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委員会会議録

質問文書

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令和元年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 健司 議員
質疑・質問日:10/01/2019
会派名:無所属


○大石(健)委員
 皆さん、こんにちは。
 牧之原市・吉田町選挙区から出ています大石健司でございます。
 6月定例会に引き続き後ろ盾のない無所属でございますが、交通基盤部の精鋭の皆様方の御協力、そして御尽力をいただきまして、1日も早く地元や県のために目の見える仕事ができるように頑張らせていただく覚悟ですので、今回もよろしくお願いいたします。
 私は、一問一答方式で質問させていただきます。
 それでは、最初に委員会説明資料の15ページをお開きください。
 交通基盤部戦略広報の推進についてお伺いいたします。
 本日の御説明でのいろいろな事業の内容、私も県議会議員になってからいろいろなお話を聞く中で交通基盤部すごいなと、建設委員会が所管している事業は物すごいなと感動を覚えている次第であります。皆様方がいろいろやられている事業を県民そして我々も信頼しておりますし、地域をもっともっとよくするためにこういうことをやってもらいたい、ああいうことをやってもらいたいとすごい声があります。皆様方がやっていること、県民のために頑張っていることを県民に対してそして未来の子供たちに対してアピールする。静岡県はこういうものをつくってるんだぞ、こうやってるんだぞという広報は本当に大切なことだと思います。一つ一つの事業について、一人一人の県民、市民に説明したとしても皆様方の気持ちは伝わりません。結果が出たことをこうやってやったんだよとわかりやすく説明してPRすることが、公務員として一番すばらしい、やりがいがある仕事じゃないかなときょうのお話を聞きながら考えました。
 先日いつもいただいているメディアへのリリース、そして数日後の新聞記事にも出ていましたけれども、県が県内のインフラ施設を県民にPRするために静岡どぼカードの本格的な活用を始めたとの記事が出ておりました。なんで私が興味を持ったかというと、私の地元の二級河川勝間田川の水門が出ているんですね。たった13枚しかまだできていないのに私の地元の水門が出ている。これはいいなと。早速お電話差し上げたら、担当の方がどっと持ってきてくださいました。一つ一つの地元に静岡県がこうしたことをやっているんだとこうしたものでつくってくれる。関係ない人にとってはどうでもいいかもしれないけれども、私にとっては感動的でした。
 昨今のいろいろなトレーディングカードやカードブームにも便乗したといった言い方も変ですけれども、すばらしい企画だと思いますし、私がもし偉かったらこれを考えた人を表彰したいぐらいです。
 静岡どぼカード、名前も格好いいとは言えませんが、平仮名のどぼのところが、あ、土木だと思われることですばらしいと思います。将来的な土木技術者や建設業の担い手確保のためにも、小さな子供は工事現場へ行くの大好きですし、ダンプカー、ショベルカー、いろいろなものを見たり乗ったりするのも大好きですから、全県民、特に若い世代のこれから土木業界を支えていただける子供たちに訴えるには最高の企画だと思っております。
 その資料をよく読み新聞を読むと、今年度だけで13種類のカードを作成しいろんなイベントで配布していると。説明資料の15ページを見ると、これだけやっていることはわかるんです。私はすごく感動したのでいろいろなSNSや自分のブログ、友達にも見せたりするとみんな喜びました。ただ残念ながらそれ以外の一般の方々、いろいろなところでこのことが話題になっていたり、普通の県民の間でも欲しいなとか話題になっているとは全然聞いておりません。企画の意図と現状はここにも書いてありますが、もっともっといろいろなカードを出して、13種類じゃ終わらなくて、これから10倍、30倍、50倍、100倍、静岡県の全部の橋だっていいですよ、いろいろな形で地域でやっていく中で、お金をかけ過ぎるのもまた問題だと思いますし、このカードを配るのが目的じゃありませんけれども、これにプレミアムがついてメディアに載って、SNSに載って、インスタグラムでこんなカード集めたよとなれば、静岡県がやっている、交通基盤部がやっている施策の周知徹底、理解も進むと思われます。これからの展開の予定、予算も含めて来年度以降のことをここにも書いてあることの復唱ではない形で、夢のあることを御説明いただければと思います。

