東南アジア駐在員報告
2016年12月 社会・時事 駐在員 : 吉住理恵子
11月上旬、プミポン国王の服喪中のバンコクに出張した。市内の広告看板は国王の死を悼むモノクロの写真に架け替えられ、高架鉄道のホームや車内動画広告も国王を悼む特別版、ショッピングセンターのディスプレイも白黒の商品だけがディスプレイされていた。
バンコク日本人商工会議所が実施した定点観測調査によれば、国王死後に売上げが減少した企業数はじわじわと増加している。業界によって差があり、放送自粛の影響でテレビ販売は20%減の企業がある反面、家庭内消費が増えたためか生鮮品は若干伸びているとの報告がある。酒類は落ち込みが大きい。王室に関する祝祭日が多いため、来年の休日が変更になる見込みで、カレンダー業界に思わぬ余波が及んでいるとの報道もあった。
買い控えからの消費回復は12月5日(国王誕生日)以降又は崩御後100日を超える来年2〜3月頃以降と一定期間が必要とみられる。旅行は、自粛ムードの強い国内を避けてクリスマスシーズンを海外で過ごす人が増えるのではという見方もある。
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