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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和2年2月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:伊藤 和子 議員
質疑・質問日:03/09/2020
会派名:ふじのくに県民クラブ


○伊藤委員

 分割質問方式でお願いいたします。

 主要事業概要の31ページになります。この新規事業の先進事例導入モデル事業の詳細、今回は5市町がモデル事業となっておりますけれども今後の展開についてお伺いさせ

ていただきたいと思います。

○藤野長寿政策課長

 先進事例導入モデル事業の詳細でございますけれども、他の都道府県で先行的に実施されております事例を県内市町が取り組めるよう支援します。具体的には、75歳以上の

方の健康検査結果をかかりつけ医などにスクリーニングしていただき、介護予防が必要な方を地域の介護予防の通いの場などにつないでいただく事業を考えております。

 また、国が昨年10月に高齢者の特性を踏まえた保健事業のガイドラインを示しておりまして、この中に幾つか好事例がありますので取り入れていきたいと考えております。

 今後の展開でございますけれども、今回提案しております高齢者保健事業と介護予防の一体実施ですけれども、国の交付金を活用しまして市町が取り組んでいくことになっ

ております。県では来年度、このモデル事業とあわせまして市町研修を実施します。令和3年度には、市町に対して国の交付金の要件にあわせた事業の企画を行っていきたい

と考えております。国で目標としております令和5年度には、全ての市町が国の交付金を活用して高齢者の保健事業と介護予防の具体的実施に取り組めるように支援したいと

考えております。

○伊藤委員

 今後、高齢者が増加して要介護認定者もふえていくと思います。その中で必要になってきますのは、身体機能や生活機能の維持、改善のための介護予防や疾病予防を一体的

に実施していくことだと考えております。

モデル事業の実施に当たりまして、有識者会議等は設置しないのでしょうか。

○藤野長寿政策課長

 この事業に関して有識者会議は予定しておりませんけれども、国では一般介護予防事業の推進方策に関する検討会、さまざまな有識者を集めた検討会を行っておりますの

で、情報を入手しながら事業実施していきたいと考えております。

○山内福祉長寿局長

 来年度は長寿社会保健福祉計画を策定することになっております。その中に各部会がございますので、このことについて話してまいりたいと思っております。

○伊藤委員

 ありがとうございます。

 専門的知識を持っている方が集まって推進していただければと思います。そして、他県の先進事例を参考としていただきまして、県内で展開していただきたいと思っており

ます。

 2問目は、みらーと協力隊についてお伺いさせていただきます。

 みらーと協力隊を立ち上げる目的、効果について伺います。

静岡市呉服町にございます障害者文化芸術活動支援センター――みらーとでございますけれども――の成果についてお伺いしたいと思います。

そして、県民に対してみらーとの認知度を高めていくことが必要だと考えておりますけれども、対策は考えていらっしゃるのか。発信不足を懸念しているんですけれども、今

後の対応策についてお伺いできればと思います。

○村松障害者政策課長

 1点目のみらーと協力隊についてですけれども、県内各地で生活する障害のある方が気軽に文化芸術活動に参加するためには、地域に根差した取り組みが必要だと考えてい

ます。外部の方も入った協力員会で事業計画を議論して進めていくわけですけれども、地域の方にみらーとの事業の企画、運営に入ってもらうことが効果的ではないかとの意

見がありました。地域の障害福祉事業所の職員さんや障害者文化芸術に関心のある方に協力隊に参加していただき、みらーとの地域活動の企画や運営補助などへ参加してもら

うことによりまして、地域での活動促進、ネットワークを深めることに取り組んでいきたいと思っております。

 みらーとの成果ですけれども、主な役割として相談窓口が県内3カ所ございます。1月末までで202件の相談があり、文化芸術の発表をしたいけれどもどんなところがある

か、活動場所を教えてほしいといった相談が寄せられております。

 今年度、支援コーディネーターが600カ所以上の福祉事業所や特別支援学校を訪問しまして、今まで埋もれていた作品、作者の発掘に努めています。まちじゅうアートという

事業を展開していますが、発掘した作者の作品が企業に有償で貸し出されたり、グランシップなどの大きい作品展へ展示されたり、少しずつすそ野は広がっております。

 認知度の対策ですけれども、みらーとの活動は専用のホームページ、あるいは事業内容等を各事業所、学校に配布しております。ことし9月には、静岡駅北口地下広場で開

所1周年記念イベントを行い、市内のデザイン専門学校の学生にもコーディネート等の協力をいただき、障害のある人がモデルを務めるファッションショーを開催いたしまし

た。さらに、今年度はラグビーワールドカップパブリックビューイングが駿府公園で行われ、その時期にラグビー代表選手の似顔絵などを含む作品展を県庁別館展望ロビーで

開催しております。今後も県内各地で特色のあるイベントを開催して、多くの方に関心を持っていただきたいと考えております。みらーとが発足して1年半ぐらいになります

けれども、今後もホームページ、各地域で展示会を継続して地道に重ねて情報発信していきたいと思っております。来年度、新規のみらーと協力隊が各地域で出前講座やワー

クショップといった活動を行う予定でおりますので、それらも含めて情報発信に努めてまいりたいと考えております。

○伊藤委員

 詳しい御説明をありがとうございます。

 今回、みらーと協力隊は障害者福祉事業の職員に委嘱されるとのことですけれども、人選につきましては企画力、発想力が求められると思います。事業計画の企画提言など

にも参加されるとのことですので、企画力等にすぐれた人材を登用していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○村松障害者政策課長

