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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和元年6月静岡県議会定例会

阿部 卓也 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:06/24/2019番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 阿部議員におかれましては、若くしてふじのくに県民クラブの会長になられました由、おめでとうございます。排除よりも多様性、エクスクルーシブではなくインクルーシブというのはとても大事なことだと思います。多様性の輪と言うのは簡単ですけれども、なかなかに達成は難しいと。立派に活躍されることを御期待申し上げます。
 さて、阿部議員にお答えいたします。
 近未来の静岡県の社会像についてのうち、第四次産業革命への対応についてであります。
 議員は比較的楽観的な見通しを持たれているようでありますけれども、私自身はこれはもろ刃のやいばであるというふうに考えております。第一次、これは技術的には蒸気力でした。第二次、これは電力。第三次はコンピューター。そして第四次産業革命の軸をなす技術はAI  アーティフィシャル・インテリジェンスであります、人工知能と。
 人類というのは、知性を持つ動物ということでホモサピエンスというふうに言われますけれども、ホモサピエンスよりも高い知性を持つ存在があらわれてくるとどうなるか。そうするとそれはホモサピエンスから次の段階、ホモデウスへの道であるというふうに言っている識者もいます。すなわちホモサピエンスそれ自体の存続が問われる時代になっているということでありまして、本来人間とはどうあるべきかということを考えるべき、そういう今時代に差しかかっていると考えております。
 さて、第四次産業革命とデジタライゼーションについてでありますが、議員御指摘のとおり第四次産業革命による技術革新と社会実装による社会経済を変革する取り組みの進展は、世界的な大潮流として本県にも大きな変革をもたらそうとしております。こうした技術革新は人口減少などで顕在化している地域課題の有効な解決手段としても、また既存産業の高度化や新産業創出の旗手としても期待されております。これを受けて県といたしましてはより高度な経済、より豊かな生活を実現できる社会を目指した取り組みを積極的に推進してまいります。
 具体的には、三次元点群データを活用し地域課題を解決する社会実験を推進いたします。伊豆半島地域におきまして官民が連携し、人口減少社会にも適応できる自動運転による移動支援、災害対応の迅速化、インフラの維持管理などの実証、実装に取り組みます。これは国のスマートシティーモデル事業に採択されました。全国を牽引する先駆的な取り組みとして高く評価されたところであります。
 また、データ駆動型の研究開発や産業応用を機軸としたAOIプロジェクト、またMaOIプロジェクト、IoTなどに必要不可欠な要素技術を提供するフォトンバレープロジェクト、最先端のデジタル技術によるゲノムデータ解析と応用を進めるファルマバレープロジェクト等々、革新的技術を活用した新産業の創出にも積極的に取り組んでいるところであります。
 さらに、第四次産業革命がもたらす技術革新を活用していくには膨大なデータを処理する人材が必要不可欠であります。このため昨年度ふじのくにICT人材確保・育成戦略を策定いたしました。本年度はトップ人材を呼び込み県内企業との協業を促す、TECH BEAT Shizuokaの開催などを進めてまいります。
 加えて、企業や研究機関等の皆様に革新的技術を実証できるフィールドを提供していくことも重要です。社会の多様なニーズにきめ細かく対応し年齢、性別、言語といった違いを超えて質の高いサービスを提供いただけるようさまざまな分野の実証実験を支援いたします。
 今後とも、第四次産業革命がもたらす本県の将来の姿をしっかりと見据え人間本位の視点に立って、県民の皆様が物心ともに豊かに暮らすことのできる地域の実現に全力を傾注してまいります。
 次に、高齢化社会への対応についてであります。
 ふじのくに健康立国論についてでありますが、本県の健康寿命は男性が七十二・一五歳、女性が七十五・四三歳となっておりまして男女ともに全国で、言いかえると世界でトップクラスの健康長寿県であります。本県では平成二十七年六月に女性の健康寿命相当年齢である七十六歳までを壮年といたしました。社会で元気に活躍できる世代であると位置づけたわけであります。こうしたふじのくに型人生区分を提示いたしまして、人生百年時代を先取りする形で高齢者の社会参加を促進してまいりました。
 また、健康寿命のさらなる延伸を図るために平成二十九年度から、静岡県で暮らす、働く、育つと元気になれる「働いてよし 住んでよし」というのをコンセプトといたしまして、企業の経営手法の一つである健康経営の視点を取り入れ、企業だけでなく地域も家庭も対象としたしずおかまるごと健康経営プロジェクトを展開しておりまして、県民の健康づくりを推進しているところであります。さらに昨年度からは健康長寿の要因を分析し科学的知見に基づいた効果的な疾病予防対策、健康増進施策を展開するため医療ビッグデータの活用や疫学研究など社会健康医学に基づく先進的な研究に取り組んでおります。
 こうした研究で得られた成果を県民の皆様が主体的に健康づくりや疾病予防に向けた活動として日常的に取り組んでいただけるようにするには、継続的に研究を深化させていくとともに地域の実情に応じた有効な施策を展開することが重要です。このため京都大学高等研究院の本庶佑特別教授の御指導のもと、本年三月に社会健康医学大学院大学の設置に係る基本構想を策定いたしました。この基本構想に基づき研究の深化と地域のリーダーとなる人材育成を進めるため、知と人材の集積拠点となる大学院大学を設置することといたしました。これらの取り組みにより健康寿命の延伸を図り、県民の皆様お一人お一人が健康で生き生きと生活することが医療・介護給付費の適正化につながるだけでなく実質的に生産年齢人口も増加する、いわゆる活力ある高齢社会を実現できることになります。ふじのくには健康立国として国内はもとよりアジア諸国のモデルになり得ると考えております。
 県といたしましては、県民の皆様が生涯現役であるという価値観を共有し人口減少・超高齢社会にあっても誰もが明るい希望を持って元気に幸せを実感しながら暮らすことのできる、世界から憧れられるような健康長寿ふじのくにとなるよう、県民の皆様と一丸となって取り組んでまいります。以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp