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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和元年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:増田 享大 議員
質疑・質問日:10/01/2019
会派名:自民改革会議


○佐地委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。

○増田委員
 富士山静岡空港への新幹線新駅実現に向けた取り組みと中央新幹線に関する動きとその対応2点に関しまして、会派から確認させていただきたいこともありましたので、分割質問方式で伺います。
 まず、委員会説明資料16ページの取り組みにつきまして、本年度新幹線新駅関連調査費として500万円が予算計上されておりますが、調査内容について確認させてください。

○梨建設政策課長
 今年度の空港新駅に関する調査についてお答えいたします。
 JR東海が空港新駅の設置に否定的な見解を崩さない最たる理由といたしましては、新駅と掛川駅との距離が短く現在の新幹線が有している高速性が失われる点にあります。しかしながらリニア中央新幹線が開業して「のぞみ」機能の一部がそちらに転移すれば、東海道新幹線の運行ダイヤに余裕が生まれますことから、高速性を大きく損なうことなく新駅の設置が可能になると考えております。
 そこで、今年度は新駅の設置と東海道新幹線の高速性確保が両立できる列車運行のあり方を検討した上で、周辺地域にもたらされる効果や空港と新幹線駅が直結することによる相乗効果を取りまとめることとしております。

○増田委員
 それぞれいろいろな事情があるかと思いますけれども、まず今年度高速性の確保が可能となる列車運行のあり方を検討するとのことでありますが、具体的にどういった御検討をされるのかが1点。
 それと、従前より気になっているのがJRの意向でもなくいろいろな国の審議会の文言を見て可能性があるとのことで、静岡県は予算計上してずっとやっている話だと思います。列車運行の検討はかなり専門的な分野になると思いますので行政職の皆様方が進めて検討していいことと、やはり専門家の専門的な知見を取り入れた検討も必要になると思いますが、分析や検討は県当局もしくは専門機関のいずれかで行っているか、その辺の状況につきまして教えてください。

○梨建設政策課長
 高速性の確保が可能になる列車運行等についてお答えいたします。
 リニア中央新幹線の開業後、現在の東海道新幹線は「のぞみ」の運行本数が減りまして、「ひかり」や「こだま」の運行本数、既存駅への停車本数がふえると、具体的な内容までは示されておりませんがJR東海も説明しているところであります。この「のぞみ」が減った状態を想定いたしまして、県内の既存駅への停車本数を減らさずに現在の運行速度それから所要時間を極力損なわないような運行本数や停車パターンを検討するものであります。したがいまして詳細な運行ダイヤを設定するイメージではありません。今年度実施する新駅設置の効果の取りまとめのために空港新駅への停車本数を想定するものであります。
 とはいえ、検討には1番委員御指摘のとおり一定程度の専門的な知識が必要となりますことから、鉄道運輸に関する専門知識と実績を持つコンサルタントに業務委託を行って検討を進めてまいります

○増田委員
 鉄道関係に精通したコンサルタントとのことですが、差しさわりのない範囲でどういったコンサルタントなのか。通常はJR関係だけなのかなと思ったりもするんですが、JRと関係のない民間のコンサルタントなのか、ゆかりとか縁があるコンサルタントなのかも確認させていただければと思います。

○梨建設政策課長
 現在契約を済ませておりまして、その会社は特にJR関連の会社ではありません。一般の建設コンサルタントであります。業者選定の折に過去の業績をデータ化したものがありますので、検索の欄に鉄道関係で選びますと鉄道関係に精通した業者が出てくるシステムがあります。それを参考にして選んでおります。

○増田委員
 はい、わかりました。
 相手にしっかりと御理解いただけるような会社の調査とデータ検証でないといけないと思いますので、その点は御要望させていただきます。

 そうしましたら、その500万円を使って今年度いろいろ検討していくことで、今年度の検討の成果を、県議会とか県庁内ではなくて新駅の実現に向けた予算でありますので、この新駅の実現にどう結びつけていくお考えなのでしょうか。まず1点確認させてください。

 また何度も言いますけれども、新駅設置はあくまでもJR東海の所管でありますのでJRとの連携が必要になってくると思いますけれども、その点についての方針を教えてください