 障害のある方に理解がある特別支援学校を退職された先生や美術を教えていた先生などがいらっしゃいます。まちじゅうアート事業でデザインを担当している方はみらーと

の理事も務めていただいていますので、新しい企画も生かしつつ、展開していきたいと考えております。

○伊藤委員

 障害者の皆さんが頑張ってつくられた作品を県民にアピールできる場ですので、多くの方に見ていただけるようにと思っております。

 3問目に移らせていただきます。

 48ページにあります、ギャンブル等の依存症対策推進計画の策定にかかわる部会の構成メンバーについて教えてください。また全国的に推進計画の策定が進まない背景に

は、専門的な知識を持つ医師の不足、医療体制の整備のおくれを指摘されております。本県の現状について御説明していただければと思います。

○福原精神保健福祉室長

 構成メンバーですが、ギャンブル等依存症に詳しい医療関係者の方、ギャンブル依存症の当事者、その家族、公営競技や遊戯等の関係の方、依存症や福祉に詳しい学識経験

者の方、加えて社会復帰におきまして、多重債務の問題などが出てきますので弁護士や司法書士団体の方、警察などを想定しています。

 本県の医療体制でございますが、本県におきましては聖明病院、服部病院が専門医療機関として指定されておりますので、他県に比べまして恵まれている状況でございます。

○伊藤委員

 ありがとうございます。さまざまな方々がかかわっていくとのことでございました。

 私は公益社団法人静岡県断酒会遠江断酒会の顧問をさせていただいております。県内に21支部ございます。アルコール依存症で生死をさまよう体験をした方、本当に辛い体

験をされた御家族の方も一緒に人生をやり直して、断酒を誓って会員が週に1回集ってお話する会ですけれども、酒害に悩んでらっしゃる方の相談も受けております。

 ギャンブル依存症は病気でございます、病院、精神科医院を退院した後がどれだけ大事か、かかわっているのでよくわかっております。ギャンブル依存症についても、この

ような会ができればと考えておりますが、いかがでしょうか。

○福原精神保健福祉室長

 治療が終わった後も継続することが非常に大事でございますので、家族会や病院と連携しまして、活動が続けていけるよう支援していきたいと考えております。

○伊藤委員

 そのような活動が続けられる場を創出していただければと思います。

 4問目に移らせていただきます。

 61ページのイクボス養成応援事業について伺います。この事業の目的、効果について教えてください。それから提案ですけれども、イクボス養成につながるロールモデルと

なる職員を表彰するイクボスアワードを開催したらどうかなと考えているんですけれども、いかがでしょうか。

○山本こども未来課長

 イクボスの養成応援事業でございますが、この取り組みは本県では平成27年から行っております。イクボスは、職場で部下のワーク・ライフ・バランス等も配慮し、業績も

上げ、自分も楽しみながらと、かなりスーパーマン的なものでございます。休暇制度を設けていても、取得できる職場環境ではないため、環境をつくっていただくために管理

職等にイクボスになっていただく取り組みでございます。

 これまでは養成講座に集まって勉強していただきましたが、今年度からは自主的な活動をしていただくために動画を撮影したり、こちらから出向いたりといった事業を始め

ました。今年度好評でした出前講座は、来年度も引き続き行う予定でございます。

 また、新たにイクボスを企業内、事業所内で広げようと考えていらっしゃる方を年2回お呼びいたしまして、社内に広げていくにはどうしたらいいかに関する知識、事例等

を学んでいただき、実践していただいております。来年度は、もう一度集まったときに取り組みの成果等を発表していただいて、検証できるようにしたいと思います。

 御提案がありましたイクボスアワードですが、厚生労働省等で主催しておりますイクボスの取り組みはこれからも進めていこうと思っております。厚生労働省に応募するや

り方、県独自での表彰制度をつくる、いろいろなやり方があると思いますので、今後検討させていただきたいと思います。

○伊藤委員

 詳しく御説明していただきましてありがとうございます。

 アワードについては、できれば県独自でやっていただいて、静岡県が頑張っているところを見せていただければと思います。目標があって挑戦することによりまして、イク

ボスの環境が整っていくことが大事であると思います。士気を高めるためにも、表彰制度があってもいいと思いますので、御検討をお願いしたいと思います。

 最後に、82ページの災害時のケアプラン策定についてお伺いさせていただきます。

