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東南アジア駐在員報告
2012年5月 経済 駐在員 : 長谷川卓
4月10日、ベトナムクアンニン省の省都ハロン市を訪問する機会を得た。同省は、人口約115万人、面積約6,110ku、首都ハノイから北東約160km (車で2〜4時間)に位置し、中国との国境に位置している。主要産業は、農水産、鉱業(石炭)、観光業。ハノイを訪れた観光客の多くが訪問する世界自然遺産ハロン湾がある。
あいにくの曇り空のため、海面は輝くエメラルドグリーンではなかったが、海に突き出た様々な形をした島々が緑色の海に浮かぶ不思議な景観は、幻想的で、写真の方が良かったというようながっかりはなく、海版「桂林(中国)の山水画」を見ているようで感動した。
同省は、石炭生産とハロン湾観光に依存する歳入構造から脱却するため、国際空港、ハロン〜ハイフォン〜ハノイをつなぐ高速道路、保税区や環境適応型工業団地を持つ経済特別区、カジノを核とする総合リゾート施設などの大型インフラ整備計画を発表し、外国企業への投資を呼び掛けている。しかしながら、現在の主要道路(国道4号線)は、上下二車線で市街地に入ると渋滞する、1桁国道が主要幹線道だった昭和30年代の日本のような状況で、渋滞がひどい時には首都ハノイからハロン市まで4時間を要するため、現時点では日系企業の製造拠点としては、魅力には欠ける地域だ。
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