○梨建設政策課長
 今年度の検討成果をどうつなげていくのか、それからJRとの連携についてお答えいたします。
 新駅設置の効果につきましては、わかりやすくパンフレットに取りまとめまして周辺地域の方々や関係の皆様、そして広く県民にもホームページ等を通じてお示しし、新駅実現に向けた社会的御理解を得ることと機運の醸成につなげてまいります。

 また、新駅設置に向けて正式な協議が開始されたときには、それが円滑に進み速やかな着工へと移行していくよう、事業者であるJR東海との連携が不可欠であると考えております。
 県といたしましては、これまでも技術的検討成果の提供やシンポジウム開催の報告をしてきておりまして、今後もさまざまな機会を通じてお互いの顔が見える関係性を大切にしながら、JR東海の理解と協力が得られるよう努めてまいります。

○増田委員
 確認ですけれども、この後に聞くリニアのこともそうですが今すごく関心の度合いが高くて県民もマスコミも注目しております。
 当初知事が発したメッセージはリニアの工事では大井川の水だけですよとの話から、途中で地域振興だとかバーターだとかあらぬ懸念を生むような発言があって、代表質問で木内議員が気をつけてくださいとの御提言をさせていただきました。
 これちょっと誤解を招いちゃいけないんで、何も知事のやっていることを批判する会派でもないですし、県民のための会派なんで別にどっちではなく聞くんですけれどもリニアと新幹線新駅は今は知事も改めて否定されていますよね、関係ありませんよ、テーブルが違いますよとのことですけれどもそれでよろしかったでしょうか。確認させてください。

○梨建設政策課長
 空港新駅の設置とリニア着工の関係についてお答えいたします。
 空港新駅は空港の直下に新幹線が通過している利点を生かしまして、空港と新幹線を直結することにより空港の利便性を格段に向上させるもので、本県としては空港開港当時から実現に向けた働きかけを行うとともに、県独自にさまざまな検討をしてまいりました。今年度の検討もこれまで進めてきました取り組みの延長線上に位置づけられておりまして、リニア工事とは全く別の話であります。

○増田委員
 最後になりますけれど、もう何回もうちの会派が確認させていただいているのは、結果がなかなか出にくい、時間もかかりそうでハードルも高そうな話だとはみんなわかっていることですが、毎年500万円きちきち予算を積んで税金を使っているわけで、やっぱり効果がないと認めている側の責任にもなっちゃうということです。要するに毎年500万円とって知事と県当局が一方的につくろうとしているんじゃないかのイメージがどうしてもあるんですね。
 そこで確認したいのが、やっぱりJRと話していかなきゃいけないわけで、知事はああいう形ですけれどもせめて事務レベルでJR側と何かコンタクトがないと、意思の疎通や方向性、いろいろな共有してもらう部分がないと実現の可能性すら出てこないと思うんです。JR側との連携についての状況、これも差しさわりがあるといえばあるかもしれませんが、お答えできる範囲で御回答ください。

○梨建設政策課長
 JR東海との担当レベルでの連携についてお答えいたします。
 6月の常任委員会でも1番委員から御質問いただいて、ほぼ同様なお答えをしたところでありますが、知事も実際にJR東海の幹部と会った事例もあります。県の担当部局といたしましても年に数回JR東海と実際に顔を合わせて名刺交換をし、現状について意見交換をしている事実があります。1番委員御指摘のとおりJR東海との連携はこれからの業務を進めていく上で欠かせないものとなりますので、引き続きもっと顔が見える関係性ができるように努めてまいります。

○増田委員
 最後に要望です。この新幹線新駅実現に向けた取り組みは、あくまで富士山静岡空港の利便性を高めて効果をより発揮するための交通インフラを整える、アクセスを考えることのはずであります。議会側にもいろいろな意見がありまして、新幹線新駅ばっかりじゃなくていいじゃないかとの意見もあります。在来線もありますし、違う形の鉄道インフラなり道路の話もありますし、やっぱり本来であれば複合的に考えていくべき話。空港になると所管が変わってしまうかもしれませんが、ぜひ富士山静岡空港へのアクセスや利便性の向上に向けた事業だということを勘案いただいて、有効な施策をいろいろ検討していっていただきたいとの要望がありますので、それはお伝えさせていただきます。

