東南アジア駐在員報告
2024年4月 社会・時事 駐在員 : 竹田 敏彦
2月中旬、ローレンス・ウォン副首相が2024年度予算を発表した。内容には、国家経済の競争優位性の強化、新興技術への投資、サステナビリティ分野での企業支援といった経済施策が含まれるものの、大部分は国民生活に直結する政策だ。具体的には、インフレや増税の影響を受ける国民への現金支給、スーパーなどで使用できるクーポンの配布、医療費積立へのボーナス、保育料の引き下げや奨学金支援、職業訓練プログラムといった項目が並ぶ。
結果、多くのシンガポール人が政府の予算発表に注目し、自分がどの支援策の対象となるかを確認する。また、翌日の新聞や後日配布される予算紹介のパンフレットにも、それぞれのプログラムの該当者がいつ・どれくらいの金銭的支援を受けられるかが細かく記載されている。実際に、知人のシンガポール人からも「自分がお金をいくらもらえるか確認するため予算発表を見る」と聞いた。
日本でも、どのような金銭的支援が得られるかを強調することで、国や自治体の予算について、より多くの人々に興味を持ってもらえるのではないかと感じた。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|