、未来につなぐ森林管理について伺います。

　本県の森林づくりの歴史は、明治時代に私財をなげうち、その生涯のほとんどをささげて実践した静岡県の植林王金原明善翁による治山治水のための森林づくりが出発点となり、明善の森林づくりは天竜川の山々に始まり、伊豆の天城山、富士山ろくの森林づくりと県内各地に及びそれに続く多くの人たちの思いと努力で豊かな森林をつくりました。その後、第二次世界大戦中に乱伐された厳しい時代がありましたが、昭和二十七年に函南町で天皇皇后両陛下をお迎えして開催された第三回全国植樹祭が契機となり県内各地でも積極的な植林が行われ、これらの植林は復興植林と呼ばれ当時の雇用の面での受け皿ともなりました。

　それから五十七年がたち植林した杉やヒノキも立派な森林へと成長し、いよいよ住宅などに活用されるときをじっと待っています。しかし経済成長とともにさまざまな原因が重なり、森林と県民との関係は薄れ森の木々たちを生かす力が衰えてしまい、大切な本県の財産が生かせない状況になってきました。

　そこで、平成十七年十二月の静岡県議会において、これからの森林づくりの基本として森林を守り、育て、生かすことで森林との良好な関係を築きながら、森林の有する多面的機能を持続的に発揮させることを理念とした静岡県森林と県民の共生に関する条例が制定されました。

　森林を守り、育てる取り組みとしてもりづくり県民税を財源として、荒廃森林において森の力再生事業を実施したり、造林間伐事業の推進、林道等路網整備の推進、また治山事業を実施、近年では県民参加による森づくりの活動も盛んに行われ、企業の社会貢献活動も積極的に行われております。また環境面においては、京都議定書が決議され、日本は二〇〇八年から二〇一二年において一九九〇年からのＣＯ２削減目標を六％と決定、そして整備された森林等の吸収源による温室効果ガス吸収量をそのうちの三・八％とし、国から本県に対する吸収源にカウントする森林の分担面積を十六・九万ヘクタールと決められ、未整備の五・四万ヘクタールを五年かけて整備する計画を実行に移し、毎年一万八百ヘクタールの整備計画を立て目標達成を目指しております。

　このような取り組みにより、社会面や環境面での成果が上がり始めておりますけれども、同時に森林を生かすことにより経済面での効果を上げていくことが何よりも重要な取り組みであります。

　そこで、さまざまな価値を秘めた本県の立派に成長した森林を持続的に管理し、次世代に良好な形で引き継ぐため、また経済、社会、環境のバランスがとれた未来につなぐ森林管理をさらに推進するためにどのように取り組むのか、県の所見を伺います。

　次に、次代の河川管理のあり方について伺います。

　近年地球温暖化に伴い、これまでに経験したことのない規模の集中豪雨や大型台風の襲来により、安全対策を施した施設の能力を超える大規模な水害が相次いでおります。本県としては全国各地で引き起こされるこのような災害を最小限にとどめ、水害による死者を一人も出さないために万全な対策を具体的にかつ早急に行う必要があります。

　河川の維持管理は、治水、利水、環境という目的に応じた管理や、水源、山間部、農村部さらに都市部等、海に至る間でそれぞれ異なる地域特性を持ち、そのことから来る管理の違いがありその内容は広範であり多岐にわたります。その管理をいかに的確に行っていくかを考えたとき、行政の力はもちろんのこと地域が共有財産としての河川を積極的に生かしていくために、地域住民の参画による維持管理を行うことも管理上の大きな要因となります。

　平成十八年には、国の社会資本整備審議会において安全・安心が持続可能な河川管理のあり方について審議され、「河川管理者は河川の特性を踏まえつつ、河川ごとにその維持管理の方針、重点的に維持管理するべき区間、維持管理の内容等を定めた計画を策定すべきである」との提言がされ、また、「河川管理は、河川の個性と現状に応じた施策が求められる性質のものであり、個々の施設の維持管理を含め、各河川の現場において着実に実施される必要がある」と結論づけられました。

　河川の維持管理の目的には、洪水等に対する安全性の確保、安定した水利用の確保、河川環境の保全、河川の利活用の促進等があり、すべての分野での維持管理計画の策定は一度にはできないと思いますが、最優先されるべき洪水等に対する安全性確保のための計画は早急に策定する必要があると考えます。

　そこで、まず初めに洪水等による被害を軽減し、県民の安全な暮らしを実現するための河川維持管理計画策定に向けた取り組みについて、県の所見を伺います。

　次に、河川の特性や地域の特性を反映した河川の維持管理を実現するためには、日常の維持管理や水防活動等において市町の一層の参画を求めるとともに、地域住民、ＮＰＯ等との役割分担を明確化し積極的に連携協働すべきであると考えます。

　そこで、本県において個性あふれる河川の維持管理が地域住民等との連携のもとにさらに具体的に実施されるよう、今までの取り組みを生かしつつ河川情報の見える化を行うことを提案いたします。例えば一本の河川を地図化し、ハードの整備はもちろんのこと、地域の人々が河川を楽しみながら河川の維持管理に連携し協働している地域を表記したり、定期的な現場パトロールで見つけた危険箇所や、県民の皆様からの苦情が頻繁に発生する箇所等を総合的に見える化することにより、より具体的な政策の展開ができると考えますが、この取り組みの提案について県の所見を伺います。

　次に、受動喫煙防止条例の制定について伺います。

　平成十五年五月ＷＨＯの総会において、たばこ規制枠組み条約が採択され、日本もその翌年にこの条約に署名、そして平成十七年二月に条約は発効されました。欧米、アジア各国においては、この条約に示された条約発効から五年以内での例外なき受動喫煙からの保護に向け積極的なルールづくりに取り組んでいますが、日本においては義務を履行しなければならない来年二月に向けての具体的な動きは鈍く、一部の自治体を除いてめどは全く立っておりません。

　国内においては、平成十五年に健康増進法が施行され、第二十五条で多数の者が利用する施設における受動喫煙防止措置が努力義務として課せられ、ほとんどの公の施設や一部の民間施設において禁煙や分煙に踏み切りましたが、たばこ規制枠組み条約のガイドラインの目標達成からはほど遠い状況にあります。また本県は昨年三月に静岡県がん対策推進計画を策定し、具体的な戦術の中でまず初めにたばこ対策を掲げています。その中では禁煙を希望する方の支援とともに、受動喫煙防止のために公共施設内の分煙化を徹底し、さらに施設内全面禁煙化を図ると明記しております。

　たばこから発生する副流煙には、一酸化炭素、アンモニア、ホルムアルデヒド、ベンゾピレン、ニトロソアミン等の有害物質が含まれ、循環器系疾患や各種のがんはもとより脳血管疾患、呼吸器疾患などにも大きな影響を与え、その被害は迷惑を超えて危害であるとも言えます。特に成長発達過程にある小児はたばこの煙から重大な健康被害を受け、また妊婦の喫煙、受動喫煙によって胎児が受けた健康被害は出生後も長く尾を引き、小児期の健康や成長発達に大きな悪影響を及ぼすことが明らかになっています。

　現在静岡市内の高校に通う大石悠太君は、小学校四年生のときレストランでの食事中に隣の席に座った人のたばこの煙でぜんそくの激しい発作を起こし、たばこの煙の恐ろしさを身をもって体験しました。その後、彼は毎年夏休みの自由研究でたばこの害について学び受動喫煙の恐ろしさに気づきます。そして自分のような被害者を絶対に出したくないと決意し、中学一年生のとき、一人、路上喫煙を禁止する条例の制定に向けた請願運動を展開。その署名運動に友人や医師、商店街の方々も協力し、二万四千人もの請願署名を集め静岡市議会に提出しました。そして平成十八年七月、静岡市路上喫煙による被害等の防止に関する条例が可決成立し、その執念の活動に対し、平成二十年五月、ＷＨＯは大石君にＷＨＯ事務局特別表彰・西太平洋地域事務局長賞を授与しました。