○梨建設政策課長
 静岡どぼカードについてお答えいたします。
 静岡どぼカードの作成配布につきましては、県民の皆様に魅力ある社会インフラを知っていただくとともに、実物を見てみたいと思っていただき実際に訪問していただけるきっかけとなるよう昨年度にスタートした取り組みでありまして、ひいては将来の建設業の担い手確保につながることを目的としております。
 カードには橋梁やトンネル、水門などのダイナミックな写真や詳細なデータを印刷するとともに、QRコードからは発行済みのほかのカードも見られるようにいたしまして、当該の施設だけでなくほかのインフラ施設にも興味を持っていただけるように工夫した次第です。
 昨年度に2種類、今年度はこれまでに13種類のカードを作成しており、今月末にはさらに5種類のカードを追加で作成する予定であります。作成済みのカードは、これまで夏休み期間中のイベント、見学会等を通して参加者にお配りしておりますが、取り組みは緒についたところであり、6番委員御指摘のとおりPRが十分でないところもございます。
 今月中には20種類のカードがそろいますので、11月に予定している土木の日イベントや今後の現場見学会等を通じまして精力的に配布を図り、認知度の向上に努めてまいります。
 なお、来年度以降も既存カードの増刷や新たなカードの発行を進めますとともに、土木事務所における常時配布や教育現場での活用など配布方法や配布場所、活用方法を工夫しながら多くの方々に興味を持っていただけるよう一層の普及促進に努めてまいります。

○大石(健)委員
 今のお話とこれを私が見せたばっかりに、隣の7番委員がもう既に興味津々でございます。そうした形でせっかくいいのをつくっても、PRしなければわかっていただけない。初めて見た人がこの県庁の中にもたくさんいる。せっかくやったことは人の目に触れて、県民の目に触れなければどうしようもないと思っています。
 もうちょっとプレミア感を出して、周りを金で囲うとかナンバリングするとかを以前お話ししたと思うんですが、何かあまりそうすると金券ショップやネットで売られたら困るとか、担当には言われたと思うんです。そうしたところに出品されるされないは世の中の価値ですから、それに金額がつくから県としては好ましくないといった答えは求めたくないんですが、そうした形で一般の人が欲しがって争奪戦が起こるような形にしないと。
写真はいいし、裏に載ってる資料もQRコードもすばらしいです。ただもう1つ、ナンバリングであるとか付加価値をつけるとか、何かすごく強いカードが出てくるとか、じゃんけんみたいにグー、チョキ、パーを入れるとか、そうしたことも含めてデザインの変更について考慮する余地はありますでしょうか。

○梨建設政策課長
 6番委員御指摘のとおり、我々の今までの経験上取り組んだことのない取り組みを始めたところでありまして、これからその辺も研究して、例えばナンバリングも1つでございますし、コレクターズアイテムとしての収集効果を高めるために研究を続けてまいりたいと思います。

○大石(健)委員
 完璧な答弁をありがとうございました。
 1回乗りかかった船の人は、みんなおもしろがってこれやりたいあれやりたいってあるんですよ。ただいろいろなプレッシャーであったり、いろいろなことで中途半端に終わって結果的に鳴かず飛ばずに終わってしまうプロジェクトは官民問わずよくあることですので、乗りかかった船でいいと思ったら突き進んで、そこで責任とるのは宮尾交通基盤部長ですから頑張ってやってください。

 次の質問に行きます。
 説明資料47ページ、津波対策静岡方式の推進でありますが、この中で今回私の地元である榛原港海岸の津波対策についても大きな進展があると伺ったものですから、質問させていただきます。
 私の住んでおります牧之原市は第4次地震津波想定において東海地震等のレベルワン、百年に1度の津波では最大11メートル、また南海トラフ巨大地震レベルにおける千年に1度のレベルツーの津波では14メートルの津波の襲来が予想されている大変な地域であります。地震津波想定では、前回でも言いましたけれども1万3000人余の津波死者が出ると、県内で最多の津波被害があるんではないかと言われている地域です。
 そんな中でいつ発生してもおかしくない大規模地震・津波に対して住民の生命財産を守るために、特にレベルワンの津波を対象にした防潮堤の整備については、県が責任を持ってスピード感を持って推進すると常々伺っておりますし、実際やれるところからきっちりやっていただいていることは今回の御説明でもわかりました。
 今まで話が進んでいなかった代表地域である静波海岸を有する私の住んでいる榛原港周辺の海岸について、今年度からきっちり工事に着手すると伺いました。 
そこで、榛原港海岸の津波対策について現在の取り組み状況と今後の進め方、見通し等、また駿河湾南部の全体的な防潮堤対策についていま一度見解を伺いたいと思います。

