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委員会会議録

質問文書

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令和元年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:沢田 智文 議員
質疑・質問日:07/01/2019
会派名:ふじのくに県民クラブ


○沢田委員
 ふじのくに県民クラブの沢田智文と申します。よろしくお願いいたします。
 私から、分割質問方式で質問をさせていただきます。
 その前に、川崎市の通学バスを待っていた児童、保護者が死傷される事件、そして大津市では信号待ちをしていた園児ら16人が死傷する事故が発生しました。この事件事故に大変心を痛めました。立て続けに子供たちの命が犠牲になる事件事故が発生をしておりまして、ふじのくに県民クラブでも子供たちの安全対策の強化を求める要望書を提出いたしました。今回それに対して県警で可搬式防犯カメラの設置といった予算づけをされていることで、県警の迅速かつ的確な対応を高く評価したいと思います。
では、まず児童虐待防止について質問させていただきます。
 委員会説明資料4にもありますが、児童虐待の相談件数が年々ふえてきております。相談は地域住民からの通報もありますし、学校や教育委員会からの連絡も最近はふえている実態があります。
 このような状況の中で、国は市区町村に対して子供家庭総合支援拠点の設置を呼びかけております。
そこで、質問させていただきます。県内における児童虐待の発生傾向と相談や通告が増加している要因について、そして児童相談所や学校との連携状況と今後の連携のあり方について、今後の市町との連携について質問させていただきます。お願いいたします。

○水嶋人身安全対策課長
 児童虐待の発生傾向と通告が増加している要因について御説明をいたします。
 まず、県警察におけます児童虐待の認知、通告状況につきましては、本年5月末現在でございますけれども297件、462人を認知しておりまして、そのうち245件、387人を児童相談所に通告しているところでございます。
 これをもとに発生傾向を見てみますと、通告した児童虐待のうち最も多いのが心理的虐待で157件、267人、次いで身体的虐待の58件、69人となっているところでございます。
 加害者につきましては、実父が全体の約5割を占めておりまして、次いで実母が約4割となっております。
 通告が増加している要因ですけれども、次の3点が挙げられると考えております。
 1点目は、社会における児童虐待に対する関心の高まりということで、家族であるとか一般の皆様方からの通報がふえていることが挙げられます。
 2点目は、児童相談所等との連携強化あるいは情報の共有を徹底して行っていることから、児童相談所はもとより市町あるいは学校等の公的機関からの通報も増加してきていると考えております。
 最後3点目でございますけれども、通告件数の最も多い心理的虐待のうち児童の面前で夫婦げんかを繰り返す、いわゆる面前DVが約6割を占めている中、県警察といたしましては暴力を伴わない軽微な夫婦げんか、こういったものも面前DVと幅広くとらえまして積極的に通告を行っていることの以上3点の要因が考えられるところでございます。
 次に、児童相談所や学校との連携状況と今後の連携のあり方についてでございます。
 児童相談所とは平成24年10月に、犯罪性があって児童の安全が憂慮されるようなケースについては警察に速報する緊急連絡制度を全国に先駆けて創設いたしまして、運用を図ってきたところでございます。ことし3月には新たに連携協定を締結いたしまして、児童相談所が虐待と認定した情報の全件を共有するとともに、危険度レベルに応じた共有すべき情報がより明確化された新たな連絡基準を設けまして、児童の安全確保への協力、連携に努めているところでございます。この情報共有の場となるのが市町に設置されております要保護児童対策地域協議会でございまして、市町の児童福祉担当課を始め児童相談所や学校あるいは医療機関等が参加をいたしまして、情報の共有のほか児童虐待の早期発見あるいは児童の早期保護といった検討を随時行っているところでございます。
 また、ことし5月には文部科学省において学校、教育委員会等向けの虐待対応の手引というものが作成をされております。学校と警察等との情報共有、こういった連携強化に関する指針が示されたところでございますので、県警察といたしましては今後引き続き学校、教育委員会から情報提供を受けた場合につきましては、しっかりと連携をしながら児童の安全確保に努めていきたいと考えているところでございます。
 最後、市町との連携にかかわる県警の取り組みと今後の取り組み状況でございますけれども、市町との連携は先ほど御説明いたしました要保護児童対策地域協議会のほかに、平成24年から年1回開催しております警察と児童相談所の連絡会における合同研修会にも市町の児童福祉担当職員の皆様方に御参加いただきまして、県警察学校の施設を利用して立ち入り調査あるいは臨検捜索といったロールプレイング方式による実務の向上をやっておりますし、意見の交換も当然やっておりまして担当者間の顔の見える関係構築に努めているところでございます。
 また、警察が取り扱いました事案のうち児童虐待が認められなかった場合でも児童相談所、そして市町の児童福祉担当課には情報提供という形で常に情報の共有化を図っているところでございまして、このような形で連携に努めているところでございます。
 いずれにしましても、児童の安全確保という共通認識のもとで行政機関を始めとする幅広い関係機関との連携とともに、それぞれの機関の役割を再確認しながら相互理解を深めて良好な関係を構築していきたいと考えております。