　このように県内においても受動喫煙防止への理解が進み、社会から喫煙者を排除するということではなく、たばこが嗜好品であるとの喫煙者の自由を尊重しながら受動喫煙による非喫煙者の健康被害を防止するルールづくりが行われ、静岡市を初め浜松市、熱海市、三島市においても路上喫煙防止に関する条例として施行されております。

　また、本県には平成十三年四月に県内の医療教育関係者を中心に発足したこどもをタバコから守る会が結成されており、現在三千人の会員の皆様がボランティア活動を行っております。ことし十月の第十一回市民公開フォーラムに私も参加し、世界のテレビで放映されている禁煙コマーシャルを見たり、子供の受動喫煙の被害について学ぶことができました。その席上、神奈川県において全国初となる公共的施設における受動喫煙防止条例が来年四月に施行されることに関連し、二人の神奈川県議会議員が誕生秘話を語りました。その後、改めて松沢成文神奈川県知事が執筆された著作を読み、受動喫煙による健康被害を防止し県民の命を守ることは行政として当然の義務であり、避けて通れない重要な政策であるとの使命感から執念の条例制定に挑戦したことを知り、共感するところ大でありました。現在では県民の八九％がこの条例を支持しているとのことです。

　この取り組みには多くの障害があります。しかし本県においても早急に具体的な受動喫煙防止策を検討し、県民が健康を阻害されない環境づくりを積極的に実施すべきであると考えます。知事のマニフェストにも「健康被害の原因となる『受動喫煙』の機会を大幅に減少させる取り組みを実施します」とあります。知事の決意と条例の制定に向けた取り組みについて伺います。

　次に、高齢者福祉施設における災害対策について伺います。

　最大震度六弱を観測した駿河湾を震源とする八月十一日の地震を受け、県は介護保険法や老人福祉法で非常災害に対する具体的計画の策定が義務づけられている二千二百九の施設を対象にアンケート調査を行い、千三百三十一施設から回答を得たと発表しました。

　このアンケート結果で特に注目すべき点は、災害が発生したときに被害状況の有無などについて市町に連絡を入れたかということであり、実際に連絡を入れたのは二五・八％にとどまり、連絡しなかった理由としては、どの程度の地震、どの程度の被害のときに、どこへどのタイミングで連絡をすればよいかわからなかった。また連絡することを知らなかったという声があり、基本的な連携についての周知が不足していることが明らかになり、また連絡先の一本化や、地震発生時における通信手段の不通状況が想定されることから電話に頼らない連絡体制の構築や、全く通信網が使用不能になったときの対応について再検討する必要が課題としてあらわれてまいりました。

　また、防災対策のマニュアルを作成していないと回答した施設は一〇％に及び、防災意識の低下が懸念されます。「地域での防災訓練に参加していますか」との質問に対しては三二・九％の施設の参加にとどまり、参加できていない理由として施設と地域との連携不足が挙げられました。今後地域の自主防災組織との連携を強化し、共助の体制を構築することが急がれます。

　これらの調査の結果を受けて県としてもさまざまな改善に取り組んでいくと思いますが、まずもう一度施設が地震等の災害に対応するべき事項を順を追ってよりわかりやすくまとめ、だれもが活用できる、いつでも確認できるもの、すなわち生きたマニュアルを作成する必要があると考えますが、県の所見を伺います。

　また、事業者に対する定期的な研修や現場における施設の災害時対応の確認や、防災訓練の内容と地域との連携などを定期的に確認する体制を整える必要があると考えますが、あわせて県の所見を伺います。

　平成十八年に発生した長崎県の認知症高齢者グループホームの火災を受けて、自力で避難することが困難な人が多く入所する小規模の福祉施設における防火管理体制や、消防用設備の設置について見直しが行われました。この中で多額の費用がかかる設備がスプリンクラーであり、本県は国の介護基盤緊急整備等臨時特例交付金を原資とする基金を創設しました。きめ細やかな施設への対応により、この基金を的確に活用して各施設の安全性を向上させる必要がありますが、基金の活用に対する県の取り組みについて伺います。

　次に、福祉のまちづくりについて伺います。

　国土交通省国土技術政策総合研究所では、二〇〇七年に家庭を除く学校や商業施設など公共性の高い建築空間で起こる事故を対象に転倒や転落による死亡者を試算した結果、二〇〇九年には年間約三千二百人の方が、二〇二八年には五千人の方が亡くなる、特に高齢者の事故が圧倒的に多くなるとの発表を行いました。

　本県においては、障害のある方や高齢者等を含む、だれもがみずからの意思で自由に行動し、あらゆる施設を安全かつ円滑に利用することができる、だれもが住みよいまちづくりを推進していくことが必要であるとして、福祉のまちづくり条例を平成八年四月一日に施行し現在に至っております。

　しかし、条例の内容は努力義務となっており、その目指すべき高い目標と現状の推進状況にはかなりの乖離があり、条例の実効性をさらに高めていく必要があると考えます。そのためには、まずこの条例の制定の意義、目的を関係事業者にさらに深く理解してもらい、自主的な活動が推進できるように確実な広報活動を行う必要があると考えます。またその前提となる対象施設の一覧や設計マニュアルをまとめ、条例の目的が確実に達成できる環境づくりをする必要があると考えます。

　さらに、整備基準に適合していることを証する適合証の交付を請求することができるとなっていますが、目的を達成した対象建築物には、県から積極的に適合証の交付を行い、どこまで安心・安全の推進が進んだのか、県民に対して示していく責務があると考えます。

　そこで、条例の実効性をさらに高めていくための取り組みについて、県の所見を伺います。

　次に、新たな中小企業支援対策について伺います。

　我が国経済は昨年来の世界的な景気後退の影響を受け依然厳しい状況にあり、内閣府の十一月の月例経済報告では完全失業率が五％台に高どまっているなど厳しい雇用情勢と相まって、厳しい景気判断を示しております。

　本県経済においても、十月の有効求人倍率が〇・四〇倍と引き続き全国を下回るなど依然として厳しい状況にあります。特にこれまで本県経済を支えてきた中小企業において、受注が減り販売が不振となるなど経済の冷え込みに影響を受け、先行きに大きな不安を抱えているのが現状であります。

　一方、これまで培ってきたすぐれた技術や技能を生かし、すぐれた製品を開発している中小企業も数多くあり、そのあらわれとして本県の昨年度の経営革新計画承認件数は全国第三位になっています。しかしその成果である製品の販路開拓については多くの中小企業が悩み、多くの要望があると聞いております。富士山静岡空港の開港は、空のネットワークを活用して国内外の就航地への販路拡大やビジネスマッチングなどを行うことが可能となり、県内の中小企業としても大きなビジネスチャンスの拡大につながると考えられます。

　現下の厳しい経済状況を踏まえると、販路開拓などの中小企業対策に速やかに取り組むことが求められると考えますが、県はどのように対応していくのか伺います。

　次に、若者への職業訓練について伺います。

　厳しい経済状況は、来春卒業する高校生、大学生の就業状況の厳しさにつながり、バブル経済崩壊でロスト・ジェネレーションという世代を生んだ就職氷河期の再来を思わせる状況になっております。

　十月末の県内の高校生への求人倍率は〇・九七倍で内定率は六五％にとどまっており、昨年同期の求人倍率二・一三倍と比べると就職戦線はさま変わりしてしまいました。全国有数のものづくり県である本県が、現在の厳しい経済雇用情勢を克服し発展を遂げていくためには、中小の製造業者がしっかりと生き続け、その土台の上に新たな産業が育っていくことが望ましい姿であり、そのためには地に足のついた産業を下支えする技能、技術を身につけるための人材育成が必要であり、具体的な職業訓練が非常に重要であると考えます。