 大分県別府市などで取り組んでいる先進地の取り組みを参考にしているとのことでございますけれども、災害時のケアプラン策定の対象となる市町について、また今後の事

業拡大の予定があるのかお伺いさせていただきます。

○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)

 対象2市町でございますけれども、まだ決めておりません。来年度始まりまして、市町向け説明会を開催して募っていきたいと考えております。

 2市町についてですが、モデル事業を実施するのは各市町1地区、自治会単位ぐらいの規模で考えております。先進事例であります別府市や兵庫県におきましても、ケアプ

ランつくるのが大変なため1市町、1地区ぐらいから始まっていることを参考としています。

 拡大の見込みですけれども、来年度は2市町2地区で行いまして、再来年度も同じ規模の違う2市町2地区で実施し、その後各市町に展開できたらと考えています。

 ただ、プランをつくる折に自治会の協力、市町福祉部門、危機管理部門の協力が欠かせませんので、まずはしっかりとモデルをお見せして、使っていけるものだとお示しす

るため、2年間で合計4市町程度を現在考えております。

○伊藤委員

 ありがとうございます。

 各自治体では、福祉と防災部署が縦割りで連携できていないのが現状ではないかと思っております。ひとり暮らしの高齢者の方や障害をお持ちの方が地域で暮らすことが多

くなっておりますので、日常の枠組みの中に防災の仕組みを入れていかないと、命を守れないと思っております。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、高齢者とか障害者の方々が大変危惧しておりまして、市町も対応に苦慮しておりました。

 そんな中、国では避難に支援が必要な人の個別計画をつくるように各市町に求めておりますけれども、全国的に進んでおりません。市町村に作成義務がないため、計画づく

りに必要な個人情報を本人、それから家族ですね、御家族の方とか、地域にやはり生活、いろいろなことがわかっている、提供していく方が、提供していきたくないという

か、したがらない方がやっぱりふえているのが、やはり原因なのではないかなと思っております。

 やはり、今一番必要に求められているのはケアマネジャーさんですね。地域に根差していろいろ活動されているわけですので、こういった方々が一緒になって、災害時のケ

アプランを策定するのが一番いいのかなというふうに思っておりますけれど、今回もちろん入っております。そのような、そうですね、策定に時間がかかることがやはり問題

となっておりますけれども、県としては、このような今のこの現状ですか、課題、どのように取り組んでいったらいいのか考えていらっしゃいますでしょうか。

○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)

 御指摘いただいたとおり、個別支援計画は遅々として進んでいない状況でございます。本人情報をいただかなければならないのですが、対象者30万人に対しまして約8万人

の同意を得ているだけで、かなり少数でございます。そのうちの3万人程度しか個別支援計画ができていないと認識しており、これまで市町に対しましては、毎年の市町との

勉強会等を踏まえまして、個別支援計画の策定をお願いしてきました。別府市等の取り組みを調べさせていただきまして、これで全て解決するわけではありませんけれども、

県としてこういう手法なら個別支援計画を少しずつでも広めていけるとしっかり示したい思いで今回の事業をつくりました。まずは、こういう取り組みの仕方があることをお

示しし、市町に広げていきたいと思います。

○伊藤委員

 ありがとうございます。

 このプランの策定の中心となるのは、ケアマネジャーや相談支援専門員でございますね。

 策定に当たりましては、ケアマネジャー等に負担が大変大きくなってくると思います。今後、報酬等の上乗せはお考えになっていますか。

○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)

 災害時のケアプランをつくるには、手数と手間がかかります。このため、別府市では災害時のケアプランを作成しますと、1件7,000円を介護の報酬に上乗せしています。私

どもは同志社大学の立木教授に一度御相談に行っておりますが、ほかの兵庫県におきましても、上乗せは7,000円を考えていると聞いています。

 いずれ制度化が進むことになれば、ケアプラン作成の上乗せは必要かと思っておりますので、県及び市町で負担し合う仕組みをつくって対応していこうと考えています。

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