○齋藤港湾整備課長
 榛原港海岸の津波対策の取り組み状況と今後の進め方についてお答えいたします。
 榛原港海岸は勝間田川左岸側の静波地区と右岸側の鹿島地区からなり、これまで榛原港海岸の津波対策はレベルワン津波を対象として静波地区の既設堤防の改良の設計を進めてきたところであります。今年度からは静波地区の堤防の改良工事に着手し、静波地区全体1,345メートルの約7割に当たる950メートルについてかさ上げ及び粘り強い化の工事を実施する予定でございます。 
また今年度は残る陸閘部分の設計、さらには静波地区の堤防工事改良後引き続き鹿島地区の工事に速やかに着手できるよう鹿島地区の設計もあわせて行う予定であります。
 いずれにしましても、早期に榛原港海岸の津波対策が完了するよう予算確保に努め、着実に工事の進捗を図ってまいります。

○大石(健)委員
 陸閘について細かい話ですけれども、全体を積み上げると聞いているんですが、陸閘の部分はもう電動化されて鉄の扉がばーんとありますよね。そこが取り残されたら、そこから津波が入ってくるんじゃないかと住民からは心配の声が上がっているんですけれども、陸閘を上げるのは上のところの鉄の部分を継ぎ足すことなのでしょうか。
また榛原港海岸は静波地区だけではなく鹿島地区もやってくださるとのことで、その先に片浜海岸があるんですけれども、もうちょっと相良側に向かったところが一番危険ではないかといった声もあるんですが、榛原港海岸の範疇に入っているのか、2点教えてください。

○齋藤港湾整備課長
 まず、陸閘のかさ上げ方法ですけれども、榛原港海岸の静波地区には現在5基の陸閘がございます。そのうちの2基は現在の利用状況を踏まえて撤去する方向で考えております。ただ残る3基につきましては、6番委員のおっしゃるとおりかさ上げを行っていく予定です。
方法としては、新たに陸閘の額、扉を取りかえてしまうことがまず1つ。それ以外に現在の陸閘の扉を活用する方法としまして、陸閘の扉がスライドするレールがありますけれども、レール部分の敷高をかさ上げ分だけ上げて高さを確保する、もしくは先ほどお話のあったとおり陸閘の扉自体を補強しつつボルト等により不足部分の高さをつけ足しする方法が考えられると思います。
 いずれにしましても今後実施する設計の中で構造物の安定性、利用における機能性、コスト等総合的に検討して工法を決定していきたいと考えております。

○吉澤河川海岸整備課長
 榛原港海岸に隣接する片浜海岸のお話がありましたので、私からお答えいたします。
 こちらは国土交通省水管理・国土保全局が所管しておりまして、全延長が2.4キロメートルほどあります。今年度より事業に着手する予定でありまして、今アクションプログラムの計画期間――令和4年までですが、レベルワン津波に対応したかさ上げ全体2.4キロメートルで実施する予定です。この区間にも先ほどと同様に水門や陸閘がありますので、今年度中にどういった設計をするか検討していく予定でございます。

○大石(健)委員
 陸閘の話も大変勉強になります。やっぱりわからないことは聞くといいですよね。皆様方技術屋さんが多いものですから、説明が的確でよくわかりました。地元も本当に期待しておりまして、今回やるよということで今月式典に私も呼ばれまして、みんなでわっしょいわっしょいやるということで本当に喜んでおります。こういった地域が県内に多々ありますので、また適宜きっちり進めていっていただきたいなと思います。本当にありがとうございます。

 次の質問に移ります。
 説明資料の73ページ、生活排水処理の推進についてお伺いいたします。
 静岡県生活排水処理長期計画に基づき良好な水環境や快適な生活環境を保全するため、下水道事業、農業集落排水事業及び浄化槽整備事業など地域の実情に応じた効率的な適正な手法により整備を推進する事業の件でありますが、ことし8月の全国の汚水処理人口普及率によりますと、静岡県は全国平均の91.4%に対して81.4%であり、全国平均よりもは10ポイントも低く、全国で36位とかなり低位であることが発表されたと聞いております。
静岡県では急流な河川が多くて生活排水による水質汚濁が深刻な問題にならなかったこともありますし、家が点在する田舎も多くて、私のところも下水道はありませんし、単独処理浄化槽の普及によるトイレの水洗化が早期に進んだりして、合併処理槽への転換が進みにくいなどいろいろ特殊な事情があることも聞いておりますが、やはり全国平均より10%も低いことは非常に問題だと思っております。
 説明資料を見ると、令和8年度を目標として汚水処理施設の整備を進めるために、生活排水処理長期計画の見直しを実施すると書かれていますけれども、具体的な進捗状況、決意のほどをお聞かせください。