○沢田委員
 前に児童相談所の職員に聞き取りに行ったときに、やっぱり面前DVが多くなってきていると、簡単に警察に通報するような感覚の保護者がいるということで、情報の共有化はとても大事なことですので、こういったことで子供たちを守ることも今後引き続きやっていただきたいなと思っております。
 それから、ことし4月に磐田市において子供若者相談センターが新たに開設されました。これは市町、市区町村に対しての子供家庭総合支援拠点の1つになるかなと思いますが、児童相談所や警察になかなか相談できないような、またどこまで相談していいかという状況のときに市町にそういう機関が新たに設置されたことで、そこの職員が小中学校を回って事前に連絡をとり合って子供を守ることについては、かなり進んだ事業の1つかな思っています。
 この前、様子を見に行ったんですけれども、まだまだ試行段階ということだったので今後そういうのが各県内全体に広がっていくのかなと思うと、市町との連携も情報共有ということで今後もやっていっていただきたいと思います。

 では、2つ目の質問に入ります。
 警察官の人材育成について伺います。
 近年犯罪が多様化している、複雑化しているかなと。サイバー犯罪とかテロ対策とかについて多様化、複雑化しているのかなと思いますが、刑法犯の認知件数は全国的に見ても減っていますし、静岡県内についても減っているということで警察官の皆さんの努力のたまものだと思われますが、今後も犯罪は複雑化、多様化するかなと思いますし、それに対する高度な専門知識や技術が求められるのかなと思います。
 そこで質問です。今後多様で優秀な人材を多く確保することが必要になってくると思いますが、採用面でどのような取り組みをされているのか伺います。
 そして、採用後に専門知識や技術、能力を高めるなどの各種研修制度の実施状況について伺います。

○手老警務部参事官兼警務課長
 それでは、多様で優秀な人材を多く確保するための取り組みを御説明いたします。
 まず、優秀な人材を確保するための取組についてでありますけれども、できるだけ多くの受験者を確保し、その中から優秀な人材を採用するように努めております。これまでも職務内容をわかりやすく紹介する募集パンフレットの作成とか県内外の大学等において採用説明会を開催してきましたけれども、より多くの若者に受験してもらえるように、また警察業務についてより理解してもらえるよう、最近では特にインターネット上のいわゆるバナー広告やリスニング広告の活用による積極的な募集活動の展開や受験者層に近い若手警察職員を中心に指定したリクルーターによる職場の魅力の発信、業務内容や警察官の魅力を直接知ってもらうインターンシップ、警察学校オープンキャンパスの開催などさまざまな募集活動を積極的に行っているところでございます。
 その中で多様な人材を多く確保するための取組といたしまして、平成28年度の試験から一般試験区分とは別に自己推薦の試験区分を設けております。この自己推薦試験区分とは、警察業務に生かすことができる資格や卓越した身体能力、専門知識、技能、豊かな人間性を有する方を募集することを目的としたものでございまして、一般試験区分と比べて面接の配点を高くしまして、より人物重視の試験となっております。今後とも、多様で優秀な人材を多く確保するために若者の視点を取り入れた効果的な施策の推進に努めてまいりたいと思っております。
 次に、採用後に専門知識や技術能力を高めるなどの各種研修制度についてでございますけれども、警察における教養研修は教養と呼んでおりまして、県警察学校に入校して行う学校教養と各警察署や県本部等で行う職場教養に大きく分かれております。
 学校教養では、警察職員としての基礎を学ぶ初任科及び初任補修科という採用時の教養や刑事や生活安全などの専門分野に登用予定の警察官を対象に行う部門別任用科、より専門的な実務を学ぶための専科教養のほか巡査部長及び警部補昇任者を対象とした昇任時教養を行っております。
 また、職場教養として各所属におきまして、専門知識の修得や技術の向上に必要な教養をそれぞれ行っているところでございます。

