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韓国駐在員報告

2017年2月 経済
駐在員 : 松村昭宏


供給過剰で構造調整の対象となった韓国鉄鋼業界の決算発表によると、2016年は業績的に善戦したことが分かった。

韓国鉄鋼大手のポスコが2017年1月に発表した2016年12月期連結決算は、売上高が前期比8.8%減の53兆835億ウォン(約5兆3,835億円)、営業利益が18.0%増の2兆8,443億ウォンであり、純利益は1兆482億ウォンで黒字転換を果たした。ちなみに前期は962億ウォンの赤字だった。また、業界2位の現代製鉄が同日発表した2016年12月期決算も売上高が3.5%増の16兆6,915億ウォン、営業利益が1.3%減の1兆4,450億ウォン、純利益は12.8%増の8,340億ウォンだった。

ポスコは主力の熱延・冷延鋼板製品の価格が低下し、減収となったが、自動車用鋼板など高付加価値の製品の売り上げが前年比で25%伸び、営業利益は増加した。現代製鉄は、主力製品である自動車用鋼板など高級製品の販売が伸び増収を確保したが、主力の鉄筋など建設関連製品の影響で営業利益が前期を下回った。鉄鋼業界関係者は「最近中国鉄鋼業界の構造調整で供給過剰問題が解消しており、鉄鋼製品の販売増が続けば、2017年は良好な業績が見込める」と述べた。


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