　本県では若者に対する職業訓練の場として、沼津、清水、浜松の技術専門校においてものづくりの人材育成に取り組んでおり、ここ数年の卒業生の就職率はほぼ一〇〇％というすばらしい実績を残していますが、一方で入校生は毎年定員に達していない状況が続いています。現在の厳しい雇用情勢が早期に好転する可能性は低く、企業のニーズにかなった技能、技術を身につけるための職業訓練の重要性が一層増すとともに、本県のものづくりの人材育成はどのような時代が来てもどのような環境の変化があっても重要な取り組みであり、今だからこそ今まで以上に中長期的な視点に立って、若者への職業訓練を支え、はぐくむ必要があると考えますが、県としてどのように取り組んでいくのか伺います。

　また、一人でも多くの若者に職業につながる技能、技術を身につける機会を提供するために、すばらしい教育環境の整った技術専門校への応募者をさらに増して、定員の充足を目指すべきであると考えますが、今後どのように取り組んでいくのかあわせて伺います。

　次に、学校問題解決のための体制づくりについて伺います。

　十一月十八日に開かれた新総合計画の策定に向けた審議会で、基本目標の骨子案として「住んでよし、訪れてよし、働いてよし、学んでよし」の理想郷が提示されました。

「学んでよし」の中には当然学校教育のさらなる充実が含まれると思いますが、学校の主役である子供たちを精いっぱいはぐくむためには、現場の先生方の力が子供のために遺憾なく発揮される教育環境が必要であります。しかし先生方は学力低下への対応やいじめ、不登校そして生徒指導上の問題解決など多岐にわたる課題への対応に追われ、大変多忙な日々が繰り返されております。その上に保護者からの理不尽な苦情や要求などがふえ続け、その対応に追われることで本来の教育に専念できないという状況が生じています。いわゆるモンスターペアレントへの対応です。平成十八年、本県の公立学校において、小中学校の五四％、高校の三二％、特別支援学校の三六％の学校でこの問題が発生しています。このため精神的負担が増し自信と元気をなくし始めている一部の先生もいると聞いております。

　そこで、まず初めにこの問題を解決するために、県教育委員会として親に親としての心得を持たせるためにどのような対応を行い、また今後どのような取り組みをしていかれようとしているのか、教育長に伺います。

　また、学校側としては管理職が対応して問題解決に当たられておりますけれども、そこで解決できない問題については平成十九年十月に教育委員会に顧問弁護士や相談員を配置し、具体的な対応ができるような環境を整備したと承知しております。結果として今年は五十七件の相談が寄せられたとのことですが、先ほどの問題発生の学校割合に比べ、相談件数が思ったほど多くないように感じます。その原因はシステムとしての有効性が発揮できていない、すなわち相談したい内容が専門的な分野に及び、今の体制では相談したくてもできない状況にある先生方がいるのではないでしょうか。

　東京都では学校問題解決サポートセンターを立ち上げ、このような問題を解決する専門機関として、弁護士、精神科医、臨床心理士、警察ＯＢ、行政書士、民生・児童委員代表、保護者代表を構成員として積極的な取り組みを開始しました。さらにこのセンターでは学校問題を未然に防止するため、また初期対応能力の向上を図るために専門家を講師とした講習会を開催したり、学校等が開催する講習会へ講師を派遣するなど多岐にわたる活動を行っております。

　本県においても現在の相談体制をさらに強化し、あらゆる問題に的確に対応できる体制をつくり、先生方が本来の教育に専念し、結果として学んでよしの本県の教育環境の土台を構築する必要があると考えますが、教育長の所見を伺います。

　最後に、自転車の交通事故防止について伺います。

　自転車はだれもが気軽に利用できる移動手段として、幼児から高齢者まですべての世代において活用され、特に近年では環境への負荷が生じない自転車による通勤等も増加し、利用者の拡大が進んでいます。気軽に乗れるということで、車両を動かしている意識が少なく歩行者と同等の考え方でルールを無視した乗車状況が見受けられ、自転車による事故も本県では例年四千件を上回り、その中には人身事故につながり死者が出てしまう事例も毎年起こっております。

　事故の原因はさまざまありますが、中でも一時不停止や安全不確認等による違反が多く、結果として出会い頭の事故が全体の六〇％以上を占め、死亡事故の大部分が基本的なルールの励行がされていないことが原因となっています。

　県警としてもさまざまな取り組みを行い、自転車利用者の安全運転の啓発活動を積極的に行っていることは承知しております。特に本県では今年二月に自転車の傘差し運転の禁止が、さらに十月には携帯電話を操作しながらの自転車の運転が禁止になり、安全運転の推進が図られてきました。しかし歩道を猛スピードで走行したり、夜間における無灯火の走行や飲酒をしての乗車、さらに車道を我が物顔で走る危険な運転等、一歩間違えれば人を傷つける危険なものを操っているという意識のない人が余りにも多く、事故の減少が思うように進んでいません。

　そこで、安全運転を確実に推進し痛ましい事故を起こさないために、定期的な講習制度を設けたり、さらには免許制を導入するなど抜本的な安全確保のための施策に取り組むべきと考えますが、県警の自転車の交通事故防止に対する取り組みについて警察本部長に伺い、私の質問を終わります。ありがとうございました。（拍手）

○副議長（堀江龍一君）　川勝知事。

　　　　　　　（知事　川勝平太君登壇）

○知事（川勝平太君）　髙田好浩議員にお答えいたします。

　初めに、私の政治姿勢についてであります。

　まず従来の連絡会議、そしてこのたび新しく設置いたしました対策会議、諮問会議、この関係についてでございますが、連絡会議　　正確には経済対策連絡会議というのは副知事を会長として持たれていた会議でございました。しかし現下の厳しい経済情勢にかんがみまして、その対策をスピード感をもって講じないことには取り返しのつかないことになるということから、対策会議　　正確には静岡県緊急経済・雇用対策会議というものを私自身が本部長となって設置したと。これは全庁挙げて取り組まねばこの問題に十分に対処できないのだという姿勢と、本気で取り組まないと取り返しがつきませんよということを示すためのことでございました。

　もう一つ、諮問会議というのは有識者の方々に集まっていただいて、県庁内の担当者だけでなくて全国的な学者あるいは実務者による御意見を賜るというものでございます。この諮問会議、これまで二回いたしましたけれども、第一回では幾つもの意見をちょうだいしましたけれども、対策については民間からの意見も聞くべしだという御意見ございまして、それは取り入れました。そういう形でそのいただいた御提言を踏まえて対策会議にそれを反映させ、そしてそれを補正予算などに反映してまいると。そして中小企業支援の拡大、雇用の創出、求職者支援などという、現在必要とされている課題に取り組んでまいったところでございます。

　第二回目の諮問会議には、第一次産業農林水産業の活性化を図るにはどうしたらいいかという、この点を諮問いたしました。次回はインフラ整備に関しまして優先順位を考えていただくというふうにいたしまして、諮問会議の有識者の皆様方から客観的、また全体を見据えた御意見を賜って、それを本庁における私を本部長とする対策会議で練り上げまして、それをさらに反映していくというそのような関係でございます。

　目下のところ、まだ雇用情勢の回復の兆しが見えません。円高や株安、デフレによる景気の二番底の懸念もございます。先週第三回目の緊急経済・雇用対策会議を開催いたしました。県内の情勢について情報共有を図りました。それからまた国の追加経済対策への対応についても協議をいたしまして、雇用創出のさらなる取り組みについて決定したところでございます。今後も県内の情勢を注視しながら、双方の会議を連携　　すなわち対策会議と諮問会議の両会議を連携させることによりまして、現場のニーズを反映した有効な対策を速やかに実施できるように努めてまいりたいと考えております。

