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ヨーロッパ駐在員報告
2002年7月 社会・時事 駐在員 : 山口 幸博
ドイツ、鶏汚染問題のその後
6月初め、日本の一部新聞でも報道されたが、ドイツで養鶏用飼料から発ガン性の物質を含む除草剤ニトロフェンが高濃度で検出された。その後、汚染源は拡大されるかに見えたが、現在のところ、1箇所が特定されただけである。
連邦消費者・食糧・農業省の当初の発表によると、旧東ドイツ地区のメクレンブルグ・フェアポンメルン州内にある飼料用の備蓄倉庫から出庫された鶏向け飼料用穀物からニトロフェンが検出され、鶏肉汚染は急激に広がる恐れがあるとしていた。
この備蓄倉庫は閉鎖され、当局の下で消毒されたが、この業者から飼料を購入した養鶏場も、検査のため一時閉鎖された。7月初め現在までに検査された養鶏場は、6州で89個所に及ぶ。ニトロフェンが全く検出されない養鶏場はすぐに業務を再開しているが、疑わしい養鶏場では、すべての鶏と七面鳥は焼却処分され、当局の監視下で消毒もさせられた。
政府による安全宣言のようなものは出ていないが、現在では、鶏肉も鶏卵も普通に店頭に出回っている。
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