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中国駐在員報告

2004年10月 経済
駐在員 : 小杉 長生


華東地域の深刻な電力不足(4)

    暑い夏が終わり、上海市内で電力供給制限を受けていた中国系企業の内、8月中旬に1,600社、8月30日に「エネルギー消費が高く、付加価値の低い企業」1,000社が制限を解除され、更に9月16日「エネルギー消費が高く、汚染が激しい企業」500社が解除されることにより、上海市の夏季電力政策が終了した。上海市の今夏の電力負荷は約1,600〜1,700万kwで、不足規模は約400万kwであった。そのため、上海市では産業構造調整(特定企業に対する電力供給制限)や電力価格の値上げ、オフィスビルの空調温度に対する指導、企業に対する夏季休暇制度導入などの対策のほか、外灘の観光施設へのライトアップ制限やサウナなどの娯楽施設への電力使用制限も行った。上海市では一般家庭への電力制限は行わないということであったが、我が家ではサッカーのアジアカップ準決勝で中国が点数を入れた瞬間「ワァー」という喚声とともに停電したほか、短時間の停電が数回あった。市としては「自然災害以外の突発的な停電は回避できた。」と発表している。
    また浙江省においても9月に入り電力供給制限を緩めた。2度による台風の影響によるダムの貯水量の増加が水力発電量の大幅な伸びにつながったことと、9月に入り気温が急激に低下したことによるエアコン使用の減少が理由であった。
    当事務所では9月末に上海市内5社、浙江省内11社計16社の進出県内企業に対する電力供給に関する調査を実施した。電力供給制限を受けた企業は14社、また、事前通知なしの停電があった企業は4社、自家発電装置を所有している企業7社の内5社が自家発電を行った。上海市では「優良な企業、特に日系企業に対しては電力供給制限をしない」としていたが、調査した5社の内3社は制限を受けていた。この調査でユニークな対策をした企業があることがわかった。杭州市内の進出企業では、稼動されていない小規模な火力発電所を支援して稼動させ、専用線を架設してこの夏の電力不足対策を行った。その結果、電力供給制限は受けたが、電力は確保され、工場の稼動に影響がなかった。日本と違い、このような小規模な火力発電所と交渉ができるのも中国らしいところである。
    今回の調査の結果、供給制限が多く、無通知の停電がある浙江省の方が上海市より電力事情が悪いことが判明した。しかし、浙江省内の開発区の担当者によると「浙江省内で発電された電力の内、20〜30%は上海に送電されている。全てが省内で消費することができれば、もう少し電力事情が良くなる。」言っていた。
    当事務所の調査概要は下記の通りである。
    地域
    企業数
    制限有
    無通知停電有
    自家発電装置有
    自家発電稼動有
    杭州市
    6
    4
    湖州市
    紹興市
    嘉興市
    浙江省計
    11
    11
    7
    5
    上海市
    5
    合計
    16
    14
    7
    5


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