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質疑・質問者: | 江間 治人 議員 | |
質疑・質問日: | 03/10/2020 | |
会派名: | 自民改革会議 |
それでは分割質問方式で3問やらせていただきたいと思います。
まず、厚生委員会説明資料45ページの少子化対策の取り組みについてです。
資料を拝見しますと、太字で書いてある新規事業の中にふじのくに少子化突破展開事業費がございます。これは新規事業で優良事例等の取り組みを行う市町に対する1億円
の助成ですが、既に各市町がそういった取り組みを県に出していて、その積算で1億の予算が組まれているかどうか。
それから、この上にありますふじのくに出会いサポート事業費も新規事業で、イベントを県ホームページで一括掲載するとのことでありますが、ふじのくに少子化突破展開
事業と関連性があるのか、あるならその内容をお聞きしたいと思います。
それと、本会議において公明党県議団の牧野議員からAIのマッチングの話が出ました。非常におもしろいなと思って埼玉の出会いサポートセンターの資料をいただきまし
た。マッチングに関して、今後はいろんな自治体が出会いサポートでAIを使うことが出てくると思うんですが、その点について何かお考えがあれば教えていただきたいと思
います。
○山本こども未来課長
まず、ふじのくに少子化突破展開事業費の関係でございますが、既に事業を積み立てて1億になっているかでございますけれども、これから申請を受け付けますので積み上
げてはございません。そういった意味では枠になるかと思います。昨日少し説明いたしましたメニューを提示し、市町で見合った事業を申請していただいて、この事業費の枠
の中で助成していく形になります。
次に、ふじのくに出会いサポート事業費でございますが、出会いの場、婚活イベント等を市町単位で実施して募集しても、なかなか参加者が集まらないといった悩み等もお
聞きしていますので、まずは県が情報を一元化してホームページやSNS、LINE等を活用してより広く周知し参加者数を募っていこうと考えている事業でございます。
現在は特にふじのくに少子化突破展開事業との関係を考えているわけではないですけれども、行く行くは市町との調整の中でメニューに入れる可能性も出てくるかもしれま
せん。申しわけございませんがまだ想定してございませんので、来年度は全くの別事業となります。
3つ目でございますけれども、埼玉県のマッチングシステムにつきまして、特にAIを活用しているため本会議において参考にと御質問をいただきました。他県でマッチン
グ等のシステムをやっているところがございます。本県でも個々の市でやっているところが幾つかございますけれども、まだ広がり等が見えていない段階でございますので、
本県の場合はどんなシステム、どういったことをやっていけるかを来年度は市町の皆様とともに考えていきたいと思います。
まずは、先ほど言いました出会いサポート事業で情報発信し、各市町がやっていらっしゃる婚活イベントの参加者数をふやしていくと。次の施策につきましては、来年度に
市町とともに考えていきたいと考えております。
○江間委員
ありがとうございます。
ふじのくに少子化突破展開事業についてですが、1億円の予算をつくった背景がメニューを出して市町が応募すると御説明がありましたが、その前段階で市町からの要望、
こういうメニューにしたらいいといったコンセンサスのとり方があったか教えてもらいたいと思います。
○山本こども未来課長
ふじのくに少子化突破展開事業のメニューにつきましては、平成29年度から3年間、ふじのくに少子化突破戦略応援事業を市町で実施していただいたものがございます。
その中から優良事例といいますか、ほかの市町でも効果があると思われる事業を有識者の意見も取り入れまして、メニューとして示しているものでございます。
ですので、市町にとりましてもそういった事業は効果があると判断しているものも多いかと思います。先ほど言いました戦略の応援事業が29年度から3年間、今年度で終了
することに関して、市町からはせっかく今までやってきたことがあるので、次の事業をお願いしたいと要望等もいただいております。市町でまた御活用いただいて、地域にお
