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中国駐在員報告

2006年1月 社会・時事
駐在員 : 小杉 長生


    昨年12月16日広東省北部韶関市北江の精錬工場が高濃度のカドミウムを含んだ廃水約1000トンを排した。
    カドミウムは富山県神通川流域で発生したイタイイタイ病の原因となったもので、神岡鉱山から排出された汚水が農業用水を介して水田土壌汚染を発生したと同時に、その用水を飲料とし、収穫された農作物を常食とした住民に被害が生じたものである。
    北江の汚染の原因は、通常3日間かけて行う汚水処理を1日で終了させて排出した結果である。

    これまでの経緯は
    12月16日 精錬工場が、通常の10倍を超えるカドミウムを含む廃水を放出した結
    果、珠江の支流の北江が汚染される。
    12月18日 地方政府は汚染源の廃水放出を禁止
    12月19日  ・ 下流の英徳市は、汚水源とは別の長湖ダムからの給水を行う。(長
    湖ダムから送水管を敷設し、21日から給水を開始)
    ・ 廃水放出禁止により北江韶関市のカドミウム濃度低下
    ・ 上流のダムから大量放水し、汚染河川を希釈
    12月21日 原因となった精錬工場の全面的操業停止
           その他、企業排水検査の結果、同市内の小規模精錬所14ヶ所に対し、
    給電停止による生産停止の措置をとる。
    12月22日 汚染値の高い水域は英徳市内の沙口と華南水道水供給施設の間と発

    12月23日  ・ 華南水道水供給施設においてカドミウムを除去する浄化工程を早
              期に実施すると発表
            ・ 英徳市等流域農村において北江の水を養殖・灌漑に使用しないよ
              う通知
            ・ 英徳市の汚染河川の下流部にある白石窖水力発電所において投
              薬希釈開始
    ・ 現在、広州市・仏山市の水道水を供給する水源の水質に影響は
    生じていないと発表

      以前浙江省で起きた農民の暴動も原因は工場排水であった。農村部内に地元政府が誘致した化学工場が汚染物質を含んだ排水を河川に放出した。それに抗議した地元農民に対し、地元政府が押さえようとしたことにより、暴動が拡大したものである。
      中国国内において工場排水の環境汚染は未発表のものが数多くある。現在、中国政府は環境対策を重点施策としており、今後少しずつ改善されるものと思われる。


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