東南アジア駐在員報告
2024年7月 経済
駐在員 ： 竹田 敏彦
６月中旬のバンコク出張にあわせて、現地の旅行会社及び日本政府観光局を訪問し、最新のタイ訪日インバウンド事情について聞取りを行った。主なトピックは、他の東南アジア市場と比べると弱いタイ訪日マーケットの現状と今後の見通しについてだ。
まず、2019年に日本を訪れたタイ人観光客は130万人を超え、東南アジアで圧倒的な1位だった。しかし、現在の観光客数はその９割程度にしか戻っていない（ＪＮＴＯ・2024年５月）。これは、タイ航空などの現地で人気の航空会社の座席数が限られていることや、航空券が以前ほど安価ではないことが主な要因とのことだ。それに加えて、景気も良いとはいえず、多くの国民が節約志向になっていることも影響している。ただし、ありがたいことに静岡県を訪れるタイ人の数は、既に2019年の同月比を超えた（県観光協会・2024年３月）。
次に、今後の見通しについては、年末か来年には年間130万人の水準に戻ると予想する声が多かった。出張中、バンコクの高架鉄道駅で８月１日から再開するタイ・エアアジアＸ名古屋便のコマーシャルが放映されていた。これにより、名古屋経由でさらに多くのタイ人が静岡県を訪れることが期待される。
本事務所は、11月上旬に現地で開催される旅行博に県内の市町と協力してブースを展する。この機会を利用して、さらに多くのタイ人観光客に静岡を訪れてもらうため、県内各地の魅力をＰＲしていく。
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