ける少子化対策の推進にも役立てていただけるものと思っております。
○江間委員
市町との連携については非常に重要な点だと思います。1億円の予算に達するほどに応募があるか心配があって質問させていただきました。
ぜひ県がイニチアチブをとりながら、いい事業、あるいはいい情報を提供しながら、本当に実のある事業にしていただきたいと思います。
では続きまして、説明資料59ページの障害者スポーツの振興についてです。
昨日7番委員からも御質問がありましたが、障害者スポーツは健康福祉部が所管すると数年前におっしゃっていたと聞こえました。
ただ、近年のパラスポーツの普及、健常者と障害者のスポーツに関する差異は本当に認識度がよくなっており、ことしのオリンピック、パラリンピックもあってこのような
組織編成になったのかなと思いますけれども、やはり障害者については非常にデリケートな部分もありますので、健康福祉部の立場から移管に関してどのような議論、懸念、
期待する効果などがあったか教えていただきたいと思います。
○村松障害者政策課長
障害者スポーツにつきましては、国では平成26年度に所管が厚生労働省から文部科学省に移管されまして、平成27年度にスポーツ庁が発足しております。その流れを受けま
して、本県では昨年度、障害者スポーツのうちトップアスリートの活動支援の部分を文化・観光部のスポーツ局に移管しながら丁寧に一緒に活動してきております。
今年度はオリンピック、パラリンピックが目前になり、記念イベントに合わせてスポーツ局と連携を図りまして、パラサイクリングやボッチャなど障害者スポーツの体験会
を一緒にやってきております。
その流れの中で、パラリンピックへの機運醸成・拡大も両部で一緒にやってきており、本県でオリパラを開催することもありまして、スポーツ局で一体的に推進することに
なりました。
移管に当たっての期待と懸念ですけれど、国でも今回の東京オリパラで選手団の公式の服装が初めて一緒になるなど、一体感の醸成に力を入れているとの報道もございまし
て、10番委員がおっしゃるようにトップレベルのアスリートの部分については県民の関心も高まりますし、選手の意欲向上にもつながると思っております。障害のある人、な
い人が一緒にスポーツをする機会、イベントを通じて一緒に楽しむ機会もふえることにつながっていけばいいなと考えています。
懸念としましては、これも10番委員のおっしゃるとおりでして、社会参加として障害者スポーツを楽しむ方にとりましては特に福祉の視点が必要になってくると思いますの
で、今までもそうですけれども障害者スポーツ協会や県内にたくさんいる障害者スポーツの指導員の力をかりながら、移行された後も障害者支援局としてもできるだけ協力し
てかかわっていきたいと考えております。
○江間委員
ありがとうございます。
私も障害者の運動会、スポーツ大会によく行くんですけれども、今ボッチャの名前が出ましたが、かなり重度な方も参加するスポーツが結構あります。それに対するボラン
ティアの方と、福祉施設の職員の方、さまざまな方がかかわるのがパラスポーツだと思いますので、部局が移管するのでノウハウは当然あると思いますけれども、ぜひフォ
ローの引き継ぎをしていただきたいなと思います。
では3つ目の質問をさせていただきます。
説明資料69ページの県立磐田学園の改築整備についてです。
私の地元の磐田学園が来年度の末に開所とのことです。この施設は私が子供のころかもしれませんが、非常に差別の厳しい状況下にあった場所でありまして、古い建物を見
るにつけてそのころの雰囲気を何とか払拭したいと思っていました。皆さんのおかげで改築計画が進められて、本当にありがたいなと思います。1度土木の関係で時期がずれ
ましたが、予定どおりに開所できるように皆さんに御尽力いただきたいなと思います。
そのような中、施設の中身が少し変わります。今までは古い施設で大部屋が中心だったり、あるいは施錠できない部屋が結構あったりしましたが、今回は小規模ユニット、
あるいは個室対応ができると。どんな施設になるか楽しみもありますけれども、それにかかわるソフト面、職員の数とか運用の仕方とか結構課題もあって準備する新年度にな
るのではないかなと思います。
そこで、ソフト面対策についてのお考えと、18歳を過ぎますと施設を出ることになりますが、重度の児童施設になりますので、その後のフォローとして磐田学園は何ができ
