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ヨーロッパ駐在員報告
2002年7月 経済 駐在員 : 山口 幸博
ロシア、農地の自由売買を法制化へ
ロシア下院は6月26日、農地の自由売買を認める農地取引法案を採択した。法案は上院での審議・可決後、大統領の署名を経て公布され、来年には施行される見通しである。
ロシアでは、国土の4分の1近くを占める農地で、就業人口の約15%の農民が、旧ソ連時代と余り変わらない生活を続けているといわれ、地価も競争原理が働かないため安値に放置さていた。
ロシアの土地私有化は、1993年制定の憲法でも明記されていた。昨年には、都市の住宅地や別荘地の売買を認める法律が成立しており、この農地取引法案の成立により、旧ソ連時代に禁じられていた土地売買制度はすべての分野で私有制が基本になる。
外国人と外国資本が50%を超える企業への売買や、農業以外の目的による売買は原則認められていないが、法案成立により農地の有効利用と農村の活性化が期待されている。
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