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韓国駐在員報告2016年4月 社会・時事 韓国中部の忠清北道が清州国際空港の活性化のため、2013年になくなった日本路線の復活に向け対策に乗り出した。同道によると、清州国際空港は開港(1997年)初期には鳥取線や名古屋線、熊本線、大阪線、福岡線などがあったが、2013年8月に清州と成田を結ぶチャーター便が廃止されたのを最後に日本路線は姿を消した。これは当時、円安に加え乗客数も激減したことから、韓国の航空会社は相次いで日本路線を縮小したためである。しかし、大韓航空と韓国大手旅行会社のハナツアーが2016年7月から清州と北海道とを結ぶチャーター便を、年内を目途に計7往復させる方針を決めたことから、今回約3年ぶりに日本路線が復活することとなった。同道は2015年、清州、仁川、金浦の3空港を利用する3,021人を対象とする需要調査で清州空港の新規就航希望路線を質問したところ、全世界で日本路線を挙げた人が最多の23.8%となった。また、清州空港周辺の112機関の海外出張先を分析したところ、米国に次いで日本が多かったという。また、同道は中長期的に清州空港を活性化させていくためには日本路線の就航が必須とみて、航空会社の新規就航を積極的に支援することを決めた。まず、日本路線を新規就航させる航空会社に週2往復、計50往復以上を条件に150席以上は2億ウォン(約1,900万円)、150席未満は1億4千万ウォン(約1,330万円)の財政支援を行う。これはほかの新規国際線就航支援金の倍に当たる金額である。2016年3月には清州空港に就航している韓国の航空会社5社、旅行会社4社と「清州空港共生発展業務協約」を締結し、日本路線就航について意見を共有した。今後、同道は日本路線を含む国際路線の多角化を体系的に進める計画である。ちなみに現在、清州空港の国際線は大連、北京、上海、瀋陽、延吉、ハルビン、広州、香港などの中国路線のみである。 |
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