　続きまして、県と国会議員との関係についてでありますが、県内選出の国会議員も私も県勢の発展にかける思いは同じであると認識しております。現在の大きなテーマは地域主権であるということでございますので、地域主権を実のあるものにするにはどうしたらいいかという観点で対等に協議をするという立場をとっております。そういう協議の場を、不定期ながらほぼ定期的に持つことによって情報共有を図ると、そして国会議員の先生方が県のためにどれほどの仕事をしていただいているのかということをも、県の立場からしっかり評価してまいるという姿勢で臨みたいと存じます。

　しかし一方で、県の全体の事実に関しまして正確に知っていただくために静岡県の現状を記し、かつ必要と目される課題等につきまして、それを取りまとめまして平成二十二年度に向けた提案書として先週国会議員の皆様を初め関係者にお配りしたところでございます。これは従来静岡県の提案要望として、東京に知事ないし関係者が出向きまして、国会議員の先生方にお集まりいただいて御説明申し上げてお渡ししていたというようなものでございますけれども、それの実効性に関しまして限られた時間でするものでありますから、むしろもう少しレベルを上げまして、目下のところは国会議員の先生方が本県にお越しいただいて、そこで協議をするという形になっておりますけれども、そうした形に改めてまいりたい。

　これは、従来の国づくりの哲学が変わったと思います。中央といいますか、東京が軸になって発展をしていくと。そのための国が計画を練る、それを地域におろしていくという形でございましたが、これからは地域が自立するといいますか全国各地が元気にならないと、この国全体がよくならないという観点で国づくりの哲学を東京中心から地域中心にというふうに変わってきたと。地域中心というのは多中心ということでございます。一極集中ではなくて多極分権的なそういう政治姿勢を持たないと日本のためにならないという観点から、そうした形に変えてまいりたいということでございます。

　続きまして、行財政改革と予算編成についてでありますが、まずさきに実施いたしました事業仕分けにつきまして、この効果は二つあったと思います。一つは県庁の職員の意識改革であります。何しろ第三者が入って客観的なといいますか、当事者とは違うレベルでの議論をなさるものですから、ゼロベースでの見直しの議論というものが行われましたから、担当者にとりましては非常に大きな刺激になったと思います。もう一つは、これは透明性を高めるという効果があったと思います。県民の皆様方の目の前でやるものでありますから、それがどういうものだったのかということが正確にわかりやすい形で説明できないとわかってもらえないということで、県政の透明性を高める効果があったというふうに思います。

　この中で不要と目されたものが、それを当初の予算の合計をいたしますと十一億ほどあったんです。それを受けた形で今度は不要以外にも改善とされたもの、これが全体で八十五件ございました。そういう改善を要求せられたものを各部局で洗い直された結果、予算が削られることになりまして、その合計額が七十四事業で三十一億八千万円になっております。全部で五百億円余りの事業が対象でございましたが、その中で三十一億ということで六％余りの削減という結果が出たわけです。これを来年度の当初予算に向けましてさらに精査いたしまして当初予算に組み込むということでございます。ですからそういう意味でやはり事業仕分けにはそれなりの効果があったのではないかと思います。

　ただ来年度予算につきましては、景気が今低迷していますために県税収入が大幅に減少しておりまして、多額の財源不足が見込まれておりますので大変厳しい予算編成になると思います。歳出では内部管理経費や長期継続事業を見直します。投資的な経費、経常的経費にわたる事業の重点化、効率化などを行いますとともに、歳入でも未利用財産の売却、県有施設への民間広告の掲示などに取り組みまして、県庁全体で政策的予算の一五％減という効率化目標、これを達成して財源不足を解消するために今予算調整に入ったところでございます。これらの見直しによりまして財源を確保しながら、医療、福祉、雇用、教育など県民生活の安心・安全を確保するための施策に万全を期するということでありますが、まずは交流人口の拡大を重点テーマとしてさまざまな施策を推進してまいりたいというふうに思っているわけでございます。

　続きまして、音楽文化の振興についてであります。

　担当部局は、これは県民部になります。県民部のほうで準備していただいたこれに関連する答弁を読み上げますと、音楽は暮らしに潤いや安らぎを与えてくれるとともになじみやすい芸術分野であり、県西部地域には楽器産業が集積していることからも、県として音楽文化の振興を図ることは重要であると考えております。このため本県では、平成八年から三年ごとに静岡国際オペラコンクールを開催し、浜松市主催の浜松国際ピアノコンクールとともに国内はもとより世界に向けて質の高い音楽文化情報を発信しております。

　これから肝心なところに入ります。また静岡交響楽団、シンフォニエッタ静岡、浜松フィルハーモニー管弦楽団などのプロのオーケストラや、多くのアマチュア演奏団体はそれぞれ自主的な活動を通じて、音楽に親しむ県民のすそ野の拡大に大きく寄与しております。静岡県文化振興基本計画では、文化力を向上させていくための要素である「みる」、「つくる」、「ささえる」のうち、県の役割は県民の自主的な文化活動を「ささえる」機能にあるとしております。こうしたことからふじのくに芸術街道の実現に向けて、本県の音楽文化の豊富な資源を育て支えていくためにどのような方策が可能であるのか、他県の状況についても調査し研究してまいります、ということでどうかと。

　県の文化力を上げていくためにはいわゆる文武芸三道鼎立といいますか、芸術の魅力を上げていく必要があります。芸術は本県の中で特に力を入れているのは　　予算の面ですね　　それは演劇です、ＳＰＡＣがございますから。これはすばらしい活動であると思います。しかし演劇だけでなくて絵画も書道も、そしてなかんずく音楽もございます。それで私がこれまで理解してきたところでは、あるいは髙田先生ほかから承ったところでは、プロの交響楽団は静岡交響楽団だけだということだったのでありますが、正確には社団法人日本オーケストラ連盟に加入しているプロの団体は静岡交響楽団だけだということのようで、それ以外にシンフォニエッタ静岡、浜松フィルハーモニー管弦楽団などがあるということでございますね。

　さてどうするか。私は音楽についてはぜひ振興についてお役に立ちたいと思っております。特にオーケストラについてお尋ねでございましたけれども、私は子供のころからバイオリンをしていたということがございましてオーケストラ部に入っていたこともございます。そうしたことからこれの重要性は多く認識しているところでございます。ところが目下静岡交響楽団は団員が五十名ということですね。そうするとモーツァルト、ハイドンぐらいではよろしいと思いますけれども、例えば十九世紀の後半期のブルックナーや大きな編成を要求されるオーケストラになりますと、そういう曲目はなかなか演奏もしにくいだろうという気もいたします。

　そうしたことから、本当にこの静岡県全体のプロの音楽集団だと、オーケストラ集団だということがわかるためにはもう少し規模を大きくしなくちゃいけないと同時に、他のプロ集団もいらっしゃいますからそうしたところと協力しながら、例えばふじのくに交響楽団とかいうふうにして大きく生まれ変わるということが必要ではないかなという気もしておりまして、そうしたことに照らしますと、他県の状況についても調査し研究してまいりますという県民部の考え方もむべなるかなというところがございます。

　しかし、方向といたしましては、書道も絵画も、このあいだ美術館の無料開放などをいたしまして、今後もそれをどのように継続してまいるか今検討中でございますけれども、音楽に関しましてはすべての芸術は音楽の状態に向かって流れていくという言葉もございます。どなたも、例えば自分がリゾートアイランドに行くと言われたときに、どういう音楽を聞きたいかというのはそれぞれみんなあるはずですね。童謡からクラシックまで、あるいはジャズからポップスまでいろいろあるはずです。そういう意味におきまして音楽というのはまさに人間が持っている言葉、これ自体も小鳥のさえずりから来たと言う人もいるくらいです。言葉の起源、難しいですけれども、ともあれそういう意味で人間の本質に根差すものなので、これは大事に育て上げてまいりたいというふうに思っております。一応そういう姿勢でいるということだけで、目下少しく研究させていただくということで我慢していただきたいという次第でございます。