 次に、リニア中央新幹線に関する動きとその対応について、これはもう数点確認だけで結構です。
 先ほどの3番委員の質問では、JRがリニアの工事を進めるには県の河川占用の許可が必要との御答弁だったと思いますが、JRはまず河川占用の許可を受けなければ工事は着工できないとのことでよろしかったですね。占用の許可が必要とのことですので、具体的に基準はどういうものになっているんでしょうか、教えてください。

○光信河川企画課長
 リニア関連の河川法の許可、それから基準等についてお答えいたします。
 先ほど3番委員からも御質問があって回答したとおり、今回トンネル部分について河川法の許可が必要となります。こちらにつきましては工事の着工前までに許可をとる必要があります。
 次に、河川占用の許可基準についてでありますが、国から通達されております河川法の審査基準は大きく4つあります。
 1つ目は、治水上または利水上の支障を生じるおそれがないこと。
 それから2つ目、社会経済上必要やむを得ないと認められること。
 それから3つ目といたしまして、工作物の設置によりほかの河川の使用者の河川使用を著しく阻害しないこと。
 最後に4つ目でありますが、工作物の建築等を行うことにつきまして、権限の取得、例えば用地を取得しているとか、あるいはほかの関係法令の許可があるか、それから事業を遂行するための能力があるか、そのような事業の実施の確実性が確保されていること。以上の4つになります

○増田委員
 事前に教えていただいて勉強もさせていただいておりましたので、今おっしゃっていただいた基準を返す返す文章で見るととっても悩ましいというか難しい。
 治水上または利水上の支障を生じるおそれがないこととは、今まさにくらし・環境部が頑張ってやっていただいていることである一方、社会経済上必要やむを得ないと認められること、これはどちらかというと考えようによったら違う見方もできるわけでありまして、事業の確実性が確保されることとか言葉の見方によっては、国策事業でありながら62万人の命の水が奪われる危険性もあるということ、大きな2つのことを考えると、この占用許可の基準の両方にもかかってきちゃうと非常に判断が難しくなると思うんです。その判断の最終的な意思決定は協議会がやっている話、部会でもいろいろやっている、これからいろんな流れにもなってくるでしょう。
 建設委員会ですので1つ確認したいのは、いずれ交通基盤部マターになる話ってたくさんあるわけですよね。時間がたてば――今くらし・環境部にスポットが当たっていますけれども――段階的に事業が前にいくようになればこちらが注目される部局になるわけでありまして、今の時点で県当局で何か価値判断があるのか、一方的に見守っていて協議会の流れ、知事の意向でいこうとしているのか、いやいやまだそんな状況ではないのか交通基盤部としての意思を答えられる範囲で確認させてください。

○光信河川企画課長
 リニア中央新幹線に関する河川法の許可の判断についてお答えいたします。
 現在交通基盤部として考えておりますのは、まずはリニア中央新幹線の建設工事に着手できるかどうかにあります。そもそもそれが着手できなければ、法律の許可云々という話にはならないと考えております。したがいましてまずは利水者等との関係としてリニア中央新幹線の工事について理解が得られて協定を結ぶとの話もありますが、協定を結ぶ段階に至るまではこちらとしても許可はおろせないのではないかと考えております。

○増田委員
 利水者とともに、県民とともにという御発言であったと思いますのでそう願うものです。
 個人的にすごく気になっているのが、JRがなかなかデータを開示してくれないと言っていて、もちろんJRは投資して調査してくれているのでその貴重なデータがあるし、静岡県側は大学の専門の学者さん、地質学の先生方とか本当に精通された方の話ばかりで、要するに静岡県の意思が本当に見えにくい、静岡県の判断が非常にわかりにくいなといろいろなところで感じちゃいます。
 これはJRの意向に沿っちゃっていいのか、大学の教授が右と言うから右なのかではなくて、本当は議会が予算を承認しなきゃいけないんでしょうけれども、調査を可能な限りして県庁レベルでしっかりと工事に対しての安全と利水の関係を担保しておかないと怖いと思います。県が許可することが工事のスタートになるのであれば、やっぱり県としてしっかり状況も把握しなきゃいけないし、地質工学的な難しい話かもしれないですけれども、あれだけの難工事をやる事業に関しては同じような意識で県当局としても対峙していただきたいと個人的に思っております。これはあくまで私的な要望ではありますが、ぜひそういったお気持ちで交通基盤部としてもこの事業に当たっていただきたいことを要望させていただいて終わります。ありがとうございました。

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