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東南アジア駐在員報告2007年7月 経済 インドネシア・・・1970年のこんにちは 大阪万国博覧会は、1970年に大阪の千里地区を会場に開催された。当時小学生だった私は、演歌歌手三波春夫氏が「こんにちは、こんにちは、握手をしよう」と歌うテーマ曲の台詞と、シンボルタワーとなった岡本太郎氏作の“太陽の塔”、アメリカ合衆国館のアポロ12号が持ち帰った“月の石”が強く印象に残っている。 この大阪万国博覧会で、正にインドネシアのある人物と出会い、握手をし、その後ビジネスパートナーとしてジャカルタに現地法人を作ることになったのが、静岡市に本社を置く東海家具工業株式会社である。同博覧会で、インドネシアの民芸品を展示販売物として持ち込んだ木工協会のミンタヒル会長と懇意になった同社の現会長が、その縁で1973年に同氏と共同出資してスリ・トーカイ・インドネシアを、ジャカルタ市内のプロガドン工業団地内に設立したのだ。その後、1988年には第二工場を同じ敷地内に建設。1994年には別法人としてトーカイ・カグ・インドネシアを設立した。残念ながらミンタヒル氏は他界し、出資金も100%東海家具株式会社の出資となったが、設立当初のご縁を大事にし、ご夫人の名前「スリ」を残し、会社名を未だにスリ・トーカイ・インドネシアとしている。 スリ・トーカイ・インドネシアは、ローカルの従業員約400名に対して日本人駐在員二人。上記のような経緯で設立された会社だけあって、ローカルとのコミュニケーションを大切にしているせいか、従業員の定着率が極めてよく、設立当時から働いている勤続30年以上の正社員が多いことが特徴だ。 同社では、キャビネット等家具製品の完成品を日本(東海家具株式会社)に輸出している外、楽器製品の木製部品等を製造し、現地の企業に納入もしている。 さて、本年11月に本県沼津市でユニバーサル技能五輪国際大会が開催される。数多くの出会いを期待したい。 |
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