本会議会議録
答弁文書
平成30年2月静岡県議会定例会
相坂 摂治 議員(自民改革会議)の 代表質問 に対する答弁
(質問日:02/26/2018番目)
答 弁 者 | : | 教育長 |
○教育長(木苗直秀君) 今後の教育行政の推進についてお答えいたします。
社会情勢が大きく変化する中、地域づくりの基礎は人づくりであり教育はまさにその中心的役割を担っていることから教育委員会に課せられた使命は極めて大きく重要なものと考えております。
私は、教育長就任以来教育現場の実態を把握することを特に重視し児童生徒、保護者、教員などと意見交換する移動教育委員会を年に十回、これまでに三十回実施しております。また民間との協働を強力に推し進めたいと考え、寄附金等によるふじのくにグローバル人材育成基金を活用した高校生の海外への留学及びインターンシップの支援や大学生等の協力を得てしずおか寺子屋事業などを新たに実施してきたところであります。
しかしながら、議員御指摘のとおり、小中学校及び高等学校の学習指導要領の改訂や大学入学共通テストの導入を控え主体的・対話的で深い学びのための教育が求められており、社会総がかりの教育を一層進めたいと考えております。このため学びを広げるICTを活用した授業改善の取り組みや子供たちが歴史、文化、産業など地域のよさを再認識できるような学習機会を大学、民間企業等と連携して充実させるとともに、世界の中の日本及び静岡を認識し活躍できる人材の輩出に向けて海外留学の促進や高大連携を推進してまいります。
さらに、いじめや不登校、子供の貧困が社会問題となっておりますことから、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの外部人材を活用したきめ細かな支援を行うとともに、教員をサポートする体制の充実により教員と子供が向き合う時間の確保にも積極的に取り組んでまいります。
来年度からは、次期教育振興基本計画が始まることから教育が果たす役割をなお一層強く受けとめふじのくにの未来を担う有徳の人づくりに向けて計画に位置づける施策を着実に推進してまいります。
次に、特別支援学校の教育環境の充実についてであります。
特別支援学校の児童生徒数は増加を続けており、特に知的障害の児童生徒は平成二十九年度に約三千七百人で十年前よりも千人以上ふえております。今後も当面は増加していくものと考えております。
本年二月に策定した静岡県立特別支援学校施設整備基本計画では、知的障害を対象とする特別支援学校の施設の狭隘化と児童生徒の通学負担を喫緊の課題とし、それらの解消に向け先行して着手した三島田方地区及び浜松地区では三年後の本校開校に向けて整備を進めており、あわせて三年後までに静岡地区の本校、御殿場・裾野、富士・富士宮、浜松各地区での高等部分校の整備にも着手することとしております。
また、児童生徒の障害に応じた効果的な教育や主体的・対話的で深い学びを推進するため今後四年以内に全ての特別支援学校にタブレット端末、ICT機器を計画的に整備することとしております。さらに本計画に位置づけた新たに考慮が必要となった課題として、体温調節の難しい児童生徒などが安心して学校生活を送れるよう全ての普通教室に空調設備を設置するほか、子供たちが育った地域とのつながりを持ち続けられるよう交流籍を活用した小中学校との交流及び共同学習を進めてまいります。
県教育委員会といたしましては、障害のある児童生徒がその持てる力を高め自立や社会参加に向けより身近な地域で快適に適切な教育が受けられるよう計画の具現化を着実に進めてまいります。以上であります。
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