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中国駐在員報告
2012年6月 行政 駐在員 : 井口真彦
国務院常務会議は過日、浙江省温州市に金融総合改革試験区を設置することを決定した。
金融業の総合改革案として、民間融資業の規範的な発展、新型金融機関の育成、専門的な資産管理会社の育成、個人への海外直接投資の試験的解禁、地方の金融機関改革など、12項目を挙げている。
以前、本欄でも取り上げたが、「中国のユダヤ人」と称されることもあり積極的な不動産投資などでも注目を集めるのが温州商人だが、昨年後半以降、加工貿易を行う中小企業が一部で深刻な経営難となるなどして、温州では中小企業経営者の夜逃げが相次いだ。
運転資金不足から、民間の金融機関から資金調達する企業が増え、闇金融も多く管理しきれない状況であることから、これらを効果的に管理し、利用率を高めることなどを目指している。
国家発展改革委員会は、同試験区の設立には重要な意義があると見ており、上手くいけば条件の整っているほかの地域にも広めていきたいとしている。
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