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中国駐在員報告
2002年8月 その他 駐在員 : 外山 敬三
・中国の林業事情
中国北方地区には豊富な森林資源があるが、環境対策上原生林保護政策を発動しており、木材生産は減少している。一方、沿岸部の都市を中心に不動産投資が急増しており、内装材や天井材、家具の材料として木材の需要が増加しているため、大量の外国産木材が中国市場に入り、その数は年々増加している。特に、昨年1月、木材の輸入にゼロ関税を実施してからは急増し、種類においても量においても世界の木材市場になりつつある。
2001年1〜8月の輸入原木は1,038万立方メートルに達し、1999年の年間輸入量1,014万立方メートルを既に超えており過去最高が見込まれている。種類別では針葉樹材が49%広葉樹材が51%となっており、年々針葉樹材の割合が増加している。輸入先は、ロシアが1位で輸入量の48.1%を占めている。ロシア材が多い理由は
1 品種規格が中国に近く、北方地区の木材使用習慣にも合っている
2 原始林からの伐採が多いため品質が良く、輸送距離が短く輸送費が安い
3 ロシア政府は経済振興の観点から木材の輸出を積極的に拡大しているが、日本向けの輸出が減少しその分を中国に向けてきている
2位はマレーシア、その後にガボン、インドネシアと続いている。
2001年1〜8月の輸入原木の価格は1立方メートルあたり107ドルで2000年同期と比較して16.5%下落し、価格競争は年々激しくなっている。
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