　それから次に、未来につなぐ森林管理についてでありますが、森林は人々の暮らしを守る県民共有の社会資本であるという認識を持っております。森林がふじのくにに十分にあるということはとても大事なことでございまして、現在と未来の県民に対しまして立派に森林を管理、育成することが重要であると認識しております。議員御指摘のように、国土保全とか水源の涵養であるとか森林の多面的機能というものは認識を共有するところでございます。

　これまでの林業は、植栽後五十年から六十年かけて一斉に伐採いたしまして再び植林を行う方法が主流でしたが、これからは間伐によって安定的に木材を生産する林業への転換を図ることで、豊かに育った森林を守り育て生かすことが重要でございます。

　そのため県では、これまで個別に実施してきました施策に加えまして、森林所有者らの合意が図られた北駿地域などにおいて作業道や高性能林業機械などを集約的に整備することによりまして、低コストで効率的な木材生産が行われるよう、県産材の安定供給と利用促進を一体的に進める取り組みを本年度から始めました。一方先駆的な森林所有者は、経済、社会、環境の調和のとれた森林に与えられる森林管理協議会という世界的な組織があります。フォレスト・スチュワードシップ・カウンシルの頭文字を取りましてＦＳＣ、そこが出している森林認証に取り組まれているところもございまして、既に二カ所がそれを手に入れられています。

　しかし、一方日本で出されている緑の循環認証会議、サスティナブル・グリーン・エコシステム・カウンシル、その頭文字を取ってＳＧＥＣというのを取られているところも六地区ございまして、こうした森林認証の取得に取り組まれておりますが、それをさらに広げるとともに認証制度の県民への理解を深めることなど、未来につなぐ森林管理を推進してまいりたいところでございます。

　本県が年間に使う木材の量というのは四十二万立米です。ところが本県で年々使える森林の量は百万立米です。その四十二万立米のうち十六万立米は外材が入ってきてます。少なくともこれは国産材によってあるいは県産材によって代替できるはずですね。にもかかわらず四十数万立米しか使っていないということでございますので、したがって森林を育成すると同時に、やはり農業と一緒ですけれどもどう使うかということの工夫が本当に重要であるというわけであります。ですから使うことのできる県の森林資源はあると、これをどう活用するか、その一つの考え方として鉄筋木造コンクリートというような考え方ですね。ともかくこの利用を拡大するために知恵を絞らなければならないというふうに深刻に考えているわけであります。

　ついこの間、川根本町に参りましたところ、若い方々が定住できるように町の所有地を活用されまして、二軒で一家屋という形のものを提供されておりました。そこにも川根本町の持っている森林を使われるわけでありますけれどもこうしたところが大変人気でですね、四十二歳以下の方々の御家族が住んでおられる。七十平米ほどの二階建てなんですけれども、そこでお子さんをお持ちの若い方たちが皆、非常にいいという形で使われて住んでおられました。

　私はこういう形で使うことができるだろうと。ともかく家、庭一体の家庭というような住まい方ができないものか。２ＤＫという生活の五五年体制を踏まえつつも、そういう住まい方もいいと、都会的な住まい方。もう一つ、家、庭一体のそういう庭のある生活というものを若干里山に近いほうで、森林側かあるいは農村側か、その地域で人々が家、庭一体の生活ができるような空間を確保して、川根本町で成功されてるような事例をもっと県全体で進めてまいりたいと、そういうところに県産材を使うと。

　その県産材を使う場合にも、これはもう森林組合、地域、行政がやるだけでなくて、原木市場、それを製材し流通させ、建築に行くわけですけれども、幾つか例えば貯木場のようなものが要るでしょう。そうしたものについては、やはり森林組合の方々と協議しながら場所を確保いたしまして、それら材木を建築現場に持ち出せる方法も考えなくてはなりません。そういうときの補助といいますか援助を県としてやりたいと。最初はとりあえず現場といいますか、持っていくための流通にうまく乗せるための、今はなかなか採算がとれないわけですけれども、そこは県が思い切り援助いたしまして、使うシステムを何とかつくり上げたいというふうに思っております。

　さて最後に、受動喫煙防止条例の制定についてであります。

　これはおっしゃるとおりでございまして、たばこはがんや循環器疾患の大きな危険因子であり、喫煙者だけでなくて喫煙しない人にも受動喫煙によって健康被害をもたらすなどから、県民の健康を守る上で禁煙対策や受動喫煙防止対策の推進は大変重要であります。受動喫煙を防止するための措置は、現状では施設管理者の自発的な取り組みにゆだねられていますために、五割程度の実施率にとどまっているようであります。条例の制定はそのために対策実施施設の増加に大きな効果をもたらす可能性があると存じます。

　一方で、規制による営業上の不利益や分煙措置にかかわる経済的負担などの問題があるという、そういう懸念も出ております。このために条例制定につきましては、なるべく多くの県民や関係業界の御理解を賜りたい。県民全体の意識の醸成を図りたい。来年四月に神奈川県が条例を施行されます。それによりますと公共施設は二種に区分されています。第一種　　官公庁、学校、病院等　　これは禁煙。一方、第二種　　これは飲食店等でありますが　　これは禁煙または分煙の措置を講ずる必要のある施設として、喫煙禁止区域内での喫煙は禁止するという形になります。これにもただ店舗面積が百平米以下の飲食店及びパチンコ店等の風俗業者等の一部施設については特例と、努力義務としているわけでございます。なかなか神奈川県でも苦労されてることがわかりますが、その効果にも注目してまいりながら、さらにまた国の動向としまして受動喫煙防止対策検討会の報告をどのように国が受けとめていかれるか、これも検討してまいりたいと思います。

　このあいだ、十月二十九日に山梨・静岡・神奈川三県サミットでも議論いたしまして、この喫煙につきましては、受動喫煙を防止するための法制度の充実強化を講じていこうということで合意をした次第でございます。

　この神奈川の松沢知事が御本をお書きになっているわけですが、その中ですばらしい少年との出会いについて書かれています。大石悠太君　　今静岡市内の高校二年になりました悠太君、小学校四年のときに県議御紹介のようなことがあって、一生懸命自分と同じようなぜんそくを持っていたりつらい思いをしている子供たち、あるいは周りのそうした人たちが出ないようにということで、大変勇気のある行動をして、それを静岡市も認めて、さらにまたＷＨＯも表彰されるということであります。

　したがって、松沢さんを励ましているその背景に、本県出身の少年の粘り強いしっかりとした哲学を持った、また他の同じような病気を持っている人たちへの思いやりというものを背景にした運動がございますので、我が県民といたしましては禁煙、分煙というものがいかに大切かという、そういう意識はぜひ共有したいものだということで、条例を制定しなくてもできるぐらいの運動を起こしてまいりたいと思っております。

　ちなみに、大石君の運動を見てみますと、たばこの吸い殻を一生懸命拾っているというようなこともございます。ですからそういう事実をようく御存じになって、我が県でも受動喫煙で迷惑をこうむる人がないようにすることが大切で、その方法に向けて一歩でも条例の制定に向けて近づいてまいりたいというふうに思っている次第でございます。

　なお、その他の御質問につきましては関係部局長、教育長から御答弁申し上げることになっておりますが、一言だけ補足的に申し上げますと、グランシップの問題ですが、これは今原因究明をしていただいております。原因究明をしなくてはなりませんが、一方でなるほどスレートというのがヨーロッパでは、これが屋根に使われているというのは私も見て知っております。しかしながらあれほどの規模で、かつあれほどの急角度で使われている例があるのかどうか、だれがどういう根拠でああいう屋根の形になすったのか、これも含めて徹底的に究明したいと思っております。

　それからさらに公共建築物の質の向上についても、これは本県には国立の大学に工学部がございますね。それから来年四月から県立になります静岡文化芸術大学にもデザイン学部には空間造形ということで専門家がいらっしゃいますので、そういう方たちとともに産官学でしっかりした安全にかかわる第三者委員会というものを設けまして、これからこういう県民に迷惑のかかるようなことのないようにしてまいりたいというふうに思っております。一言つけ加えました。