○佐地委員長
 質問の途中ですが、ここでしばらく休憩します。
 再開は午後1時30分とします。
( 休憩 )
○佐地委員長
 それでは、休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。

○梨建設政策課長
 午前中の質疑の中で6番委員から質問のありました静岡どぼカードと、それに関連して土木の日のパンフレットを机上にお配りさせていただきました。なお土木の日のパンフレットは、今年度版は現在作成中でして、昨年度版を配らせていただいております。本来であれば当初配付資料に含めるべきものでありました。失礼いたしました。

○大塚生活排水課長
 静岡県生活排水処理長期計画の見直しの進捗状況についてお答えいたします。
 静岡県生活排水処理長期計画の見直しは、人口減少や厳しい財政事情など生活排水処理を取り巻く情勢が大きく変化していることに対応するため行うものであります。
 進捗状況でございますが、これまでに計画見直しの基礎データとなる市町ごとの汚水処理整備計画の検証を終了し、現在は学識経験者の意見を聞きながら汚水処理人口普及率を高めるため未整備区域をどのように解消していくか、具体的には区域ごとに将来的な人口減少を見込んだ場合に下水道と合併処理浄化槽のいずれを整備するのが適当かといった検討をしております。年内には県民意見の募集手続を行うこととしており、本計画がより効率的かつ適正な生活排水施設の整備を促進するものとなるよう今年度中に見直しを完了させてまいります。
 なお、下水道については平成30年度から下水道区域の未普及解消について国の交付金が重点配分されていることもあり、市町に積極的に活用するよう働きかけてまいります。
また、合併処理浄化槽についても、国及び県による補助制度を積極的に活用するよう市町に働きかけるとともに、合併処理浄化槽の普及促進を図るため、市町や浄化槽関係団体と連携して住民への広報活動にも取り組み、汚水処理人口普及率の向上に積極的に努めてまいります。

○大石(健)委員
 ありがとうございます。大塚生活排水課長の心意気がわかりました。
 本当によくわかってないもんですから、90%を目標に頑張ることもわかりましたけれども、地域ごと、そして都市によって生活スタイルが違うもんですから、今おっしゃったとおりなかなか難しいことがあることは素人ながらわかるんですが、個々の市町にこちらから行って、具体的にここはこうやったほうがいいといった積極的な指導またはアドバイスはやっているのでしょうか。それとも、市や町から上がってくるのを見てよしといって決めるのか。全国的なことも含めて、どういう形で県がかかわっているかを御教示いただきたいと思います。

○大塚生活排水課長
 生活排水処理区域の指導につきましては、先ほども御説明させていただいたとおり、計画をつくるときに市町がつくる汚水処理整備計画の内容を精査してヒアリングしております。その時点で市町に対して、こうやったらいいじゃないかと指導等させていただいております。

○大石(健)委員
 わかりました。
 1つだけ確認なんですけれども、沿岸部は津波や地震により浄化槽がいいということもあれば、東日本大震災のときは下水道だと大変なこともあったと思うんです。そういったことも考慮しながらやっていくことが必要だと思うんですけれども、それは当然考えていることでよろしいでしょうか。

○大塚生活排水課長
 津波等に関して生活排水処理施設は下水道と浄化槽のどちらが有利かとのお話だと思いますけれども、どちらのほうが有利だと言い切れない部分がございます。ですので当然その辺の観点も持ちながらにはなりますけれども、基本的には場所に合った処理方法を採用していただくよう指導しているところであります。