○沢田委員
 最近はAIとかコンピューター関連の犯罪が多くなってきているかなと思いますが、その点の研修等はどうでしょうか。

○森本生活安全部長
 委員会説明資料5をごらんいただきたいと思いますけれども、今現在静岡県警察のサイバー犯罪捜査能力が十分かと言えばやはり完全に十分だというわけにはいかないものでございまして、2サイバー犯罪対策の(4)サイバー犯罪捜査能力向上のために、先進県であります警視庁あるいは京都府警察に捜査員を派遣して研修を受けさせているようなことがございます。
 それから、民間でサイバー関係の技術、知識等が豊富なところに研修という名目で行かせまして知識、技能を蓄えてくるようなこともやっております。
 そのほかにサイバー犯罪捜査検定がございまして、初級とか中級とかあるわけでございますけれども、そういったものを受けさせることによって事前に勉強する、検定に合格する、さらに上を目指すといったことでサイバー犯罪捜査能力を向上させようと組織を挙げて取り組んでいるところでございます。

○沢田委員
 いろいろな研修の機会があるということで、能力の向上を目指していることがよくわかりました。今後もよろしくお願いいたします。

 では、3つ目の質問に入ります。
 3つ目については、交番の警戒強化と体制について伺いたいと思います。
 大阪府吹田市の交番で警察官が刃物で刺され拳銃を奪われた事件が起きました。昨年6月には富山市、9月には仙台市と交番勤務の警察官が襲撃される事件が起きております。
県民の安全を守るためということですが、交番勤務の体制と勤務警察官の運用状況について伺います。それと、日ごろの交番勤務警察官への事故防止に係る指示及び事故防止対策について伺います。

○植田地域部参事官兼地域課長
 まず、交番の勤務体制と勤務員の運用状況でございます。
 交番の勤務員は、基本的に24時間の3交代で当直勤務に当たっております。勤務員の運用につきましては、複数勤務体制を確保するため同じ交番の勤務員はもとより隣接する複数の交番、駐在所を合わせたブロック単位で共同して職務執行に当たるなど、受傷事故防止に配意した運用を図っております。
 次に、交番襲撃を踏まえた勤務員への受傷事故に関する各種指示、共有についてでございます。
 これにつきましては勤務就業時における地域課長等による指示、伝達のほか署幹部による各交番への巡視や交番長会議など、あらゆる機会を通じて恒常的かつタイムリーに行っているところでございます。

○沢田委員
 24時間の3交代ということと複数勤務、ブロック体制ということですが、実情はどうしても1人の勤務になってしまうこともいたし方ない状況があるのではないかと思いますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

○植田地域部参事官兼地域課長
 やはり限りのある体制の中で勤務しておりますので、24時間必ず複数というのはなかなか困難なところでございまして、今できる範囲で例えば夜間においては先ほど申し上げましたように、隣接するブロック等で共同して複数体制を確保していくというふうに安全対策を推進しているところでございます。

○沢田委員
 ありがとうございます。私、元小学校教員で自分が担任させてもらった子たちの中に交番勤務のお父さんが何人かいたんです。こういう事件が起こったときにその子は不安で眠れないんだろうなと思うと、交番勤務の安全と市民県民の安全を守ることもそうなんですけれども、家族の安心も守らなければいけないかなと思って質問させていただきました。

 それと吹田市の事件では拳銃が奪われて、ちょうど新型装備に入れかえる予定のころだったと伺っています。
県警として拳銃が奪われないような新型装備の今後の導入の計画がありましたら、教えてください。

○橋本総務部参事官
 拳銃を奪われにくい新装備の導入計画、進捗状況について説明させていただきます。
 警察庁で今紹介のありました平成30年の富山県内において警察官が殺害され拳銃を奪われた事件を受けまして、拳銃を奪取されにくい構造に改良した新型の拳銃入れを備えつけました。平成30年度においては警視庁、富山県警、大阪府警に配分をされております。今年度――令和元年度において全国で3万個の装備の調達が決まっておりまして、静岡県警察に配分が警察庁からくる予定になっております。

○沢田委員
 今回の吹田市の事件があって栃木県警は防刃の防護服の常時着用とか楯など身を守る道具や防犯カメラの配備、拳銃の新装備の導入を行っていますので、静岡県警にとっても交番勤務の警察官の安全の確保もあわせてお願いしたいなと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○良知(淳)委員長
 ここでしばらくの間、休憩いたします。
 再開は13時30分とさせていただきます。

( 休 憩 )

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