中国駐在員報告
2017年8月 社会・時事 駐在員 : 石井亘
7月27日、上海市食品薬品監督局は、市内にある大手ハンバーガーチェーン店「マクドナルド」の店舗で、夏の人気商品であるアイスクリームの製造・販売に関して衛生上の問題が無いか立入検査を実施した。
この立入検査は、日本でも報道された米国ルイジアナ州のマクドナルドでの事件が端緒となったものである。アルバイトの大学生がアイスクリーム製造機の部品にかびが発生していることを発見し、店長に伝えたが、店長は部品の清掃をさせず、この大学生を翌日解雇した。大学生がSNS上で情報を発信したことから、米国マクドナルドは調査を受けているが、中国マクドナルドは26日に自社SNS上で、「アイスクリーム製造設備は毎日自動的に加熱消毒されている。設備の部品も定期的に清掃・消毒、交換し、安全を期している」と発表した。
米国での事件発生後直ちに、中国マクドナルドと監督機関である上海市食品薬品監督局が各々このような対応を取ったことは、中国においても企業のリスク管理、行政の消費者保護に対する意識が高まっていることの表れであり、消費者にとっては好ましい動きであると言える。
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