○大石(健)委員
 よくわかりました。
 一番大変なところだと思いますのでぜひ頑張ってください。
 申しおくれましたけれども、先ほど梨建設政策課長から静岡どぼカードをいただきました。早速動いていただきましてありがとうございました。すごくおもしろくて興味を引くんだけれども、もう一皮、二皮むけるともっと価値が出てプレミアがつく、逆にそのくらいのことが必要だと思います。これからまた私もその中にまぜていただいて、一緒になって考えていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 次の質問に移ります。
 説明資料の58ページ、重点事業クルーズ船誘致による交流人口の拡大の件で、先ほど宮尾交通基盤部長からは開港120周年を迎えた清水港の話題、また6月定例会建設委員会でも8番委員を初め皆様方が清水港について質問しています。ただ当然、御前崎港、田子の浦港、熱海港と下田港にもクルーズ船を誘致しようといった動きがあるし、実際動いているわけであります。私の地元の御前崎港でも、ことしの8月20日に大型客船、全長183メートルで総トン数が2万7000トンに近い「ぱしふぃっくびいなす」という日本で1番大きいクラスの大型客船が500人も人を乗せて横浜港から初めて寄港することができました。2年前の2017年から誘致活動をしていた中でやっと実現した大型客船であります。
 御前崎港も再来年に控えた開港50周年に向けて、今度は大型の外国客船、清水港に来ているような客船が御前崎港から清水港に行くのもどうかとか、そうしたことを一生懸命やっているわけであります。ページの最後のところにも、清水港のほか本年度寄港する御前崎港とあります。もう10月だから寄港したわけですけれどもね。ここのところも小さなことですけれども、過去形になっていないということは余り注目されていなかったことかなと思います。ことし寄港した大型客船は御前崎港だけじゃない、いろんな形で田子の浦港や伊東港や下田港も狙っているわけでありますので、各誘致委員会が実施する活動に対してこれから県がどのような形でかかわって御支援いただけるか、今考えている範囲で御説明いただきたいと思います。

○都築港湾振興課長
 クルーズ船誘致についてお答えいたします。
 6番委員から御指摘がありましたように、清水港以外のクルーズ船の寄港につきましては、ことしの寄港は先ほどの御前崎港、そのほか伊東港、熱海港の寄港が既にされたか、またはされる予定になっております。さらに来年は田子の浦港への寄港も決定しております。
 説明資料にありますとおり、全県を挙げた取り組みということで、平成29年度に県内の各市町の誘致組織を主体として設置しましたふじのくにクルーズ船誘致連絡協議会におきまして誘致活動に係る情報共有または研修などを行います。そのほか船社訪問や船社担当者に対するファムトリップ等各港の特性に合った誘致活動を協働して行っていくことがございます。
 さらに、各誘致活動への支援につきましては、各誘致組織が行いますファムトリップ、寄港観光コースのマップ作成等の経費に対する支援といった形でもサポートしてまいりたいと考えております。

○大石(健)委員
 非常に心強い限りでございます。
やっぱり富士山世界遺産の絡みで、清水や三保が注目されて、世界的にもどんどん知名度アップしているわけですけれども、御前崎港も、そこへ寄港した「ぱしふぃっくびいなす」の船長いわく、客船は岬のほうがいいよ、田舎のほうがいいよ、車やマイカーやバスで来る人よりも船で来る人、世界中のお金持ちはそうした景色を求めてきているとおっしゃっていました。
伊豆半島もそうですけれども、静岡県は海岸線の中で車では行きにくいけれども、海から眺めるすばらしい景色があると思いますので、そうしたところをピックアップして、先ほどの静岡どぼカードではない形でもいいですが、海があるよといった形でやっていってもらいたいなと思っています。その辺についてもし御所見なり考えがあれば教えてください。

○都築港湾振興課長
 クルーズ船の誘致に係るキーポイントは、6番委員がおっしゃられましたように、いかに有効な観光地を整備するかになると思います。そういった点もございまして、先ほど申し上げました連絡協議会を通じて誘致活動を当然ながら協働してやるんですけれども、マップ作成や寄港地観光コースの造成等各誘致組織が行うものについてのサポートもして対応してまいりたいと考えております。

○大石(健)委員
 ありがとうございました。ぜひよろしくお願いします。

 次の質問に参ります。
 説明資料の69ページ、景観施策の推進についてお伺いいたします。
 東京2020オリンピック・パラリンピック関連で、午前中に宮尾交通基盤部長から屋外広告物の規制を強化していろいろ説明しながら本年7月までに82件、57%の是正が完了したとのことで、去年の9月から指導を始めて1年間で57%の是正が完了した、半分以上が1年でできたとのことですばらしいわけでありますが、何カ年計画の1年目に57%できたのであれば最高にすばらしいんですが、来年のオリンピックの開幕まで1年を切った中で43%が残っていると考えると、まだまだだなと思っています。残りの43%を是正させるに当たって今の状況とこれからの見通し、それで間に合うのかどうか、どのぐらいまでができそうかを教えていただきたいと思います。