○副議長（堀江龍一君）　大村総務部長。

　　　　　　　（総務部長　大村慎一君登壇）

○総務部長（大村慎一君）　私から三点お答えをします。

　まず、行財政改革と予算編成についてのうち、初めに、行財政改革の取り組みについてお答えをいたします。

　当然のことでございますが、県政は常に効率的かつ効果的に運営される必要がございます。しかし当然のことを当然に実行し続けるには相当な努力が必要でございます。そのため今年度県民の皆様にも御参加をいただき、公開の場で事業について議論を行う事業仕分けを実施いたしました。この事業仕分けの結果として、事業の見直しを図る契機となるとともに事業予算の組み立てや仕事への取り組み方について職員が見直す機会となるなど、いろいろ議論はございますがさらなる行財政改革に向けて取り組みの視点が得られたものというふうに考えております。

　今後につきましては既に知事が御答弁を申し上げましたとおり、来年度新しい行財政改革プランを策定することといたしております。その際本県で定着をしております業務棚卸表を活用したＰＤＣＡサイクルの行政評価をベースとしながら、今回の事業仕分けの客観性や公開性の特徴を生かした新しい評価手法を検討してまいりたいと考えております。そしてこれを静岡方式ということとさせていただき、より客観的な行政評価による持続的な事業の見直しをしてまいりたいというふうに考えております。

　次に、外郭団体の改革についてでございます。

外郭団体では、平成十八年度から議員御指摘のように各団体ごとに点検評価表による改革を進めておりまして、平成二十一年度までに百六十の改革項目に取り組むことといたしております。平成二十年度には新たに二十三項目について目標を達成し、これまでに百十六項目を達成するなど着実に改革を進めてきております。

　具体的には、財団法人静岡県西部地域地場産業振興センターが平成二十年度末で解散をしたほか、財団法人しずおか健康長寿財団や財団法人静岡県青少年会館が、経費の節減により単年度の赤字を解消したといったようなことがございます。また常勤役職員について、御指摘のとおり四年間で全体の約三分の一に当たる二百十三人を削減するなど、外郭団体の解散や経営の健全化、組織の簡素化に成果を上げてきたところでございます。

　しかし、外郭団体が今後とも厳しい経営環境や多様化、高度化する県民のニーズに的確に対応していくためには改革の歩みをとめることはできません。外郭団体は既に平成九年度時の四分の一の団体を削減しておりますし、また議員御指摘のように、それぞれの団体におのおの異なる目的がありますのでなかなか容易なことではございませんけれども、外郭団体の必要性やその事業内容について、今後新しい行財政改革プランを策定する中で再度ゼロベースからの見直しを行いまして、その結果を十分踏まえながら、外郭団体の統廃合を初め実施事業や役職員の見直しなど必要な改革にさらに取り組んでまいりたいと考えております。

　次に、安心・安全な公共建築物の設計施工についてのうち、公共建築物の質の向上という二点目の点でございます。

　社会基盤を支える県民共有の資産であります公共建築物の設計に当たりましては、利用者の立場に立った安心・安全への配慮が重要であるという観点から、複数の職員による審査指導、検査を実施するなど、これまでも内部審査の充実を図っているところでございます。

　特に多くの県民が利用する建築物につきましては、設計の段階に入りましてから設計スタッフとは別なメンバーから、ユニバーサルデザインですとか利用者の利便性、また安全性といったさまざまな観点から別途の改善を提案するバリュー・エンジニアリングという、日本語名で言えば価値工学という手法による審査会を設けておりまして提案等設計に反映させておりますけれども、これはグランシップの建設のあと、平成十年以降やっておりますけれども、今後はこのバリュー・エンジニアリングの手法においてさらに学識経験者等外部の意見を取り入れるなど、知事から答弁ありましたような第三者委員会的な要素も含めまして内容の充実強化を図ってまいりたいと考えております。

　また、省資源・省エネ対策としてのしずおかエコロジー建築設計指針ですとか、必要な機能の確保とコスト縮減の両立をするための県有建築物のコスト縮減ガイドライン、こういった指針が現在ございますが、このような建築設計に関する各種の指針の位置づけを、髙田議員御指摘の点も含めて明確にいたしまして、必要に応じて指針の内容の見直しを行うなど、民間建築物におきましてもより使いやすく、各指針の相乗効果が総合的に発揮できるものにしてまいりたいと考えております。

　県といたしましては、公共建築物は民間建築物の技術水準の向上に先導的な役割を担っているというふうに考えておりますので、良質な公共建築物の整備を通しまして、本県における建築物の安全と品質の向上がより一層図られるように努めてまいりたいと考えております。以上です。

○副議長（堀江龍一君）　丸山県民部長。

　　　　　　　（県民部長　丸山康至君登壇）

○県民部長（丸山康至君）　安心・安全な公共建築物の設計施工についてのうち、グランシップの外装材の剥落についてお答えいたします。

　県では、スレートの剥落が発生いたしました平成十六年度以降、剥落のおそれのある区域のうち、人が通行する箇所には雨よけを兼ねた落下物防止用の屋根を新設し、人が通行しない箇所におきましては植栽等による立ち入り禁止措置を行うなど、グランシップへの来場者や通行者に対する安全確保対策を実施してまいりました。また今回の剥落を受けまして利用者の安全をより一層確実なものとするため、去る十月十九日に県民の皆様に剥落の状況をお知らせをし植栽部分への立ち入り禁止を徹底いたしました。これらの措置により安全は確保されているものと考えておりますが、今後植栽内への立ち入りができないようなフェンスを設置してまいります。

　なお、先ほど知事からも答弁がありましたが、土木工事や石材に関する外部の専門家等の御協力を得ながら剥落の原因について再調査を実施し、その結果を踏まえて抜本的な落下防止対策についても検討してまいります。

○副議長（堀江龍一君）　衛門建設部長。

　　　　　　　（建設部長　衛門久明君登壇）

○建設部長（衛門久明君）　次代の河川管理のあり方についてお答えいたします。

　まず、河川維持管理計画策定に向けた取り組みについてでありますが、県では近年多発する局地的豪雨等を踏まえ、堤防の決壊等による被害を軽減するため、河川の特性に応じたより適切な維持管理が行えるよう、管理の目標、重点区間の設置、実施内容の基本的な方針を定めました静岡県管理河川維持管理指針を平成二十年十二月に策定いたしております。

　現在はこの指針に基づきまして、築堤河川など重要度の高い原野谷川や長尾川など九河川において、河川ごとの管理目標や点検項目と頻度等を定めます河川維持管理計画を策定したところであります。引き続きまして安間川など他の河川の計画策定を進めますとともに、ＰＤＣＡサイクルにより随時計画を見直し管理体制の充実に努めてまいります。

　次に、河川情報の見える化についてであります。

　県ではこれまでに河川区域等の基礎的な情報から成ります河川台帳の作成のほか、河川整備計画を策定いたしました太田川など十四の河川におきまして、瀬や淵、動植物の分布などを記載した河川環境情報図を整備しております。こうした情報はパンフレット等で公開してはおりますが、今後は情報を一元的に取りまとめ県のホームページにわかりやすい内容で掲載するとともに、河川の巡視や県民の皆さんからの情報を追加できるシステムの構築に取り組んでまいります。

　県といたしましては、関係市町、地域住民の方、並びにＮＰＯとの一層の連携を図り、地域の実情に合ったきめ細かな河川管理を推進し、安全・安心で潤いのある川づくりに努めてまいります。