るのか教えていただきたいと思います。
○石田障害福祉課長
磐田学園につきましては、ただいま御指摘がありましたとおり、近年利用が増加しております強度行動障害や被虐待児などに対する個別支援を行うに当たり居住環境が不十
分でありましたことから、今回の施設改修は原則個室で4人から8人単位の小規模のユニットによる家族的な支援を行うことといたしました。
小規模ユニット化に当たりましては、ユニット内での出来事が周囲にまで伝わりにくい、閉鎖的になる恐れもあるといった施設運営面での課題があります。それから入所児
童の転居に対する不安の除去など処遇面での課題がありますことから、移行後の円滑な運営を図るために、令和2年度から1年間をかけて新設、運営体制の準備をしていくこ
ととしております。また人員面につきましては従来よりも手厚い支援が必要であると考えております。具体的なニーズにつきましては、これから関係部局と調整してまいりま
すが、令和3年度の開所に向けまして必要な人員を確保してまいりたいと考えております。
2点目の退所後の対応について、御指摘のとおり磐田学園につきましては児童福祉法に基づく障害児の入所施設でありますことから、制度的には18歳まで利用可能となって
おります。退所に当たりましては利用者及び御家族の御希望を踏まえまして、進路について居住市町や相談支援事業所などの関係機関と協議を重ねるなど丁寧な対応を心がけ
ております。退所後も本人や御家族に対して相談支援事業所や現在利用されている障害福祉サービスの事業所などと連携して適切な支援を行っております。
○江間委員
ありがとうございます。
個室がふえると死角が出る、あるいは小学校低学年ぐらいの子の見守りに不便さが出ることも考えられると思いましたが、その辺について保護者の方も含めてしっかりと
フォローしていただきたいと思いますけれども、保護者の方との意見交換等をされているか教えていただきたいです。
○石田障害福祉課長
保護者につきましては、定期的に学園に来ていただき参観して意見交換する場もございますので、そういった機会を通じて意見を伺っていきたいと思います。
○江間委員
ぜひ入っていらっしゃる方もそうだし、また保護者の方も安心して預けられる施設になるようにお願いしたいと思います。
最後に1点御意見を申し上げたいと思います。これは質問ではありません。
昨日の当局の説明時間が160分、2時間40分でした。説明するほうもとても大変だったと思いますが、聞くほうもなかなか集中力を維持するのが大変。厚生委員会は多岐にわ
たって事業が組まれていますし、また今回は評価表や次期総合戦略などいろんなものが入ってきましたので多くなるのはわかりますが、なかなか手が乾いてうまくめくれな
かったりして(笑声)皆さんの説明を聞き逃すともうどこに行ったかわからなくなっちゃう。
このような状況にも陥るわけで、この辺はタブレットにすれば手間が省けていいなといつも思うんですけれども、それはすぐには無理かもしれませんが、この説明方法につ
いて何かいいアイデアがないかなと思っていました。ぜひ検討していただきたいと思います。時間当たりの採算性が非常に悪いと思いました。必要事項はわかりますけれど
も、もっとやり方があるはず。効果的に効率的に委員会を運営する当局側のスタンスがないと、この厚生委員会は非常に複雑でデリケートで、既得権もたくさんある団体を対
象にしておりますので、事業、運営について新しい企画を出しても形だけになってしまうことがあるのではないかなと心配します。特に市町との連携もたくさんありますの
で、形だけ繕っても僕は決して県民のためにはならないと思います。
企業も今大変な状況になっていますが、変化しないと生き残れません。大きな組織ほど変化が必要な時期もありますので、ぜひ常に工夫をしてよいものをつくっていただく
意識を、運営だけではなくていろんな事業も全てですけれども、皆さんにお願いしたいと思いまして、きょうは年度の最後ですので一言申し上げさせていただきました。よろ
しくお願いいたします。
○伴委員長
質疑等の途中ですが、ここでしばらく休憩といたします。
再開は13時30分といたします。
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