○尾崎景観まちづくり課長
 ロードレースコース沿線の屋外広告物への対応状況ですけれども、説明資料は7月末のもので9月はまだまとまっておりません。8月末で言いますと、63%、約6割超えとなっておりまして92件の是正が完了しております。残り52件となっております。52件につきましては、既に所有している方、管理している方には連絡して全てに指導を行っている状況です。今後期限的には来年の3月までに是正措置が終わるように進めています。
 今のところ、伊豆半島を含めまして非常に難航する案件はほとんどなく、丁寧な説明をしていくことで是正していただける方が多いものですから、このまま続けて何とか全て完了で3月を迎えたいと考えております。

○大石(健)委員
 大変心強い御答弁ありがとうございました。ぜひやってください。
ただ、何かえらい目に遭って、1つでも2つでもちょっとこれはといったものが残ってしまったら台なしですので、そこのところはきっちり確認しながら進めていっていただきたいし。実際にどうしても所有者が見つからなかったり、やってくれなかった場合は、オリンピックの期間中は県のお金でカバーをかけるとか、見えなくするとか、そこまではまだ考えていらっしゃらないんですよね。

○尾崎景観まちづくり課長
 今までの状況を見ますと、屋外広告物の板だけ外していただける対応の方もいらっしゃいます。県での撤去は代執行になるんですけれども、代執行につきましては、要領等もつくりましたけれども、費用の面ですとか法的な面で、安全的に問題がないと難しいとの弁護士の見解もあります。そうしたことから代執行につきましてはなかなか難しいと考えておりますけれども、広告の所有者だけでなく土地の所有者も関係することから、土地の所有者にもお願いするなどして今後も対応してまいりたいと考えています。

○大石(健)委員
 代執行と言ったつもりはなかったんですけれども、大会のときだけテレビとか観光客の目に映らないように何かカバーをかけたりというつもりで言ったんですけれども、代執行のことは考えてないんですが、できるだけきれいな景観、そしてテレビや海外メディアの目に違反広告物が映らないようにやっていくのが大事かと思いますので、その辺は留意してやっていただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 総合戦略評価書案の119ページの効率的、持続可能なまちづくり、地域の実態を考慮したまちづくりの手法の検討について、立地適正化計画の策定市町数の評価について伺いたいと思っています。
 平成27年度に県が策定した美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略については、今年度が最終年度であるとのことです。次期総合戦略案策定に向けて検討していることはわかりますし、実際先ほどの宮尾交通基盤部長の御説明では7市町が既に計画を出して、ことし9市町が出してくるので総合評価Bだよと、戦略は順調だよと御説明いただいたところです。
 コンパクトなまちづくりの推進は確かに人口減少社会において必要不可欠でありますし、特に静岡県はやっていかなきゃいけないことはわかるんですが、指標の意味するところはいろいろな市があり、町があり、山もあれば海もある、市街地もある、いろいろな形態がある中で、国がやっていることもあるんですけれども、幾つ届け出があったから大丈夫だよということだけではない気がするところです。
 2018年の段階で計画を作成し公表したのは、県内全域で7市町にとどまっているわけですよね。13市町が今年度中に公表を目標としているとのことですが、例えば私の住んでいる牧之原市は計画の策定作業は中断しちゃっています。いろいろな事情があるとのことで、きのう市の都市計画課に行って何で出さないんですかって言ったんですが、いや大石さん、こういうことですよということでるる説明を受けまして、ああなるほどと思っています。
 1つの市町じゃなくて県全体として考えたときに、県として評価をつけるに当たってこの町とこの町とこの町で人口で言うとこれだけ、面積で言うとこれだけ、市の数で言うとこれだけということが出てきたから計画は順調にいっていますとならないんじゃないかと僕は思うんです。最終年度における進捗状況、数値以外の面でこのままでいいのかどうか、これを次に持ち越したときにどうやっていくべきか今の考え方、戦略の総括をいただかないと次に向けて意見を言うことがなかなか難しいかなと思いますので御教示いただきたいと思います。

○玉木都市計画課長
 立地適正化計画の策定市町数の指標の意味と計画の進捗状況につきましてお答えします。
 居住や生活サービスの立地を誘導する立地適正化計画を住民の合意を得て策定、公表し、その実現策を実行する市町の取り組みがふえていくことで、県内のコンパクトなまちづくりが推進するものと考えて本指標を設定したものであります。
 進捗状況につきましては、立地適正化計画を策定した市町数、昨年までの実績は7市町であります。今年度新たに6市町の策定が完了したことから13市町完了となっておりまして、2019年度目標9市町を上回っている状況ではあります。未策定の市町については、住民の合意形成を丁寧に行いたいなどの各市町の事情があることから、策定の完了時期は異なってくるものと認識しています。
 今後ですけれども、県の土木事務所単位で毎年開催しております都市計画区域の広域連絡協議会がございます。その中で立地適正化計画の策定について必要な情報提供や調整を図ることで、計画を策定した市町の実現もそうですけれども策定していない市町についても策定ができる支援をしていきたいと考えています。