○副議長（堀江龍一君）　大須賀厚生部長。

　　　　　　　（厚生部長　大須賀淑郎君登壇）

○厚生部長（大須賀淑郎君）　高齢者福祉施設における災害対策についてお答えいたします。

　まず、災害対応のための生きたマニュアルの作成につきましては、施設での現状を把握し現場の声を生かすため、既に施設の防災責任者などと検討を行っておりまして、本年度中に現場で役立つ災害対応マニュアルを作成するとともに、研修会などを通じまして発災時に適切な対応ができるよう啓発に努めてまいります。

　施設での災害対策が適切に行われているかの確認につきましては、これまでも介護保険事業所に対して二年に一度の実地指導の際に行っているところでありますが、施設の防災意識を一層高めるため今後は災害対策を重点事項として位置づけて指導を強化してまいります。またスプリンクラーの整備につきましては、市町や関係団体と協力しながら施設に対して一日も早い取り組みを促し、介護基盤緊急整備基金を最大限活用いたしまして、平成二十三年度までに消防法令の改正により新たに必要となりましたすべての施設で設置されるよう努力してまいります。

　県といたしましては、利用者が安心して生活を送ることができるよう高齢者福祉施設における安全を確保するため、体制の整備に今後とも努めてまいります。

　次に、福祉のまちづくりについてであります。

　福祉のまちづくり条例に基づく届け出施設のうち、すべての整備基準を満たした施設は平成八年の条例施行以来三千件を超え、条例の趣旨は徐々に理解されてきております。しかしながら超高齢社会を迎える中、あらゆる施設を安全かつ円滑に利用することができるようにするため、さらに浸透を図っていく必要があるものと考えております。条例の実効性をさらに高めていくためには、議員御指摘のとおり事業者や建設関係者の自発的な取り組みを促していくことが重要であります。

　このため、まず市町や関係団体と連携し講習会や届け出窓口での積極的な情報提供や、県ホームページでの情報発信等の広報活動を充実強化するとともに、施設整備マニュアルの改定等も行いまして、条例の目的達成に向けた環境づくりを進めてまいりたいと考えております。また適合証につきましてもより多くの施設で利用者の目に触れることにより、安全で利用しやすい配慮がなされた施設であるとのあかしになりますことから、適合証の積極的な取得や標示を事業者に働きかけてまいります。

　県といたしましては、今後とも本制度の一層の普及を図り、障害のある人や高齢者を初めだれもが住みよい福祉のまちづくりの推進に取り組んでまいります。

○副議長（堀江龍一君）　堀川産業部長。

　　　　　　　（産業部長　堀川知廣君登壇）

○産業部長（堀川知廣君）　新たな中小企業支援対策についてお答えいたします。

　本県産業を支える中小企業に対し、県ではこれまでも研究開発や販路開拓などの支援に取り組んできたところでありますが、昨年来の経済危機の中で中小企業のすぐれた技術や製品の新たな販路拡大は喫緊の課題となっておりますことから、今年度後半におきましては緊急に規模を拡大して支援を行っているところであります。

　具体的には、この十一月に東京で開催されました全国規模の商談会、これに静岡県コーナーを設置しまして、出展しました下請企業の二十社において現在六百件を超える商談が進められているところでありまして、また中小企業から要望の多かった販路開拓のための展示会の出展などに要する経費につきまして、新たに三十社を支援することといたしております。また経営革新計画に取り組む事業者の新しい取引先の開拓やビジネスマッチング、これを支援する経営革新フェスタを来年一月から二月にかけまして、浜松から伊東市まで県下七カ所で開催することにしておりまして、これまでに既に約二百四十社から応募を受け付けているところであります。

　さらに、県内中小企業が持つすぐれた技術や製品を国内外に積極的にアピールするため、一月から三月にかけまして、富士山静岡空港の開港により産業交流の拡大が期待されています福岡県と熊本県で開催される展示会や、首都圏で開催されますナノテクノロジー、あるいは電子、あるいは健康関連産業の国際的な商談会に大規模な静岡県ブースを設置しまして、それぞれの展示会に四十五社から出展希望がありますけれども、すべてに対しまして支援することとしております。

　こうした展示会出展を初めとする中小企業の販路開拓の支援の要望は依然として強いものがありますので、今後とも商工団体や金融機関などとの連携を図りまして機動的かつ効果的に支援を行ってまいりたいと考えております。

　次に、若者への職業訓練についてであります。

　県では各技術専門校におきまして、時代とともに変化する社会や経済界のニーズを把握しながら、ものづくりに必要な基礎的技術、これを身につけるための実践的な職業訓練を実施するとともに、今年度は多くの人材が求められておりますＩＴや介護分野などの訓練を、昨年度の三百三十五人から千三百人へと大幅に拡大して実施しております。

　今後も中小企業などが必要とする人材を育成していくため、議員御提案のように今まで以上に中長期的な視野が必要でありますので、現在県内の約二千五百社を対象にアンケート調査を実施しているところでありまして、また新たに設置しました有識者等による会議において、訓練科目の創設あるいはカリキュラムの充実などの検討を進めているところであります。さらに訓練生がより有利な条件で就職できますよう、電気工事士や技能士などの有効な資格の取得や応用能力の習得などに重点を置きまして、訓練内容の一層の充実に努めてまいります。

　また、県内のすべての高等学校を訪問しまして、訓練修了生が県内等の企業で活躍している様子を掲載した新しいパンフレットをつくりまして、これなどによりまして技術専門校の教育環境や就職実績を紹介するとともに、ヤングジョブステーションや関係機関と協力しまして、若年離職者にも積極的に情報を提供して応募者の増加と定員の確保に努めてまいります。

○副議長（堀江龍一君）　遠藤教育長。

　　　　　　　（教育長　遠藤亮平君登壇）

○教育長（遠藤亮平君）　学校問題解決のための体制づくりについてお答えいたします。

　初めに、親に親としての心得を持たせるための対応についてであります。

　行政や学校、ＰＴＡは保護者に対する研修会や懇談会等を通じて、進級、進学など新しい生活環境に入った子供へのサポートの仕方などを初めとして、親の教育力向上に努めております。

　県教育委員会では平成二十年度から、県内の小学校新一年生の全保護者を対象に親学講座を実施し、「親はどうあるべきか」、「親に求められていることは何か」などについて啓発活動を行った結果、大きな成果が上がっているととらえております。今後は対象者を乳幼児の親へも拡大することを検討するとともに、講座の内容に関しましても、しつけのあり方、必要性等倫理的なことに加え、例えば子供が小さなけがや病気をしたときの対処といった、日常生活における親の具体的な対応の仕方などにも広げてまいります。

　次に、相談体制の強化についてでありますが、保護者への対応においては初期対応が何よりも重要であります。学校は守りの態勢で応ずるのではなく、相手の主張をよく聞き保護者や子供の立場に立って丁寧に対応することが大切であります。その際学校では教職員の責任感の強さや、外に知られることを嫌う意識などから学校内部の力だけで解決しようとする傾向が強く見られ、問題が大きくなってから相談に来る場合が多く、これは保護者、学校どちらにとっても不幸なことであります。

　現在、県教育委員会が配置している三人の相談員は、時には顧問弁護士に助言を仰ぐことがあるものの、学校の信頼も厚く十分機能していることを確認しております。したがいましてこれからは、問題が大きくなる前の初期の段階から相談しやすい体制をつくることが大切であるとの考えのもと、相談員の積極的な活用を図るべく、市町教育委員会や学校の管理職の意識啓発に努めるとともに、要請に応じて相談員による学校訪問や研修会の講師としての参加などを進め、体制の充実を図ってまいります。

○副議長（堀江龍一君）　原田警察本部長。

　　　　　　　（警察本部長　原田宗宏君登壇）

○警察本部長（原田宗宏君）　自転車の交通事故防止についてお答えいたします。

　警察が行っております自転車の交通事故防止に対する取り組みについて申し上げますが、一点目は自転車利用者に対する年代や対象に応じた段階的かつ体系的な交通安全教育の実施であります。

