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中国駐在員報告

2013年2月 社会・時事
駐在員 : 野村 芳一


     最近、中国のメディアは、食品安全に関する法律違反を通報した市民に当局が最大30万人民元(約425万円)を支払う方針だと報じた。中国では相次ぐ規制強化にもかかわらず、食の安全の問題が絶えない。
    排水溝に流された廃油を集めて製造された調理油や発がん性物質を含む牛乳など、食の安全をめぐるスキャンダルが相次いで報じられているのは、ご案内のとおりである。
    2008年にはメラミン入りの粉ミルクを飲んだ乳幼児の死亡や健康被害など大きな社会問題となった。
     上海市の食の安全に関する話題と言えば、昨年9月に大手乳業が乳児用製品の中に、国が禁止している添加物を配合し、市内の大型スーパーなどから全製品の撤去を命令されたことだろう。
    この企業は、今回だけではなく、かつてメラミンの混入事件も起こしているが、あきれたことに、この事件の前にも連続して衛生安全問題を起こしている。6月には、牛乳への洗剤混入、7月には、検査でチーズから規定値を超える細菌量が発見された。その上9月に入りと、今回の事件の1週間前には、配送車両の不具合により、瓶入りの牛乳が腐敗する事件が起きている。
    一連の事件を踏まえて、消費者への謝罪を表明したが、同社の株価は大暴落した。このような企業の製造する商品は、誰も見向きもしないと思っていたところ、驚いたことに、つい先日大手スーパーの棚に置かれているのを見てしまった。一体誰が買うのだろうか。
    尖閣国有化で反日デモが起きた頃には、日本製品の不買運動のターゲットとされた業種もある。一時日本の食品が、輸入しにくい状況もあったようだが現在は改善されている。昨年末に上海の大手百貨店、スーパーの購買担当者を県内業者の方々と訪問した際には、PRした食品について、条件さえ合えば、なるべく多く取り扱いたいという考えで聞くにつけ、やはり富裕層の日本食品への信頼感は変わっていないと感じた。
    このような状況の中で、数年前から山東省で牧場を経営し、牛乳を生産している日本企業がある。小売価格は、1リットルパックが日本円で300円以上するが、日本人向けスーパーの中には、牛乳はこの商品しか置いていない店舗もある。また、武漢で乳製品を生産している九州の牛乳メーカーもある。昨年の始めには見られなかったが、最近はこの企業のヨーグルトが上海でも手に入るようになった。
    日系高級スーパーの中には自ら運営している農場で作った有機野菜を売り物にしているところもあり、中国で農産物を生産する日本企業が増えている傾向はまちがいのないところである。


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