○大石(健)委員
 私もこのコンパクトシティー、立地適正化については本当に一知半解で浅学非才なんですけれども、勉強はしてみたんですが、一応都市構造のあり方、コンパクト化の必要性については、コンパクトにすることによって高齢者や子育て世代にとって安心できて快適な生活環境を維持、実現できることが1つ。また財政面、経済面において持続可能で破綻しない都市経営ができることと、ばらばらよりまとめたほうがエネルギー利用が効率的になる、自然災害について一致団結して防災、避難ができることはあるんですが、実際地元で聞いてきたところによると、大部分の沿岸の市町は市街地が沿岸に固定されていて、用途地域のほとんどが津波浸水の想定区にあって、逃げろと言われても内陸部は農村地帯であったり、市街地を形成できる人口が集中できる地域をつくりづらいと。公共交通が脆弱で人を移動させる手段がないとか、どうですか、どうですかって聞けば聞くほど、ああそれは無理だよね、それはできないよねっていうことばっかりになっちゃうんですよ。
そうすると静岡市や大都市とまた違う観点も必要だと思うんですけれども、今の御答弁だとこれから先もそういうふうに進めていくために、各市町に早く計画させるように指導、アドバイスするということですよね。基本はわかるんですが、できない、そうじゃないやり方をといった意見、反発じゃないんですけれども、反論が出てきた場合は県としてどうしていくんですか。できるところの数字を上げていけばよしとするのか、それとも違うやり方をまた模索して考えていくのかその辺はどう考えていらっしゃるのか。国が進めていることもわかるし、理想としてはそうなんですけれども、やはり一つ一つが小さな自治体では手に負えない感じもしたものですから、なかなかかかわり方が難しいなと思うんですけれども、御意見があれば。

○玉木都市計画課長
 沿岸部におけるまちづくりの考え方につきましてお答えします。
 6番委員の御指摘のとおり、沿岸部につきましては当然ハザードエリアが入ります。ですのでそこの居住との兼ね合いをどうするかは、各市町も非常に悩ましいところだとは承知しています。そうはいっても、コンパクトなまちづくりについても当然進める必要もございますので、例えばハザードエリアを含んでいる立地適正化計画を策定した県外市町の事例などを先ほど申し上げました協議会の中で積極的に情報提供させていただいているところです。
 立地適正化計画につきましては、基本的に生活に便利な都市機能を誘導立地して、その周辺に住む人が誘導されるものを時間をかけてつくっていくまちづくりです。ですので県としても時間をかけて、市町と連携協力しながら実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。

○大石(健)委員
 玉木都市計画課長のお気持ちはわかりました。ありがとうございました。
 ただ、午前中の質問の中でついにレベルワンの津波に対応した防潮堤ができる話で地元は喜んでいると、まさにそこなんですよ。防潮堤ができれば別に内陸に行かなくて、コンパクトシティーの話と防潮堤の話、そこでの生活の話とは必ずしも100%重複しないんですけれども、やはり沿岸部の人にしてみたら、内陸部に行く理由は津波が怖いことなんです。県がL1対策をやってくれているのに、内陸部へ行くとなってしまうと、住んでいる人間としてはどっちなの、どっちなのってなっちゃうもんですから、その辺の交通整理をきっちりやって、危ないところ、しっかりやらなきゃいけないところをやる中で、共通認識を持って町や市に丁寧に説明していただきたいと思います。
 牧之原市に聞きに行ったら、申しわけなさそうにうちはまだこうなんですよ、今の段階ではとてもまとまらないんでといった言い方をされたんで市の言い分がもっともだと思ったもんですから、逆にいつもだったら早くやりなよって言いたいところを、話を聞いているうちにそれはそうだねってなっちゃったんです。
ただ数字を上げる、計画を公表する市や町の数をふやして目標を達成したことだけにとらわれないで、別に数字が低くたっていいまちづくりができればそれでいいと思いますので、これからもただの達成率だけではからないようにやっていただきたいことを要望いたします。