　具体的には、小学生に対しては四年生以上を対象にした講習会の受講者には自転車免許証を交付して、自転車社会の一員としての自覚を促す交通安全教育、また中学生に関しては自転車マナー向上のための副読本を活用した交通安全教育、そして高校生及びお年寄りに関してはサイクリストリーダーを育成するため、指定自動車教習所において参加・体験・実践型の交通安全教育を実施しております。

　二点目は自転車利用者の交通マナーの向上に向けて、自転車安全指導カードを活用した交通指導の実施があります。中でも高校生に関しては学校警察連携制度に基づき、高校の教職員が警察署保管の自転車安全指導カードを閲覧して、生徒名や違反内容を確認し学校における教育的指導に活用しております。

　三点目は他機関に対する働きかけであります。自転車の交通環境の整備、特に自転車道や自転車レーンの整備に向けて道路管理者に働きかけております。このほかに交通事故に遭わないためにライトのＬＥＤ化等自転車自体の安全装備の改善など、安全のための施策を積極的に関係機関に対して提言していきたいと考えております。

　ただ、自転車のマナー徹底はまだまだ取り組みが効果を上げておりません。我々警察も今申し上げた施策の拡充、徹底を図るとともに、警察だけ、特に今の枠組みの中での取り締まりだけでは限界がありますので、先ほどのような議員の御提言などをいただきながら、他の行政機関、家庭、学校、販売店、地域住民なども含めた県民全体による活動となるよう、一層の情報提供や施策の立案、働きかけを進めてまいりたいと考えております。

○副議長（堀江龍一君）　三番　髙田好浩君。

　　　　　　　（三番　髙田好浩君登壇）

○三番（髙田好浩君）　ありがとうございました。

　我慢することがたくさんあるようでございまして、一つはグランシップはいつになったら安心して通れるのか、落ちないようにぜひしていただきたいと思います。周りを幾ら囲っても落ちるものは落ちる。それが大体どのくらいをめどに今取り組んでいるのか、もう一点お聞きしたいと思います。

　それから、知事がおっしゃいましたけど、やはり音楽文化の基本的な環境を整備していくことが大事だと思います。静岡県に魅力があれば優秀な人が戻ってくる。そのことによって私たちの文化力もまた上がっていくと思います。我慢しろと言われても我慢できないものですから、この質問してるわけでございますので、夢ある答えをもう一度お願いをしたいと思います。

　それから、外郭団体について知事のマニフェストで五〇％削減ということがございました。この知事の考え方お聞きしておりませんので、その考え方をもう一つお聞かせをいただきたいと思います。

　それから、受動喫煙防止条例でございますけれども、やはり精神論ではなくて具体論で動いていく、これが必要な時期にいよいよ来ている、このように思います。静岡県のがん対策についてもしっかりうたっているわけでございますので、しっかりした取り組みを行っていただきたい、もう一歩深い議論をしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

　三点にわたって御質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

○副議長（堀江龍一君）　川勝知事。

　　　　　　　（知事　川勝平太君登壇）

○知事（川勝平太君）　音楽への支援をするという方向で考えてまいりたいと。それが静岡交響楽団だけになるかどうかということでございます。これまでは静岡交響楽団だけがプロだと認識していたのでありますが、他の二つもプロ集団としての自覚を持っていらっしゃる音楽団体だということになりますと県全体でやはり一つのプロ集団だけに御支援申し上げることはできかねますので、そこを検討させていただいて、静岡県全体が誇るようなすばらしい交響楽団を育てるというのは、御指摘のようにいろいろなすばらしい才能を持った若い人たちが活躍していますが、彼らがまた戻ってきて県民の芸術文化の向上に資してくださるということを促進するためにも、オーケストラ、既にもうたくさんあるので、こうしたものに全く援助がなかったというのはやはり問題があったと思っておりまして、どういうふうに援助していったらいいのか現実を少しく精査させていただいて、援助していく方向で検討してまいるということでございます。

○副議長（堀江龍一君）　大村総務部長。

　　　　　　　（総務部長　大村慎一君登壇）

○総務部長（大村慎一君）　外郭団体の改革について改めてお答えをいたします。

　五〇％削減という点でございますけれども、今まで平成九年度段階で三十八の外郭団体ございました。ここまでの段階で十一の外郭団体を削減してきておりまして、先ほど御答弁申し上げましたようにほぼ四分の一のものを削減しております。

　このあとの削減についても当然取り組んでいくわけでありまして、それは先ほど御答弁申し上げたとおりなんですが、その内容については基本的には今度策定する新しい行財政改革プランの中で精査をして決めていきたいと、お諮りをしていきたいわけでありますが、ただ一律削減について、先ほど議員から御指摘がありましたようにそれぞれの団体の目的というものもあるので、一律削減はいかがなものかという御指摘もありましたが、そういう点は確かにございます。我々としてはそういう点も含めて、いずれにしてもできる限りこの新しいプランの策定の中で努力をしていきたいということでございますので、今後もその取り組みをごらんいただきたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。

○副議長（堀江龍一君）　丸山県民部長。

　　　　　　　（県民部長　丸山康至君登壇）

○県民部長（丸山康至君）　再質問にお答えいたします。

　現在総務部の営繕部門のほうとも連携をとりながら検討をしておりまして、実は十六年度、十七年度二回、専門機関に委託をして調査したわけですけれども落下原因の特定ができなかったということで、そう簡単な問題ではないのかもしれませんけれども、いずれにしましてもしっかりした第三者的な目で見ていただいて、原因を究明した上での抜本的な安全対策というものに取り組んでいきたいと思います。ですからできるだけ本当に早期に頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

○副議長（堀江龍一君）　三番　髙田好浩君。

　　　　　　　（三番　髙田好浩君登壇）

○三番（髙田好浩君）　済みません、八秒ですので知事に五〇％のことをお聞きしましたので、どうか知事のほうから知事の考え方、外郭団体そのものに対する考え方をよろしくお願いします。

○副議長（堀江龍一君）　川勝知事。

　　　　　　　（知事　川勝平太君登壇）

○知事（川勝平太君）　外郭団体、いろいろの種類のものがあるということですね。ですから県のほうで意思決定にかかわれるものも、例えば一五％未満しか出資していないというようなものもございまして、なかなか一概に言えない面がございます。しかしながら外郭団体へのあっせんとかあるいは天下りというふうなものはこれは根絶いたしまして、そしてすべて公募によるという方向性は明確にしてございます。そして公募するわけですから、実力ある方がかつて県出身者の方であってもそれは構わない。いわゆる指定席ではないということなんですね。

　それから、その外郭団体も今総務部長のほうから御答弁申し上げましたように、これまでそれを精査して一つずつクリアしていっているということなので、全体として五〇％というものをどのように言うと最も説得力があるのか、これ少しく実態に即した形で御答弁する機会をもう一度持たしていただきたいというふうに思います。以上でございます。

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	質問者：	髙田　好浩議員
	質問分類	代表質問
	質問日：	12/07/2009
	会派名：	公明党
	質疑・質問事項：	１　知事の政治姿勢について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２　行財政改革と予算編成について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(1)　行財政改革の取り組み　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2)　平成二十二年度当初予算編成　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(3)　外郭団体の改革　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　３　安心・安全な公共建築物の設計・施工について　　　　　　　　　　　　(1)　グランシップの外装材の落　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2)　公共建築物の質の向上　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４　音楽文化の振興について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　５　未来につなぐ森林管理について　　　　　　　　　　　　　　　　　　６　次代の河川管理のあり方について　　　　　　　　　　　　　　　　　７　受動喫煙防止条例の制定について　　　　　　　　　　　　　　　　　８　高齢者福祉施設における災害対策について　　　　　　　　　　　　　９　福祉のまちづくりについて　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 10　新たな中小企業支援対策について　　　　　　　　　　　　　　　　　 11　若者への職業訓練について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 12　学校問題解決のための体制づくりについて　　　　　　　　　　　　　 13　自転車の交通事故防止について