 最後に、私の住む牧之原市や御前崎市にとって喫緊の課題である原子力災害時の避難ルートとしての国道150号バイパス未整備区間の整備について伺いたいと思います。
 説明資料33ページです。地域高規格道路金谷御前崎連絡道路の絡みでございます。
 私が建設委員会でわーって言ったもんですから、次の34ページの図にしっかりと大寄インターチェンジをつけ加えていただきましてありがとうございました。これで全部のインターが載っていることになりました。
 国道150号が静岡市から浜松市までつながっているわけであります。静岡県の沿岸地域の道路交通の大動脈として中西部の産業や観光に大きく寄与している幹線道路であります。焼津市以西の沿岸部では物流の大動脈、生活道路として多くの区間で4車線化やバイパス整備が切望されておりまして、昭和63年から現在の焼津市、吉田町、牧之原市、御前崎市で構成する国道150号バイパス建設促進期成同盟会が設立されまして、国及び県への建設促進の要望活動が長年にわたり行われています。先月私も顧問の肩書で4市町の代表と一緒に交通基盤部を訪問して要望活動に伺ったところでございます。
 沿岸部の道路のため大震災時の津波被害が特に懸念されておりまして、牧之原市内の区間では防潮堤の背後に道路が位置する区間が多く、大津波襲来時には道路として機能しないことが確実視されています。国道150号の道路機能が失われた場合、このままでは静岡県の中部から西部地域の沿岸部の人や物の移動に深刻な支障を来すことは間違いありません。
 さらに強調しますが、浜岡原子力発電所における原子力災害時の避難計画、今定例会でも同僚議員から知事に対して一般質問がありましたが、国道150号及び同バイパスは原発立地自治体の御前崎市民と周辺の牧之原市民が西風に乗って迫りくる放射性物質を避けて東に抜けるための避難路として位置づけられているにもかかわらず、150号線バイパスとして認められています国道473号バイパス、この図で言うと一番下の4つ、5つのインターチェンジのあたりですけれども、東名高速道路の相良牧之原インターチェンジまで逃げることはできますが、東に抜けるルートがございません。南遠幹線の大沢インターチェンジから東に抜ける東名高速道路吉田インターチェンジ方面に抜ける道路が一切ございません。全く手つかずのままです。
 国道150号及び同バイパスは、志太榛原地域では地域内を東西に結ぶ最も重要な一般道ですが、震災や津波、原子力災害で機能を失うとことがあるならば大変な問題で、内陸部へのバイパスが最優先事項だと考えております。金谷御前崎連絡道路の話になりますと、どうしても新東名の島田金谷インターチェンジや国道1号との連結が最優先とのことで、陳情活動や委員会で質問するとどうしてもそっちの話になってしまうわけです。やはり前述した未着手区間については緊急性と重要性がありますので、すぐに予算がつくとは誰も思っていませんが、できるだけ早期に現地調査や予備設計とか、命を守る道路として位置づけられているのに全く計画に上がっていなくて、どこを通るかも正式には決まっていない状況が30年以上続いていることは大変な問題だと思います。
最後に地元の議員としては県が現地調査や予備設計などを考えている、地域の皆さんを見捨てないよということで、動いていただける活動が目に見えるのであれば、周辺の住民も先ほど言ったように内陸部に逃げることなく、建設されるのを静かに待つこともあると聞きます。この場で要望っぽいことを言うのも何ですが、今まで具体的なお答えをいただいていないものですから、やらないわけじゃないよと一言言っていただきたいなと思って御質問させていただきます。

○曽根道路企画課長
 大沢インターチェンジから国道150号現道と接続する牧之原市片浜までの未着手区間4キロメートルにつきましては、平成5年7月に道路幅員25メートルで都市計画決定されております。仮に未着手区間を暫定的に2車線整備するとしても、計画区間内には700メートルのトンネルもあることから相当な事業費が想定されます。また南遠幹線の一部や吉田町に接続していく榛南幹線につきましては、第4次被害想定におけるレベルツーの浸水域に入っている課題もあります。
 ただ、一方で6番委員がおっしゃるとおり、南遠幹線の整備に対する地域の強い期待も十分承知しております。このためまずは地元の牧之原市や隣接する御前崎市、吉田町と原子力発電所からの避難路として南遠幹線も含めてどのような道路整備がいいのかを考えるための意見交換を始めていきたいと考えております。

○大石(健)委員
 700メートルのトンネルも必要、ちゃんと700メートルと考えていらっしゃるということでありがとうございます。全くやっていないわけじゃないことはよくわかっておりますので、その辺も含めてそういった意見交換の場にも私も積極的に参加させていただいて、意見を集約させたいと思います。また何かありましたら御協議いただきたいと思います。私の質問を終わります。

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